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キャメルシュリンプ
キャメルシュリンプとは?
これから海水水槽のコケ掃除役を入れようとしている、または厄介者として知られるカーリー対策になる生き物を入れようとしている方の選択肢にあるのがキャメルシュリンプです。キャメルシュリンプは見た目もよく、丈夫ですので育てやすく、コケ掃除もしてくれて、カーリー対策にもなる優れたエビです。今回はそんなキャメルシュリンプ特徴や飼育方法、カーリー対策について解説していきます!
キャメルシュリンプの特徴
キャメルシュリンプとは?
和名はスザクサラサエビと言います。分布はインド洋~西部太平洋となっていますが、日本でも紀伊半島以南の太平洋岸に分布しています。大きさは最大で6センチになる、丁度良いサイズ感のエビです。最大の特徴はやはり色と柄です。赤と白がとても美しいですよね。また、名前についているキャメルはラクダという意味で、背中にあるコブがラクダのようだから付けられた名前となっています。
キャメルシュリンプは育てやすい?
キャメルシュリンプは初心者の方にもおすすめ出来る丈夫なエビです。生命力が強いので、一度水槽に慣れてしまえば問題なく育てていけます。しかし、水質変化や水温変化には弱い面がありますので、導入時の水合わせ作業だけはじっくり行う必要があります。水合わせ作業は後述して解説します。
キャメルシュリンプでカーリー対策
カーリーとは?
キャメルシュリンプの嬉しい特徴が、カーリー対策が出来ることです。カーリーとはセイタカイソギンチャクの呼び名で、英語ではAiptasia(アイプタシア)と呼ばれています。画像のように小さめのイソギンチャクなのですが、非常に増殖力が高く、水槽内のサンゴを滅ぼしてしまう可能性のある厄介者として知られています。見つけたら駆除しなければいけないイソギンチャクですね。
キャメルシュリンプはカーリーを食べる
そんな厄介者であるカーリーを、キャメルシュリンプは食べてくれます。カーリー対策として入れる方も多いですよね。しかし、食べるとは言っても大好物のようにいっぱい食べる訳ではありませんので、期待通りの駆除力は無かったとガッカリされる方も沢山います。予防程度に入れておくのがおすすめですね。カーリーの特徴や対策については下記記事で解説しています。
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キャメルシュリンプでコケ掃除
カーリー対策に加えて、コケ掃除をしてもらえるのも大きなメリットです。コケ掃除が出来る生体は色々いますが、キャメルシュリンプは見た目も美しいので一石二鳥ですよね。糸状のコケをよく食べてくれますので、悩まされている方は是非入れてみましょう。水槽の壁に付いたコケはスポンジで取れますが、ライブロックのコケは中々取りにくいので、コケに困っている方にとっては有難いエビですよね。
キャメルシュリンプの寿命は?
寿命は2~3年
購入する前に気になるのが寿命ですよね。寿命は2~3年と言われています。サイズから見ると、平均的な寿命と言えるでしょう。ただし、寿命は目安でしかありませんので、丁寧に育てれば寿命が5年以上に伸びる可能性もあります。逆に、初めから調子の悪い個体を購入してしまえば、寿命が1年ほどになってしまう可能性もあります。
寿命を伸ばすには?
寿命を伸ばすには、まず調子の良い個体を購入することが大切です。その上で、水質や水温といった環境を整え、定期的に餌を与え、混泳魚や人間からストレスを受けない環境にしてあげると寿命は伸びやすくなります。ちなみに、キャメルシュリンプは野生個体を捕まえたものが輸入されることが多いので、すぐに死んでしまっても仕方ない部分もあります。
キャメルシュリンプは混泳出来る?
