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シマヤッコとはどんな海水魚?産地による違いや飼育方法を詳しく解説!

シマヤッコとはどんな海水魚かご存知でしょうか?淡水魚と比べて鮮やかな魚が多い海水魚ですが、その中でも見た目が非常に上品で人気のあるシマヤッコは、実は育てるのが少し難しい魚です。今回はそんなシマヤッコの特徴や飼育方法を解説していきます!
更新: 2019年5月11日
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シマヤッコとはどんな海水魚?

海水魚飼育に憧れる理由は人それぞれですが、やはりカラフルな水槽を作りたいと考えている方が多いのではないでしょうか。そんな鮮やかな水槽を作りたい方におすすめなのが、シマヤッコです。シマヤッコは縞模様が非常に可愛らしく、海水魚らしさを感じられる魚ですよね。しかし、飼育方法が難しいというのが手を伸ばしにくい原因になっています。今回はそんなシマヤッコの特徴や飼育方法を解説していきます!

シマヤッコについて

こちらは、キンチャクダイ科パラケントロピーゲ属に分類される海水魚の一種です。変わった響きの属名ですが、属名を会話の中で使うことはあまりありませんので、頭の片隅に置いておく程度で良いでしょう。分布は西部太平洋で、グレートバリアリーフや八重山諸島などの少し深い海に生息。特徴は白黒のしま模様と、お腹が黄色いことです。大きさは最大で12センチほどに成長しますが、10センチ程度とイメージすると良いでしょう。

シマヤッコの飼育難易度

シマヤッコの飼育難易度は高い

本種はとても見た目が良い海水魚ですので、これから海水魚飼育を始めるのであれば是非飼育してみたいですよね。しかし、実は飼育難易度が高い魚として有名なのです。もちろん、海水魚飼育に慣れており、どのような点に気を付けなければいけないかを分かっている方なら問題なく育てられますが、下準備・知識の無い状態で飼育を始めてしまうと、高確率で失敗するとされる程です。育てる際は基本を守って丁寧に育てましょう。

シマヤッコは餌付けも難しい

本種は非常にデリケートな部分があります。中でも難しいとされているのが、餌付けです。普通の魚は人工飼料で簡単に餌付け出来るのですが、シマヤッコは餌付けが難しく、完全に人工飼料になるまでに1年かかる場合もあるほどです。ですので、本種を育てる際はじっくりと向き合い続ける必要があり、根気がいる魚と言えますね。そのかわり、シマヤッコをちゃんと育てられるようになったということは誇れることでもあります。

シマヤッコは産地によって違いがある

産地によっても違いがあり、一番人気がバヌアツ産で、流通量が多いのがマニラ産です。バヌアツ産は白い部分が大きく、黄色いラインが入るのが特徴で人気がありますね。バヌアツ産は入荷量が多くないので価格が高めです。バヌアツ産個体に憧れる方も多いのですが、まずはマニラ産やバリ産の安価な個体で飼育に慣れていき、最終的にはバヌアツ産の飼育を狙うのが良いでしょう。バヌアツ産等の価格は後述して解説しています。

シマヤッコの寿命

シマヤッコの寿命は5~7年

育て始める前に知っておきたいのが寿命ですよね。シマヤッコの寿命は大体5~7年程とされています。それなりに大きな魚ですので、寿命も中々長めとなっていますね。ただし、5~7年は問題無く育てられた場合の年数です。先述したように飼育が難しい面があり、初心者の方は3ヶ月以上育てらない場合も多々あります。慣れている方でも寿命を迎える前に死なせてしまうケースがありますので、目安程度に知っておきましょう。

寿命を伸ばすには?

寿命はなるべく伸ばしたいですよね。寿命を伸ばす要素としては、水質、水温、栄養、ストレス等があげられます。水質・水温といった環境が悪いのは非常に寿命を短くしてしまいますので、常に気を付けてあげましょう。栄養に関しては、特に幼魚の頃にしっかり栄養を取らせておきたいですね。ストレスについては、導入初期のストレス、人からのストレス、混泳相手からのストレス等があります。混泳相手に気を付けましょう。

シマヤッコの混泳相性

混泳が苦手なシマヤッコ

大きな水槽で混泳しているシマヤッコを見たことがある方は、混泳しやすい魚だとイメージされたかもしれません。確かに性格は穏やかなのですが、ヤッコ系は混泳が難しい魚が多く、シマヤッコも例外ではありません。混泳させると、単独飼育よりもストレスがかかりますので、寿命が短くなることを覚悟しましょう。長く大切に育てていきたい方は、幼魚の頃から単独飼育、もしくは相性の良い魚と混泳させることをおすすめします。

混泳を成功させるには?

