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雨の前後の登山では「鉄砲水」に注意!自然現象を把握して危険から身を守ろう!

鉄砲水は、登山中や川遊び中にに巻き込まれる人が多く、予測が難しい川の自然災害です。記事では、鉄砲水から身を守るために必要な情報収集の仕方から、登山中止の判断をする時期、避難の方法など、鉄砲水から身を守るためのノウハウを詳しく解説します。
2022年10月12日
Nishi
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目次

気づいたときにはもう遅い

増加する水害と事故

出典:pixabay.com

水に関する自然災害や水の事故は、年々増加傾向にあります。今回は、水の事故でも特に恐い鉄砲水について詳しく説明します。

鉄砲水は報道などでは、「川の急な増水」や「洪水」という言葉が使われるため、言葉としてあまり意識されていませんが、実は毎年のように発生しています。ただ溺れた、流されたといった事故よりも一度に起こる被害が大きいため、充分な注意を払いましょう。

鉄砲水の危険性

鉄砲水は突然起こり、短時間で甚大な被害を引き起こします。大雨の予測や治水がきちんとされていても、鉄砲水を完全に回避することは困難です。また、ひとたび起こってしまうと、スピードが速すぎて流れを緩めることができないという点も、被害が大きくなる原因です。

鉄砲水の危険性と原理

鉄砲水とは

出典:unsplash.com

鉄砲水とは、川の水が急激に増えて下流に向かって猛スピードで流れていくことをいいます。もともとは、山で活動する職業の人や登山をする人に用いられる用語ですが、一般にも知られています。水だけでなく、土や砂などを巻き込んで流れる鉄砲水は、「土石流」や「山津波」と呼ばれることもあります。

鉄砲水が起こる仕組み


大量の水と急激な流水、この二つが鉄砲水発生の条件。川の上流で集中豪雨があった際、大量の水が一気に川に流れ込みます。これが、急激な流水を引き起こし、下流で鉄砲水となるのです。急激な流水でなければ鉄砲水とは呼びませんので、少しずつ流れている分には単なる川の増水に分類されます。

土砂を含んだ鉄砲水は危険度が高い

鉄砲水が起こる仕組みは先に説明したとおりですが、水だけでなく土砂を含んでいる場合は、重量が増すため、より危険です。雨水を大量に含んだ土が急に崩れて川を下る土石流は、大きな石や木を流してしまうほどの威力があります。土に混ざってそれらの石や木も勢いよく流れるわけですから、その被害は想像に難くありません。

山間部以外でも注意

鉄砲水などの自然災害は、登山などレジャー中に起こるイメージがありますが、都市部でも起こる水害です。普段は水量の少ない用水路でも、上流で大量の水が蓄えたれると、鉄砲水が流れてきます。また、昔川だったところが埋め立てられている場合も、突然鉄砲水が流れてくることがあります。

登山前に情報収集しよう

気象情報

出典:pixabay.com

登山当日の降雨予想だけでなく、川の水位や前日までの雨量などを調べておきましょう。国土交通省のサイトでは、登山に必要な気象情報が提供されています。登山前だけでなく、登山中もチェックすることで、上流側の様子も把握しておきましょう。

地形の把握


鉄砲水や増水の危険を察知したら、川沿いを避けて避難します。事前に川を迂回して下山できるルートを調べておくといいでしょう。また、鉄砲水が起こった時に逃げ場がなくなるので休憩場所として、川の中州を選ぶのは避けたほうが無難です。

ダム放流情報

上流にダムがある場合は、放水時間を知らせる看板が設置されていますので、その時間は川に近づかないようにしましょう。臨時で放流する場合は、サイレンや放送で注意喚起がなされるので、音にも注意する必要があります。

登山中に注意したい鉄砲水のサイン

水の色と量

出典:pixabay.com

川の水が茶色く濁ったり、木が流れて来たりしたときには、川の上流で雨が降っているのかもしれません。また、雨が降っているのに増水しないときは、上流で水が堰き止められている可能性があり、鉄砲水が起こる可能性があります。

水の温度

急に水温が低くなった時も、危険なサインです。上流で大雨が降っているときや、土中に含まれる水分が飽和状態になって地下水などが川に流れ込んでいる可能性があります。また、水温だけなく、上流から冷たい風が吹き始めた場合も警戒しておいた方がいいでしょう。

登山中止と鉄砲水からの避難

登山中止のタイミング

出典:pixabay.com


安全を考慮すると、雨の日の登山は中止の判断をするべきです。当日晴れていても、前日までに雨が何度か降っていた場合は、登山中止の判断をした方がいいでしょう。

登山を開始してから雨が降り始めた場合は、川沿いや崖などの危険な場所を避けて下山します。特に1時間に120mmを超える雨が予想されるときや、なかなか降りやまない場合は、下山するなど、避難を開始した方がいいでしょう。

避難の方向

下山が間に合わないと判断した場合は、川からできるだけ離れる努力をします。鉄砲水から逃れる為には、少しでも高い場所へに避難します。このとき、川の流れに逆らって上流に向かってはいけません。避難する方向は、川の流れと直角方向に尾根の方です。

正しい知識で危険を回避

出典:pixabay.com

鉄砲水は自然災害ですから、防ぐことはできません。しかし、正しい知識と情報で適切な行動をとれば、ある程度は事前に予測して避難することができます。登山前には、しっかりと準備を行い、避難のタイミングや方向を正しく判断できるようにしてください。

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