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「陸上競技」の歴史を年表で簡単にご紹介!日本・世界でどう発展したかがわかる!

オリンピックの花形競技といわれる陸上競技。その歴史は古く、紀元前まで遡ります。「走る」「跳ぶ」「投げる」という、人間の基本動作を究極まで極める陸上競技は、アメリカやヨーロッパでは非常に人気が高いスポーツです。そんな陸上競技の特性や歴史について簡単に紹介します。
2021年9月1日
ユリノフ
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陸上競技がオリンピックの華となった歴史

「より速く(Citius)、より高く(Altius)、より強く(Fortius)」はオリンピックのモットー。まさに、より速く、より高く、より強く競い合うのが陸上競技で、世界各国に競技者が多い人気が高いスポーツです。

日本でも多くの中学校や高校に陸上部があり、陸上競技経験者は多くいます。また、マラソンはオリンピックの華といわれ、閉会式前に実施されるように、陸上競技はメジャーな花形競技なのです。

2020東京オリンピックでも世界新

2020東京オリンピックの陸上競技では、女子と男子の400mハードルと、女子三段跳びで世界新記録が誕生しています。また、日本人選手も大活躍し、20km競歩で池田向希選手が銀メダル、山西利和選手が銅メダルを獲得しました。

陸上競技は大別すると「トッラク競技」と「フィールド競技」

陸上競技を大別すると「トラック競技」と「フィールド競技」に分かれます。また、その両方を行うのが「混成競技」です。トラック競技は走力を競う競技で、100mやリレーに10,000mなど短距離から長距離まであります。

フィールド競技は「高く跳ぶ」高跳びと棒高跳びに、「遠く跳ぶ」のが、幅跳びと三段跳です。同じくフィールド競技の「投擲競技」は砲丸や円盤を遠くまで投げる競技。そんな、陸上競技の歴史を紹介そます。

ロードレースと混成競技もある

競技場外を走るロードレースは、競歩で男女の20㎞競歩と、男子のみの50㎞競歩です。また、マラソンは男女ともに行われます。

また、1人の選手がトラックとフィールドの複数種目を行い、得点を争う競技が混成競技で、男子は10種目、女子は7種目の合計得点で競うのです。勝者はキング・オブ・アスリート、クイーン・オブ・アスリートと呼ばれます。

性別  競技名    競技種目
男子 十種競技 100m、走幅跳び、砲丸投げ、走高跳び、400m走、110mハードル、円盤投げ、棒高跳び、槍投げ、1500m走
女子 七種競技 100mハードル、走高跳び、砲丸投げ、200m、走幅跳び、やり投げ、800m

世界の陸上競技の歴史を紹介

陸上競技の歴史1:原点は紀元前の生き抜く力

紀元前の原始時代、人類が狩猟生活を送っていたころには、獲物を追いかけるために速く走り、高いところにいる獲物に跳びつき、大きな獲物めがけて石や槍や投げていた時代があります。

そんな走る、跳ぶ、投げる能力は、生きるために磨かれ、能力が高い者が生き残っていきました。

陸上競技の歴史2:最初の競技大会は紀元前776年

現代の陸上競技に通じる競技会の記録が残っているのは、紀元前776年のギリシャの第1回古代オリンピックで、短距離走のルーツもといえるスタディオン走が実施されました。

その後、紀元前724年の第14回大会から、約400mを走るディアロウス競走が加わり、第15回大会からは長距離競走のドリコス競走が実施されたのです。

紀元前708年の第18回大会からは1人の選手が、やり投げ・円盤投げ・幅跳び・短距離走とレスリングを行う古代五種競技も行われました。

陸上競技の歴史3:各国で競技大会開催

その後歴史を経るなかで、古代のチュートン人やケルト人、ゴート人などが独自に現代の陸上競技会に近い大会を開催し、人気を博していました。

しかし、大部分の大会は軍事に通じる技術の修練と体力向上が目的で、軍事訓練との関係が非常に強かった競技会であったそうです。

陸上競技の歴史4:古代オリンピア競技会は393年に中止

ローマ時代になっても、ギリシャでオリンピア競技会は続いていました。しかし、ローマ時代の末期になり、歴史上有名なテオドシウス帝のキリスト教国教化の流れで、ギリシャの神事にも通じる古代オリンピック大会は異教徒の催しとみられ、393年の大会を最後に中止されたのです。

