ハンドボールがわかる!基本ルール講座
ハンドボールとは
ハンドボールは、2チームでボールを奪い合って獲得点数を競います。
ハンドボールのおすすめポイントは、ルールを守りながらおこなわれるスピーディーな試合展開です。ボールや選手の早さだけでなく、攻守の切り替えもめまぐるしく早くおこなわれます。また、ルール違反すれすれの接触プレーも注目ポイントです。選手個人のジャンプの高さやシュートテクニックも見応えがあります。
ハンドボールは7人攻守
ハンドボールのコート内に入れるのは、1チーム7人までとなります。基本ルールでは、1チーム7人のうち6人がコートを走り回って攻守をおこなうプレーヤーです。残り1人はキーパーで、ゴールの前に立って得点を防ぎます。
チームのベンチに入れる人数を含めると、ハンドボール選手として登録できるチームメンバーはルール上16人です。うち14人はコートを走り回るプレーヤーとなります。残り2人がキーパーです。
それぞれに決められたポジションがある
チームの選手1人1人には、攻めたり守ったりするポジションが決まっています。とはいえ、ハンドボールのルール上コート内を自由に動き回って構いません。
ハンドボールの立ち位置で外側にいる人はサイドです。その内側にはライトバックがいます。反対側はレフトバックです。真ん中の人はセンターバックと呼びます。ポストは6mライン前に構えるのが基本ルールです。
キーパなしで戦ってもOK
実は、ハンドボールルールには「キーパーを必ず1人入れて戦うこと」というルールはありません。チーム唯一のキーパーを外し、コートを走り回るメンバーを7人にすることもルール上可能です。リスクの高い攻め方ですが、ハンドボールならではの緊張感ある攻撃は見どころの1つとなります。試合の流れを読んで素早く行われる選手交代にも注目してください。
ボールの大きさは男子約19㎝、女子約18㎝
ボールの大きさは、男子と女子で若干異なります。ハンドボールの男子用ボールは、直径約19㎝の大きさです。高校生男子と大学生男子、一般男子で使用するルールとなっています。
ハンドボールの女子用ボールは、直径約18㎝の大きさです。中学女子から一般女子まで同じ大きさのボールを使用するルールとなっています。ちなみに男子中学生が使用するボールの大きさは、女子用と同じ直径約18㎝のボールです。
コートのラインに関する基本ルール
ハンドボールルールにおいて重要なラインは5本あります。
ハンドボールの試合開始と攻防の仕切り直しをおこなうのは、中央のセンターラインです。ベンチ側ライン上には交代ラインがあり、通るルールがあります。6mラインはシュート時の目安ラインです。その外側中央にはペナルティスロー時のラインがあります。点々と引かれているのはフリースローラインです。ファールの仕切り直しで使用します。
試合時間は前後半各30分
ハンドボールの試合時間は、前後半共に30分ルールとなっています。前後半の間のハーフタイムは15分間です。同点だった場合の勝敗ルールは、ハンドボールの大会によって異なります。延長戦がある場合、試合時間は10分間です。延長戦後にさらなる延長はありません。各チーム数名選出し、ペナルティスローを打ちあいます。
得点は1シュートにつき1点
シュートが決まると1点はいるルールとなっています。ハンドボール競技では、距離によって加算点が増えることはありません。また、反則でもらえるシュートが決まっても、ハンドボールのルールにおいては1点加算となります。
ハンドボールがわかる!ボール保有時ルール
ボールを持って動けるのは3歩まで
ハンドボールでボールを持つ選手が移動できるのはルール上3歩までです。4歩目をつく前にパスかシュートで手からボールを離さなければいけません。ちなみにドリブルをつくこともできます。ただし、ドリブルはハンドボールのルール上2回つくことができないので注意が必要です。
初心者は3歩ルールからマスターしよう
3歩ルールは、初心者に第一に覚えて欲しいハンドボールのルールです。基本的なルールであるだけでなく、歩数のカウント方法が初心者にとって難しいためパターンをしっかり覚えましょう。
例えば、ハンドボールではボールを受けるのと同時に着いた足は0歩カウントです。両足を同時に着地させると0歩となります。微妙にずれた場合は、後に着いた方の足から1歩目とカウントするルールです。
キーパーはゴールエリア内なら自由
