冬の寄せ植えに最適な植物とは?
冬の寄せ植えにはどんな花が最適か、ご存じですか?玄関先に置くことの多い寄せ植えは、季節を表す植物を選んで、センス良く飾りたいものです。どのような植物を選ぶべきか、詳しく解説してまいります。
寒さに強い植物を選びましょう
秋になると園芸コーナーに並び始める植物は、寒さに強い種類が多いです。ガーデンシクラメンなどは9月下旬にはもう出回っています。パンジー、ビオラ、プリムラ、アリッサムなども寒さに強い植物です。
日陰でも育つ植物を選びましょう
冬は日照時間が短く、日差しも弱くなります。寒さに強く、日陰でも育てられる植物を知り、寄せ植えにうまく取り入れましょう。ヒューケラ、クリスマスローズなどは日陰でも枯れることはありません。スノードロップやフクジュソウなどは、雪の中でも咲くほど寒さに強い花です。
初心者向けの植物を選びましょう
寒さに強く品種の多いプリムラは、花期も長く育てやすいのでガーデニング初心者の方におすすめの花です。花弁の形や花色も豊富で、他の植物との色合わせを選ぶ楽しさもあります。
花期の長い植物を選びましょう
冬に花が咲く植物で花期の長いものといえば、ノースポール、スイートバイオレット、オキザリス、ガーデンシクラメン、パンジー、ビオラ、プリムラなどが挙げられます。摘心することで次々に花芽がつき、長期に渡って楽しめるので、ガーデニング初心者の方におすすめです。
冬の寄せ植えに最適な植物おすすめ①
比較的入手しやすく安価な、冬の寄せ植えにぴったりな花をご紹介いたします。冬花壇の中でひときわ目を引く、色鮮やかな植物です。
プリムラジュリアン
プリムラジュリアンには日光がとても大切です。日が当たらないとつぼみがうまく咲きませんので、日当たりのよい場所にプランターを置きます。種から育てたものは、冷気に当てることで寒さに強くなり、冬越しも可能です。
豊富なカラーが魅力
品種改良されフリル状の花弁のものは「薔薇咲き」と呼ばれ、優雅な見た目が人気です。そのネーミングも、「いちごのミルフィーユ」「プリンアラモード」「ザッハトルテ」「マスカットのジュレ」など、美味しそうでかわいい名前ばかり。
冬の寄せ植えに最適な植物おすすめ②
花が下向きに咲く清楚な印象のガーデンシクラメンは、秋頃から園芸店に並び始めます。冬の定番植物で寒さに強く、花壇やプランターを明るく彩る花です。鮮やかなマゼンタや赤、白などのはっきりした色が人目を引きます。
ガーデンシクラメン
ガーデンシクラメンは、草丈はそれほど高くならず、こじんまりとまとまった姿で咲きますので、四角い鉢に寄せ植えする場合前方、丸い鉢に寄せ植えする場合は中心ではなく周囲に植えると見映えします。
クリスマスの寄せ植えにもおすすめの植物
クリスマスの寄せ植えといえばポインセチアが多いですが、人と違った寄せ植えを作りたい方には、ガーデンシクラメンがおすすめです。ツリーに見立てたコニファーを鉢の中心、あるいは後方に植え、その足元に赤や白のガーデンシクラメンをレイアウトします。
冬の寄せ植えに最適な植物おすすめ③
キンセンカは別名ポット・マリーゴールド、カレンデュラとも呼ばれます。薄暗い冬の景色を明るく照らす太陽のような、黄色やオレンジの花色です。
キンセンカ
花期が長く、初冬から春にかけて次々と開花します。花壇・寄せ植えなどに最適の花です。種から育てる場合は秋撒き、苗を植える場合は10月頃から植え付けます。
冬の庭を明るくする植物
屋外で冬越しが可能な品種が多く、ガーデニング初心者の方にも育てやすい花です。花がらを摘まずにおくと、こぼれ種でどんどん増えます。日陰では花が開かない傾向があるため、できるだけ日なたで育てましょう。
冬の寄せ植えに最適な植物おすすめ④
冬のガーデニングの定番植物、ハボタン。紫色の部分は花ではなくすべて葉で、花の乏しい冬に活躍してくれる植物です。夏の間に種をまいて育てますが、シーズンになると園芸店では苗が出回ります。
ハボタン
ハボタンは、そのボリュームが人目を引く魅力的な植物です。冬の寒さに強いことと、中心部から葉先にかけての美しいグラデーションが特徴です。ガーデニングの主役にもなり得る存在感があります。花の形にも見えることから、さまざまなレイアウトが可能です。夏は半日陰で育てます。
プランターにレイアウト
鑑賞期が秋の終わりから初春までと長いので、冬の寄せ植えの定番植物です。パンジー・ビオラとの寄せ植えにすると、大小のめりはりがでてよいバランスになります。
額縁にレイアウト
一見、紫のバラかと思うほどの鮮やかな紫色のハボタンは、主役にしてレイアウトするのがよいでしょう。まるで絵のような額縁仕立ては、晩秋から楽しむことができます。
お正月の寄せ植えの定番植物
年末になると、お正月用の寄せ植えが出回り始め、その中心には必ずハボタンが植えられています。ハボタンを苗で買って、自分なりの色合わせで寄せ植えを楽しみましょう。
リースにレイアウト
鑑賞期が冬であることから、クリスマスシーズンにはハボタンを使ったリースを手作りされる方が増えています。葉色にニュアンスがあるので、アンティークな雰囲気です。
ハボタンの寄せ植えリースの作り方
ハボタン、ラビットビオラ、アリッサムを使ったリースの作り方です。秋から飾り始めて、クリスマスシーズンに最も華やかになるよう育てていきたいですね。初心者の方はまずこの動画を見て、作り方をマスターしましょう。
ハンギングにレイアウト
ハボタンの植え付けは、9月ごろまでには終わらせましょう。初心者でも育てやすい丈夫な植物なので、カラーリーフとして寄せ植えにどんどん取り入れましょう。ハンギングに仕立てて玄関先に飾ると目を引きます。
冬の寄せ植えに最適な植物おすすめ⑤
ビオラとよく似た花にパンジーがあります。大輪のものがパンジー、小さな花はビオラという区別です。秋から春まで花が咲き続け、殺風景な冬の花壇やプランターを華やかに彩ってくれます。育てやすい、初心者向きの花です。
ビオラ
ビオラの場合は、中型のプランターであれば2~3株、大型プランターなら5~6株を等間隔に植え付けます。成長と共にドーム型に大きく育ち、最終的にはびっくりするほど見ごたえのあるボリュームに!
