モンベル チェーンスパイク
ブラックダイヤモンド アクセススパイク
スノーライン チェーンセンプロ
季節を問わず活躍する登山用品をご紹介
チェーンスパイクとは短い金属の爪を複数取り付けた登山用品で、靴の上から簡単に装着できるのが特徴です。滑りや転倒の防止に効果的で、安全に登山を楽しむためには欠かすことができません。
雪山だけでなく夏の泥道の登山道など、多彩な場面に活用できるのもおすすめ点です。以下ではチェーンスパイクの魅力を解説し、環境ごとの商品の選び方についても解説していきます(本記事は2022年9月29日の情報をもとにしました)。
チェーンスパイクの特徴と魅力
1.チェーンスパイクの構造や特徴
チェーンスパイクとは、靴に装着する伸縮式のバンドと、金属の爪がついたチェーンが一体になった登山用ギアです。12本の大きな金属爪を装備した、「アイゼン」という登山用品に簡略化を加えたもので、用途は雪山以外にも広がっています。
軽アイゼンとの違い
軽アイゼンはいろいろ使ったけどモンベルスノースパイク6かマウンテンダックス6本爪が使いやすかった
— リロ氏/LiloSHI (@ly_rone) November 18, 2018
オススメはマウンテンダックスかな pic.twitter.com/LLBAEQoYpB
アイゼンの爪の数を4~6本と少なくしたものは軽アイゼンと呼ばれ、土踏まずの周辺に板で固定されているのが特徴です。チェーンスパイク同様にアイゼンを簡略化したものですが、爪の長さがあるため、傾斜のきつい積雪量の多い雪道にも対応できるでしょう。
一方で、チェーンスパイクは爪が小さく、雪の少ない低山や残雪期の登山向きです。また、軽アイゼンよりも構造がシンプルなので、より扱いやすいというメリットもあります。
2.シンプルな構造で装着が簡単
ここからは軽アイゼンとの比較も交えながら、チェーンスパイクの魅力をご紹介していきましょう。装着は靴下を履くような感覚で、バンド→チェーンの順で足に通していきます。前後の向きは決まっていますが、左右の違いがないのは靴下と同じです。
数分で装備することができるシンプルな構造なので、時間をロスすることなくトレッキングをスムーズに続けることができるでしょう。
さまざまな靴に取り付けが可能
アイゼンや軽アイゼンは登山靴に取り付けるのが基本ですが、チェーンスパイクはスニーカー、ブーツなどの多種のシューズに装着することができます。雪山や残雪のある場所はもちろん、泥道の多いハイキングコースなどでも気軽に利用できるでしょう。
3.靴と同様の歩き心地
軽アイゼンは土踏まずの部分のみに爪があるため、足裏を地面と平行に下ろすという、特殊な歩き方をする必要があります。チェーンスパイクの爪は足の裏全体に取り付けられているため、通常の靴と同様の歩き方ができるのが魅力です。
また、爪は2cm以下の小さめの商品が多いため、土や岩場の上でもバランスを崩さずに歩くことができるでしょう。
4.装備を減らせるのも魅力
雪山を登る場合は軽アイゼンやピッケルが必需品ですが、雪が浅い場合はチェーンスパイクでその両方を代用することができます。また、チェーンスパイクの多くは軽アイゼンよりも軽いため、装着しても負担になることがありません。いざという時の装備品として、バックパックで気軽に持ち運ぶこともできるでしょう。
環境ごとのチェーンスパイクの選び方
1.登山道の状態に応じて爪の数を選ぼう
my new gear!!!