ゴールを守るキーパーは、ハンドボールのゴールエリアを基本自由に動き回れます。ルール上歩数に制限はありません。ドリブルの回数も無制限です。ただし、長くボールを持ってはいけません。ハンドボールの試合のテンポが崩れるのでルール上反則です。
ボールを持てるのは3秒間
ハンドボール競技では、1人の選手がボールを持ち続けられる時間にルールをもうけています。ルール上自由に持てるのはわずか3秒です。
4秒経過する前におこなえる動作は3つあります。1つはドリブルをつくことです。もしくは、チームプレーヤーへパスすることもできます。可能であればシュートを打っても構いません。たった3秒間で状況を判断し行動するというルールが、ハンドボールの試合展開の早さに大きく関わっています。
ボールは膝下以外なら当たってもOK
ハンドボール競技では、ボールがからだにあたってもルール上問題はありません。ただし、足においては当たる場所によって反則になる場合があります。膝より上はルール上問題ありません。膝より下に当たるとハンドボールでは反則になります。
ハンドボールがわかる!攻めの基本ルール
シュートは6mラインより外側から打つ
ハンドボール競技には、シュートを打つときに6mラインを超えてはいけないというルールがあります。ラインを踏んでも反則です。ただし、ライン内側に着地した時、手からボールが離れていればルール上反則にはなりません。そのためハンドボールでは、6mライン外側からゴールエリアに飛び込むシュートが多くみられます。
テンポよくシュートまでプレーを運ぶ
ハンドボールには、「攻撃をテンポよくおこなうこと」という変わったルールがあります。制限時間はありませんが、うまく攻めていない攻撃はハンドボールルールにおいて認められていません。状況は審判が判断し、手があがったら反則予告です。手があがった後、2~3回程度のパス回しでシュートまで運べなければ反則となり相手ボールとなります。
シュートはディフェンスの間や上から打つ
ハンドボールでは、ディフェンスを揺さぶってシュートチャンスをつくります。隙間をつくれたら6mラインから飛び込んでシュートを打つことが可能です。隙間をなくそうと必死なディフェンスの不意を突いて、上からシュートを打つこともできます。
ちなみに、ハンドボールではシュートの打ち方に特別なルールはありません。股下や脇腹から打つことも可能です。ただしからだに当てるとルール上反則となります。
ブロックしてスペースをつくってよい
ハンドボールのルールでは、からだを張ったブロックプレーが可能です。このルールを利用して、ハンドボールの攻撃ではブロックでズレをつくってシュートチャンスをつくります。また、センターやライトバック、レフトバックが動きやすいようブロックで6m付近にディフェンスを抑えることも可能です。
攻める時相手に正面からぶつかると反則
ハンドボールルールにおいて、相手に正面からぶつかる行為は反則になります。ハンドボールではぶつかるつもりがなくてもルール上反則です。そこで、スピーディーな攻めでぶつからないように、まずハンドボール初心者はフェイント技術を磨かなくてはいけません。チームとしては攻め方の作戦が重要なポイントとなります。
ハンドボールがわかる!守りの基本ルール
6mラインより外側で守る
ハンドボール競技は、守備を6mライン外側でおこなうのが基本ルールです。守備中にライン内側へ入ってはいけません。踏んでも反則になります。もし6mギリギリのラインで敵にブロックされた場合は、外側から回り込んで守らないといけません。
ちなみに、シュートフォームに入っている人をライン内で守ると、ハンドボールルールにおいて敵にペナルティスローが与えられます。
からだを張って激しく守ってよい
ハンドボールの守りでは、からだを使った激しいプレーがルール上認められています。ボールを持っていなくても、ハンドボールの守備ではぶつかり合って構いません。
例えば、ボールを持った手を振り下ろせないよう相手の手を腕などで抑えることもルール上可能です。走り出す相手の進行方向に素早く立ち、邪魔をすることもあります。相手にピッタリつきまとい、ボールを持たせないという守り方をすることも可能です。
手で押したり引いたりするのは反則
相手を押すと反則をとられます。腕をつかんで引く行為もハンドボール競技においてルール上禁止です。警告を受けるとイエローカードがでます。悪質だと判断された場合は、レッドカードで一発退場です。
ちなみに、ハンドボールで使用される松ヤニや両面テープによりユニフォームを掴んでいるように見える場合もあります。このケースにおいては問題ありません。