混泳を成功させるには、混泳相手選びがまず大切です。大きな魚と混泳させるとストレスが酷くなりますので、小さくて大人しい魚と混泳させましょう。画像のハタタテハゼや、人気のクマノミ等がおすすめですね。また、混泳させる時はライブロックを沢山入れて、隠れ家を用意してあげるのもポイントです。もしくは、隠れ家を減らして縄張りを持てないようにすることで、強制的に仲良くさせるという方法もあります。

サンゴとの混泳

海水水槽と言えばサンゴですが、実はサンゴとの相性はあまり良くありません。ハードコーラル系サンゴをつついてしまうことが多いのです。ソフトコーラルのサンゴであればいたずらしないことが多いので試してみましょう。つつかないサンゴであれば問題なく一緒に飼育が出来ます。シマヤッコ自身が派手な見た目をしていますので、派手な見た目のサンゴを入れてもバランス良く見えるでしょう。


シマヤッコの販売価格

産地によって販売価格が変わる

シマヤッコ 5.5cm±! 海水魚

産地によって違いがあることを先述しましたが、販売価格にも違いがあります。安価とされているマニラとバリ産は7000~8000円で幼魚が販売されており、ミクロネシア・マーシャル産の幼魚は15000円程。そして人気のバヌアツ産は20000~25000円程で幼魚が販売されています。マニラ産とバヌアツ産を比較すると3倍ほど違いがありますので、最初からバヌアツ産に挑戦して失敗しないように、安価な産地のものから始めたいですね。

バンドが乱れると販売価格が上がる

産地によって販売価格に大きな差がありますが、個体の状態や柄によっても販売価格が変わってきます。特に、こういった縞模様のある魚は、バンドに乱れがある方がレアとされており、販売価格が上がる傾向にあります。そういった個体は「バンド乱れ」と呼ばれており、乱れ具合も個体によって様々。乱れているほどレアな個体となり、販売価格が上がりますね。慣れてきたら、そういった個体の飼育もチャレンジしてみて下さい。

シマヤッコの飼育方法①用意

用意するもの①水槽

飼育することを決めたら、まずは水槽を購入しましょう。10センチ程度の海水魚ですので、幅45センチ以上の水槽であれば問題なく育てられます。60センチ以上あると水質に安定感が出ますのでおすすめですね。幼魚であれば60センチ水槽でも何匹か入れられるのですが、いずれ成魚になることを考えると、複数匹飼育するなら90センチ水槽を選んだ方が良いでしょう。単独飼育であれば60センチ水槽で十分です。水槽セットは下記記事で紹介しています。

用意するもの②フィルター

水槽セットを購入するとフィルターが付いてくることが多いのですが、ろ過能力が足りない、もしくは付いていなかった場合は容易しましょう。フィルターには種類がありますが、初心者の方におすすめなのが上部式フィルターです。上部式フィルターは酸素の供給量が多く、ろ過能力も中々高く、販売価格が安いというメリットがあります。お手入もしやすいので、初めての方は是非上部式フィルターをチェックしてみて下さい。

用意するもの③ヒーター・クーラー

海水魚は水温調整も非常に大切です。シマヤッコの飼育適温は22~27度となっており、25度程度をキープしておくのがおすすめです。ヒーターを入れて水温を保ちましょう。また、夏時期は25度以上になることもありますので、水槽用クーラー、もしくは冷却ファンを検討しましょう。大きな水槽であれば水槽用クーラー、小さな水槽であれば冷却ファンで十分水温調整が出来ます。おすすめ製品は下記記事で紹介しています。

