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タクシーのワンメーターの仕組みは?初乗り運賃の時間や距離との関係を解説!

旅行のお供にタクシーは欠かせません。しかし、できることならなるべく安く利用したいものです。今回はタクシー利用料金で最も安いワンメーターの仕組みと、どのようにタクシーを利用すればワンメーターで利用できるかについてご説明します。
更新: 2021年8月3日
蓬千華
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タクシーに普段乗っていますか?

タクシーのワンメーターとは?

タクシーを何度も利用したことがある方ならばご存知でしょうが、なかなかタクシーを使わない方にとっては馴染みの薄いワンメーター。これが一体何を示すのか知らない方もいらっしゃると思います。

まずはタクシーのワンメーターとは何なのかについて説明します。(本記事中の情報は2020年4月15日時点のものです。)

ワンメーター=初乗り運賃

ワンメーターとはずばり、タクシーの初乗り運賃のことを指します。タクシーにはどれだけ近い距離でも最低限これだけかかる、という価格が存在します。この価格のことを初乗り運賃、あるいはワンメーターと呼びます。

たとえば東京23区内では1052メートルまで420円と定められており、これは場所などによっても多少変動します。

タクシーの値段がワンメーターで収まるようにするには?

運賃加算の仕組み 自作

これはさほど難しいわけではありません。たとえば東京23区内であればタクシーの走行距離が1052メートル以内になるようにするだけです。

ワンメーターが1200メートルと決められている地域であれば走行距離が1200メートル、ワンメーターが1800メートルと定められていれば1800メートル以内に降りればよいという話になります。

しかし、だからといってワンメーター利用をしようとタクシーで目的地に近距離を指定したところ思ったよりも手前でメーターが動いてしまったという経験がある方もいらっしゃいますよね。

何故、こんなことが起きるのでしょうか。それはタクシーの料金加算を決める仕組みに理由があります。

タクシーの運賃加算の仕組み

お金 自作

タクシーの運賃加算の仕組みは大きく分けて二つあります。一つは距離に応じた加算、もう一つは時間に応じた加算です。ここではそれぞれの仕組みについて説明していきます。

距離に応じたタクシーの運賃加算の仕組み

夜の道路 自作

一般的にタクシーの料金と言えばこちらの仕組みのほうを想像される方が多いでしょう。○○メートル乗ると○○円加算、という仕組みですね。どのくらい値段がかかるかが直感的にイメージしやすく、また他の乗り物でも多く採用されているのでわかりやすいですね。

たとえば電車やバスも基本的には乗車距離によって何キロあたりいくら、という形で値段を設定しているケースが多いです。

時間に応じたタクシーの運賃加算の仕組み

時計 自作

一方で、タクシーに乗っている際に渋滞に巻き込まれてしまった場合などまったく動いていないにもかかわらず料金メーターが動いているのを見たことがある方もいらっしゃるでしょう。

実はタクシーにはもう一つ値段が変わるシステムがあります。それが低速時の時間に応じた運賃加算です。

たとえば渋滞中、まったくタクシーが進めなかったとしても運転手はその時間だけ働いています。またタクシーのエンジンを動かしている限りガソリンも消費しますし、当然別のお客さんを拾うこともできません。

実は運転手をタダ働きから守るものなんです

Photo by Hirotaka Nakajima (nunnun)

この時間に応じた運賃加算の仕組みはそうした状況でもタクシーの運転手をタダ働きから守るための仕組みとして用意されたものです。こう考えると渋滞中でもタクシーの値段が上がってしまうことも少しは納得できるのではないでしょうか。

ちなみにこちらも地区によって値段の加算の仕方が違いますが、時速10キロ以下の時、おおよそ1分半ごとに80~90円程度の加算と設定されているケースが多いです。


ワンメーターでタクシーに乗る方法

500円硬貨 自作

こういった事情はもちろん理解できることなのですが、そうは言ってもなるべく安い値段でタクシーに乗りたいですよね。それにはもちろんワンメーターでタクシーを利用できるような乗り方をするのが一番です。そのためにはどういうことに気を付ければ良いでしょうか。

1.長い距離を乗らない

小田原市内の看板 自作

これは言うまでもありませんね。たとえばタクシーの初乗りが1.2キロでワンメーターと設定されているのであればそれを超えないように気を付ける必要があります。

数字で言われてもわかりにくいでしょうが、一般的に人が歩く速度は時速4キロから時速6キロ程度と言われています。これは分速に直すとおよそ70メートルから100メートルに相当します。

