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【初心者でもわかりやすい】柔道のルールを簡単に解説!種目の種類や反則技もご説明!

柔道の基本的なルールや試合時間、勝敗の決着がつくパターン、反則行為や禁止技などを知っておくと、柔道の試合で勝つためにも、観戦するのも楽しくなります。柔道のルールは頻繁に改訂されているため、ここで簡単に確認してみましょう。今回は柔道のルールについてご紹介です。
2021年7月17日
水木誠人
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柔道のルールをわかりやすく解説・説明!

柔道の試合や大会を観戦する際、基本的なルールや勝敗の決着のつけ方がわかっていると、より深く楽しむことができます。また、反則行為や禁止技などのルールを知っておくと、いざ柔道の稽古に参加してみたり、大会などの試合に出てみたりした際に役立つはずです。

柔道のルールは頻繁に改正されていますが、本稿ではこれから柔道を楽しむために、最新のルールについてわかりやすい解説・説明します(本稿は2021年7月15日の情報を元に作成)。

柔道のルールは柔道衣の着用ルールからはじまる

Photo by IQRemix

礼に始まり礼に終わる柔道では、何よりも柔道衣を正しく着用することからルールが始まります。柔道を習いはじめたばかりの方であれば、襟が右前だったか左前だったかもうっかり忘れてしまうこともよくありますが、襟は男子であれ女子であれ、右前がルールです。

右前とは右側の襟を先に合わせて着ることで、左襟をかぶせるようにします。久しぶりに和装で出かける方も合わせてこの和装のルールを確認しておきましょう。

乱れた柔道衣着を正しく直さないと「指導」を与えられる

Photo byinnamikitas

柔道の試合中、道着が乱れたり帯が外れたりしたら、すみやかに直さなければなりません。すぐに直さない場合、「指導」が与えられるというルールとなっています。なお「指導」は3回目で反則負けとなるルールです。

また、道着の上衣は完全にヒップを覆う必要があり、上衣を重ねる部分は帯の高さで20cm以上である必要があるなど、細かいルールがあります。柔道では柔道衣を正しく着用し、ルールに従わなければならないのです。

柔道の基本的なルール①審判

Photo by 曾成訓

柔道では試合に出る選手とは異なる国籍の3名の審判員がいるというルールがあります。この3名のうち、主審は試合場内に位置し、試合の進行と勝敗の判定をするという役割です。

主審の左側に青柔道衣の選手、右側に白柔道衣の選手が位置します。副審の2名は試合場のそばに配置された椅子に座り、主審をサポートするなどの任務を果たさなければなりません。

審判の覚えておきたい動作とルール

Photo by JoshDobson

審判のすべての動作やルールを覚えるのはむずかしいです。しかし、大会などでは試合の勝敗を決める合図を知っておいたほうが柔道を楽しく観戦することができますので、最低限の動作やルールを覚えておきましょう。

「一本」は腕を頭上に高く伸ばし、手のひらを前に向けます。「技あり」は腕を体の横で肩の高さに揚げて、手のひらを下に向ける動作です。「抑え込み」は試合を行っている選手に向かって上体を曲げて手のひらを下に向けて腕を上げます。

勝敗を決定する「一本」とは?

Photo by SOPHOCO -santaorosia photographic collectivity-

柔道では、既定の試合時間内に「一本」を取ると勝敗が決まります。「一本」とは投げ技の場合、①スピードがあり、②力強く、③背中が着き、④着地の終わりまでしっかりとコントロールができていることがルールです。

また、抑え込みでは30秒以上制した場合、絞め技や関節技では、相手から「参った」があった場合や、審判が危険だと判断した場合に「一本」となります。「一本」が決まれば勝敗が決定され、試合終了です。

「技あり」には細かいルールがある


Photo by nmattsson

「技あり」とは、「一本」の判定条件のうち、①~④のすべてを満たしていない場合に与えられる判定です。「技あり」が2回で「一本」となり、試合は終了となります。

なお、「技あり」判定には細かいルールがあり、受けが着地する角度やその後の動作によって判定が異なります。基本的には両肘や両手が同時についた場合や背中が着いた場合などに「技あり」となります。また、抑え込みの場合は10秒以上で「技あり」判定です。

