アウトドアで食べたい豪華な料理
「パエリア」は取っ手のついた広くて浅い専用の鍋を使用して作る、スペイン東部に位置するバレンシア地方の郷土料理。お米をシーフードや野菜、お肉などと一緒に炊くので、スペイン版炊き込みご飯とも言えるでしょう。
サフランを使うため、お米が黄色い色をしているのも特徴の1つで、具材は有頭海老やムール貝がもっともメジャーだと思われていますが、実は本場のバレンシア地方では鶏肉などのお肉を使用するものもあります。
パエリアを作るならダッチオーブンがおすすめ
キャンプでパエリアを作るなら、ダッチオーブンで作るのがおすすめです。ダッチオーブンは深鍋のような形をした鍋で、鋳鉄で作られているものが多くあります。ダッチオーブンは鍋自体に厚みがあるので温度が均一になり、じっくりと調理することが可能です。
ダッチオーブンはパエリア以外にもさまざまな料理を作れるので、1つ持っているととても重宝します。キャンプのみならず、自宅でも使うことができるのでぜひ1つ購入してみてください。
ダッチオーブンと普通の鍋の違い
ダッチオーブンが一般的な深鍋と違っているのは「フタの部分が平らになっている点」と「フタに縁取りがしてあり、フタの上に炭火を乗せて上からも火を通すことができるという点」です。上下から火を通すことができるため、オーブンという名称が使われていると考えられています。
キャンプで焦がさずにパエリアを作るコツ
焚き火での調理は難易度が高い
キャンプ飯と言えば焚き火での調理ですが、焚き火での調理は火力を安定させるのが難しいというデメリットがあります。火力が強すぎると焦げてしまうこともあるでしょう。バーベキューの場合はそれほど問題になりませんが、パエリアの場合は焦がさないためにも火力を安定させなくてはなりません。
キャンプでの調理がまだあまり慣れていないという場合には、キャンプで使えるカセットコンロやガスツインバーナーなどを使用するのがおすすめです。
パエリヤに火が通ったか確認する方法
パエリアは火力が弱すぎると水分が蒸発していかずべちゃっとした食感になってしまいます。とはいえ強すぎると焦げてしまいます。炊き始めてからしばらくして、鍋からぱちぱちという音がするようなら鍋の底の水分がなくなっているということですので、そこで火を止めましょう。
火から降ろす前に端の方を味見して、米がしっかりと炊かれているか確認します。もしまだ芯が残っていたら、少量のお湯を振りかけてさらに炊いてください。
ダッチオーブンで作る海鮮パエリア2選
①もっともオーソドックスなパエリアの作り方
このレシピはニンニクや玉ねぎをダッチオーブンで炒めてからお米を炒め、そのあと水、コンソメ、ターメリック、ワインを入れて煮込み、お米の上にシーフードやパプリカなどの材料を並べ炊きこむというレシピです。有頭えびを使うので見栄えがよく、大人数でわいわい食べるのに適しています。
有頭えび以外にもシーフードミックスを使うので、食べ応えもばっちり。貝は下茹で調理しなくてはならないので、キャンプ場に持ってくる前に済ませてくるとよいでしょう。
焦がさないようにおこげを作ろう
パエリアはおこげができるとよりおいしくなります。しかし火が強すぎると焦げてしまう可能性があるため、おこげを作るには少しコツが必要です。
焦がさないようにおこげを作るには、ダッチオーブンの火加減を調整しながらフタをときおり開けて材料の状態を確認し、焦げないように確認しましょう。ダッチオーブンは鍋全体が熱くなるという特性を持った鍋なので、火傷に注意しながら火のとおり具合を確認してください。
材料 (6人分(ダッチオーブン8インチ))
海老頭付き:6頭、玉ねぎ:1/2、ニンニク(すりおろし、チューブでも可):大さじ3、シーフードミックス:1袋、貝 お好み(冷凍食品で持参が良い):冷凍 1袋、お米:4合、水:720cc、アスパラガス:1束、パプリカ 赤、黄:適量、オリーブオイル:適量、ターメリック(けちらず多めに入れると綺麗):大さじ2、コンソメ:大さじ3、白ワイン:回し入れ(適量)
②缶詰を使ったシーフードパエリアの作り方
より手軽にシーフードパエリアを作るなら、あさり缶やオイルサーディンを使ったパエリアのレシピはいかがでしょうか。あさり缶のスープやえびの煮汁などでスープを作りますが、この作り方で作ると、海鮮の味をしっかり感じることができます。
まずダッチオーブンに玉ねぎ、鶏肉を入れて炒め、ある程度火が通ったら米を炒めましょう。角切りトマト、パプリカ、貝、スープを入れて煮て、汁がなくなったらオイルサーディンや焼いた海老、トマトを乗せて完成です。
生のトマトをトマト缶で代用する