自分の歩く速度からおおよその距離を計算できます

自作

つまり、普段の自分の歩く速度とそこに到着するまでの時間からおおよその距離を計算することができるわけです。たとえば歩いて10分の距離だとすれば、歩くのが遅い人なら700メートル、早い人ならば1キロくらいの距離だということがわかります。

またアクセスマップなどに用いられる徒歩○分の表記は分速80メートル程度に設定されていることが多いのでここから逆算することも可能です。

こうした普段の生活やインターネットなどの情報からおおよそタクシーにかかる料金を計算できるのです。

2.道路の混雑状況に気を配る

時間に応じて値段が変わることを考えると、渋滞に巻き込まれるような状態のときにタクシーに乗るのはあまりお得ではありませんね。到着時間も長くなりますし、値段も高くなる一方。

ワンメーターでタクシーの利用可能な距離ですとおよそ1キロから2キロの範囲内でしょうから、時速4キロで歩いても15分から30分、時速6キロで歩けば10分から20分の距離です。

あまり渋滞が酷い時は歩いてみるのもいいかもしれません。逆に、道路が空いている時であればお得にタクシーに乗るチャンスです。

ワンメーターで乗ると迷惑?嫌な顔をされる?拒否される?

タクシー運転手も人間ですから迷惑な客は乗せたくありません。そんな迷惑な客の中に初乗り運賃で利用する客も含まれている、という話を耳にしたことはありませんか?

タクシー運転手の給料に理由があります

タクシーの運転手の給料は変則的な歩合制となっている会社も少なくないため、たくさんの売り上げを出せばその分給料も増える、というケースが少なくありません。こうした給料の仕組みの場合は売上額が少なければ当然給料も減ってしまいます。

駅などで待っているタクシーの場合また駅に戻って順番を並び直さないといけません。当然、次にタクシーへ客を乗せる順番が来るまで待ち時間も発生してしまいます。タクシー運転手が嫌な顔をしたり、拒否したくなる気持ちも少しは理解できませんか?

必ずしも迷惑とは限らない?

しかし、中にはタクシーの初乗り料金を大きく載せて利用を呼び掛けているところもあります。こうしたワンメーター距離のタクシー利用を推奨している地域があることもまた事実で、こればかりは地域性によるとしか言えません。

都心部のような客が多く薄利多売を見込める地域で、駅へと戻る途中にお客さんを乗せられるような地域ではワンメーターでの利用にタクシー運転手の抵抗が少ない傾向があります。

お互いに気持ち良く利用しましょう


そんなとき自分が客だからと横柄な態度を取ったりしていませんか?客だから乗せるのが当然で拒否するなどもってのほかだ、と怒ったりしていませんか?

そういう態度では嫌な顔をされてしまっても仕方がありません。タクシー運転手はタクシー運転手である以前に一人の人間です。

自分は客なのだから当然だという態度を取らず、「近くまでなのですが大丈夫ですか?」「近い距離ですがよろしくお願いします」というように、ねぎらいと感謝の気持ちを込めた言葉でお願いする、ということができればお互いに気持ちよく利用できるでしょう。

思いやりが大切です

思いやり 自作

そうしたいたわりの気持ちを込めた言葉でお願いすれば、嫌な顔をされたり迷惑に思われたり、拒否されることも減るかもしれません。また仮に拒否されてしまってもクレームや文句を言わず、お礼を言ってスマートに立ち去りましょう。

各主要都市でのタクシーのワンメーター料金

三大都市圏とタクシー価格

三大都市圏と呼ばれる日本の主要都市でのタクシーの運賃について説明します。三大都市圏とは関東、中京、近畿の大都市圏エリアの総称のことです。

旅行をするとなるとこの三大都市圏が選ばれるケースがかなり多く、長距離の移動では目的地ではないにしろ通過することも多いエリアです。

いずれにも新幹線が通過する駅や国際空港があり、近くに観光名所も多数存在するため目的地に向かう前に一旦立ち寄って観光をするのにも適してます。ここではそれぞれの地区での旅行での移動の助けになるタクシーの初乗り運賃、および料金システムについて説明します。