— alcinist (@alcinist) November 29, 2021
かれこれモンベルのチェーンスパイクはこれで3代目になります。
私にとってこれからの季節必携です。
よろしくお願いします☺︎‼︎ pic.twitter.com/IlStbm47po
チェーンスパイクの爪数は8本~19本など多彩な種類があります。まんべんなく積もった雪山で使用する場合は本数の多い商品がおすすめ。グリップ力が強く安定して歩くことができます。
また、岩場や泥道などが混在した登山路では、爪数の少ない方が歩きやすいでしょう。なお、爪の配置も快適に歩くための重要なポイントです。前後・左右にバランスよく爪が付いていることをチェックしておきましょう。
2.使う場所や使い方に応じた爪の長さを選ぼう
爪の長さは地面への固定力を決定する重要なスペックです。雪山へのアプローチや夏山の泥道などの場面では爪が1cm以下の商品が適しているでしょう。地面からの抜けもよく、トレイルランニング用としても便利です。
一方で、一定の積雪がある雪山登山で、しっかりと足を固定しながら進みたい場合は、爪が1cm~2cmあるチェーンスパイクを選びましょう。
3.フィット感にも注意が必要
雪山や泥道、沢渡りなどの環境では、爪が地面に固定され、気が付いたら脱げていたということもあります。S/M/Lといったサイズのラインナップがありますので、可能であれば店頭にてフィット感をチェックしてみましょう。
なお、脱げたり紛失したりするのを防止する効果がある、ベルクロストラップが付いたものや、つまさきカバーが付いている商品もあるので、予算も考慮して選んでみてください。
4.冬・夏登山の注意点
真冬の雪山で使用するためにはバンドの耐寒性も確認が必要です。予定している登山スポットの最低気温を把握し、過酷な環境でも柔軟性を保つ商品を選びましょう。
また、夏山でも残雪や泥道、沢渡りを含むトレッキングをする場合には、チェーンスパイクを装備品として持ち歩くと安心です。収納袋がセットになった軽い商品がおすすめですが、バンドや爪の素材などをチェックし、耐久性についても確認しておきましょう。
おすすめの商品3選
1.モンベル・チェーンスパイク
モンベル チェーンスパイク
サイズ | S/M/L/XL |
---|---|
重さ | 360g(L) |
ここからはおすすめの商品をご紹介していきましょう。最初は、冬の低山や夏の雪渓歩き用に適したモンベル製品です。爪の数は10個で、長さは10mmと短めのため、地面が見え隠れする程度の雪山登山に適しています。
落ち葉の上でも滑りにくいので、紅葉登山に利用してはいかがでしょう。バンドは柔らかいエラストマー素材で、履き心地も抜群です。重さは360gほどで、5830円ほどの価格設定になっています。
2.ブラックダイヤモンド・アクセススパイク
ブラックダイヤモンド アクセススパイク
サイズ | S/M/L/XL |
---|---|
重さ | 260g(L) |
米国のブラックダイヤモンド製のチェーンスパイクです。8mmと短めの爪を14本、バランスよく配置しているので、冬の低山ランニングから凍結した岩場・舗装路まで多彩な場面に活用できるでしょう。つま先の中心にも爪を設けることで、キック力が効率的に伝わるのも利点です。
また、かかとには装着がしやすいループを備え、冬山用の登山ブーツの上からも着用できます。重さは260gと軽量で、12100円ほどの価格帯です。
3.スノーライン・チェーンセンプロ
スノーライン チェーンセンプロ
サイズ | S/M/L/XL |
---|---|
重さ | 360g(L) |
スノーラインという韓国の人気アウトドアブランドが提供しています。12~13cmと比較的長めの11本の爪を備えているので、多少深さのある雪道にも対応できるでしょう。バンドとチェーンの連結部はプラスティックで補強され、破損しにくいのも魅力です。
また、横ずれや脱げ防止のストラップを装備しているため、しっかりとフィットします。重さは360gと軽量で、4700円ほどと比較的安いのも人気のポイントです。
便利なギアを装着して快適なアウトドアを
チェーンスパイクは安全で快適な登山のために必須のギアで、冬の低山から夏場の残雪歩きまで長いシーズンに渡って活躍します。重さは軽アイゼンと比べて軽く、コンパクトに収納できる装備なので、持ち運びの負担にもなりません。
さまざまな靴の上から装着することが可能で、着脱が簡単というのも魅力です。お近くのアウトドア用品店などで、ご自分の登山スタイルにフィットする商品を探してみてはいかがでしょう。
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以下にはチェーンスパイクも含めたアイゼンの特集をリンクしました。選び方やおすすめ品についても多数ご紹介していますので、こちらも併せてお楽しみください。
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