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暖かみのある元気な色!キンセンカの基本情報まとめ【植物図鑑】

オレンジ色や黄色の鮮やかな色が印象的な花といえば、キンセンカが思い浮かびます。お供花としても良く使われるため、日本人にはなじみのある花です。 キンセンカは、観賞用の花というだけでなくハーブとしての効果も持ち合わせています。
2020年8月27日
kaorin007
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目次

キンセンカとは

科名

キク科

学名

キンセンカの学名は、Calendula(カレンデュラ)です。 この「Calendula(カレンデュラ)」という名称は、ラテン語の「Calendae(毎月の第1日)」が由来です。花を楽しめる時期が長く、どの月の初めにも楽しむことができるほどだというところから来ています。 ちなみに、この「Calendae(毎月の第1日)」という言葉は私たちが良く知っているカレンダーの語源です。

花名由来

キンセンカの花名の由来は、黄色やオレンジ色を金色に見立て花が「盞(さかずき)」の形に良く似ていることから「金盞花」と呼ばれています。 面白い話としては、梁(今の中国)の軍人・魚弘が賭け双六に買った際に金銭よりも珍しいこの花を欲しがったからという説です。金銭よりも価値をもつ花「金銭花」が転じてキンセンカになったといわれています。

キンセンカの花言葉と開花時期

キンセンカの花言葉

キンセンカの花言葉は、見た目の華やかなイメージとは違い ・別れの悲しみ ・悲嘆 ・寂しさ ・失望 といった少し悲観的な言葉です。「別れの悲しみ」を表すためか、お供花などにも古くから用いられます。

花言葉の由来


このようなネガティブな意味合いを含むキンセンカの花言葉は、ギリシャ神話の悲しい恋物語から来ています。 その物語は、水の精であるクリティが太陽神のアポロンに恋をすることから始まります。アポロンを恋い焦がれる水の精クリティは、アポロンが愛するレウトコエ王女を邪魔に思い王女の父である王に二人の仲を密告したのです。 その後、王の怒りにふれたレウトコエ王女は生き埋めにされてしまいます。そのことで自らのおこないを恥じたクリティが、地面に座ったまま空をかけるアポロンを見つめているうちにキンセンカになってたいというお話です。

キンセンカの開花時期

キンセンカの開花時期は、12月~5月です。花が出回る期間は、おおむね10月~5月ですが、最盛期は3月~4月頃になります。

キンセンカの育て方・栽培方法

難易度

キンセンカは、冬の寒さにも強いので比較的手間がかかりません。ガーデニング初心者にも簡単に栽培できるでしょう。

時期

初心者には、苗植えがおすすめです。苗植えの時期としては、1~3月頃が良いといえるでしょう。その頃になると、園芸店などでもキンセンカの苗が売り出されます。 種まきから育てる場合、9月~10月に種を蒔くとよいでしょう。その頃に種を蒔くと、美しいキンセンカの姿を12月~5月頃まで楽しむことが可能です。

植え付け

鉢に植え付ける場合は、鉢の1/3程度土を入れてから苗を入れます。枯れている下葉を取り除き、根が隠れるまで鉢に土を入れるのがポイントです。土を入れる際に気をつけることは、鉢の上部から2~3cm程度のスペースを作ることです。鉢いっぱいに土を入れると、水やりの時に水が溢れてしまいます。 プランターへの植え付けなら、65cm程度のプランターに4株~6株ほど植えるのが目安です。あまり詰め過ぎると、通気性が悪くなり病気の原因にもなります。また、日当たりも悪くなるので気をつけておきましょう。

種まき

キンセンカの種は、長さ1cmほどの三日月形です。種としては大きい方なので、ポットに直播きして育てることができます。 箱蒔きをする時は、用土の入った育苗箱3cm角ごとに1粒を蒔くのが目安です。5mmぐらいの覆土を施し、日当たりのよい場所に置いておきましょう。 残暑の時期に種蒔きをする場合は、直射日光を避け日陰の涼しいところで育てることが大切です。


