エリッゼ ガイロープ(テントロープ)
ガイロープとほどけにくい結び方
ガイロープとは
ガイロープとはキャンプ場などで目にするテントやタープなどを固定している「張り綱」のことで、テントロープとも言います。キャンプをする時に必要なガイロープにはたくさんの使い道があります。
ほどけにくい結び方で、テントやタープを固定する、洗濯物ロープを張る、薪をまとめる、小物やランタンを吊るす、人気のハンモックやブランコを作る、などなど、かぎりありません。
ロープの各部の名前と練習
ガイロープを結ぶ時、結ぶ途中のロープの形には呼び名があります。結ぶために動かす先端を「端」、ロープ本体の長いところを「元」、曲げた部分を「曲げ」、ロープを曲げて重ねた部分を「輪」といいますので、結び方の練習の参考にしましょう。
ほどけにくいガイロープの結び方
ほどけにくいガイロープの結び方をマスターすれば、テントやタープの設営が安全に手早くできますし、さまざまなシーンにも対応できるようになります。
人気のキャンプやアウトドアでのガイロープには安全が求められますが、結び方の基本は同じです。ロープの端にこぶを作る「止め結び」と2本のロープをつなぐ「本結び」(かた結び)の2つからいろいろな結び方に派生していきますが本記事では基本の5種類をご紹介します。
キャンプで使うガイロープの素材や太さと長さ
ガイロープは用途に応じて十分な強度のものを選ぶ必要があります。柔軟性、耐水性、耐腐食性、などを持つナイロンなどの合成素材を選びます。
素材は扱いやすいもので、太さは4mm、5mm、10mmぐらいのものを用意しておくと便利に使えます。長さは、テント用が3m、タープ用が4mです。2mポールを固定するには4m、2.4mポール用には5mのガイロープが使いやすいです。ブランコ用には太さが10mmのものを使いましょう。
エリッゼ ガイロープ(テントロープ)
基本のもやい結び・巻き結び
輪の大きさが変化しない、もやい結び
船舶の係留にも使われる、「もやい結び」(Bowline Knot)は簡単で使いやすい結びの王様と言われる人気の結び方です。ほどけにくい結び方ですが、結び目がかたく締まってもほどきやすい結び方でもあります。
もやい結びのアウトドアシーンで役に立つ使い方
- テント、タープのグロメット(ハトメ金)に直接ガイロープをとめる
- ポールを立ててテントやタープを張るときにポールを固定するために使う
- もやいの輪が動かないので、バケツを吊り下げたりできる
- 人気のブランコの板を止めるとき、板の上部のロープをもやい結びにして固定する
- ロープを立ち木に結ぶ
どこにでも使える便利な結び方、巻き結び
「巻き結び」(Clove Hitch)はどこでも使えてアウトドアシーンや登山でも基本の結び方なので、自在に使えるようにしっかり覚えましょう。
立ち木にガイロープを結ぶ時などに使われますが、一方のロープだけに力がかかるとほどける恐れもありますので更に結び目に「ひと結び」や「ふた結び」を加えて補強するようにします。また、クライミングではカラビナにロープを固定する時に使い、インクノットとも言われます。
巻き結びのアウトドアシーンで役に立つ使い方
- ガイロープの片方を立ち木などに固定する
- ランタンの持ち手にガイロープを巻き結び吊るす
- 薪などのばらけるものをまとめる
- クライミングなどのロープをカラビナに固定する
- ハンモックを吊るす
自在結び・よろい結びは便利
キャンプでテントやタープの設営に、自在結び
「自在結び」(Taut line Hitch)もほどけにくい結び方で、もやい結びとともに必ず覚えておきたい結び方です。通常、テントやタープは自在金具付きガイロープで設営しますが、雨や風対策をしたい時にはガイロープをプラスして固定、補強します。
そんな時、結び目を動かすことでロープにテンションがかけられる自在結びを使えば、自在金具に頼らなくてもガイロープをピンと張れますし、長さを調節したい箇所にも使います。
自在結びのアウトドアシーンで役に立つ使い方
- ロープの長さを調節できるのでピンと張りたい箇所に使う
- テントやタープを立てる時に固定する
- 立ち木などにガイロープをかける
- 洗濯ロープなどを張る
使い方いろいろ、よろい結び
「よろい結び」(Manharness Knot)は簡単に作れて、ほどきかたも簡単ないろいろ役に立つ結び方です。ロープの中に結び目で輪っかをつくり、モノを吊り下げたりする使い方をします。
同じように輪っかをつくるバタフライノットよりも少し強度は下がりますが、軽い物ならぜんぜん大丈夫でほどきかたも簡単です。輪っかをふやせばいろいろ吊り下げられるので、作り方を覚えれば役立つことまちがいありません。
よろい結びのアウトドアシーンで役に立つ使い方
- ガイロープの中間に輪っかを作れるので何でも吊り下げられます
- 輪っかにカラビナを付けてランタンを吊るす
- 輪っかにフックをかけて調理道具などを下げる
- 輪っかに直接ハンガーをかけて洗濯物などを干す
強度のある二重8の字結び
クライミングでも使う、二重8の字結び
二重8の字結び(Figure eight knot)は、より安全さが必要な登山やクライミングにも使われる高い強度のある結び方です。輪の大きさが変わらない結び方で使用中にほどけることがありません。
なので、クライミングでは命綱をハーネスに結ぶ時に使われる結び方です。安全で固く締まってもほどきやすいので、確実に結べるようにしておきましょう。
サイト設営はほどけにくい結び方でしっかり固定
登山などでは準備不足や状況判断をあやまると重大な事故につながりますが、キャンプ場などでのキャンプも、準備をしっかりすることがアウトドアを安全に楽しむ基本となります。なので、サイトを設営する時は、ほどけにくい結び方でテントやタープをしっかり固定しましょう。
二重8の字結びのアウトドアシーンで役に立つ使い方
- テントなどのポールの先端に輪を固定して安定させる
- 自在金具のストッパーとしての結び目にする
- ループ部分を引っかけて物を吊り上げる
- クライミングで命綱をハーネスに結ぶ
登山やクライミング用のロープについて
ほどけにくい結び方をご紹介してきましたが、危険を伴う登山やクライミングで使う結び方も基本は同じです。ただ、登山用ロープの使い方や登山用テントのガイロープは通常のキャンプ用とは異なりますので経験者やガイドさんなどに使用目的、種類、強度などを相談して購入することをおすすめします。
ほどけにくい結び方は日常生活でも活躍
ガイロープのほどけにくい結び方を覚えれば生活のさまざまな場面に必要な、結ぶ、止める、束ねる、固定する、などが簡単にできてしまいます。
アウトドアでのガイロープの使い方は、ほどけにくい結び方が基本ですが、それぞれのほどけにくい結び方には簡単にほどくコツもあります。結び方とほどき方のコツを覚えればいろいろな作業が安全にスピーディーにできますし、結び方はアウトドアシーン以外の日常生活にも使えるので便利ですね。
ガイロープの結び方が気になる方はこちらをチェック!
本記事では5種類のほどけにくい結び方をご紹介してきましたが、「暮らしーの」には、他にも、もやい結びや自在結びの使い方とほどき方、二本のロープの結び方、荷造りに使うロープワークなどの内容の記事がありますのでチェックしてみてください。
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出典:Unsplash.