エビを好む海水魚との混泳に注意
キャメルシュリンプは海水魚との混泳が可能です。ただし、エビは魚にとって好物であることも多いので、エビを食べない魚と混泳させましょう。あまり大きなエビではありませんので、大きめのヤッコやカサゴなどと一緒にしてしまえば食べられる可能性があります。混泳させる前に相性をしっかりチェックしておきましょう。
同種混泳が出来るエビ
同種での混泳は問題ありません。ただし、他の種類のエビと一緒にすると争うこともあります。お互いの縄張りを確保出来れば問題ありませんので、ライブロックを上手く組んで縄張りを作り、喧嘩になった時も隠れられる場所を作ってあげましょう。逆に、縄張り争いが出来ないような状況にするという方法もあります。
サンゴとの混泳も可能
サンゴ水槽でも問題なく育てられます。サンゴは水質に敏感な生き物ですが、キャメルシュリンプは酷く水を汚すエビではありませんので、水質面でも問題ないでしょう。ただし個体差があり、イソギンチャクやサンゴを食害してしまうこともあります。餌不足になった時に食害することが多いので、餌不足にならないよう気をつけましょう。
キャメルシュリンプの飼育方法①用意
用意するもの①水槽
まずは水槽を用意しましょう。キャメルシュリンプだけを育てるのであれば小さな水槽でも問題ありませんが、海水魚やサンゴとの混泳を楽しんでいくのであれば、45センチ以上、出来れば60センチ水槽を使いたいところです。スペースが足りなければ小さめの水槽でも構いません。その際は水質管理をしっかり行いましょう。
用意するもの②フィルター
水槽で生き物を飼育するのにフィルターは欠かせません。初心者の方におすすめのフィルターは、上部式フィルターです。上部式フィルターはメンテナンス性が良く、安価なのでコストパフォーマンスが良いのがポイントです。水質に敏感なサンゴを一緒に育てる場合は、外部フィルター、もしくはプロテインスキマーを一緒に使うと良いでしょう。プロテインスキマーについては下記記事で解説しています。
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用意するもの③ヒーター・クーラー・水温計
キャメルシュリンプが好む水温は25度ですので、ヒーターと水槽用クーラーで常に25度前後を保てるようにしてあげましょう。ヒーターで火傷する可能性もありますので、カバー付きのものを購入することをおすすめします。水槽用のクーラーは色々販売されていますが、水槽サイズが大きくなければ冷却ファンを使うという手段もあります。下記記事で水槽用クーラーと冷却ファンを紹介していますので、気になる方は見てみて下さい。
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用意するもの④人工海水の素・比重計
海水の生き物ですので人工海水の素を用意しましょう。人工海水の素にも色々なクオリティのものがありますが、敏感なサンゴを育てない限りはコストパフォーマンス重視で選んでしまって構いません。下記記事でおすすめの人工海水の素を紹介していますので是非見てみて下さい。また、合わせて比重計も用意しておきましょう。
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用意するもの⑤カルキ抜き
水道水には塩素が入っており、塩素はエビにとって危険です。そこで、カルキ抜き剤を使って塩素を中和しましょう。日光に当てて塩素を飛ばす方法もありますが、時間がかかってしまいますので、カルキ抜き剤を使うのがおすすめです。カルキ抜き剤は下記記事で紹介していますので見てみて下さい。こちらもクオリティに違いはありますが、コストパフォーマンスで選んでしまって大丈夫です。
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用意するもの⑥餌
雑食性ですので、基本的にはどんな餌でも食べてくれます。一緒に海水魚を育てる場合は、海水魚の食べ残しをお掃除役として食べてくれますね。食べ残しだけでは餌が足りない可能性がありますので、週一回程度の頻度でエビに与えると良いでしょう。その場合は沈みやすい餌を使用してあげると良いですね。
用意するもの⑦サンゴ砂・ライブロック
底砂を敷かないベアタンク水槽ですと脚が滑ってしまいますので、サンゴ砂を敷いてあげましょう。サンゴ砂は弱アルカリ性に傾ける効果があります。その上にはライブロックや土管などを置いて隠れ家を作ってあげて下さい。ライブロックは水槽にとても良い効果をもたらすアイテムですので、是非入れておきたいですね。ライブロックの特徴や注意点などは下記記事で解説しています。
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用意するもの⑧掃除道具