用意するもの④人工海水の素・比重計

海水魚飼育には人工海水の素が欠かせません。また、適切な海水を作る為にも比重計も必要になります。おすすめの人工海水の素は下記記事で紹介していますので見てみて下さい。販売価格が安いものから高いものまでありますが、やはり高いものほど品質が良くなります。特に、海水魚以上にサンゴへの影響が大きいので、サンゴと一緒に育てていく方は、多少品質の良い物を選んだ方が安心できるでしょう。

用意するもの⑤カルキ抜き

カルキ抜きも用意しましょう。ただし、人工海水の素の中にはカルキ抜きを同時に行えるものもあります。その場合は用意しなくても大丈夫です。おすすめのカルキ抜き剤は下記記事で紹介していますので見てみて下さい。色々な製品がありますが、サンゴを育てる方は重金属まで除去出来るものを使用出来ると良いですね。塩素除去が出来る浄水器をお持ちであれば、カルキ抜き剤は必要ありません。

用意するもの⑥餌

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餌も用意しておきましょう。人工飼料への餌付けはすぐに成功しない場合が多いのですが、根気よく続けていくことが大切です。元々は雑食性ですので、画像のメガバイトグリーンで植物の栄養も与えると良いでしょう。人工飼料への餌付けが完了するまでの間は、生のアサリのむき身を与えるのがオーソドックスです。アサリのむき身への餌付けが比較的簡単ですが、こちらも最初はあまり食べてくれないことがあります。

用意するもの⑦サンゴ砂・ライブロック

見た目と機能性を考えて、サンゴ砂とライブロックも用意しましょう。海水魚は弱アルカリ性を好みますので、サンゴ砂を入れることでPHをアルカリに調整します。ライブロックはバクテリアが住み着く機能的なレイアウトグッズで、海水魚飼育には欠かせません。隠れ家にもなりますので、ある程度入れて隠れられるようにしてあげましょう。ライブロックの扱いについては下記記事でご紹介しています。


用意するもの⑧掃除道具

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出典:楽天

週に一回、水換えと掃除を行いますので、水換え用ポンプも用意しましょう。おすすめのポンプは、画像の「水作・プロホース」です。非常に使いやすいので、まだポンプをお持ちでない方はチェックしてみて下さい。また、ポンプで抜いた水を入れる為のバケツも用意しておきましょう。ある程度大きくて頑丈なバケツが使いやすくておすすめです。

プロテインスキマーは必要?

海水魚水槽でよく使われるのがプロテインスキマーです。こちらはタンパク質を処理してくれるアイテムで、水質維持能力を高めてくれるのですが、シマヤッコだけ育てるのであれば無くても構いません。サンゴの中には水質に非常に敏感なものもいますので、そういったサンゴを一緒に育てる際は用意した方が良いでしょう。また、水換えの頻度を下げたいと考えている方にもおすすめです。

シマヤッコの飼育方法②準備

水槽の立ち上げ

用意が出来たら水槽を立ち上げていきましょう。水洗いした水槽を水槽台に設置し、サンゴ砂を敷き、カルキ抜きをした人工海水を入れます。機材をセットして、運転状態にしましょう。ヒーター・フィルターがちゃんと動いているかを確認してください。問題なく稼働していれば下準備は完了です。問題が起きているようであれば、魚を入れる前に対処しましょう。

バクテリアを増やす

シマヤッコはデリケートな魚であり、立ち上げたばかりの不安定な水槽にすぐに入れるのは危険です。出来れば数か月、混泳可能な小さな魚を先に飼育しましょう。ハタタテハゼやカクレクマノミは相性が良いので、3ヶ月程度育ててみて下さい。その間にバクテリアが増えて、シマヤッコの幼魚を入れるタイミングで良い状態の水槽になっているはずです。そのまま混泳させて育てても良いですし、元いた魚は別水槽に移して、単独飼育にしても良いでしょう。

シマヤッコの飼育方法③用意

シマヤッコの購入

バクテリアが増えて水質が安定したら、いよいよシマヤッコを購入しましょう。出来ればお近くの販売店で幼魚を購入した方が良いのですが、もしお店が無ければネットショップを利用しましょう。状態の良い個体を購入出来るかが大切で、人工飼料への餌付けが完了している個体が理想です。ただし、餌付けが終わっている個体はすぐに売り切れてしまいますので、最低条件は元気な個体ということになります。

