マハタを使って料理してみよう
マハタとは
マハタとは高級魚として有名なクエの仲間で、スズキ目ハタ科に属しています。水深100m程度の深い場所に生息していることが多く、100kgを超える巨体もしばしば釣り上げられる大きな魚です。
マハタは味や食感に癖がなく、比較的万人受けしやすい魚と言われています。ただし天然のマハタはなかなか市場に出回りにくく、購入するとなると5000円程度の値段がつけられます。そのため、マハタを高級魚とみなす人も多いです。
マハタが旬な時期は春から夏
マハタの旬は、一般的に春から夏にかけてと言われています。ただし、1年を通してさほど体格や味に変化のある魚ではないので、どのシーズンでも美味しく食べられるはずです。旬を春から夏とするのは、このシーズンが産卵前にあたることによります。
産卵に備えて栄養を溜め込んでおり、いつも以上に身に旨味が詰まっているのでぜひ食べてみてください。ちなみにマハタの生息地は北海道より南の日本全域で、主に暖かい地域で釣り上げられることが多いです。
マハタを刺身で食べる時の食べ方
高級魚との呼び声も高いマハタを初めて食べるのであれば、刺身にしてみましょう。マハタの刺身を食べる場合、下処理などに特別な行程は必要ありません。内蔵・ウロコ・エラを取ったら、綺麗に流水で流しましょう。
その後頭を落として三枚におろしたら、皮をひいてカットしてください。マハタは薄造りにするのがおすすめなので、皮を引いたらサク取りしてから薄くカットしましょう。刺身の薬味には、ネギやもみじおろしがおすすめです。
おすすめの煮物レシピ3選
①マハタの煮魚
「マハタの煮魚」は、ふわふわの身を存分に楽しめる料理です。頭付きのマハタをまるごと煮付けにしてもおすすめですし、アラ煮にするのも美味しいので好みに合わせて選びましょう。まずマハタに塩を振り、そのまま冷蔵庫で放置してください。
10分程度放置したら、熱湯にさっとくぐらせてその後水で締めましょう。そうしたら鍋にマハタをいれて、調味料と水を加えたら落し蓋をして強火で煮ます。10分くらい煮たら、完成です。
マハタ(アラ付き)
1匹分
塩
少々
水
1カップ半
甘口醤油(濃口醤油)
50cc
黒糖1センチ四方
1個
酒
100cc
おろし生姜
1かけら分
②マハタとカサゴのアクアパッツァ
マハタを洋風料理で食べたい時は、「マハタとカサゴのアクアパッツァ」にしてみましょう。マハタだけでも美味しいですし、カサゴやメバルなどと一緒に料理する方法もおすすめです。まず最初に、魚全てのウロコ・エラ・内蔵・ヒレを全て処理しておきましょう。
その後フライパンにオリーブオイルを引いて、魚を置きます。焼き目をつけると美味しいので、長めに焼いてみてください。両面焼けたら、魚の半身の高さまで水を加えましょう。
グツグツ煮込んで旨味を引き出す
水がグツグツと煮えてきたら、マハタの全体が水にかかるように煮込みます。魚に火が入ったと感じたら、アサリとミニトマトを入れましょう。アサリは出汁が出るので、旨味をプラスするためにも取り入れるのがおすすめです。
アサリの口が開いたら、オリーブオイルを一回しして料理の完成になります。器に料理を盛ったら、鍋に残るスープにお米とチーズを加えてリゾットにしてみてください。旨味が凝縮された、美味しい料理がもう一品できます。
マハタ
1匹
カサゴ
1匹
ミニトマト
1パック
アサリ
1パック
オリーブオイル
適量
水
適量
塩
小さじ2
米
適量
チーズ
適量
③本格マハタ鍋
マハタ料理の中でもオーソドックスなのが、「本格マハタ鍋」です。マハタは下処理を済ませ、切り身にカットしておきましょう。鍋に入れたい野菜も予めカットしておくと、スムーズに鍋が楽しめます。また、鍋には水と昆布を入れて、出汁を取っておいてください。
マハタの出汁を鍋に活用すると美味しい料理になるので、アラを使って取っておきましょう。アラを流水で洗い、塩をまぶして15分程度放置してください。
臭みをしっかり取り除くのが大切
