ウォーキングで本当に痩せるのか
ウォーキングは、気軽に始めることができる運動のひとつです。体を動かし、外の空気に触れることで、緊張した気持ちがリラックスでき、体の動きがスムーズになります。
ウォーキングという運動のメカニズムをしっかりと知り、正しい歩き方や効果的なやり方を取り入れることで、痩せる効果を得ることもできます。
そのためにも、効果的に歩く方法をはじめ、ウォーキングで歩く距離や時間、食生活を改善するダイエットなどの方法を取り入れる必要があります。今回は、痩せるウォーキングのやり方について検証しましょう。
ウォーキングで痩せるメカニズムとは
ウォーキングで痩せる理由とは、ウォーキングという運動によって、余分なぜい肉である脂肪を燃焼することができるからです。この痩せるメカニズムがわかっていないとどんなに運動を取り入れても痩せません。
脂肪が燃焼されるぐらいの運動でなければ痩せないからです。ウォーキングと称した散歩では痩せない理由がここにあります。毎日ウォーキングしているけれどぜんぜん痩せないという方は、この部分が間違っていると考えられます。
運動で痩せるポイントを押さえることが重要
ウォーキングに限らず、運動によって内臓脂肪を減少させるための研究は日々報告されています。
厚生労働省の資料によりますと、最近の報告では、運動の強度が高かろうが低かろうが、どれぐらいのエネルギーを消費したのかが重要となるため、中ぐらいの運動を比較的長めに行う方法が最も効果的だと考えられています。
ただ、運動時間について、最近では、1回に30分行うのと、1回10分を3回行うのも、ほとんど効果は変わらないことがわかっています。1回の中ぐらいの運動を長めに行うのが効率的で効果的ではありますが、時間のない人は1回の時間が短くても回数を取り入れることで同等の効果が得られるのです。
ウォーキングで痩せる運動量とは
運動単独で内臓脂肪を減少させるためには、少なくとも週当たり10メッツ・時以上の有酸素性運動を加える必要のあることが、系統的レビューにより報告されています。
1週間で10メッツ・時以上の有酸素運動というと、1時間ほどのランニングに相当します。ウォーキングは4.5メッツ・時なので、週に2時間強の運動が脂肪燃焼に必要だと考えられます。
2時間のウォーキングは、週5日で考えると、24分ほどのウォーキングに相当します。つまり、週5日、30分ほどウォーキングすることで内臓脂肪が消費される、つまり痩せるということになります。
ウォーキングで痩せるにはどんな方法やコツが重要なのか
運動の強度が高くなればなるほど、運動によって消費される消費量が上がります。ただ、強度の高い運動をすることで、体に負担がかかる、体力が続かない、継続するのが難しいなど、さまざまな障害もあります。
手っ取り早く痩せたいという方はマラソンやジョギングなどを継続するのもいいでしょう。ただ、多くの方は継続して運動をするのが時間的にも精神的にもむずかしいので、気軽にはじめられるウォーキングは、だれもがすぐにとりかかれる運動としてもおすすめです。
ウォーキングを日常生活に取り入れる簡単な方法
ウォーキングを無理なくはじめるためにおすすめなのが、通勤時間を利用することです。日常のルーティンに取り込むことで、無理なく継続することができます。たとえば、いつもよりも30分早く家を出て、30分ほど歩けるコースを考え、通勤時間に組み込みます。
あるいは、帰宅時間に組み込むという方法もあります。こうすることで、あえて運動をするという精神的な手間から解放され、日常の一部としてウォーキングを取り入れることができます。
本格的に運動をスタートさせて自らを戒める方法もあり
運動するということを半ば強制的に課すやり方として、お金を費やして準備するという方法もあります。つまり、ジムに通う、ウォーキングシューズやトレーニングウエアなどを一式そろえ、本格的にはじめるというやり方です。