ビオラの寄せ植えアイデア
春の寄せ植えならチューリップと組み合わせるのが定番ですが、冬の寄せ植えはハボタンやカラーリーフを加えてボリュームの差や、高低差を演出するとよいでしょう。半日陰でも育てられます。
冬の寄せ植えに最適な植物おすすめ⑥
エリカにはさまざまな品種がありますが、寒さに強いヨーロッパ原産のものがガーデニング初心者にはおすすめです。夏は半日陰か、明るい日陰に移動するとよいでしょう。
エリカ
つつじ科のエリカ・ダーレンシスは乾燥や寒さに強い植物なので、冬の寄せ植えに最適です。多湿に弱いので、水のやりすぎには注意しましょう。草丈は20~30cmになりますので、アリッサムやビオラの後方に、背景を作るように植えてあげるときれいです。
鈴なりの花が特徴
エリカは針葉樹で、鈴なりに小さな花を咲かせるので幻想的なムードを作ります。白一色やピンク一色など、カラーテーマを決めた寄せ植えにも使いやすい植物です。日陰よりも日なたを好みますので、よく日の当たる花壇のそばや玄関先に置きましょう。
冬の寄せ植えに最適な植物おすすめ⑦
クリスマスローズは、2~3月の寒い季節に開花する、日陰でも育つ植物です。多年草なので一度植えると毎年花が咲き、ガーデニング初心者の方でも簡単に育てられます。暑い夏は苦手ですが、秋めいてくると元気を取り戻す植物です。
クリスマスローズ
こちらは黄色とパープルをアクセントカラーに、グリーン系でまとめた寄せ植えです。黄色いビオラ、マスカットカラーのプリムラジュリアン、濃い紫のハボタン、白いストックにシルバーリーフ、そして今は葉だけのクリスマスローズはパープルの八重咲きタイプが咲く予定。
冬の寄せ植えに最適な植物おすすめ⑧
シルバーリーフとして利用価値の高いシロタエギクは、花の時期は夏ですが、それ以外の季節もいつでも美しい葉の色を楽しませてくれます。霜が降りたようなシルバーの柔らかい葉が特徴で、寄せ植え全体の印象を明るくしてくれる脇役です。
シロタエギク
冬の寄せ植えにシロタエギクを加えるだけで、全体が明るくなります。病気にも強く、挿し木でも簡単に増やせる生命力の強いシロタエギクは、葉が枯れることなく長持ちするので初心者の方におすすめの植物。
冬の寒さに強い花で作る寄せ植えレイアウト①
冬の寒さに強い植物がわかったところで、それらをうまく組み合わせて作る、寄せ植えのレイアウト方法を解説してまいります。秋めいてきたら、そろそろ冬の寄せ植えを作り始めましょう。
この寄せ植えのポイント:グリーンをプラス
パンジーやビオラだけの寄せ植えをよく見かけますが、一つの作品のように仕上げるには、何らかのストーリーが感じられるようなレイアウトが大切です。この寄せ植えは、クローバーのワイン色で全体を引き締め、花壇のような高低差によりにぎやかさが生まれています。
冬の寒さに強い花で作る寄せ植えレイアウト②
品よくセンス良く見せるには、寄せ植えのテーマカラーを決め、異なった種類の花でバランスよくまとめることをおすすめします。ガーデニング初心者の方でも、この方法だと失敗が少ないです。
この寄せ植えのポイント:カラーを統一
カラーが統一された寄せ植えは落ち着きや安らぎをもたらします。ガーデニング雑貨のピックなどを加えてアクセントにしても、かわいいですね。
ホワイト系①
ハボタン、ガーデンシクラメン、ビオラ、イベリス、アリッサム、とすべて白で統一された、清々しい寄せ植えです。ハボタンのクリーム色が、全体を優しい印象に仕上げています。
ホワイト系②
こちらは「ホワイトクリスマス」をテーマに、フリル花弁のシクラメンとビオラを主役に、シルバーリーフで縁取った寄せ植えです。主役と脇役を明確に分けてあげると、バランスがいいですね。
グリーン系
グリーン系の寄せ植えは、グリーンの共演で深みが出せます。ヒイラギ南天のグリーン、カロケファロス(中央部の繊細な葉の植物)のシルバー、ハボタンの紫、ビオラの葉のリーフグリーン。落ち着いた和風の寄せ植えに仕上がりました。
レッド系
レッド系の寄せ植えは、グリーンリーフとの組み合わせだけでクリスマスムードが演出できるので、ガーデニング初心者にも簡単なアレンジです。ダークカラーの味のあるプランターを選ぶと、アンティークなムードが漂います。
