もやい結びとは
結び方の王様
もやい結びはロープの先端に輪（ループ）ができる結び方です。輪の大きさは自由に調整でき、その活用法の多さからキングオブノット（結び方の王様）と称されています。
結び目の特徴
もやい結びの特徴は、ロープの先端に輪ができることです。できた輪は力が加わっても大きさが変わらず、簡単にほどけずきちんと結べるため信頼性が高い結び方と言えます。自然にはほどけないきちんと結び目ができますが、ほどき方が簡単な点ももやい結びの特徴です。
結び目が上になっている場合の結び方
はじめに
出典：ライター撮影
本記事ではロープの先端（黄色のテープを巻いている方）を「先」とし、手元に残る長い方を「もと」と呼びます。また、同じもやい結びでも結び目を上にするか下にするかで結び方が変わってくるため注意しましょう。起点となる結び目に注目して結んでいくのがコツです。
1：起点の輪を作る
出典：ライター撮影
結び目が上になる場合のもやい結びの方法を紹介します。まずはもやい結びの起点となる輪を作ります。次にロープの先ともとを交差させて小さな輪を作りましょう。このときに先が上になるように注意してください。
2：輪に先を通す
出典：ライター撮影
ロープの先を作った輪の中に通していきましょう。この際に通す方向が重要になります。必ず輪を通すときは下から通してください。上、上と続いてしまうともやい結びの起点となる結び目ができません。起点の輪と逆側に通すのが最初のコツです。
3：もとの下を通す
出典：ライター撮影
輪の中にロープの先を下から通した後は、もと側のロープの下をくぐらせてサイド輪の中に通しましょう。もやい結びは、ロープの先が上になるように輪を作りロープの先を下に通さなくてはなりません。ロープの先でもとをすくってから再び輪の中に先を通すという形になります。
4：引っ張れば完成
出典：ライター撮影
輪に通した後は元と結び目を左右にひっぱり結び目を締めましょう。もやい結びの特徴には、ほどきやすいというのもあります。そのためきつく締めても問題ありません。自然にほどけることがないきちんとした輪ができます。
結び目が下になっている場合の結び方
結び目が下だと逆になる
出典：ライター撮影
結び目が下になる場合は少し結び方が異なります。まずは起点となる輪をロープの先が下になるように輪を作りましょう。ここまでの手順はあまり変わりません。
輪を作った後は手順が変わるため注意しましょう。作った輪にロープの先を上から通します。輪を通した後は上からロープの元をくぐらせて再び輪の中を通し、結び目を締めると完成です。
もやい結びの覚え方のコツ
手順は変わりませんが上から通すのか、下から通すのかで変わってくるためどちらの結び方をするか自分の中で決めておくといいでしょう。これがもやい結びの覚え方のコツです。
また、結び目が「上」なら「下」、「下」とおぼえておくといいでしょう。反対に結び目が「下」だと「上」、「上」と覚えるともやい結びはマスターできます。もやい結びは起点となる結び目の逆になることを覚えておくといいでしょう。
結び目のほどき方
ひと手間でほどける
出典：ライター撮影
もやい結びはほどき方がわからなくても簡単に結び目を緩められます。そのまま結び目を左右に引っ張るようにすると他の結び方と比べると簡単にほどけるでしょう。きつく締めていても結び目が緩めばすぐにほどけます。
はさみなどの道具を使わなくてもほどけるため船を係留したり、キャンプなどのアウトドアで重宝される使い方が豊富な結び方です。
簡単にほどける方法
出典：ライター撮影
もやい結びの手順が少し増えますがより簡単にほどける方法もあります。結び方の手順が増えても覚え方は変わりません。簡単にほどけるようにするには、輪の中にロープの先を通した後に折り返しておくだけです。結び目をほどかなくても先を引っ張るだけでほどけます。
注意点としてはロープの先を折り返して通すことで簡単にほどけるようになるため、意図しないときにほどける可能性もあります。
もやい結びの使い方
キャンプでの活用法
もやい結びは先端に輪を作るくくり方です。また、力が加わっても輪の大きさが変わらないためキャンプではタープやテントを設営するときに使えます。もやい結びは輪の大きさが変わらず、テントやタープのループを締め付けないため生地が傷みません。
また、木にくくりつけるときも輪が閉まることがないため木を傷めません。キャンプでペットを木につなぎとめておきたい時、ロープの先端に輪がほしいときなどに活用できます。
その他でも使えるもやい結び
もやい結びはほどき方が簡単ですが、自然にほどけないためキャンプ以外でも使い道が多い結び方です。勝手にほどけることが少ないため、荷重が重たいものにもくくりやすくバケツや人体にもくくりつけられます。
また、引っ張っても輪が縮むことなく体にロープを巻いても食い込みません。さらにほどき方が簡単なため、人命救助にも使えるくくり方と言えます。
使いやすい王道の結び方
もやい結びのまとめ
もやい結びとは、形が変わらない輪が作れる結び方です。また、勝手にほどけないようにきつく結び目を締めていても、ほどき方が簡単なためさまざまなシーンで使えます。キャンプではテント設営や木にロープをくくりつける時、ロープの先端にループがほしいときに活おすすめです。
一方でテンションが掛かると自然ときつく結べるわけではありません。木や体に結ぶときは輪のサイズに注意して使いましょう。
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出典：ライター撮影