ジムに登録し、お金を費やしたのだからしっかりとやろうという気持ちは、運動を継続させる強い動機にもなります。インスタで運動の記録をアップする、仲間を作って励まし合うなど、何かの助けを借りて取り入れていくというやり方も有効です。
ウォーキングで痩せる効果的な正しい歩き方①
姿勢を正しく頭は動かさないように
ウォーキングの正しい歩き方として最も重要なことは、姿勢をよくすることです。姿勢をよくすると聞くと、かんたんなことのように感じるかもしれませんが、実はとてもむずかしいこと。
とくに、日頃からあまり運動をやっていない方は、鏡などで自分の姿を映し、確認するとやりやすいです。基本的には顔を上げて前を向くように意識します。ウォーキングの際は頭を動かさないようにして、歩くことに集中するようにしましょう。
ウォーキングで歩く時のコツは
姿勢を正しく歩くコツとして、あまり遠くを見るのではなく、5mぐらい先に視線をやるように意識するとよいでしょう。足元ばかり見ていても姿勢が正しくなりませんし、視線が遠すぎると、視野が広がり、頭が動きやすくなってしまいます。
人混みの中では、なかなかスムーズにウォーキングすることができませんが、なるべく人の少ないルートを考えて、少しでもウォーキングで脂肪を燃焼し、体の代謝を高めるようにしましょう。
ウォーキングで痩せる効果的な正しい歩き方②
腕を振り肘は軽く曲げる
腕を大きく振ってウォーキングすることで、肩や腕、肩甲骨などが動きます。肩甲骨が動くと、腰も動いてきますので、運動強度が増します。日々の生活に追われ、なかなか運動ができない方は、肩や首などがひどく凝っていることも多く、疲れによるさまざまな症状に悩まされることも多いです。
このため、ウォーキングで腕を動かし、健康状態を改善していくことにもつながっていきます。
腕を振り肘は軽く曲げる
腕を振るときにグッと後ろに引くのがコツ。腕を後ろに引くことを意識すると腕の動きが大きくなります。また、腕は伸ばしたままよりも軽く曲げた方が動きやすくなるため、機敏に動かすことができるようになります。
背中や肩は、ウエスト周りのように見やすい部分ではないため、運動がおろそかになってしまいがちです。しっかりと動かし、合わせて体のコリをほぐしてあげましょう。
ウォーキングで痩せる効果的な正しい歩き方③
視線を固定させペースをキープ
ウォーキングでは、なるべく歩くペースをキープさせた方が効率よく効果的に運動することができます。効率よく運動することで効率よくエネルギーを消化することができるため、効果的に痩せることへとつながっていきます。
歩くペースを保つためには、視線を定めて、しっかりと前を向いてウォーキングを行うことが大切です。
ウォーキングで歩く時のコツは
ウォーキングをしていると、外の景色に気が散ってしまうこともあります。そうすると、視線があちこちに向いてしまい、歩くペースが一定しなくなってしまいます。ウォーキングの際はウォーキングに集中することが大事です。
視線を一定にさせるためには、前にあるどこか一点を見つめるのもコツですが、どうしても視線が定まらない場合は、リズミカルな音楽などを聴きながらペースをキープするのもコツのひとつです。
ウォーキングで痩せる効果的な正しい歩き方④
歩幅を広くして運動強度をアップ
歩幅を広くして歩くと、その分、運動量が増えます。股関節を動かし、筋力の増強にもつながります。結果として、同じウォーキングをしていても、歩幅を広くした方が痩せやすいといえます。
ただ、無理に歩幅を広くすると、歩くペースが乱れてしまうほか、股関節を傷めてしまうこともあります。無理をしない程度に歩幅を広くし、元気よくウォーキングしていくことが重要となります。
ウォーキングで歩く時のコツは
歩くペースが乱れないように、呼吸を整えることもコツのひとつ。ウォーキングでは腹式呼吸を意識すると、ペースが整うだけではなく、効果的な運動を実践することも可能となります。
腹式呼吸とは、鼻から息を吸っておなかに酸素を入れ込み、息を吐きながらおなかを空にする呼吸法です。この呼吸法を意識することで、ウォーキング自体に集中することもできます。
