はじめに:梅雨についての豆知識
梅雨の名前の由来や決まりなどの豆知識紹介
日本は四季に恵まれた季節をはっきりと感じることができる国です。あたたかい春から夏の間に訪れる梅雨という時期。なぜ梅という漢字が使われているのか考えたことはおありでしょうか?
普段はあまり気にしたことがないけれど、知っているとちょっと得した気分になる梅雨の豆知識や雑学は、雨の日のたいくつな時間をつぶすのにもってこいです。
子どもの学習にも!梅雨の豆知識雑学で楽しむ
大人だけでなく梅雨の長雨で外遊びに行けない子どもたちもたいくつそうにしていることも多い季節ですね。そんなときにはちょっとためになる梅雨に関する豆知識のお話をしてみてはいかがでしょうか。子どもだけでなく大人の知識欲も刺激するような梅雨の豆知識12選をお送りします。
子どもに話してあげよう!梅雨の豆知識12選
梅雨豆知識1.梅の雨と書く理由
梅雨(つゆ)という天気の変化に梅が使われるのはこの雨ばかりの気候が続く時期にちょうど梅が実る頃だからというのが一般的な通説です。またばいうと読む場合はカビが生えやすいという意味の黴雨と書きますが、このばいの漢字を旬の時期の梅に当てたという説も。
つゆという語呂の語源豆知識
梅に雨と書いてつゆとは普通の漢字の読み方では読めませんよね。もともとつゆという雨が多く降る季節を指す言葉がありそれに梅と雨を当てたと考えるのが自然です。
このつゆには木の葉などの上の雨水を指す露(つゆ)とかけている、または梅が完熟してつぶれる潰ゆ(つゆ)という古い言い方のふたとおりの説が有力となっています。
梅雨豆知識2.梅雨入りはどこで決められるのか
天気予報では気象庁が発表としていますが実際にこの梅雨入りを決めているのは各地方における予報中枢官署(関東なら水戸・前橋・熊谷など8箇所)がそれぞれの地域で1週間の予報を出してそれぞれ決めています。
ご自分がお住まいの地域はどこで梅雨入りが決められているのか興味のある方は地方気象台で検索するとwikiにまとめられているので一覧を見ることができますよ。
梅雨豆知識3.梅雨明けの基準は
これも先程の各地方予報中枢官署が梅雨明けと見られる日を決めているのですが、梅雨明け宣言をしたのに雨が続いていたりとよく外れる印象をもたれるでしょう。
梅雨明けと判断する材料として梅雨前線がその地域を超えて北上したというのが一番の目安で、なおかつ前日と予測日が晴れであり今後あと5日晴れの日が続くと予想できる場合という暫定的な考え方によるといわれています。
梅雨前線の豆知識
はずれやすい梅雨入りや梅雨明けの予想。スーパーコンピューターも使っているのになぜわからないのかと不思議に思われる方もいるでしょう。この疑問を解決するには梅雨前線についての豆知識を知っておくことが必要になります。
梅雨前線は高気圧のふたつの気団がぶつかりあうことによって発生します。ふたつでせめぎあっていることから北上したり南下することもあるのです。また梅雨前線の両側地域は高気圧の影響で晴れになるため予報も非常に当たりにくく不安定となってしまうのでしょう。
梅雨豆知識4.梅雨の中休みとは
梅雨の中休みという言葉もニュースなどの定型文挨拶でよく耳にしますね。これは梅雨明けではないけれど晴れの日が数日続くことを言い、この晴れの日のでき方も先程の梅雨前線のせめぎあいに深く関わってきます。
南下して大陸の高気圧に覆われる中休みと北上して夏の高気圧が発生するタイプのふたつに分けることができるでしょう。どちらもまだまだ梅雨があけたわけではないのでまた雨の日が続くこととなるのが特徴です。
梅雨豆知識5.雷が鳴ると梅雨があけるという噂
梅雨の豆知識で雷が鳴ると梅雨があけるということを言う方もいらっしゃいます。あながちこの噂は間違いではありません。というのも雷が発生する原因は大陸からの夏の高気圧が梅雨前線に近づくことによっておこります。
梅雨前線のちからがこのとき弱くなってると夕立を起こす夏の高気圧が勝って急激に梅雨前線が小さくなることがあるためです。ただし、雷すべてが大陸からの高気圧の影響とは言い切れないためこの噂もはずれることがあるのには注意してください。
梅雨豆知識6.湿舌とは?健康に関係あるのか
梅雨のでき方やその期間だけでなくもう少し豆知識らしいこともご紹介しましょう。湿舌という言葉をご存知でしょうか?ちょっと漢字だけを見ると湿った舌ということで健康的な意味があるのかなと思いがちですが、これは天気図を見るとこの漢字の意味が一目瞭然となるでしょう。
南の方から長く伸びた舌のような形をした温かい空気の流れはこの時期おこりやすく、この湿舌は集中豪雨を起こす原因といわれています。テレビやネットの天気予報で舌のような空気の流れが天気図に見られたらその地域にお住まいの方は土砂崩れや川の反乱などの災害に注意してくださいね。
梅雨豆知識7.梅雨の熱中症に注意
梅雨と健康の豆知識ということで毎年夏になると大きな問題ともなり、気をつけている方も多い熱中症との関係についてもご紹介しましょう。熱中症というと汗をかく真夏の病気とお考えの方も多いですが、梅雨時にも注意が必要です。
真夏の場合は汗によって体温調節がうまくできず熱中症にかかりやすいですが、梅雨時は汗だけでなくまわりの湿度によってもこの症状が発生することがあるためです。また気温の変化による体調不良も引き金となるので真夏だけでなく梅雨時から熱中症対策をしっかりしていきましょう。
梅雨豆知識8.梅雨は日本だけのものではない
梅雨の豆知識その8は梅雨は日本だけで起こることではないということの紹介です。東南アジアで起こる雨季=梅雨であるため、各国にはそれぞれ日本の梅雨と同じ意味を持つ言葉があります。