陸上競技の歴史5:ルネサンス期から近代スポーツ化


しかし、古代オリンピックが終了した後も、走る、跳ぶ、投げるなどの競技はヨーロッパ各地で開催され、親しまれていました。

その後、歴史上で文芸復興ともいわれるルネサンス期になると、古代オリンピックが見直され、近代スポーツとして陸上競技が再び発展していきます。

陸上競技の歴史6:第1回オリンピックに陸上競技

近代の陸上競技は、1896年の第1回近代オリンピック大会から実施されています。その後も毎大会実施され、オリンピックの花形競技として発展していきました。

第1回のアテネオリンピックの陸上競技は男子種目のみで、オリンピックの歴史上で女子の陸上競技が採用されたのは、1928年のアムステルダムオリンピックになります。 

陸上競技の歴史7:国際競技統括団体設立

オリンピックとは別に、陸上競技の世界組織として国際競技統括団体(IAAF)が1912年に創設されています。また、1983年からIAAF世界陸上競技選手権大会(世界陸上)が開催されるようになりました。

陸上競技は世界的に人気が高く、他にも世界室内陸上競技選手権大会やヨーロッパ陸上競技選手権大会も開催されています。

世界の陸上競技発展の簡単な歴史年表

年代 内容
古代 生きていくために、走る、跳ぶ、投げるの能力を高める
紀元前776年 第1回古代オリンピックが開催され、短距離走が行われる
~392年 ヨーロッパ各地で競技大会が開催される
393年 古代オリンピック中止となる
ルネサンス 期 近代陸上競技のスタート
1896年 第1回近代オリンピックで陸上競技実施
1928年 アムステルダムオリンピックで女子種目に採用
1983年 世界陸上競技選手権大会開催
2021年 東京オリンピック開催

日本の陸上競技の歴史を紹介

日本の陸上競技の歴史は大学の競技会をスタートとしています。その後、学校体育で発展していき、オリンピック選手も育ち、五輪の金メダリストも誕生しました。そんな、日本の陸上競技の発展の歴史を年表も交え、簡単に紹介します。

日本の陸上競技の歴史①:競闘遊戯

日本の陸上競技の始まりの歴史は明治7年(1874年)、当時、東京築地にあった海軍兵学寮で開かれた「競闘遊戯(きそひあそび)」です。

競技会の内容は、短距離競走や走幅跳びに砲丸投げなど、今の陸上競技種目とほぼ同じような競技が行われていたというレポートもあります。

日本の陸上競技の歴史②:東大の運動会

頭脳明晰な印象が強い東京大学でも運動会が開かれています。第1回は明治16年(1883年)に開かれ、それ以来運動会は人気があり、約30年間日本の陸上競技の中心になっていた歴史が残っているのです。

中でも東大の学生だった藤井実選手は明治35年(1902年)の東大運動会で100m走で10秒24、明治39年(1906年)には棒高跳びで3m90cmの記録を残しました。

日本の陸上競技の歴史③:ストックホルム大会に初参加

明治44年(1911年)に大日本体育協会が設立され、同年11月に日本初の陸上競技会が開催され、オリンピックの予選会も開催されました。

その結果、1912年のストックホルムオリンピックに、短距離の三島弥彦選手と、マラソンに金栗四三(かなくりしそう)選手の2人が参加しています。

大正13年(1924年)のパリオリンピックでは、織田幹雄選手が三段跳びで6位に入り、日本のオリンピックの歴史上初の入賞を果たしました。

日本の陸上競技の歴史④:五輪で歴史に残る初金メダル

昭和3年(1928年)のアムステルダムオリンピックでは、織田幹雄選手が三段跳びで日本初の金メダルを獲得し、金メダリストになっています。同じくアムステルダム大会女子800mで人見絹枝選手が日本人女性として初の銀メダルを獲得しました。