水やり

キンセンカは、比較的乾燥には強い花です。そのため、庭に地植えしたものは自ら根を張ってくれるので水やりをこまめにする必要がありません。 鉢植えやプランターなどに植えられたものは、土の表面が乾いた頃にたっぷりと充分な水分補給をしておきましょう。

肥料

キンセンカを地植えする際は、植える前に化学肥料をしっかりと土に混ぜておきましょう。こうしておくと、追肥をする必要もなく安心です。 鉢植えやプランターの場合も植えつける前に肥料をしっかりと混ぜておきます。葉の色味が悪かったり生長が鈍くなっているようなら薄めた液体肥料を10日に1回くらいやるといいでしょう。

増やし方

キンセンカの増やし方は、種を保存しておき種まきの時期に蒔く方法です。保存する種の採取方法は、花の中心部にある種をひとつひとつ採取します。その後、種を乾燥させたら水を入れた容器に種を浮かべます。しばらくすると、種が沈んでくるので沈んだ種だけを保存しておきましょう。 後は、種まきの要領で保存しておいた種を蒔けばOKです。

育てる場所

キンセンカの育て場所を選ぶポイントは、日当たりと水はけです。キンセンカを育てるなら、出来るだけ日当たりが良く水はけも良いところがおすすめです。 キンセンカは、日当たりが良ければ美しく花を咲かせます。しかし、夜や日当たりが悪い時には花を閉じてしまうので、場所選びには気をつけましょう。 耐寒性があるキンセンカですが、霜には弱いので冬場の屋外で育てる場合は霜に当たらないよう注意が必要です。

キンセンカの特徴

キンセンカは、秋蒔きの一年草が主です。背丈は、20~50cm程度になります。 小さな花を咲かせるホンキンセンカと少し大きめの花を咲かせるキンセンカの2つが良く知られる種類です。 ホンキンセンカは、花付もよく小さな花をたくさん咲かせます。株は、横に広がるのが特徴です。キンセンカは、中振りの花を咲かせます。ホンキンセンカに比べ丈が高いのが特徴です。 キンセンカの花の色は、「金盞花」というだけあって金色を思わす黄色やオレンジが主流です。中には、複色のものもあり違った趣があります。

キンセンカの品種・原種

日本でキンセンカと言われるものの多くは、カレンデュラ・オフィシナリスです。以前は、海外から来た花という意味合いで「トウキンセンカ(唐金盞花)」とも呼ばれていました。 本来、キンセンカは、カレンデュラ・アルウェンシスにつけられた名称です。カレンデュラ・オフィシナリスと区別するため「ホンキンセンカ」や「ヒメキンセンカ」と呼ばれているのが、このカレンデュラ・アルウェンシスです。


原産地

キンセンカの原産地は、南ヨーロッパの地中海沿岸です。

分布域

キンセンカは、原産地である南ヨーロッパの他にも北アメリカや中央アメリカでも栽培されています。 日本では、比較的温暖な太平洋側の地域で多く栽培されています。主な栽培地域は、房総半島、伊豆半島、渥美半島、淡路島などです。

キンセンカのその他おすすめ情報

ハーブとしての効能・効果

鮮やかな黄色やオレンジ色で診ているものの心を華やかにするキンセンカには、観賞用の花というだけでなくハーブとしての効能・効果が期待できます。 キンセンカは、神経をリラックスさせるハーブとして知られています。落ち込んでいる人や悩みを抱えている人には、きっと心の安らぎを与えてっくれるでしょう。 その他にもキンセンカには、皮膚や粘膜、血管などを修復し保護してくれる効果が期待できます。火傷の回復や日焼けの炎症を抑えるための外用薬としても利用できます。 キンセンカの花をハーブティーにしたものには、胃の炎症を抑えるのに効果的だといわれています。

まとめ

耐寒性がありあまり手間がかからないキンセンカは、ガーデニングの経験が浅い方でも気軽に育てることが可能です。 見ているだけで心が晴れやかになる鮮やかな黄色やオレンジの花が、疲れた心をきっと癒してくれるでしょう。開花時期が長いので、美しさを満喫することができます。 ハーブとしての効能・効果も期待できるから、キンセンカは心にも身体にも優しさを与えてくれる花です。