青魚の鮮度を保つ方法は?捌き方もご紹介
サバを自宅で捌いて食べる
釣りや丸のままのサバを手に入れたら、ご自分で捌いていろいろな料理に使ってみてはいかがでしょうか。サバは足が速い(傷みやすい)魚ですので、手に入れたらすぐにうろこを引いて捌くのがおすすめです。
保存する場合でも安全に長持ちさせるには、うろこ取り・内臓を取り除く下処理まで済ませて冷蔵や冷凍にする必要があります。
初心者にも簡単な捌き方と保存方法を解説
今回はサバの基本の3枚おろしの方法から初心者向けの簡単で煮崩れしにくい筒切りの方法・自宅で作れるサバの干物の捌き方とソミュール液レシピをご紹介いたします。また手に入れてすぐに食べないという場合に、新鮮に保つための簡単で詳しい下処理の仕方も解説いたします。
刺身と煮物用に!目的別サバの捌き方2選
1.お刺身や塩焼きに!3枚おろしの捌き方
サバだけでなくいろいろな魚を捌く時、基本的な捌き方として3枚おろしがあります。身を2枚、骨を1枚にする方法です。主にこの捌き方は刺身用のサクを取る時や、そのまま半身を使って焼き物にしたり、そこからぶつ切りにして煮物に活用する場合もあるいろいろ使える捌き方です。
基本の3枚おろしの捌き方
ウロコを取り除き頭と体の境目付近から胸ヒレを通る線で、斜めにカットし頭に切り込みを入れます。そのまま頭は落とさず、尻から腹部分に包丁を入れて頭と内臓を一緒に取り出しましょう。
中骨のところの血合いは、包丁で軽く膜をやぶってあげると流水で洗い流すことができます。それでもきれいに取れない時は歯ブラシや竹串などを使ってこそげてあげるとよいでしょう。
腹から中骨まで背から中骨まで包丁を入れ、繋がっている腹骨のところを包丁のところで欠いてあげることで半身おろせます。もう方々も同様にして3枚おろしの完成です。
サバ 1尾
2.煮物に最適なサバの筒切りのやり方
サバの味噌煮缶詰などで見かける、輪切りのようなサバの捌き方は筒切りといいます。これは3枚おろしにするよりも、煮込んでも身がくずれにくいというメリットがある捌き方です。3枚おろしにしたものを切り身にして煮物にしてもよいのですが、たくさん煮る時は煮崩れしにくい筒切りのやり方をおすすめします。
筒切りは骨の旨味が出る捌き方
筒切りの捌き方で頭を落とす時には、内臓に傷つけないように注意します。包丁を入れるラインは3枚おろしの時と代わりありませんが、腹の方はできるだけ浅く身だけを切るようにするとうまくいくでしょう。骨を断つ時も内臓を避けて頭部分から半分だけ包丁を入れるようにすると、頭を引っ張るだけで内臓も付いてきます。
あとは3枚おろしと同様に、流水で血合いや残りの内臓のお掃除をしましょう。きれいになった身を使いたい大きさの輪切りにして、もう一度腹の中を流水できれいに掃除したら筒切りの完成です。
サバ 1尾
捌いた魚を食べよう!サバの味噌煮レシピ
初心者も簡単サバの味噌煮の作り方レシピ
サバの味噌煮の作り方をご紹介いたします。捌き方は3枚おろしでも筒切りでも、どちらの方法でもOKです。お好みや作る分量に合わせてお選びいただけます。美味しく作るコツは、サバの持つ臭みを霜降りや薄切りしょうがで煮込むことで取り除くことです。
3枚おろしでも筒切りでもお好みで作れるレシピ
サバは煮る前に熱湯をかけた霜降りという下処理をすると、魚の持つ臭みが落ちます。または一度沸騰させたお湯の中に切り身をくぐらせる方法もありますので、どちらでもやりやすい方法で臭み取りをしましょう。
調味料を全部入れて、煮えてきたら薄切りしょうがとサバの切り身を入れます。火加減は中火で13分ほど煮込むととろみが出てきますので、そうなったら完成です。
サバ切り身 4切れ
しょうが 一かけ
水 100cc
酒 50cc
みりん 大さじ3