柔道の基本的なルール②試合の場所や時間

柔道の試合は場内で行われる

Photo by ototadana

柔道では試合者がともに場外にいる場合、いかなる技も無効とされます。このため、試合者は場内で試合をすることが大切です。場内とは、原則として8m四方のサイズの場所のことで、そこから3~4m外側が場外となります。

ただし、試合中に場外に出てしまったり、根沢の動作で場外に出てしまったりすることもあります。こうした場合、状況に応じて例外が認められ、試合が継続されることもありますので、ケースバーケースで判断していくことが必要です。

試合時間は男子も女子も同じ

Photo by 曾成訓

柔道の試合時間は、男子も女子も4分です。ただし、中学生は3分、小学生は2分と決まっています。試合の始まりは審判の「はじめ」で、「待て」がかかると試合は中断され、試合の終わりは審判の「それまで」の宣告です。

なお、試合で勝った場合、柔道ではガッツポーズをしたり喜んだりすることに疑問視する人もいます。ルールとして規定されているわけではありませんが、柔道は礼を重んじ対戦者を敬うスポーツです。敗者への配慮を忘れない心持ちも大切ではないでしょうか。

試合時間内に勝敗が決まらない場合はゴールデンスコアに

Photo by 曾成訓

どちらの試合者にもスコアがない状態で試合が終了した場合や両者のスコアが同じであった場合など、ゴールデンスコアとなります。ゴールデンスコアは、時間無制限の延長戦のことで、勝敗が決まった時点で終了となります。「技あり」以上を取るか、反則負けとなるかです。なお、「指導」が2つある状態でゴールデンスコアとなった場合、「指導」ひとつで反則負けとなります。

ちなみに、団体戦では大会によってゴールデンスコアが採用されず、引き分けとなることもあります。

柔道の基本的なルール③反則負け

反則負けは2種類の違反による

Photo by 曾成訓

柔道の勝敗を決める判断材料のひとつに、反則負けがあります。反則負けとされるには重大な違反を行った場合で、軽微な違反を行うと「指導」が与えられ、「指導」が3回となると、反則負けとなります。

つまり、反則負けには、重大な違反と軽微な違反の2種類の違反によるものがあるということです。

反則負けとなる「危険な行為」とは

Photo by 曾成訓

反則負けとなる重大な違反には、危険な行為があります。たとえば、技をかけながら畳に頭を突っ込んだり、相手に投げられた際、意図的に頭を使って防御したり、背を畳につけている相手を引き上げて畳に突き落としたりする行為です。

また、危険とされる禁止技も反則負けとなります。足を相手に巻きつけながら技をかける河津掛、肘関節以外で関節技を掛ける行為、関節を極めたまま投げる技などです。


柔道精神に反する行為も反則負けの対象に

Photo by 曾成訓

柔道の大会などにおいて、審判の指示に従わなかったり、意味のないことを言ったり、対戦者や審判員を傷つけるような言動を行うことなどの行為も反則負けの対象となります。また、指輪やネックレスなどの金属をはじめ、硬いものなどを身につけている場合も反則負けです。

なお、故意に相手の足を踏みつけて技をかけようとしたり、故意に相手の頭髪を掴んで技をかけようとしたりする行為も反則負けとなります。

柔道の基本的なルール④「指導」となる違反

柔道のルールでむずかしいのが細かい「軽微な違反」です。すべての違反を説明・解説しても覚えるのがむずかしいため、頻繁に見られる違反について説明・解説します。

「軽微な違反」は「指導」とされ、3回目で「反則負け」となります。柔道の試合を放棄する行為や柔道衣に関する違反、特定の技や行為などと分類することが可能です。

柔道の試合や大会を放棄する行為や柔道衣に関する行為

Photo by MelkiaD

柔道のルールで細かく規定されている軽微な違反による「指導」。よくあるケースとして、極端に防御姿勢を取ったり、意図的に取り組みをしないようにしたりと、試合にネガティブな態度を取ることがあります。また、投げるふりをする、組んでも攻撃をしないなどの行為も「指導」の対象です。

柔道衣に関する違反としては、故意に柔道衣を乱したり、相手の袖口や裾口に手をかけたりなども「指導」となります。また、相手の帯や襟に足をかけるなどの行為も「指導」です。