中国や台湾では同じ梅雨とかいてメイユー。韓国では梅雨の時期はチャンマと呼ばれています。
梅雨豆知識9.走り梅雨は梅雨ではない
梅雨ではないけれど雨が続くことを走り梅雨というのをご存知ですか。これは沖縄など南の方で梅雨前線があるときその影響で本州の方までぐずついた天気が続くことを指す言葉となっています。
そのまま梅雨前線が北上して梅雨入りすることもあるため、走り梅雨と梅雨は混合されがちですが正しくは走り梅雨は梅雨ではなくただの雨が続く時期です。
梅雨豆知識10.梅雨タイプの地域差
梅雨の豆知識として雨の降り方で分ける地域差も見ていきましょう。前述で梅雨はふたつの気団がぶつかりあってできる梅雨前線の影響で雨が長く続くことと書きましたが、実は長細い日本列島は北と南で合計4つの気団の影響を受けます。セットでいうと2セットの梅雨前線があるということです。
そのため雨の降り方も変わってきて、あくまでもそういう場合が多いという降り方差なのですが西日本は比較的激しい雨が急に降る降り方。一方東日本になるとしとしとと静かな雨が長く続くタイプが多いといわれています。
梅雨豆知識11.梅雨時に気分が落ち込む理由
梅雨に限らず雨の日が続くと憂鬱になる・何をするにも億劫(おっくう)な気がしてものごとに手が付かないという意見も多く見られますね。
これは雨の日の薄暗さにも影響されますが、気圧が自律神経の優位を逆転させてしまうことも原因のひとつです。雨が降るのは気圧の影響でありこの気圧は副交感神経を刺激して活発にするといわれています。
自律神経の働き豆知識
自律神経には緊張や興奮をおこす交感神経と体をリラックスさせるための休息を求めさせる副交感神経に分けられています。通常人が目を覚ましている日中の活動期間は交感神経が優位に働いていて活動するやる気を助けてくれます。
逆に夜になったり入浴したり、ベッドで横になっているとき体が疲れた・のんびり休みたいと思わせる副交感神経が活発になるため人は睡眠をとって体を休ませなければという気分になります。休みたいと強く思ってしまいがちな雨の日は、気分が落ち込んだように思えてしまうのでしょう。
梅雨豆知識12.雑歴の入梅の日付は
節分やお彼岸という日があるのをご存知でしょう。これは雑歴と呼ばれる昔の人が考えた農業カレンダーのようなものです。この中に入梅(にゅうばい)というものがあってこれが梅雨入りにあたる日で何と日付もだいたい決まっているのが雑歴の考え方による入梅の特徴。
その日付が毎年6月10日ごろ。多少前後したり書物によっては5月10日であることもありますが入梅は実際の梅雨入りというよりもこのころから田植えをすると良いという一種の目安的な存在だったと考えられています。
梅雨をちょっと楽しく快適に過ごす豆知識
部屋干しを効率的にする豆知識
梅雨のような雨が続く時期は洗濯物も部屋干しにされる方も多いでしょう。なかなか乾かなくて少し湿ったシャツや下着を我慢して身につけて出かけることもおありではありませんか?
エアコンなどで強制的に除湿して乾かすという方法も良いのですが同時にやってほしいのが洗濯物どうしの間隔を意識すること、できればその間に風を送ってあげることです。これにより室内干しの洗濯物の乾きが格段にアップするでしょう。
梅雨の落ち込んだ気持ちを変える香り
気分がスッキリしないことも多い梅雨の時期はアロマで気分をリフレッシュしてみましょう。おすすめなのはさわやか系の香り。ミント系は副交感神経でにぶった頭をスッキリと目覚めさせてくれますよ。
柑橘系ならばレモンもよいのですがゆずの香りなどいかがですか。和風な雰囲気が梅雨の季節とマッチしておしゃれな雰囲気も楽しめます。柑橘系の香りにも憂鬱な気持ちを吹き飛ばすさわやかさがあるので、香水を選ぶときにもシトラス系にすることで周りの人の気分転換にも一役買ってくれるでしょう。
雨の日を忘れる気分転換もおすすめ
外に出かけられず部屋で過ごすのならば思い切って1日何もせずにDVDや動画配信サイトで好きな映像や音楽ビデオを見てすごすのはいかがでしょう。映画館気分で飲み物やスナック類を用意して子どもも大人もいっしょにのんびりとすごせば外の雨の憂鬱さが気にならない時間が過ごせます。
またちょっと明るい配色やデザインのレインシューズやコートなどを新調することで雨の日のお出かけも楽しくなるのではないでしょうか。自分や大切な人のために新しい何かを買うというのもよいストレス発散・気分転換になるのでおすすめです。
まとめ:意外と知らない梅雨の豆知識
季節の豆知識!梅雨の雑学でかしこく楽しむ
今回は梅雨に関する豆知識を12個ご紹介してきました。毎年必ず訪れる時期ではあるものの、梅雨について意外と知らない豆知識も多かったのではありませんか。
子どもから質問されて答えられなかったり、ふと疑問に感じてしまったちょっとした梅雨についてのわからなかったことが解決できていればさいわいです。
梅雨や豆知識が気になる方はこちらもチェック
梅雨についての豆知識のほかにも暮らしーのでは桔梗の花の豆知識・沖縄のシーサーのオスメスの見分け方はあるのかなどいろいろな雑学・豆知識についてもご紹介しています。梅雨だけでなく他の豆知識が気になる方はこちらもぜひ見てくださいね。
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出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/4737913