赤いシクラメンは主役、チェッカーベリーは株元の脇役、シロタエギクは散らして雪のような印象に。
ブルー系
冬のブルーは、セピア色の風景の中で清らかに輝いて見えます。ガーデニング初心者の方は、秋から植え込みを始めて、春まで楽しめる植物を選ぶとよいです。
中央の白いのはフランネルフラワー、右奥の濃い紫は香りのよいストック、手前にはブルーとイエローの蝶のようなビオラ。同系色でまとめた花壇のような寄せ植えです。
パープル系
秋から楽しめるパープル系の寄せ植えは、濃淡をつけることで単調にならず、プランターが花壇のようににぎやかになります。ハボタンのようにインパクトのある植物を加えると大小のめりはりが生まれ、バランスもとりやすいです。
パープル系②
銅色の葉が美しいベロニカ・グレース、ハボタン、アリッサム、ビオラ、ストックをすべてパープル系で揃えています。シルバーリーフはカロケファロスという植物です。高低差と、大小のバランスが見事な寄せ植えが完成しました。
ピンク系
アザレアと呼ばれる冬の花を主役にした寄せ植えです。アザレアは西洋つつじとも呼ばれ、花壇にもよく植えられています。12月から4月まで、花期が長いのが特徴です。水切れや植え替えに弱いので、初心者の方には少し難しいかもしれません。
冬の寒さに強い花で作る寄せ植えレイアウト③
花壇の植物も色あせてくる冬は、カラフルな寄せ植えで玄関廻りを演出したいものです。
この寄せ植えのポイント:カラフル
カラフルな寄せ植えは見るだけで元気を与えてくれます。プランターのカラーは控えめにして、花を目立たせましょう。
ビタミンカラーで元気に!
チェッカーベリーの赤は、つやがありいかにも美味しそうです。明るい色のビオラと暗い色のビオラが好対照で、明るく元気な印象の寄せ植えに仕上がっています。
クリスマスカラーでレイアウト
明るいグリーンのコニファーに鮮やかな赤のシクラメン、そこにシルバーリーフのシロタエギクをプラスして、クリスマスカラーの寄せ植えが完成です。金のボールなど吊り下げれば、さらに完璧ですね。
ジャンクガーデン風
流行りのジャンクガーデンには、このぐらいカラフルな寄せ植えが似合います。黄色と赤と紫の原色の花たちを、ビブルナムといわれるニュアンスカラーの植物が中和しています。生き生きとした秋の花壇のような寄せ植えです。
冬の寒さに強い花で作る寄せ植えレイアウト④
寄せ植えの重要なポイントの一つに、「高低差を活かす」というものがあります。花壇でもそうですが、奥には背の高い植物、手前には背の低い植物を植えるというのは、花を美しく見せる基本のテクニックです。
この寄せ植えのポイント:高低差
背の高いベロニカグレースを後方に、ビオラやアリッサムなどの背の低い植物を手前にレイアウトした寄せ植え。一枚の絵のようにきれいです。
冬の寒さに強い花で作る寄せ植えレイアウト⑤
寄せ植えをおしゃれに見せるためには、花ばかりでなくその器にも注目したいものです。
この寄せ植えのポイント:プランター
花色を引き立てるプランターを選びましょう。花の中の一色を選ぶのもいいです。明度の高いきれいな色よりは、アンティーク風のニュアンスのある色味のプランターの方が、植物の美しさを引き立てます。
ワイヤーバスケットとココヤシファイバーのプランター
ナチュラルガーデンにぴったりな、通気性のよいプランターです。
ストーリーのあるプランター
プランターの形にこだわって、見る人の目を楽しませるようなストーリーを考えながら、寄せ植えを作ってみましょう。初心者の方でも挑戦しやすい車型がおすすめ。
冬の寄せ植えに最適な植物おすすめ8選:まとめ
冬の寄せ植えに大切なのは、まず寒さや日陰に強い植物を選ぶことです。おしゃれでセンスよく仕上げるには、配色やレイアウトも大切。円形や長方形のプランターを小さな花壇に見立てて、殺風景な冬を美しく彩る寄せ植えを作りましょう!
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