砂糖 大さじ3
醤油 大さじ1
味噌 大さじ3
干物にする時のサバの捌き方・開き方
サバを開きに捌く方法
まずサバはうろこを取り除き腹開きにしていきます。腹開きとは腹から包丁を入れて、魚の背の部分をつなげたまま作る開きの方法です。同様なやり方でつなげて置く面が違う背開きという方法もあります。しかし一般的にサバやアジは腹開き、サンマなどは背開きにされる傾向が高いです。
また関東では切腹につながる腹開きは忌み嫌われる傾向もありますので、それら考慮した上で、お好みやさばきやすさで開き方は使い分けるとよいでしょう。
サバの腹開きのやり方
まず、しっぽに近い方の腹から中骨まで包丁を入れて内臓を取り出します。反対側も同様に、しっぽから腹びれまでの間に中骨まで包丁で切り込みをいれましょう。
そこまでできたら、頭を半分に切ります。エラとエラの間に包丁を立てて下まで切ってしまわないように半分にするようにするのがコツです。身の方も同様に中骨を超えていくイメージで包丁の刃を入れていき、背中で繋がった形にまで切っていきましょう。
手で完全に左右に開いて、残った内臓やエラ部分を取り除き掃除したらサバの開きのできあがりです。
サバの開きを干物にする方法
開きにしたサバを干物にしていきましょう。まずはサバが浸るくらいの大きさのボウルを用意してください。大きめのタッパなどでも大丈夫です。そこに10%程度の濃度の塩水を作り、さきほど捌いたサバの開きを漬け込みます。
漬け込む時間の目安は1時間から90分程度で、サバの大きさや身の厚みで加減しましょう。ザルに上げて風通しのよい日なたで表面が乾燥するまで干します。目安は表面が70%裏面が30%にしましょう。手で触ってみて乾燥していると感じたら干物の完成です。
サバ 2尾
サバが浸かる量の塩と水 塩分濃度は10%
サバの鮮度を保ち美味しく食べるコツ
サバは捌いて冷蔵保存すれば翌日まで新鮮
サバはとてもいたみが早い魚です。安全に美味しくいただくには、釣りやスーパー・魚屋で手に入れた新鮮なサバは、できるだけすぐに頭を落とし内臓と血合いを取り除きましょう。この時真水ではなく塩水を用意して腹の中に手を入れてよく洗うのがコツです。
水分を十分切ってから、キッチンペーパーを腹に詰め水分を吸わせるようにしたまま、ラップで密封しそのまま冷蔵庫で保管しましょう。この状態であれば、翌日までは煮魚や焼き魚としてサバをお召し上がりいただけます。
食べるまで2日以上かかる場合は冷凍保存にする
食べるのが翌日よりも遅くなりそうならば、冷凍保存がおすすめです。この場合は丸のままではなく3枚おろしにして塩をふり少し休ませてから出た水分をしっかりと拭き取りましょう。
そのあと半身ずつラップでしっかりとくるんだあとに、密封ビニル袋などに入れて冷凍します。この状態であれば2週間ほどなら食べることが可能です。
また冷凍保存のよいところは、アニサキスが死滅することもあげられます。サバの食中毒が心配な方も、48時間以上冷凍してから調理するようにするのがおすすめです。
臭みが強い魚を美味しく食べよう
今回はサバの3枚おろしと筒切り・開きの捌き方とそれぞれの捌き方に適した料理レシピ、サバの鮮度を保ち美味しくするコツも解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
サバはスーパーなどでもよく見かける、お惣菜にも使いやすいポピュラーな魚です。しかし青魚ということで鮮度が心配な魚でもあります。少しでもサバの鮮度を保ち美味しくサバをいただく工夫を、ぜひ調理のヒントとしてみてください。
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出典:https://photo-ac.com/