マハタ鍋を美味しくするには、臭みをしっかり取り除く必要があります。塩を振って放置したアラに熱湯をかけて、お湯が濁ったら捨ててください。アラは流水で洗い流し、血・ウロコ・ぬめりを手でしっかり取り除きましょう。こうすることで、臭みのない出汁がとれます。
その後昆布で出汁を取った鍋にアラを投入して弱火で煮込んでください。出てくるアクを取り除けたら、アラを取り出して鍋に調味料を加えましょう。完成した出汁に野菜とマハタの切り身を加えて、ひと煮立ちしたら完成です。
■ 鍋具材
マハタ
1/2匹
白菜
1/8玉
長ネギ
1本
春菊
1束
椎茸
2枚
■ 出汁用
水
2カップ(400cc)
昆布
5㎝
☆料理酒
大さじ1
☆醤油
大さじ1
☆塩
ひとつまみ
おすすめの揚げレシピ3選
①マハタのから揚げ
大人から子どもまで人気のレシピが、「マハタのから揚げ」です。揚げ物なので油の処理は大変ですが、作り方自体は簡単なのでぜひ試してみてください。マハタは皮付きのまま小さくカットして、ポリ袋に調味料と一緒に入れて漬けましょう。
10分程度漬けたら、片栗粉を適量まぶして油で揚げて完成です。皮付きにすることで食感が加わり、パリッとした仕上がりになります。また、調味料の種類を変えることで味付けも変わるので、いろいろな方法を試してみてください。
マハタ
半身
★しょう油
大さじ1
★酒
大さじ1
★しょうが(すりおろし)
小さじ1
★にんにく(すりおろし)
小さじ1
片栗粉
適量
油
適量
②白身魚の唐揚げ + 中華餡掛け
マハタ料理には、「白身魚の唐揚げ + 中華餡掛け」のレシピを活用しましょう。白身魚全般に使える料理なので、マハタにも適応させてみてください。まずはマハタに塩コショウと片栗粉を振って、油で揚げましょう。
野菜は細切りにして、フライパンで炒めます。野菜の種類はピーマンや玉ねぎがおすすめですが、自分の好みに合わせてピックアップしてみてください。野菜がしんなりしたら、調味料を入れてひと煮立ちさせましょう。
とろみをしっかりつけるのがポイント
「白身魚の唐揚げ + 中華餡掛け」のようなあんかけ料理は、とろみをしっかりつけましょう。野菜と調味料が煮立ったら、火を一度止めて水溶き片栗粉を投入します。混ぜたら再度火を入れて、好みのとろみになるまで調節してください。
お皿に揚げたマハタを盛って、その上にあんかけをかけたら料理の完成です。マハタ以外の白身魚でも美味しく作ることができ、アレンジもしやすいのでいろいろな食べ方や作る方法を試してみてください。
白身魚(今回はマハタ)
半身
片栗粉
大さじ1
玉ねぎ
1/2個
人参
1/2本
ピーマン
2個
塩胡椒
適量
サラダ油
適量
※水
200ml
※醤油
大さじ2
※酒
大さじ1
※みりん
大さじ1
※酢
大さじ1
※鶏ガラスープの素
小さじ1/2
※オイスターソース
大さじ1
※砂糖
小さじ1
A水
大さじ4
A片栗粉
大さじ1
ネギ
適量
③魚の丸揚げタマリンドソースかけ
ちょっと変わったマハタ料理を味わいたいならば、「魚の丸揚げタマリンドソースかけ」を作ってみましょう。東南アジアで人気なタマリンドソースとマハタを組み合わせ、エスニックに仕上げる料理です。まずマハタは数カ所に切れ目をいれて、塩コショウ・酒を振って冷蔵庫にいれます。
鍋にサラダオイルを熱し、角切りにした玉ねぎと鷹の爪を炒めて透き通ったら、タマリンドソースなどの調味料を加えひと煮立ちさせます。煮立ったら、火からおろして放置しておきましょう。
フライド野菜が味の決め手
新しく鍋にサラダオイルを熱して、薄切りにしたニンニク・パプリカ・ホムデーンを入れます。焦げないように注意しながら、揚げてください。揚がったらキッチンペーパーや天ぷら紙にあげましょう。このフライド野菜が、味の決め手になります。
冷蔵庫に入れておいたマハタにはコーンスターチをまぶして、その後油で揚げてください。おたまで油をかけながら、揚げ焼きのようにするのがポイントです。揚がったら魚を器に盛り、調味料と揚げ野菜をかけて料理の完成になります。
