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【アスリート対談】マラソン・ランニングは辛い?楽しい?本当のところをアスリートに聞いてみた!

マラソンやランニングに興味はあるけど、辛いんじゃないの?と考えて一歩を踏み出せない人はたくさんいるのではないでしょうか?マラソンの楽しい・辛いところをアスリートの「大久保絵里」さんにお聞きしました。最初の一歩を踏み出すきっかけになる言葉を見つけてみてください!
更新: 2021年1月6日
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マラソンの楽しさって何だろう?

マラソン特別企画!第1回!

こんにちは!暮らしーのライターのさくらドッグです。この度、ライター同士の交流の中からランナーである大久保絵里さんと知り合うことができ、お話しをする機会をいただきました。

3回の対談を特別企画として暮らしーの中で掲載します!第1回目はマラソンの楽しさをお聞きしました。市民ランナーとは走りに対して違う向き合い方をしているアスリートから直接話しを聞ける機会はなかなかありません。私にとっても特別な出来事でした。

アスリートにマラソンの楽しさの極意を教わる!

アスリートとして一線級で活躍されていた大久保絵里さんから市民ランナーであるさくらドッグがお話を聞かせてもらえる機会を設けてくれました。貴重な機会となりますので暮らしーの読者のみなさんにも走る楽しみを共有できればと思います。走り出したばかり・走ってみたいけど走るって楽しいの?という方はぜひ読んでみてください!

大久保絵里さんのプロフィール

こんにちは!暮らしーので主にマラソンの記事を執筆している大久保絵里です。2019年3月まで陸上長距離のアスリートとして競技活動を行っていました。自己最高記録は2012年東京マラソン4位・2時間26分08秒になります。

第一線を退いてから1年半は全く走ることから離れていましたが、第一線で競技生活を行っていた時と少し違った角度と思いで10月より再び走ることを再開しました。

私が『走る』ということで一番大切にしていることは、身体と心と向き合うことです。身体と心と向き合うことでどの様な変化が起こるかのプロセスを共有して読者の皆さんにご自身の日常と照らし合わせて何か感じ取っていただけたらと思っています。

ランナーの方もランナーではない方も身体と心と向き合うことは、人生をより豊かにしてくれると走ることを通してお伝えできればという思いです。

暮らしーの記事ではランニングの基礎と自分のトレーニング記録と身体の変化を、私自身の公式ブログでは心の変化を綴っています。

皆さま、どうぞよろしくお願いいたします!

大久保絵里オフィシャルブログ「Keep on smiling and stay strong」Powered by Ameba
大久保絵里さんのブログです。

大久保さんが走り出したきっかけは?

マラソンと出会ったのはいつ?

さくらドッグ(以後“さくら”とします。):今回はお話しする機会をくださりありがとうございます。まず大久保さんが走り出したきっかけなどから教えてもらえますか?

大久保絵里さん(以後敬称略):幼い頃から走ることが好きで山や野原を駆け回っていました。
保育園や小学校でも徒競走で勝負をして勝つということが楽しくて小学校のクラブ活動で陸上クラブに入りました。両親がマラソンや駅伝をTVで観戦することが好きだった影響もあり、将来はマラソン選手になりたいと思うようになったこともきっかけの一つです。

さくら:小学校のクラブ活動でもやはり速かったのでしょうか?

大久保:そうですね。体格に差がでてくる小学校の4・5年生までは男女に関係なく勝っていました。


人の数だけ目標・楽しみ方がある!

さくら:私は子供時代、運動とは無縁でボーッと過ごしてきました。30歳目前に「いままで何も達成してない!」慌てて走り出した典型的なランナーです。やはりアスリートになる人は小さな頃から好きなことが明確だったのですね。

トップアスリートになれなくても大久保さんのように「走ることが好き」と思えれば年齢や性別は関係ありません。自分が納得する目標に向かえば誰でも楽しくランニングと向き合っていけそうですね。

どんなときに楽しさを感じる?

走っているとき?走ったあと?

さくら:華々しい成績で現役時代はご活躍をされていましたが、マラソン・ランニングをしているときはどんな状況で楽しさを感じますか?

大久保:レースで結果が出た時はもちろん楽しいなと感じますが、レースまでのプロセスも同じくらい楽しさを感じます。自分の身体と心を組み立てて繊細に変化していくプロセスがとても好きでマラソンの魅力の一つだと思います。
 

さくら:とてもよくわかります。私はそこまで記録が高いランナーではありませんが、大会にエントリーしていた頃は当日から逆算してトレーニング・食事を考えて日々過ごすことが楽しく思えました。

今は怪我をして大会にエントリーこそしませんが、ライフワークとしてランニングを欠かしていません。この点に関してはアスリートも市民ランナーも共通しているかもしれませんね。

昨日より少しでも成長した感覚を味わう

さくら:具体的に変化のプロセスや感覚をお聞かせいただけますか?

大久保:走力を上げるためのビルドアップ走やインターバルなどのトレーニングを積み重ねていく中で食事に気をつけたり自分の中で調子が右肩上がりになっていたりすることを感じる感覚です。わかりやすく言うと「昨日の自分より速くなっている」という確信のようなものとなります。

辛いときはありましたか?