生トマトの代わりにトマト缶を使用する場合は、米と一緒に煮る1cm角のトマトをホールトマトで代用するのがおすすめです。トマト缶のトマトジュースの部分を入れるならその分水を減らし、貝の缶詰のスープやエビの煮汁などと合わせて600ccになるようにします。
水分を入れすぎるとお米がべちゃっとなる原因になるので、水分の量には気を付けなくてはなりません。ホールトマトなどのトマト缶はトマトが苦手な方でも食べやすいため、トマト缶に変更してもよいでしょう。
材料 (4~6人分)
米:3合、クラム缶詰め(184g/6.5oz)入り:2個、エビ:12匹、白ワイン:大さじ2、鶏もも肉(1cm角):100g、にんにく(みじん切り):1かけ分、玉ねぎ(みじん切り):1個分(150~200g)、オイルサーディン:2缶(6匹)、水+クラム缶の汁+エビの煮汁:3C(600cc)、チキンスープの素:小さじ1、サフラン:小さじ1、トマト(1cm角):1個分、トマト(小)(スライス):2個、パプリカ(5mm角):1/2~1個、ねぎ or パセリ(みじん切り):大さじ2、オリーブオイル:大さじ1、塩:小さじ1/4、コショー:少々、ライム or レモン(くし切り):1個分
お肉を使用した人気パエリアレシピ2選
①イカスミのコクが病みつき!イカスミパエリア
少し変わったパエリアなら、イカスミのパエリアを作ってみませんか。イカスミのパエリアは日本ではあまり見かけませんが、イカスミは旨味が強いので、パエリアを作ってもとてもおいしく作れます。
ダッチオーブンで玉ねぎとにんにくを炒め、そこにエビ、イカ、ホタテといった材料を入れましょう。米を入れて少し透き通るまで炒めたら、白ワイン、イカスミパスタソースなどの調味料を入れます。あさりやムール貝を加えたら水を加え、沸騰後弱火で25分炊いて完成です。
一風変わった真っ黒なパエリア
このレシピでは市販のイカスミパスタソースを使用しているので、比較的簡単に本格的なパエリアを楽しむことが可能です。このレシピで使われている野菜は玉ねぎのみですが、パプリカなど好きな野菜を入れるのもおすすめ。
真っ黒なパエリアで見た目も少し変わっているので、大人数のキャンプやバーベキューでわいわい盛り上がること間違いなしです。
材料 (3人分)
玉ねぎ:1/2個、おろしにんにく:小さじ2、オリーブオイル:大さじ2、海老(有頭):5~6匹、帆立:4個、あさりorムール貝:6~7個、イカ:1杯、米:1.5合、白ワイン:適量、市販のイカスミパスタソース:2人分、ブイヨン:1個、お湯:500cc
②鶏肉を使った食べごたえのあるチキンパエリア
シーフードだけでなくお肉も入れたいなら鶏肉を使用したパエリアがおすすめです。まずチキンに焼き目をつけて、野菜を炒めます。お米をオリーブオイルで炒め、下茹でしたブロッコリー以外の野菜と鶏肉を乗せましょう。サフランと水を入れたら炊く時間は中火で7分、とろ火で4分ほどです。
下ごしらえしたブロッコリーを入れて、20分ほど蒸らしたら完成。ブロッコリーは火が通り過ぎてしまうので、別茹でにして後で乗せるのが美味しく作るコツの1つです。
骨付き肉を使っても美味しく作れる
このレシピでは普通の鶏もも肉を使用していますが、手羽元や手羽先を使っても美味しくつくることができます。特に骨付きチキンを使用すると少し食べづらいですが、チキンから出汁が出るのでチキンスープを使用しなくてもコクが出ておいしくなりますよ。
パエリアの米をパラパラに仕上げる作り方
パエリアの米をパラパラに仕上げるためには、米は洗わないで作ります。日本で売られているジャポニカ米を使っても美味しく作ることができますが、より本場の味に近づけたければ、粘り気のあるジャポニカ米よりもタイ米などもともとパラパラな米を使うのもおすすめです。
野菜はエリンギとナスを使用していますが、定番のパプリカやアスパラなど好きな材料を入れてお楽しみください。
材料 (2合分)
水:400cc、サフラン:5本くらい、塩:小さじ1、玉ねぎ:半玉、鶏肉モモ 国産:200g、みりん:大さじ1、酒:大さじ1、ブロッコリー:5個くらい、エリンギ:2本、ナス:2本、タイ米 バスマティライス:2合 360cc、オリーブオイル:大さじ1-2
アウトドアで手の込んだ料理に挑戦してみよう
いかがでしたか?今回は簡単に作れる人気パエリアレシピから本格的なパエリアレシピまでご紹介しました。パエリアはシーフードやチキンなどはもちろん、ソーセージなど好きな材料を入れて楽しむ料理です。
またダッチオーブンはキャンプや自宅で使えるアイテムなので、1つ購入しておくと便利ですよ。次のキャンプではぜひパエリア作りに挑戦してみてくださいね。
ダッチオーブンで作るパエリアが気になる方はこちらもチェック!
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