水合わせをして入れる

購入した幼魚を水合わせして水槽にいれましょう。購入した際に入れてもらう袋を、まずは水槽に30分浮かべて水温を合わせます。次に、中の水ごとバケツに出しましょう。元の水量の3倍ほどまで水槽の水を入れて、水質を合わせていきます。この時、一気に水槽の水を入れるとショックを与えてしまいますので、1.5時間ほどかけてゆっくりと水を入れていくのがポイントとなります。水質を合わせられたら、シマヤッコだけを水槽に移しましょう。

シマヤッコの飼育方法④管理

餌やり

水槽に無事に入れられたら、後は適切に管理するだけです。一番問題なのは餌付けですが、最初はアサリのむき身を与えていれば問題ありません。アサリのむき身を食べてくれるようになったら、むき身と合わせて人工飼料を少し与えてみて下さい。最初は食べてくれないかもしれませんが、根気よく与え続けます。幼魚にとって粒が大きい場合もありますので、少し潰して与えるなど工夫してみましょう。

水換え

水換えは週に一回行いましょう。全体の水量の3分の1ほど換えるのが定番ですが、大きな水質変化は危険ですので、4分の1程度に抑えても構いません。混泳魚が多くなければ、幼魚の内はそれほど水が汚れないことも多いですね。水の交換だけじゃなく、底砂に溜まった汚れもしっかり吸いだしましょう。水換えのコツは下記記事でご紹介しています。

シマヤッコの飼育方法⑤その他

餌付いている個体を購入出来れば安心

シマヤッコを初めて育てる方におすすめしたいのが、購入を焦らず、餌付け完了済みの個体を買えるまで待つことです。餌付けがとにかく大変ですので、餌付けさえ終わっていればかなりスムーズに育てられます。餌付け済み個体はすぐに売れてしまいますので、お店やネットショップをよくチェックしておいて、出てくるまで待ってみて下さい。


隔離ケースを使って成功率アップ

水槽導入時、画像のような隔離ケースを用意して餌付けするのがコツになります。小さなケースに幼魚を入れることで、非常に餌付けしやすくなります。最初にしっかり栄養を与えておかないと、混泳魚に餌を奪われてやせ細っていく場合もあります。餌付けさえ完了すれば混泳魚に餌を奪われっぱなしになることもありません。

シマヤッコの病気について

白点病になりやすいので注意

シマヤッコはうろこの薄い魚ですので、白点病という病気になりやすい魚です。白点病は白点虫という寄生虫が付く病気で、白点病が広がってしまうと呼吸困難になって死んでしまいます。水槽導入時にかかりやすいので、水合わせを慎重に行うことが肝心です。慎重に育てていても白点病にかかることはありますので、その際は治療しましょう。

白点病対策

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白点病にかかってしまったら、別の水槽に移して薬浴しましょう。白点病治療の薬は色々ありますが、画像の「グリーンFゴールド」がよく使われています。また、白点病予防には紫外線の出る殺菌灯の使用もおすすめです。

シマヤッコに関するTwitter

バヌアツ産が人気

こちらのツイートでは、バヌアツ産個体が入荷したことを知らせています。バヌアツ産は人気が高い為、このように入荷のお知らせをしていることがよくありますね。お近くのショップのTwitterやInstagramなどがあれば、定期的にチェックしておくと良いでしょう。

白点病はすぐに治らない

こちらのツイートでは、白点病が治ったかと思いきや、完全に治っていなかったことが書かれています。白点病の原因である白点虫は、魚の体表に付かずに水中にいる期間があるのです。1ヶ月程度はかかるイメージで治療していった方が良いでしょう。

まとめ:シマヤッコとはどんな海水魚?

今回の「シマヤッコとはどんな海水魚?産地による違いや飼育方法を詳しく解説!」はいかがでしたでしょうか?特徴から飼育方法、注意点までしっかり解説させて頂きましたが、少しハードルが高く感じられたのではないでしょうか。ある程度海水魚飼育に慣れてきた方であれば、是非挑戦してみて下さい。不安な方は、餌付け済み個体が出てくるまで待つことをおすすめします。

シマヤッコが気になる方はこちらもチェック!

今回はシマヤッコについて解説させて頂きましたが、他にも海水魚に関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。