ハンドボールがわかる!交代の基本ルール
選手交代はタイミングも人数も自由
ハンドボールの選手交代は、審判に申告なくいつでもおこなえるルールとなっています。また、1試合に交代できる人数にもルール上に決まりはありません。同じ人を何度も交代させることも可能です。ハンドボール競技では自由に選手交代ができるので、攻守が変わるタイミングで攻撃力のある人と守備力のある人を交代させることもあります。
交代はライン内を通らないと反則
選手交代に関しては、ハンドボールのルール上センターラインから交代ラインの間を通らなくてはいけません。ラインより外側を通ると反則です。特に初心者は忘れることが多いため、注意した方がよいでしょう。
また、ハンドボールでは交代する選手が退出する選手より先にコート内に入ることもルール上禁止です。コートのラインを踏んで待っている状態も反則となるため注意が必要となります。
ハンドボールがわかる!タイムアウトルール
タイムアウトは1試合最大3回
タイムアウトは、基本的に前半と後半で各1回ずつ取れるルールとなっています。タイムアウトの時間は1分間です。延長戦ではタイムアウトを取ることはできません。
ちなみに、ハンドボールのタイムアウトルールに関してはハンドボールの大会主催者によって変更されることもあります。最大で1試合に3回のタイムアウトを設けることが可能です。この場合、前後半でとれるタイムアウトは各2回までとなります。
ハンドボールがわかる!基本用語説明
ラインクロス
ハンドボールルールでは、線を踏むとラインクロスという反則をとられます。特に注意が必要なラインは、ハンドボールコート外側のラインと6mラインです。ボールを持たなくてもラインクロス反則はとられます。なかでも初心者は無意識に踏むことが多いので注意が必要です。
攻めでは、チーム内の誰が線を踏んでもラインクロス反則となります。守りのラインクロス違反では、ルール上敵にペナルティスローを与えてしまうので注意しなくてはいけません。
オーバーステップ
ハンドボールはルール上ボールを持って3歩までしか動けません。4歩目を踏むと反則で、ルール上相手チームのボールに代わります。ハンドボールのオーバーステップを回避する方法は3つです。1つにドリブルがあります。パスやシュートを打っても構いません。
初心者はテンポよくおこなうのが難しいかもしれませんが、頑張ってマスターしましょう。
ダブルドリブル
ドリブルを2回ついてしまうとハンドボールルール上反則です。パスをカットして落ちたボールをキャッチして弾ませるとルール上ダブルドリブル違反となります。
よく初心者が侵しがちなミスが、キャッチミスをして落ちたボールを拾い、続けてドリブルをつくダブルドリブル違反です。ダブルドリブル違反はハンドボールの基本ルールですが、プロのハンドプレーヤーでもよくみられるルール違反といわれています。
チャージング
ハンドボールでは、ルール上激しいプレーが許可されています。ただし、正面からぶつかると反則でチャージング反則です。ぶつかるつもりがなくても相手の真正面に入ると、ハンドボールのルール上反則がとられてしまいます。
プッシング
プッシングとは相手を押してしまう反則ルールです。ハンドボールの攻めにおいて、スペースをあけるためにディフェンスを押すと反則になります。守りでもオフェンスを押してはいけません。ボールを持たないプレーヤー同士がおこなってもハンドボールルールでは反則です。
パッシブプレー
ハンドボールの攻撃シーンにおいて、テンポよくシュートまで運べていないとパッシブプレイという反則をとられます。ちなみに、どのくらいの時間で反則になるか細かい決まりはありません。状況は審判が判断し、警告として片手があげられます。その後、数回のパスでシュートまでいけないとルール上反則です。
ハンドボールの基本ルール講座まとめ
ルールを覚えてハンドボールを存分に楽しもう
さて、ハンドボール初心者でもわかりやすいハンドボールの基本ルールを解説しましたがいかがでしたでしょうか。マスター必須のルールを抜粋しましたので、ややこしいと感じるハンドボールルールも少し理解できたと思います。
ルールがわかってくるとハンドボールはとても面白い競技です。ぜひ基本ルールを覚えて、プレーや試合観戦を存分に楽しんでみてください。
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