京都府立植物園とは?
京都の観光スポット「京都府立植物園」は、京都に慣れていない観光客には少しアクセスの難しい左京区北山エリアにあります。世界遺産「上賀茂神社」と「下鴨神社」のほぼ中間という好立地に恵まれながら、府外からの観光客が足を延ばすことはあまりありません。
しかし、ここは大正13(1924)年に初の公立総合植物園として開園以来およそ100年間、京都府民に寄り添ってきた隠れた名所です。現在は「日本一おもしろい、心やすらぐ植物園」をコンセプトに、約12,000種もの植物が来場者の目を楽しませています。
京都府立植物園のおすすめアラカルト4選
1:建物そのものが芸術品!「観覧温室」
正門から入るとすぐ見えるのが、熱帯植物用温室「観覧温室」です。目を引くその格子状の建物は池に浮かぶ金閣寺をイメージし、なだらかな地元北山連峰のシルエットを模して作られました。
中は回遊式で、世界一大きな花ラフレシアや星の王子様に出てくるバオバブの木など珍しくておもしろい植物でいっぱいです。また身近なバナナやチョコレートの原料カカオも、普段見ることのない花や実が木に生った姿で観察できます。
2:子どもに人気!「未来くん広場」
正門を入ってすぐ左手の「未来くん広場」は、単なる子ども用公園ではなく、3,000冊を誇る児童書図書館も兼ねています。書棚は口コミで可愛いと評判のきのこ形オブジェの中で、扉を開けると本がずらりと並んでいます。
トイレや売店が目の前ですし、観覧温室はすぐ隣。桜森やバラ園も近いので、お子さま連れでもゆったり植物を楽しむことができる場所です。しかもミモザの時期には、きのこの赤にふわふわの黄色が映えてなかなかの激写スポットに変身します。
3:京都府立植物園の主役はやっぱり「花たち」!
京都府立植物園は一歩入れば誰もがカメラマンになってしまうほど、フォトジェニックな光景でいっぱいです。とてもご紹介しきれるものではありませんが、季節のおすすめをほんの一部だけご紹介します。
春といえば「桜」
桜の満開の時期を見極めるのが難しい理由の1つは、どこもだいたいソメイヨシノ1種類だけが植えられており、開花の時期が重なるからです。
しかし、ここ京都府立植物園正門の正面にある「桜森」にはたくさんの種類の桜が植えられているため、よそより長く桜を楽しめます。また、変わった色の桜や豪華な枝垂れ桜、散り始めに蓮池を埋め尽くすピンクの花びらと白い雪柳など、春は桜森だけでも見どころ満載です。
花の女王「バラ」の楽園
京都府立植物園には正門右手にバラ園があります。バラには秋咲き四季咲きがありますが、やはり最盛期は春から初夏にかけてです。
名前を知らなくてもバラは美しいですが、名前が分かればもっと興味が湧くでしょう。どれがどこに植えられているか、また今どれが咲いているのかはホームページで確認できます。事前に調べてお気に入りのバラに会いに行くのも楽しいですね。
夏の避暑地「なからぎの森」の池のほとり
夏には可愛いだけでなく変わり種のひまわりや朝顔ががたくさん植えられています。そちらもとてもおもしろいのですが、あえておすすめなのが木立です。
京都府立植物園は歴史が古いだけに木が高く、夏の暑い時期でも涼しげな日陰を作っています。「なからぎの森」蓮池横の桜もその1つ。木々の間を歩いていると、町中とは思えない深い緑と静けさが一瞬どこにいるかを忘れさせてくれるでしょう。
秋の錦絵「紅葉」
京都市内は紅葉シーズンになるとどこも人でいっぱいですが、そんな時期にも京都府立植物園はおすすめです。観光客が有名寺院の紅葉へ流れるので、いわば穴場的スポットといえるでしょう。周辺の賑わいをよそに、ゆったりじっくり静かな秋を楽しめます。
冬の彩り「椿」
冬の植物園には枯れ木しかなさそうですが、寒さの好きな花もいます。椿やさざんかもその1つ。京都府立植物園の北側にある北山門そばのつばき園では、質素なわび助からバラと見まごう八重椿まで、色や形もとりどりに来園者を迎えてくれます。