白身魚(頭、尾付き)今回は小ハタ
下処理済みで420g
ニンニク
正味20g
ホムデーン(赤玉ねぎでも可)
正味60g
赤ピーマンか赤パプリカ
正味30g
玉ねぎ
正味50g
鷹の爪小口切り(抜きも可)
種を抜いて2分の1
トッピング用 パクチーの葉
少々
◯塩、胡椒
少々
◯酒
大匙1
●タマリンドソース
大匙8
●タイ シーズニングソース(メッキー)
小匙2
●チリソース
小匙2
●塩
小匙2分の1
●砂糖
小匙2
●ナムプラー
大匙2分の1
※コーンスターチ又は片栗粉か薄力粉
約大匙10
※炒め用 サラダオイル
大匙2分の1
※揚げ用 サラダオイル
適宜
おすすめの焼きレシピ3選
①オオモンハタの酒粕漬焼
「オオモンハタの酒粕漬焼」は、同じハタ科のマハタにも活用できます。ウロコを取ったマハタを三枚におろして、両側に塩を振って冷蔵庫に寝かしておきましょう。15分放置したら水洗いして、水気を取ってキッチンペーパーに包みます。
酒粕・味噌・みりん・砂糖で酒粕床を作ったら、そこにキッチンペーパーごとマハタを入れて2〜3日放置してください。酒粕を作る方法は、アレンジを加えても問題ありません。
焦げないように注意
寝かせたマハタはキッチンペーパーを剥がし、フライパンに皮目から焼きましょう。皮目4〜5分、身は2〜3分焼いて完成です。せっかくのマハタが焦げないように、注意してください。
焼けたら薬味として、みょうがと大葉を散らしましょう。難しそうに見えますが、案外簡単な方法で作れるレシピなのでぜひ試してみましょう。魚の焼料理は塩焼きが定番ですが、工夫を加えたい時は酒粕漬焼に挑戦するのがおすすめです。
オオモンハタ
30cm前後1尾
酒粕
150g
みりん
50cc
味噌
大さじ1
砂糖
30g
塩
少々
大葉
2枚
ミョウガ
1本
②香ばしお醤油パン粉グリル
簡単に作れるレシピが、「香ばしお醤油パン粉グリル」です。カットしたマハタを天板に並べたら、上からパン粉・ニンニク・パセリ・醤油・オリーブオイルを混ぜたものをまぶします。軽く密着させて、両面グリルのオーブンで12分焼きましょう。
パン粉に味がついているのでそのまま食べることができますが、追加でソースを作るのも美味しいです。また、パン粉に加える材料も、自分流にアレンジするとさまざまな味が楽しめるます。
鮭、白身魚、海老、鶏肉 etc. 適宜
☆パン粉 大さじ8
☆にんにく(微塵切り) 2片分
☆ドライパセリ(他のハーブ類でも) 適宜
☆醤油 大さじ2
☆オリーブオイル 大さじ2
③アカハタのムニエル
白身魚の定番料理であるムニエルも、マハタで挑戦してみましょう。アカハタとマハタは同じ科の魚なので、レシピを変えずに作ることができます。まず魚には塩コショウを振って、少し置いておいてください。少し経つと水分が出ているので、しっかり拭き取りましょう。
小麦粉とバジルソルトをまぶして、バターをたっぷり溶かしたフライパン両面焼いてください。同じフライパンで、好みの野菜を焼いて添えるとおしゃれな料理に仕上がります。
アカハタ(または白身魚)
1ぴき
バター
10g(お好みで)
オクラ
6本(本数は、お好みで)
塩、こしょう
少々
マハタ料理をおいしく食べよう
高い値段で取引されることも多いマハタは、いろいろなレシピを使って楽しみましょう。マハタは煮付けや塩焼きなどの和食だけでなく、イタリアンやエスニックにもアレンジできます。今回紹介したレシピには手軽に作れる簡単なものもあるので、ぜひ挑戦してみてください。
マハタのことが気になる方はこちらをチェック
マハタは、大きな魚なので釣り上げ甲斐があると人気です。以下の記事では、マハタの生態や基本的な情報について記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。生態や基本的な情報をチェックして、自分で釣り上げたマハタを料理してみましょう。
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