ウォーキングで痩せる効果的な正しい歩き方⑤
足を軽く伸ばしながら蹴り上げる
ウォーキングで足を運ぶ方法は、かかとから地面に足をつけ、ひざや足首を軽く曲げて足への衝撃を抑え、足を軽く伸ばしながら足の指で蹴り上げるようなイメージで行います。
力強くウォーキングすることは悪いことではありませんが、地面に足をたたきつけてしまうと、ひざや足首を痛めてしまう可能性が高くなります。
ケガをしてしまっては、せっかくはじめたウォーキングを続けることができなくなってしまいますので、足の運びには十分に留意してウォーキングを行いましょう。
ウォーキングで歩く時のコツは
足に負担をかけないようにウォーキングするためには、はじめはゆっくりと歩くようにして、徐々にスピードを上げていくのがコツです。歩くという行為は日常的に行われていることですが、ウォーキングのように歩くことに集中する機会はそうめったにないことです。
正しい歩き方でしっかりと歩くと、運動量も増え、エネルギーを使いますので、足への負担が高くなります。足の着地の際、ひざや足首をクッションにして、ケガをしない歩き方、力の入れ方を体得しながらウォーキングを行うようにしましょう。
ウォーキングで痩せるためのシューズ選び
ウォーキングをはじめようという方の多くがシューズの購入を考えます。このこと自体は非常にいいことですが、シューズ選びを間違えてしまうと、ケガを引き起こすことにもつながりますので、間違えないように選ぶことは非常に重要です。
そもそもランニングシューズとウォーキングシューズはまったく違います。運動用だからといって、ランニングシューズを使ってウォーキングをすると、靴をダメにするばかりか、足を傷めたりケガを起こしやすくなったりすることもあります。
正しい歩き方でウォーキングを行うためにも、シューズ選びは間違えないようにしましょう。
ウォーキングシューズはどんな靴?
ウォーキングシューズは、靴底がしっかりとしていて、疲れにくい構造をしています。
これは、ウォーキングの際に体への負担が少ないように作られているからで、かかとが減りにくいゴム底が使われることが多く、雨の日でも快適に使えるように耐久性のある素材が使われています。ある程度の重さがあるのは、足が疲れても振り子の原理で足が前に出しやすいためです。
ランニングシューズとは作りがちがう
一方、ランニングシューズは、足が地面についた際の衝撃を和らげるためにさまざまな工夫がなされていますが、軽い素材が使われ、通気性などにもすぐれています。
ウォーキングでランニングシューズを履くと、足を傷めたり、靴がすぐに悪くなったりすることもありますので、ウォーキングで使う靴はウォーキングシューズを選ぶようにしましょう。
ウォーキングシューズを購入する際のポイント
ウォーキングシューズを購入する際は、なるべく試着して足に合ったシューズを選ぶようにしましょう。足の甲がきつくないか、つま先が当たっていないのか、かかとがしっかりと合っているか、くるぶしの部分は痛くないかなど、実際に履いてみてご自身の足に合ったシューズを選びましょう。
ご存知のとおり、足の大きさは一日のうちで変わります。ウォーキングする時間帯が決まっていらっしゃる方はその時間帯に購入するのがおすすめです。
ウォーキングで痩せるための距離や時間
ウォーキングで内臓脂肪を代謝させるためには、1週間で10メッツ・時以上の有酸素運動の必要があるといわれています。
この運動量を1回の時間に換算すると24分となることから、30分程度のウォーキングによって内臓脂肪が代謝され、痩せるということになります。この時間から距離を出す場合、1分間でどれぐらい歩くのかということになりますが、ウォーキングでは分速100mほどですので、30分で3km程度となります。
通勤時間などにウォーキングを取り入れる方法からはじめる方は、この距離をどこにあてはめられるかを考えていくと、コース設定の参考になります。慣れてきたら、スピードを速めて4km、5kmと距離を伸ばしていくようにしましょう。