アスリートならではの辛さ

さくら:アスリートは私たち市民ランナーとは比べものにならない練習量だということは承知していますが、マラソンランナーとして辛かったことや思い出を教えてください。

大久保:中学生から本格的に陸上競技を始めましたが、ずっと辛かったです(笑)プロではないので精神的な辛さではなく、練習の辛さですね。「苦しい助けて」みたいな。でもそれが辛さを超えると進化できることが楽しい・好きという気持ちにつながっています。

プロアスリートとして結果が出なくなり、身体も心もバラバラになっている期間が長く続いている時期が一番辛かったです。そのことで第一線からは退くことを決めました。


さくら:走ることが生きることと同じくらいに感じられるアスリートとして自分の思うような結果を得られないことが続くと辛く感じるのでしょうね。

大久保:そうですね。結果として負のスパイラルが続き、本当に辛かったです。

引退したあと再びマラソンをやろうと思ったきっかけは?

再度マラソンをするきっかけは?

さくら:暮らしーの内で「大久保絵里のトレーニング日記」を拝見して「アスリートがライターをしている!」とうれしくなりました。連載を読ませていただいて、私も日々ランニングの励みにしています。引退後にマラソンに復帰しようと思われたきっかけなどを教えてください。

大久保:高校を卒業後、社会人になり18年間走るという環境から離れた期間は一度もありませんでした。引退をしてから1年半はOLをしていました。一歩も走ることなく身体はどんどんなまり、心も活き活きとすることがなくなりました。「走ることがないと私は生きていけないんだ」と心底思えたことがきっかけだと思います(笑)

さくら:OLをなさっていたんですね!走ることもそうですが、大久保さんは言葉や笑いを大切にしているイメージがあります。アスリートでも長距離ランナーはストイックなイメージがあるのですが、種目や競技によって違いますか?

大久保:そうですね。長距離はストイックな人が多く、短距離は勢いやノリ重視と言った感じです。高校の部活でもサッカーや野球とは色が違うので振り返ると面白いですね。

一線から離れて変わったこと

さくら:競技から離れてみて変わったことはありますか?

大久保:1年半マラソンから離れたことで慢性的に抱えていた座骨神経痛が治ったり、自分自身を俯瞰して見られるようになったりと今では肩の力が抜けています。

しかし、走る以上は引退前と同じ様に勝負をできる所まで戻したいと密かに考えており、自分にとってプレッシャーにならないように宣言はしませんが、「できる!」と確信はしています。

日本代表になることは不可能と断言できますが、自己ベストの2時間26分08秒はやってみないことにはわかりません。身体の状態がポジティブに変化すれば心の状態も比例して変化をします。

楽しい・実感することが大事!

さくら:そうなんですね。やはり自分自身の力を向上させていくにはプレッシャーよりも楽しい・うれしいというポジティブな感情が大切ということですね。私も連載読者のひとりですが、モチベーションにさせてもらっています。具体的にどういうメッセージを伝えたいのでしょうか?

大久保:トレーニングや今の状態をリアルタイムで「暮らしーの」で発信をして、少しでもランナーのモチベーションにつながれば嬉しく思います。私にとって「走ることは生きること、走ることは活きること」密かにこっそり着実に復帰をして、ランニングはここまで「身体と心が変化する!」ということを伝えていければと思います。

初心者・市民ランナーへのアドバイス


大久保さんからアドバイス!

さくら:繰り返しになりますが、一線のアスリートと私たち市民ランナーでは練習量やマラソンへの向き合い方は違います。しかし「走る」という行為においては老若男女プロ・アマは関係ないと思います。初心者や「ランニングに興味はあるけど踏み出せない人」へアドバイスをいただけますか?

大久保:ランニングやマラソンを走るきっかけは人それぞれだと思います。ダイエット・健康維持・フルマラソンを完走したい・自己記録を更新したい‥など自分なりの目標を持ち、身体の変化を感じること・楽しむことが大事だと思います。

初心者のランナーの方は15分歩いて5分走りまた10分歩くというところから始めて、徐々に身体を慣らして走る時間を伸ばしていくと身体への負担を抑えてランニングを継続できます。

すぐに結果としては表れませんが、1週間・1ヶ月とトレーニングを続ければ必ず身体は変化していきます。身体のポジティブな変化は「目標を達成できた!」という自分に自信を持てるきっかけになり、仕事や私生活も良い風向きに変化すると楽しさも増していくと思います!

さくら:ありがとうございました。私も自分の目標をコツコツと積み重ねます!

聞き手プロフィール

さくらドッグはサラリーマン・兼業ライターとしてあらゆるジャンルの記事を執筆しています。暮らしーのでは料理・ダイエットの連載を担当中。フルマラソンは4時間06分19秒:ハーフマラソン1時間44分53秒がベストタイムの市民ランナーです。

マラソンの楽しみは「自分を知ること」から

まとめ

「走る」ということは苦しいイメージが先行してしまいがちですが、それは自分のことを知らずに全力を出そうとしているからです。昨日の自分よりもちょっと速くなる・体重が落ちると言った些細な違いを味わうことが今日・明日のランニングに出掛けるモチベーションとなります。まずは自分が「どれくらい走れるのか?」ということを試しながら少しずつ取り組んでみましょう。

大久保さんはイメージ通り明るく、素敵で気さくな方でした。お話を聞いているうちについつい自分のことをたくさん話してしまって恐縮です。次回は「マラソンとケガ」のつながりや向き合い方にスポットを当てたお話をお聞きしますのでぜひチェックしてみてください!