原始的な火起こしに注目!
アウトドアだからこそ楽しめる火起こし
アウトドアにはさまざまな楽しみがありますが、そのうちの1つとして挙げられるのが火起こしです。自分で作った焚き火を眺めながら過ごす時間は、アウトドアならではの贅沢なひと時だと言えるでしょう。火起こしの方法はさまざまですが、近年は原始的な方法も注目されています。
原始的な方法にチャレンジしよう
本記事では、原始的な火起こしにチャレンジしたい場合におすすめの方法を解説します。必要な道具や作り方、失敗しないコツまで、知っておくと便利な情報を集めました。今度のアウトドアでは、原始的な火起こしに挑戦してみませんか。
必要な道具
アクリル紐や麻紐
まずは、アクリル紐と麻紐、2種類の紐を用意します。アクリル紐は、木の棒を回転させて摩擦を起こすために必要な道具です。摩擦を起こす際には大きな力が加わるため、耐久性の高いアクリル紐が適しています。
麻紐は、火種を作るために使うのが基本です。麻紐の上で木の棒を回転させて摩擦を起こし、火種を作ります。アクリル紐と麻紐はいずれも100円均一ショップやホームセンターなどで手に入れられますので、事前に準備するようにしてください。
木の板
木の板は、上板と下板の2枚を用意します。下板に火種を作るための麻紐を乗せ、上板で摩擦を起こすための棒を押さえるのが火起こしのポイントです。薄い板だと火起こし中に割れてしまうリスクがありますので、ある程度の厚さを備えた板を選ぶようにしてください。基本的には、2cm以上の厚さがあればよいでしょう。
木の棒
木の棒は、麻紐の上で回転させて火を起こすために使用します。アウトドアで火起こしをするなら自然の中に落ちている枝を使うのもよいですが、なるべく真っ直ぐな枝を選ぶようにしてください。
真っ直ぐな枝を見つけるのが難しい時は、あらかじめホームセンターなどで真っ直ぐに加工済みの棒を用意するのもおすすめです。加工品なら手間がかからず、気軽に原始的な火起こしに挑戦できます。
加工用の工具
板に穴を開けたり、切ったりするためにトンカチやノコギリ、彫刻刀などの工具を用意します。事前にホームセンターで板や棒を適度な大きさに加工してある場合、ノコギリは必要ありません。また、1つ1つの工具を揃えるのが面倒な時は、セットで購入するのもよいでしょう。
簡単な作り方
上板の作り方
原始的な火起こしを行うためには、上板と下板、2種類の板を加工しておく必要があります。回転する棒を押さえるための上板は、両手で押さえやすいように長めのサイズにカットするようにしてください。カット後の板には、棒を入れ込むための窪みを作ります。
上板の窪みが浅いと回転させる時に棒が外れてしまうため、深めに加工するのがポイントです。また、棒の直径より少し大きめの窪みにするとフィット感が高まります。
下板の作り方
下板には、火種になる麻紐を入れるための窪みを作ります。棒と同じくらいの直径になるよう、彫刻刀などで板に窪みを入れてください。次に、窪みの側面にV字の切れ込みを入れます。この切れ込みを入れることで火種を落とし、麻紐に火をつけるのが火起こしの原則です。
なお、棒を回転させて摩擦が起きると、窪みの直径が広がって火が起きづらくなります。火起こしは一発で成功するとは限りませんので、窪みとV字の切れ込みを何箇所か入れておくとよいでしょう。
棒の作り方
棒は、下板との接地面が合うように加工するのがポイントです。下板に作った窪みに棒を入れ、接地面が合わないようなら窪みに合わせて形を変えてください。しっかりと窪みにフィットさせることで摩擦が起きやすくなり、原始的な方法でもスムーズに火がつくようになります。
麻紐の作り方
火種を作るために使用する麻紐は、あらかじめほぐしておく必要があります。ふわふわな状態にほぐしておけば火がつきやすくなり、初めてでも短時間で火起こしできるでしょう。麻紐を適当な大きさにカットし、手で少しずつほぐしたら完成です。なお、外で作業を行う場合、ほぐした麻紐が風で飛ばされる可能性があるため注意してください。
火を起こす方法とコツ
穴の中にほぐした麻紐を入れる
道具が揃ったら、原始的な火起こしにチャレンジしていきます。まずは、下板に作った窪みの中にほぐした麻紐を入れてください。窪みに入るくらいの少量の麻紐で十分です。麻紐を乗せた上から棒を入れ込み、上板を被せます。次に、棒にアクリル紐を二重に巻きつけたら準備は完了です。
紐を引いて棒を回転させる
上板を他の人に押さえてもらいつつ、紐を引いて棒を回転させてください。この時の回転が速ければ速いほど、火がつきやすくなります。慣れていないと難しく感じるかもしれませんが、何回か繰り返すことで棒が回転しやすくなるはずです。
火がついたら焚き火台へ
窪みに乗せた麻紐に火がついたら板から取り出し、ほぐした麻紐を軽く被せます。その上から息を吹きかけ、火を大きくしてください。被せた麻紐にも火がついたら焚き火台に乗せ、薪をくべます。薪にも火がついたら、原始的な火起こしは成功です。基本的な方法さえ覚えていれば初心者でも簡単に挑戦できますので、ぜひ頑張ってみてください。
失敗しないコツ
火種に息を吹き込む際には、強い息ではなく優しい息をかけるのが失敗しないコツです。息が強すぎると火種が消えてしまいます。また、焚き火台に乗せた後も息を吹きかけ続け、火を大きく育てることも重要です。
意識しておきたい注意点
周りに燃えやすいものを置かない
原始的な火起こしをする際には、気をつけておきたいことがいくつかあります。まずは、周りに火がつきやすいものを置かないようにしてください。枯れ葉などの燃えやすいものが周りにあると、火種をうっかり落としてしまった時に火がついて火事につながる危険性があります。
特に空気が乾燥している季節は短時間で火が燃え広がることもあるため、火起こしをする前に周りから燃えやすいものを取り除くようにすることが大切です。
消火用の水を用意する
火を起こす際には、必ず消火用の水を用意しておくことも忘れないようにしてください。万が一周囲に火が燃え広がりそうになった時も、消火用の水があればすぐに対応できます。もしものことを考えて、すぐに消火作業ができる体勢を整えることが火起こしのルールです。
しっかり後始末をする
火起こしを楽しんだ後は、必ず後始末をします。火が消えたことを確認し、燃えカスは所定の場所に捨ててください。また、火起こしのために使った板や棒は、薪として使うなどして無駄が出ないようにするのもポイントです。
原始的な火起こしを楽しんでみよう
原始的な火起こし方法は難しそうに見えますが、何度か繰り返し行うことでノウハウが身につき、短時間で火をつけられるようになります。まずは必要な道具を揃え、上板や下板、棒を作るところから始めてみてください。
棒を回転させる時はなるべく早く紐を引っ張り、火がついたら素早くほぐした麻紐を被せて息を吹きかけることが大切です。継続して息を送ることで火がつきやすくなるため、失敗しないコツも意識しながら火起こしを楽しんではいかがでしょうか。
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アウトドアにぴったりな火起こしの方法は、多種多様です。関連記事では原始的な方法以外におすすめの火起こし方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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