柔道における特別な行動や行為による「指導」

柔道のルールとして、大会などの試合中に特別な行動や行為に及ぶと「指導」となることがあります。たとえば、立ち姿勢において絞め技や関節技を行ったりする行為は「指導」です。また、攻撃を行う前に組んでいない状態でいきなり抱きついてベアハグを仕かける行為や、下半身への攻撃なども「指導」となります。

相手を故意に場外に押し出したり、自ら場外に出たりする行為も「指導」の対象です。また、場外から場内に戻ろうとしない行為も「指導」となります。

柔道のオリンピックの種目としてのルール

オリンピックの種目としての柔道にもルールがあります。どんな階級があり、どんな試合の種類があるのか、男子と女子でのちがいや特性などを簡単に説明・解説しましょう。基本的なルールは大きく変わりませんが、試合の流れなどが多少ちがってきますので、細かいルールと合わせてチェックしてみてください。

柔道の種目は男子と女子の個人戦と混合戦がある

オリンピックの柔道では、男女の個人戦のほか、男女混合の団体戦があります。男子の個人戦の階級は、60kg以下級、66kg以下級、73kg以下級、81kg以下級、90kg以下級、100kg以下級、100kg超級となります。また、女子の個人戦の階級は、48kg以下級、52kg以下級、57kg以下級、63kg以下級、70kg以下級、78kg以下級、78kg超級です。

なお、男女混合団体戦は、男女それぞれ3名ずつの6名がチームとなって戦います。

男子と女子の個人戦のルールの特性

Photo by 曾成訓

男女ともに個人戦のルールはこれまで解説・説明してきたとおりです。試合時間は4分、勝敗が決まらなかったらゴールデンスコアが行われます。ゴールデンスコアは無制限です。それぞれの階級の選手たちがトーナメント方式で戦っていくというルールです。

オリンピックの柔道種目において、日本の金メダルの獲得数はトップクラスです。したがって、オリンピック本番では、メダルラッシュが期待されています。

男女混合戦のルールの特性


Photo by 曾成訓

男女混合の団体戦も、個人戦と基本的なルールは同じです。試合時間も4分で、勝敗が決まらなかったらゴールデンスコアが行われます。団体戦では通常、引き分けになることがありますが、東京オリンピックの団体戦ではゴールデンスコアとなり無制限です。

チームの勝敗は、選手の勝ち数で決定されますが、勝ち数が同数となった場合、決められた勝ち点の合計によって決まるというのがルールです。

ルール以外の柔道の見どころとは

各選手の得意技をチェック

Photo bytacofleur

柔道をより楽しむためにはどんな種類の判定がなされるのか、柔道のルールを把握しておくことはとても大切です。さらに柔道の試合を満喫したい方は、試合に出る選手のことを事前に知っておくと、柔道の試合の観戦の際、さらに盛り上がります。

その選手の得意技などを把握しておくと、勝敗を決定する一本の技としてその得意技が披露される可能性が高いため、試合に勝ったときの喜びはひとしおです。ぜひオリンピック選手について調べてみましょう。

技の名前を覚えると見方が深まる

柔道の技は全部で100本もあります。手技、腰技、足技、真捨身技、横真捨身技の投技が68本、抑込技、絞技、関節技の固技が32本です。

柔道観戦を楽しみたいという方であれば、すべての技を覚える必要はありません。とはいえ、試合に参加する選手の得意技や勝敗を決定する大技をいくつか覚えておくと、柔道観戦が楽しくなります。これを機にぜひ覚えていってはいかがでしょうか。

柔道のルールを覚えて試合を楽しもう

Photo by Wern L

柔道のルールはわかりやすいものではありません。しかも、頻繁に改訂されています。ですがこれは、柔道に携わる者が戦いやすくなり、柔道をより多くの人にスポーツとして楽しめるために行われている種類の改訂です。柔道の基本的なルールは変わりません。核となる部分をしっかりと理解しておけば、細かいルールの変更をチェックすることで、柔道をさらに深く楽しむことができるはずです。

ぜひこれからの柔道の国際大会やオリンピックでの試合を楽しく観戦しましょう。

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今回は柔道のルールについてご紹介しましたが、さらに柔道について知りたいという方は、こちらの記事も参考にしてみてください。こちらの記事では、柔道の歴史について触れています。柔道は日本ではじまったスポーツです。海外の人と交流する上でも柔道のことを知っておくと交流が深まるきっかけとなることもありますので、ぜひ目を通してみてください。