昭和7年(1932年)のロサンゼルスオリンピックでは、南部忠平選手が三段跳びで優勝し、棒高跳びの西田修平選手は銀メダリストになっています。

日本の陸上競技の歴史⑤:歴史に残る三段跳び三連覇


昭和11年(1936年)のベルリンオリンピックの三段跳びで田島直人選手が優勝し、日本はオリンピックの三段跳びの歴史に残る、3連勝の偉業を成し遂げています。同じく三段跳びの原田正夫選手も銀メダルを獲得しました。また、棒高跳びの西田修平選手も銀メダルを獲得しています。

日本の陸上競技の歴史⑥:東京大会マラソンで銅メダル

第二次世界大戦後、日本の陸上競技の歴史に残る偉業は、昭和39年(1964年)の東京オリンピックのマラソンで円谷幸吉選手が銅メダルを獲得したことです。

続く、昭和43年(1968年)のメキシコオリンピックのマラソンでは君原健二選手が2位に入り銀メダリストになりました。

日本の陸上競技の歴史⑦:歴史に残るマラソンの金メダル

平成4年(1992年)のバルセロナオリンピックの男子マラソンでは森下広一選手が銀メダル、女子マラソンの有森裕子選手も銀メダルを獲得しています。

続く平成8年(1996年)のアトランタオリンピックでも女子マラソンで有森裕子選手が銅メダルを獲得し、連続してメダリストになりました。

そして、ついに平成12年(2000年)のシドニーオリンピックの女子マラソンで、高橋尚子選手が優勝し、陸上競技で戦後初の金メダリストになったのです。

日本の陸上競技の歴史⑧:男子選手戦後初の金メダル

続く平成16年(2004年)のアテネオリンピックでは野口みずき選手が、女子マラソンで金メダルを獲得して、日本女子がマラソン2連勝を成し遂げました。

また同大会では、男子ハンマー投げで室伏広治選手が優勝し、男子陸上で戦後初の金メダルを獲得しているのです。

平成20年(2008年)の北京オリンピック400mリレーで日本チーム(塚原直貴、末續慎吾、高平慎士、朝原宣治選手)がアンダーハンドパスを成功させ銀メダルを獲得しています。

日本の陸上競技の歴史⑨:競歩でも銅メダル獲得

平成28年(2016年)のリオ・デ・ジャネイロ大会の男子400mリレーでも、(山縣亮太、飯塚翔太、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥選手)の4選手で銀メダルを獲得しました。また、陸上競技の最長種目、男子50km競歩の荒井広宙(ひろおき)選手が銅メダリストになっています。

日本の陸上競技の歴史⑩:2020東京五輪競歩で銀銅獲得

2021年に開催された、2020東京オリンピックでも、日本人選手が大活躍し、20km競歩で池田向希選手が銀メダル、山西利和選手が銅メダルを獲得しました。競歩はリオ大会に続いてのメダルゲットなのです。