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定期的に水換えと掃除をしますので、水換えアイテムも用意しておきましょう。水換えには、画像のような水換えポンプを使います。水換えポンプは100均でも販売されていますが、壊れやすいので、最初から耐久性の高いものを買っておくのがおすすめです。合わせて、水を入れる為の大きめのバケツも購入しておきましょう。
キャメルシュリンプの飼育方法②準備・導入
水槽の立ち上げ
用意が出来たら水槽を立ち上げていきましょう。まずは水槽を置きたい場所に設置して、サンゴ砂を敷いて、機材をセットし、カルキ抜き剤を使用した人工海水を入れます。水を入れた水槽はかなりの重量になりますので、重さに耐えられる場所に水槽を置いて下さい。あとは機材の電源を入れて、水温が一定に保たれているか、フィルターはろ過出来ているかを確認しましょう。
バクテリアを増やす
下準備が終わっただけではまだキャメルシュリンプを入れられません、次はバクテリアを増やしましょう。パイロットフィッシュと呼ばれる魚を入れてバクテリアを増やす方法と、魚の切り身を入れて、わざと水槽を汚してバクテリアを増やす方法があります。切り身は2㎝程度のものでいいので、2週間ほど水槽に入れておきましょう。少しずつ腐り、水も濁ってきます。2週間経ったら切り身を水槽から出して、水槽の水が透明になってきたら、3分の1ほど水換えをして準備完了です。
キャメルシュリンプを購入
キャメルシュリンプ
水槽の準備が整ったら、キャメルシュリンプを購入しましょう。値段は800~1000円ほどが相場となっています。少し小さめのサイズのものが販売されていることが多く、大きくなっていく様子が楽しめます。野生個体を採集していることが多いので、ヒゲや脚が切れている場合も多いのですが、こちらはいずれ再生しますので問題ありません。
水合わせをして入れる
約8時間かけて慎重に水合わせした後、キャメルシュリンプを二匹導入。#アクアリウム #キャメルシュリンプ#aqarium #camelshrimp pic.twitter.com/pYbxERqdTU
— K (@spylava) December 23, 2016
一番気を付けなければいけないのが水合わせです。魚以上にエビは水質変化に敏感ですので、最低でも4時間は水合わせに時間を使ってあげましょう。上記ツイートの方は8時間かけて水合わせをしています。水合わせのやり方は、袋で行う方法と点滴法との二つがあります。時間をかけてじっくり行う場合は点滴法が良いでしょう。詳しい水合わせのやり方は下記記事で解説していますので見てみて下さい。
水合わせの簡単なやり方は?点滴法を使った失敗しないやり方をご紹介!
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キャメルシュリンプの飼育方法③管理・その他
病気の心配は無し
エビはあまり病気にかかりません。特にキャメルシュリンプは病気などにかかりにくいエビとされており、環境さえ合っていれば問題なく飼育していけます。ただし、死ぬ時はいきなり死んだりしますので、水質のチェックは常に行いましょう。水温がいきなり変わるのも危険ですので、毎日水温計を見る習慣をつけるのも大切です。
脱皮直後に注意
一番危険なタイミングが脱皮直後です。脱皮は非常に体力を使う行為であり、また脱皮後の体は非常に柔らかく、攻撃されると危険です。混泳している海水魚に攻撃される可能性がありますので、脱皮後に隠れられる場所をちゃんと作っておきましょう。脱皮は夜間に行われることが多いので、脱皮する姿を見ることはあまり無いかもしれませんね。
キャメルシュリンプの繁殖について
繁殖を狙うのは難しい
繁殖して増やせると良いのですが、キャメルシュリンプを繁殖で増やすのは難しいでしょう。繁殖して増えた個体は、最初の3週間ほどはプランクトンとして浮遊して生きます。これをゾエアと呼びますが、ゾエアの管理は非常に難しいので、繁殖が成功する確率はかなり低いです。
繁殖させるよりも買い直し
初心者の方には、繁殖を狙うよりも、寿命がくる度にお店で購入することをおすすめします。慣れてきてから繁殖に挑戦してみて下さい。上手に繁殖出来る方は多くありませんので、もし繁殖のやり方が確立出来たら、多くの方に教えてあげたいですね。
まとめ:キャメルシュリンプとは?
今回の「キャメルシュリンプとは?特徴や飼育方法、カーリー対策について解説!」はいかがでしたでしょうか?特徴や餌、繫殖方法などまで解説させて頂きましたが、とても有益で魅力的なエビでしたよね!生命力も強いので、初心者の方も是非飼育してみて下さい。水合わせだけ時間をかけてあげられれば、あとは問題なく飼育出来ます。
キャメルシュリンプが気になる方はこちらもチェック!
今回はキャメルシュリンプについて解説させて頂きましたが、他にもエビや海水魚に関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。
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