4:合格祈願に恋愛成就!京都府立植物園鎮守の社「半木神社」
京都府立植物園北側にあるなからぎの森。その中にひっそりと立つ半木(なからぎ)神社は上賀茂神社の末社で、「天太玉命(あめのふとだまのみこと)」が祀られています。古くは織物行が盛んな北山エリアの織物の神様でしたが、京都府立植物園ができた後は園の守り神様となりました。
無人の社でお守りなども売られていませんが、植物園は「花が咲き実を結ぶ」ことから、口コミなどでは合格祈願や恋愛成就の御利益があるとされています(※お守りは上賀茂神社にて販売。)
京都府立植物園でのおすすめランチ
お弁当を持って出かけよう
嬉しいことに、京都府立植物園は園内で飲食が可能です(お酒は持ち込み不可)。受付でチケットにスタンプを押してもらえば再入園もOKですので、周辺のお店でランチ休憩もはさめます。パン激戦区の北山通り周辺で人気のパンを買い、園内に持ち帰ってベンチで食べるのもおすすめです。
ゆっくり座りたいなら園の施設で
京都府立植物園内には食事のできる施設が2つあり、1つは正門すぐ横にある「植物園会館」です。1階売店ではおにぎりやパン、飲み物やお菓子などを売っていて、併設された休憩所で腰を落ち着け食事ができます。
2つ目は園中心付近にある「森のカフェ」という喫茶店です。そこでは広々とした大芝生地を眺めつつ、ゆったり飲み物や軽食を楽しめます。
京都府立植物園の周辺施設
口コミで大人気!レストラン「イン・ザ・グリーン」
北山通りに面し、京都府立植物園の北山門に隣接する「イン・ザ・グリーン」は、口コミで「緑あふれるレストラン」として必ず話題に上る人気のイタリアンレストランです。人気の秘密はおいしい料理に、店の窓から見える植物園の緑。オープンテラスのBBQでは森の中のキャンプ気分を味わえます。
なお、メニューや所在地、電話番号などの詳細は、以下のホームページでご確認ください。
世界初の陶板美術館「京都府立陶板名画の庭」
北山門出入り口のすぐ隣にある「京都府立陶板名画の庭」は、世界の名画を色あせないよう陶器の板に焼き付けて展示した世界初の陶板美術館です。展示は和洋合わせて8点で、中でもミケランジェロの実物大の「最期の審判」は見る者を圧倒します。
入園料は100円ですが、植物園との共通チケットなら250円で少しお得です。
京都府立植物園にでかけよう!
京都府立植物園は、「日本一おもしろい、心やすらぐ植物園」がコンセプトの日本最古の植物園です。上記のおすすめ以外にも植物をテーマに展覧会や講習会が1年を通して催され、桜や紅葉、七夕・十五夜・クリスマスの時期には営業時間を延長し、ライトアップで神秘的な夜の景色を楽しませてくれます。
クラフトマルシェやハロウィンなど賑やかなイベントも目白押しで、楽しみ方たくさん!それが京都府立植物園なのです。
京都府立植物園の入園料・アクセス・営業時間など
中学生以下 | 高校生 | 大人 | 70歳以上(要証明書) | |
入園料 | 無料 | 150円 | 200円 | 無料 |
観覧温室料 | 無料 | 150円 | 200円 | 無料 |
※障害者手帳のある方とその介護者は入園料・観覧温室料・駐車場代が無料です。(2021.6.1現在)
京都府立植物園
- 住所〒606-0823
京都府京都市左京区下鴨半木町 - 営業時間営業時間9:00〜17:00 入園は16:00まで
(温室10:00〜16:00入室は15:30まで) - 定休日12月28日から1月4日まで
- アクセス<電車>市営地下鉄烏丸線 「 北山駅」3番出口徒歩1分
<バス>京阪「出町柳駅」から京都バス「静原」「市原」行き「植物園前」徒歩5分 - 電話番号075-701-0141
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