背筋の効果的な鍛え方で背中の筋肉を美しく!
背筋を鍛えることで、いくつものメリットを得ることができます。背中の筋肉が引き締まっていると、姿勢がよくなり、肩こりや腰痛などの症状が改善されます。さらに、背中の大きな筋肉が鍛えられることで、基礎代謝が上がり、太りにくくなります。後ろからのシルエットも美しくなり、健康的で強い印象の体つきになります。そんな背中の筋肉を効果的に鍛えるには、背筋について知ること、コツをつかんだ鍛え方を知ることが大切です。今回は自宅でできるトレーニングメニューの種類だけではなく、ジムでバーベルなどの器具を使ったトレーニングメニューの種類についてご紹介します。
背中の筋肉の種類とは?
背筋を効率的に鍛えるには、背中の筋肉にはどんな種類の筋肉があるのか、どんな鍛え方ができるのかを知っておくことが大切です。ポイントとなるのは、背筋の上部にある僧帽筋、背筋の下部に位置する広背筋、背筋のインナーマッスルとなる脊柱起立筋の3種類の筋肉です。
肩甲骨にかかわる僧帽筋
僧帽筋は首から背中の中心にかけて位置する筋肉です。この筋肉は、鎖骨や肩甲骨を動かす働きなどがあるため、意識的に鍛えることでよい姿勢を保ちやすくなります。また、同じ姿勢で働くデスクワークなどの方は、この僧帽筋を鍛えることで、肩こりなどの症状がおこりにくくなると考えられます。肩こりがひどい方は積極的にトレーニングを取り入れることで症状を改善させられる可能性があります。
腕の動きや力にかかわる広背筋
広背筋は、背中の真ん中から下部に位置する三角形をした筋肉で、腕を開いたり閉じたり、後方に上げたり引っ張ったりする際に働く筋肉です。広背筋は背中の筋肉の中でも大きな筋肉であることから、新陳代謝が活発になり、ダイエットなどに効果的です。また、姿勢がよくなり、背中が大きくなり、シルエットが引き締まってくるため、ウエストがくびれて見えるようにもなります。
腰を守り姿勢を安定させる脊柱起立筋
脊柱起立筋は背骨に沿って位置する細長い筋肉です。この筋肉は、背骨をさあさえる筋肉で、姿勢を安定させるために働くため、鍛えることで姿勢を改善し、腰痛などの症状を予防するなどの効果が期待できます。脊柱起立筋も、鍛えることで背中からのシルエットがたくましくて美しくなるため、ぜひ鍛えていきたい部位となります。
背筋の部位別の鍛え方のポイント
背筋を鍛える鍛え方にはいくつかのポイントがあります。背筋の部位別にその鍛え方のポイントをご紹介しましょう。
僧帽筋は肩甲骨を動かして
僧帽筋を鍛える際、肩甲骨を意識して行うことが大切です。トレーニングメニューをこなす際、肩甲骨の位置を確認し、しっかりと動かしながらトレーニングを行うようにしましょう。こうすることで、肩甲骨と密接につながっている僧帽筋をしっかりと鍛えることができます。
広背筋は筋肉の動きに着目
広背筋を鍛える際も広背筋を意識して行うことが大切です。そして、メニューをこなす際、腕や肩を使わないようにすることが重要です。広背筋を鍛えるメニューでは肩や腕を使ってこなすメニューがありますが、しっかりと広背筋を使っていることを意識することで鍛え方が異なります。正しいフォームで効果的に広背筋を鍛えていきましょう。
脊柱起立筋は反動させないように
脊柱起立筋を鍛えるトレーニングメニューは、上半身を使うメニューが多く、腰を曲げすぎたり、反らしすぎたりしてしまうことがあります。背筋が曲がらないように意識して、反動を使わないようにしましょう。腰に負担がかかりすぎたら体を休ませることも大切です。無理をしないようにトレーニングを続けていきましょう。
自宅で行う背筋の鍛え方トレーニングメニュー5選
①バックエクステンション
横になるスペースがあれば、自宅でも簡単にできるトレーニングメニューがこちらです。脊柱起立筋をはじめ、広背筋もしっかりと鍛えることができます。うつ伏せに横になり、頭の上に手を添え、息を吐きながら上体を起こし、限界でしばらくキープ、息を吸いながら元に戻します。このメニューを10回×1セットとして3セットほど繰り返しましょう。両手を前方に伸ばした状態で行う方法もあります。
効果的な部位やトレーニングのポイント
このメニューでは脊柱起立筋を十分に鍛えることができます。手足に力を入れず、背筋を意識して行うようにしましょう。反動で行うと、腰を痛める可能性があります。勢いをつけてトレーニングせず、1回ずつの動きを丁寧に行いましょう。自宅でのトレーニングに慣れてきたら、ジムなどのマシンを使えば負荷をつけて行うこともできます。
②リバーススノーエンジェル
背筋の主な筋肉である僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋を鍛えることができるメニューがこちらです。器具やマシンなどの必要がなく、自宅で簡単にはじめることができますので、背筋トレーニングではぜひ取り入れたいです。うつ伏せに横になり、両手を自然体に開き、肩甲骨を寄せたポジションから、ゆっくりと両腕を頭上へと上げていきます。しばらくキープしてからゆっくりと元の位置に戻します。10~15回×1セットで3セット続けてみましょう。
