海のパイナップルの食べ方をご紹介
ホヤは初心者でも簡単に捌ける
とても珍しい変わった形をした海産物であるホヤという生物がいます。その見た目から海のパイナップルとも呼ばれるホヤは、その捌き方がとてもシンプルで初心者にも簡単に調理できる食材です。ホヤ貝と呼ばれることもありますが、人間と同じ脊椎動物に近い海の生き物といわれています。
ホヤとは
名前・和名 | 海鞘、老海鼠、保夜 |
分類 | 尾索動物亜門ホヤ綱 |
学名 | Ascidiacea Nielsen |
分布 | 全世界の海の浅瀬から深海まで(極地含む) |
ホヤの捌き方と美味しい食べ方・食べる時の注意点を解説
今回は日本全国あちこちに生息し、手に入りやすいホヤの簡単な捌き方と刺身を含めたレシピを解説いたします。またホヤを食べる際には注意しないといけないことがありますので、こちらもぜひ食べる前にチェックしてみてください。
ホヤの捌き方とコツ
簡単なホヤ捌き方
ホヤは調理や下ごしらえをする前に真水でよく洗うのがポイントです。そのあと根のような部分をカットして中の水気を出します。水気がしっかり切れたと感じたら、縦半分にカットしましょう。
皮と身を分けて内臓部分は包丁でこそげ落としましょう。黒い部分以外は内臓も食べられます。残すかどうかはお好みで判断してください。
ただし内臓を食べる方は、ホヤの鮮度には十分気をつけてお試しください。内臓食は身のみを食べるよりも食中毒の危険があがりますので、心配な方はお勧めしません。
捌き方のコツ
内臓を取った後の汚れ部分は、ホヤから出た水気で割った身を洗うのがコツです。そのあとしっかりと残った汚れやぬめりをふきんで拭き取ると、料亭などで出されるホヤの刺身のような美しい身に仕上がります。
お好みで選べるもうひとつのホヤの捌き方
もうひとつのホヤの捌き方は、よく真水で洗ったあと、根のように見える部分は切らずに上部の突起部分だけを切るやり方です。切り取る突起は最初に一番大きなものを、そこで水気が出きったら次に大きな突起を切って同様に中の水分をだしましょう。
そこから皮のみに包丁で切れ目を入れ身と分け、そのあと2つに割って先程の捌き方と同様に内臓を取り洗ってぬめりと汚れを取れば完成です。こちらの捌き方すれば、多少ですが過食部分が増えます。お好みに合わせて使い分けてみてはいかがでしょうか。
ホヤ料理のレシピ例3選
1.刺身
ホヤを刺身でいただく場合は、必ず新鮮なものをお使いください。先程ご紹介した捌き方を参考に下処理をして、内臓(お好みの方は黒い部分のみ)を取り除き、食べやすい大きさにカットすれば完成です。
2.唐揚げ
ホヤは唐揚げにしても美味しくいただくことができます。唐揚げにするコツは、捌いたホヤの水分をしっかりとキッチンペーパーで拭き取ることです。
これを十分にしておかないと、水気が多いホヤは油がはねて危険です。あとはきれいで乾いた状態になった身に、塩を少々ふりかけてから片栗粉をまぶします。あとは180度程度に熱した揚げ油で揚げて完成です。
塩 適量
片栗粉 適量
油 適量
3.ホヤの炊き込みごはん
まずはホヤを調味料で煮ます。刺身でも召し上がれるような鮮度のものであれば、味が付く程度の軽い煮方で大丈夫です。煮汁は捨てずにご飯を炊くのに使いましょう。
洗った米にさきほどの煮汁と水を足して、通常のごはんの水の量にして炊きます。ホヤのエキスが出た煮汁ごはんが炊けたら、さきほどの煮たホヤを入れて、全体を切るようにさっくりとかき混ぜれば完成です。
ほや 130g
米 2合
酒 大さじ1
めんつゆ 大さじ2
ホヤを食べるときの注意点
食べるときの注意点1.塩分
ホヤは塩分の多い食材です。いくら美味しいからと大量に食べるとホヤだけで1日の塩分の摂取量を軽く越えてしまいます。塩分的な観点から見た成人1人あたりのホヤの1日の摂取量上限は、2個までが目安です。
食べるときの注意点2.食中毒
有毒なプランクトンを食べることもあるホヤには腸炎ビブリオ菌を持っているものがあり危険です。これを食べ感染すると激しい腹痛や下痢・発熱の食中毒症状が現れます。
腸炎ビブリオ菌の予防には、鮮度の高い食材をきれいな真水で十分に洗うことが大切です。また保存する場合には鮮度に気をつけ10度以下にすることを気をつけ、刺身ではなく加熱する・調理中にも手を洗い他の食材に菌が付かないように注意する・調理道具も消毒したり専用のものを用意するなど二次感染にも気をつけるようにしましょう。
不思議な形の海産物を美味しく食べよう
今回はホヤの捌き方と刺身・刺身以外の食べ方2つをご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか。ホヤは食べて食中毒になる方もいる海産物です。手に入れたらできるだけ新鮮なうちに早く捌いて召し上がるか、十分加熱してからお召し上がりいただくのがおすすめです。
どちらの場合も真水で洗うことで食中毒菌は死滅しますので、自分で捌く場合はまずしっかり水洗いをしましょう。ホヤだけでなく、手・使った包丁やまな板なども水洗いを意識しておこなってみてくださいね。より安全で、美味しくホヤを召し上がっていただくことができます。
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