ウォーキングで痩せるためのダイエットとは
ダイエットとは体調を改善するために食事を制限することです。一般的には、ダイエットは、太らないようにカロリーの低い食事を摂ることで、今回の場合、ウォーキングと同時に食事を見直すことで、さらに痩せる確率が高くなります。
ウォーキングをはじめるという第一歩を踏んだのであれば、効率よく痩せるように食生活も見直してみましょう。食事のタイミング、食事の摂り方、食事の内容などを意識することが大切です。
ウォーキングで痩せるのに役立つダイエット術①
脂肪の燃焼には食後がおすすめ
食生活を見直しても、なかなか痩せないという方は、食事のタイミングにも意識してみてはいかがでしょうか。食事を食べた後は、血糖値が上がり、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンが、細胞に血糖を取り込むように働くことで代謝するため、このタイミングでウォーキングなどの運動を行うことで、代謝を促すことになります。
つまり、食べた後に運動をすると、代謝が高まるのでエネルギーを消費する=痩せるために効果的といえます。
朝食後がより効果的な理由
食事のタイミングでは、朝食の後が最もウォーキングに効果的だといわれています。一般的には、夜、眠っている間の空腹状態で朝ご飯を食べた後は急激に血糖値が上がるため、このタイミングでウォーキングをすることで、代謝を高めることが可能となるからです。
ウォーキングの後に食事を摂らなければならない場合、血糖値を上昇させにくいタンパク質などを中心にすると、太らないばかりか、体の栄養となります。
ウォーキングで痩せるのに役立つダイエット術②
食事を抜くのは止めた方がいい
事を抜くダイエット方法があります。たとえば朝食を抜くといったダイエットのやり方です。食事を抜くダイエット方法の成果などについて、数多くの研究があり、脂肪の燃焼量が増えることから痩せるスピードが上がるという結果となっています。
ただ、十分に注意しなければならないのは、空腹の状態が続くと、体が本能によって脂肪を貯めようとするため、運動して脂肪を燃焼しにくくなる、つまり代謝率が下がる可能性があるのです。
さらに、空腹が続くと、場合によっては筋肉も破壊することになり、さらに運動をするためのエネルギーも減ってしまうので、空腹時に運動することは総合的にあまりいいことではありません。
食事の内容を変えてみる
もちろん、手っ取り早く痩せるために、食事を一時的に抜くという方法もあるかと思います。
しかし、ウォーキングで健康的に痩せるという目的であれば、食事は抜かず、運動の前には炭水化物を摂取し、運動の後にはタンパク質や低糖質の食品を食べて補うなど、食事の内容を変えることがいいと考えられます。
食べ方を変えるだけで、グッと痩せることがありますので、食事の内容を変えることでダイエットを実現し、運動を取り入れていくようにしましょう。
ウォーキングで痩せるのに役立つダイエット術③
食事やダイエットの情報にアンテナを張る
運動とダイエットの情報は日進月歩です。何がいいとか、何が悪いとか、さまざまな情報が錯綜することもありますが、痩せるウォーキングのやり方でダイエットを志す者は、いつも情報に敏感になる必要があります。
どの情報が正しいのか、ご自身に合っているのかを判断するのはむずかしいことですが、いくつもあるやり方の中できっとご自身に合った方法があるはずです。新しい方法もどんどん取り入れて、痩せるダイエットを実現させましょう。
正しい歩き方で効果的に痩せるウォーキングを!
ウォーキングは、正しい歩き方で効果的に行えば、痩せる可能性があります。ウォーキングと合わせて、ダイエット=食事制限をしっかりと行い、効果的なやり方で健康的に痩せたいです。無理をせず、なるべく継続して、気分よくウォーキングへ出かけましょう。
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