効果的な部位やトレーニングのポイント
このメニューでは、背筋全体をしっかりと鍛えることができます。トレーニングで気をつけたいのは、肩甲骨をしっかりと動かすことで、背中を緊張させながら行うようにしましょう。息を吐きながら腕を上げ、息を吸いながら元に戻します。負荷を上げたい場合、ペットボトルなどを持って行うようにしましょう。
③デクラインプッシュアップ
初心者にはいささかハードルが高いメニューがこちらです。プッシュアップの中でも負荷の高いデクラインプッシュアップは、簡単に取り入れることはむずかしいものの、通常のプッシュアップに慣れてきたらぜひ取り入れていきたいメニューとなります。肩幅よりも広めに手を開き、足はベンチや椅子などの上に載せます。体をまっすぐにキープした状態で、息を吸いながら腕を下し、息を吐きながら元の位置に戻ります。かなりハードですので、5~10回×1セットとして3セット繰り返すことができるように練習しましょう。
効果的な部位やトレーニングのポイント
僧帽筋を鍛えるメニューとして有名なプッシュアップです。床ギリギリまで体を下すことで、さらに効果的となります。僧帽筋だけではなく、上腕三頭筋なども同時に鍛えられます。背筋を意識して行い、反動で行わないようにしましょう。
④グッドモーニング
その名が示すように、お辞儀をするようなフォームで行うトレーニングです。脊柱起立筋を鍛えるメニューとして知られ、ダンベルやマシンなどを使って行うこともできます。自重トレーニングでは両手を頭に沿え、かかとに体重をかけるようにして胸を張り、息を吐きながら床と平行になるようにゆっくりと上体を倒していきます。息を吸いながら元の体勢に戻す動きを10回×1セットとして3セットほど繰り返しましょう。
効果的な部位やトレーニングのポイント
脊柱起立筋を鍛えるこのメニューでは、背中を丸めず、まっすぐに行うことがポイントとなります。また、膝も曲げないようにして、背中を意識して行いましょう。ヒップを後ろに引いて行うことで、太ももの裏側に当たるハムストリングスも鍛えることができます。
⑤ヒップリフト
ヒップを鍛えるトレーニングとして知られるヒップリフトは、脊柱起立筋を鍛えることも可能です。このメニューも自宅で簡単にはじめることができますので、ぜひ日々のトレーニングに取り入れていきましょう。仰向けになり、足を直角に曲げ、腕は自然体で床に置きます。息を吐きながらヒップを上げ、ヒップと膝がまっすぐになったところでキープ、息を吸いながらヒップを下します。10~20回×1回を3セットほど繰り返しましょう。
効果的な部位やトレーニングのポイント
このメニューはゆっくりと行い、脊柱起立筋を意識しながら行うことが大切です。慣れてくるとつい反動でトレーニングしてしまうことがありますので気をつけましょう。上半身はしっかりと固定し、深呼吸をしながら行います。下半身の大きい筋肉を鍛えることができるうえ、ヒップアップにも効果的なトレーニングです。ダイエット中の方は積極的に取り入れたいです。
器具を使う背筋の鍛え方トレーニングメニュー3選
①チンニング(鉄棒)
チンニングとは懸垂トレーニングのことです。自宅で行う場合、テーブルの淵をつかみ、下にもぐって行うほか、ドア枠に懸垂バーを取り付けて行うこともできますが、懸垂ができる鉄棒がある公園などで行えば、器具が自宅になくてもトレーニングが可能です。チンニングで背筋を鍛える際、鍛えたい部位を意識することが重要です。息を吐きながら上体を持ち上げ、息を吸いながら元に戻しましょう。チンニングができない方は、低い鉄棒を使って斜め懸垂からはじめると少しずつできるようになっていきます。
効果的な部位やトレーニングのポイント
両腕は肩幅よりも広めに取り、肩を下げ、膝を曲げ、胸を張って、ゆっくり体を引き上げていきます。このメニューでは、僧帽筋や広背筋を鍛える都ができます。腕力だけで行わず、背中の筋肉を意識して行いましょう。負荷をつけたい方は、ウエイトベルトなどを使って負荷を与えることができます。初心者の方にはむずかしいメニューですので無理をしないで行いましょう。
②チューブローイング(トレーニングチューブ)
トレーニング器具の中では比較的購入しやすいトレーニングチューブを使ったローイングメニューは、僧帽筋や広背筋を鍛えるために有用です。さまざまな鍛え方がありますが、簡単にできるローイングメニューは、床に長座し、足にチューブを引っかけて、背筋を使いながら息を吐いて引っ張り、息を吸いながら元に戻します。
効果的な部位やトレーニングのポイント
姿勢をまっすぐにして、脇が開かないように注意しましょう。引っ張ったとき、しっかりと胸を張り、肩甲骨を意識し、もとに戻す際はチューブのばねを利用してゆっくりと戻すようにします。トレーニングチューブを使ったメニューはいろいろあり、背筋以外の筋肉を鍛えることも可能です。ジムに通う機会のない方は購入しておくとトレーニングの幅が広がります。