日本の陸上競技の歴史年表

和暦    西暦    内容
明治7年 1874年  海軍兵学寮の競闘遊戯開催
明治16年 1883年 東京大学で運動会開催
明治44年 1911年 日本初の陸上競技会開催
明治45年 1912年 ストックホルムオリンピックに2名参加
大正13年 1924年 パリオリンピックで、織田幹雄が三段跳びで6位入賞
昭和3年  1928年 アムステルダムオリンピックで、織田幹雄が三段跳びで日本初の金メダルを獲得。女子800mで人見絹枝が銀メダルを獲得
昭和7年 1932年 ロサンゼルスオリンピックで、南部忠平が三段跳びで優勝
昭和11年 1936年 ベルリンオリンピックで田島直人が三段跳びで優勝
平成12年 2000年 シドニーオリンピックの女子マラソンで、高橋尚子が、戦後初の金メダル獲得
平成16年 2004年 アテネオリンピックで野口みずき選手が金メダルを獲得。男子ハンマー投げで室伏広治が優勝
令和3年 2021年 東京オリンピック開催、20km競歩で池田向希銀メダル、山西利和銅メダル獲得

世界の陸上競技の歴史から生まれたもの

技術向上と用具の進歩

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陸上競技の新記録は歴代アスリートが日々の努力で生み出した技術向上の歴史と言えます。走高跳の背面跳びへの移行や、リレーのアンダーハンドパスなど、競技技術は改良され向上しているのです。

また、用具の進歩も著しく、棒高跳び用のポールのグラスファイバーや、長距離ランナー用の厚底シューズや、競技場のタータン・トラックも記録向上に大きく寄与しています。

スポーツ科学の進歩

スポーツにおける医療科学の進歩もあり、陸上競技にふさわしい筋力を増強させるトレーニングや食事が採用され、肉体面からの記録向上が推し進められています。ただし、薬物で筋肉を増強させるドーピングも絶えず、しばしば、記録更新後にドーピングが発覚し失格となる選手も絶えません。

陸上選手のプロ化!


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選手のプロ化も進み、生活すべてを陸上競技に費やすことが可能になりました。世界トップクラスのプロ選手となると年間何十億円も稼ぐことができ、有名なウサイン・ボルト選手は2016年の年収が3250万ドル(約34億5000万円)です。当然、実力がある陸上競技の選手はプロになっています。

日本の陸上競技の歴史から生まれたもの

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日本の陸上競技も少し時間差はありますが、世界の陸上競技の潮流と同じ方向に進み、日本にもプロの陸上選手が誕生しています。

ところで、日本の陸上競技を語るうえで外せないのが駅伝。駅伝は日本で誕生し、発達した陸上競技で大人気です。

駅伝は大正6年にスタート

日本で最初に駅伝が競技として実施されたのは、大正6年(1917年)です。「東京奠都(てんと)記念東海道駅伝徒歩競走」として、京都から上野まで、全23区516kmのコースで行われました。また、大正9年(1920年)になると「箱根駅伝」が誕生しています。

駅伝の特性でもある頑張って「たすき」を渡すのが、日本人の精神特性に強く響き、駅伝の人気は続いているのです。

市民ランナーの増加と駅伝人気

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最近は市民ランナーが増え、日ごろから街の中を走っているランナーをしばしば見かけます。2016年の東京マラソンは、定員3万6,460人に対し参加希望者の総数は30万8,810人もあったほど人気です。

市民マラソン大会は全国で大小合わせて2300ほど。健康や、体形維持や記録更新など目的はさまざまですが、陸上競技の中で長距離走が日本に定着しています。

陸上競技の歴史を知ってもっと楽しみましょう

世界と日本の陸上競技の歴史や発展について、競技の特性や競技種目の区分などを採り上げレポートしました。また、簡単な年表も添付しています。

走る、跳ぶ、投げる、の人間の基本能力を競う陸上競技は、ルールも単純でわかりやすく、走力を競う競技は見ていて思わず力が入るのです。そんな、陸上競技の歴史を知ってもっと楽しみましょう!

陸上競技の歴史が気になる方はこちらをチェック!

陸上競技の歴史を簡単な年表を交えて紹介しました。そんな、陸上競技の特性や陸上競技の歴史が気になる方は以下の記事のチェックがおすすめです。

さまざまな競技の歴史や競技の特性やウエアなどがレポートされていて大いに参考にできます。