ワンハンドロー(ダンベル)
ダンベルを使ったメニューがこちらです。自宅で行う際、ダンベルの代用としてペットボトルを使った方法がおすすめです。椅子やベンチを使い、片手にダンベルを持ち、反対側の手足を椅子に載せます。上体が水平になるように注意し、腰がまっすぐになるように意識して、手を上下に動かします。体勢を崩さないように、姿勢を安定させて行いましょう。肩がすくまないように、肘を腰に向かってあげるようにすると、背筋のトレーニングが効果的となります。
効果的な部位やトレーニングのポイント
この鍛え方では、僧帽筋や広背筋を鍛えることができます。初心者の方は重たいダンベルを使わず、軽いダンベルからはじめましょう。肩甲骨を寄せるように意識し、息を吐きながら腕を上げ、息を吸いながら元に戻すようにしましょう。
ジムで行う背筋の鍛え方トレーニングメニュー4選
①ラットプルダウン
ジムなどにある筋トレマシンで背中を鍛えることができるメニューがラットプルダウンです。マシンからバーが釣り下がっていて、そのバーを引っ張るメニューですが、しっかりとコツをつかんで行わないと期待した効果が得られません。まず、肩幅よりも広めにバーを持ち、胸にひきつけるようにバーを下げていきます。バーを下したとき、肘は閉じ、背中の筋肉を意識して行いましょう。重量はあまり重くせず、10~15回×1セットを3セット行うようにしましょう。
効果的な部位やトレーニングのポイント
このトレーニングメニューでは、僧帽筋や広背筋、肩甲骨の下あたりにある大円筋や上腕三頭筋など、背中全般から腕にかけて鍛えることができます。上体をやや後ろに倒して背筋を伸ばし、息を吐きながらしっかりとバーを引きましょう。戻す際は肘を伸ばし切らないで、続けて行います。反動を使わずにしっかりと肩甲骨を引き寄せましょう。
②シーテッドローイング
ジムなどにある専用のマシンで背筋を鍛えるトレーニングです。初心者でもはじめやすく、僧帽筋や広背筋を鍛えることができるので、ぜひ取り入れてみましょう。マシンに座り、両足をセットし、バーを握ります。姿勢をよくして、息を吐きながらバーを引っ張り、息を吸いながら元に戻します。はじめから重量を重くせず、10~15回×1セットとして3セットほどからはじめましょう。
効果的な部位やトレーニングのポイント
僧帽筋や広背筋を鍛えるこのメニューでは、腕を使って行わず、背中を意識して行いましょう。反動で行ったり腕だけで行ったりすると、背筋への効果が薄くなってしまいます。特に初心者の方は、正しく呼吸し、1回の動きをしっかりと確認しながら行うようにしましょう。正しいフォームを身につけることで、筋肉を作り上げていくことが可能となります。
③デッドリフト
上体を前に倒して床にあるバーベルをつかみ、体を起こしていくトレーニングがデッドリフトです。ハムストリングからヒップ、背筋全般を鍛えることができるメニューですが、フォームを間違えてしまうと腰痛などを引き起こしてしまう可能性もあります。ジムなどのマシンを使う際は、バーが膝の高さになるようにセットし、ゆっくりとバーを持ち上げながら胸を張り、ヒップを引くようにしてバーを下していっきましょう。5~10回×1セットとして2~3セット行いましょう。
効果的な部位やトレーニングのポイント
このメニューは、腰をまっすぐにして行うことが大切です。負荷をつけすぎると、腰を痛める可能性があるので、注意して行いましょう。トレーニングベルトを使うと、腰痛を予防することができます。バーベルを持ち上げるときに息を吐き、元に戻す際に息を吸います。呼吸法も合わせて行うようにしましょう。
④ベントオーバーローイング
前かがみの体勢からバーベルを引き上げるトレーニングがベントオーバーローイングです。肩幅程度に足を開き、ヒップを後方に突き出して、腰を45度程度に曲げた状態で、息を吐きながらバーベルを持ち上げ、肩甲骨をしっかりと引き寄せ、息を吸いながらバーベルを下していきます。10回程度×1セットで3セットほど行いましょう。
効果的な部位やトレーニングのポイント
このメニューも、背中の筋肉を意識して行うことが大切です。背筋を伸ばして体勢を斜めにして行いましょう。バーベルの代わりにダンベル、ダンベルがない場合、ペットボトルなどでも代用できます。
背筋の鍛え方を工夫してきれいな背中の筋肉を自慢しよう
背筋を効果的に鍛えると、シルエットが美しくなり、姿勢がよくなり、運動能力が高まっていきます。ダイエットにも精が出るようになり、どんどん鍛えていきたくなります。背中の筋肉は日常的に使っていますが、意識しなければなかなか鍛えられるものではありません。やりやすいトレーニングからはじめ、いくつものメニューをこなしていきましょう。
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