注意事項

本記事内のタクシー料金については調査時点(2020年4月15日)のものです。税金やタクシー運賃改定により変動する可能性がある点についてあらかじめご了承ください。

関東大都市圏でのタクシーのワンメーター料金

東京都庁 自作

主に東京23区、横浜市、さいたま市、千葉市などが主要都市と言われております。また少し足を延ばせば茨城県、山梨県などへのアクセスも容易で鉄道網も発達しており、移動の利便性が高い地域です。

タクシー利用の際は駅とホテル間、あるいは観光地との間を移動するのに使うのが便利でしょう。特にホテルへの移動は鉄道網の発達のお蔭で駅間が非常に近いのもあってかなり多くのホテルがワンメーターで移動可能です。

特に東京23区では、利便性向上のために近距離での初乗り運賃を減額したこともあって迷惑そうに嫌な顔をされたり拒否されたりすることも少ないでしょう。

主な都市のタクシー運賃

  初乗り運賃 距離 時間 値段
東京23区 1052m420円 233m 85秒 80円
横浜・川崎市 1200m500円 264m 95秒 100円
相模原市 1200m500円 272m 100秒 100円
さいたま市 1230m500円 261m 95秒 100円
千葉市 1270m500円 263m 95秒 100円

中京大都市圏でのタクシーのワンメーター料金

主に愛知県名古屋市を中心とする都市圏です。三重県北部、岐阜県南部なども含まれることがあります。関東と近畿を結ぶ中間地点であり、また中部や北陸へ向かう際の経由地点でもあります。

他の大都市圏と比べるとやや狭いものの、様々な地方への移動のしやすさから発展してきました。タクシー運転手も慣れているので短距離利用でも迷惑そうに嫌な顔をされたり拒否されることは少ないです。

一方、岐阜県や三重県などでは鉄道の駅間の距離が長いので観光の際などに便利です。ワンメーターでの利用にこだわらず様々な移動にタクシーを使っていきましょう。

主な都市のタクシー運賃

  初乗り運賃 距離 時間 値段
名古屋市 1031m450円 231m 85秒 80円
尾張・三河 1178m600円 251m 95秒 90円
岐阜市 1178m600円 255m 95秒 90円
三重県ほぼ全域 1200m590円 222m 80秒 80円

近畿大都市圏でのタクシーのワンメーター料金

Photo by Richard, enjoy my life!

大阪、京都、神戸を中心とする都市圏です。皆様ご存知の通り観光地としても栄えており、大阪城や通天閣、繁華街などで有名な大阪市、歴史的な街並みで有名な京都、神戸ハーバーランドなどを中心とした港湾地域などが有名です。

関西国際空港など空の便のアクセスも良く、高速道路網も発達しているためタクシー移動の際に高速道路を利用するのも良いでしょう。

もちろんタクシーのワンメーター利用にも適しており、駅から少し離れた店への移動や観光名所から観光名所への移動などにも良いでしょう。

特に旅行の際はたくさんの荷物を抱えての移動となるため、地元に詳しいタクシードライバーの協力はきっと心強い味方になるでしょう。


主な都市のタクシー運賃

  初乗り運賃 距離 時間 値段
京都市 1200m460円 252m 95秒 80円
大阪府ほぼ全域 1700m680円 241m 90秒 80円
大阪府国際空港 1500m660円 230m 85秒 80円
神戸市 1500m660円 230m 85秒 80円

その地域の交通網を知ってうまく使い分けましょう

特急 自作

大都市圏でのタクシー利用を中心にお話してきました。ここまでの内容でもわかる通り大都市圏は鉄道網が発達していることが多く、長距離の移動ですとタクシーを利用するよりも鉄道を利用したほうがスムーズに移動できるケースが多いのが特徴です。

一方で短距離での利用にタクシー運転手が慣れているのもあってワンメーターでタクシー利用をするのには適しています。

運転手にとっても自分にとっても楽しい旅行になると良いですね

走行中のタクシー 自作

こういった場所のタクシー運転手の方々は短距離利用するお客さんに慣れていることが多く、お客さんを拾いやすいので短距離での利用をお願いしても迷惑そうに嫌な顔をされたり、乗車拒否をされてしまったりということが比較的少ないです。

せっかくの旅行で迷惑がられる、嫌な顔をされる、あるいは拒否されるだなんてことがないように、お互いに少しでも気持ちよく利用できるよう配慮は忘れないようにしましょう。

まとめ

タクシー乗り場 自作

全国さまざまな場所で利用可能な旅行や出張の力強い味方、タクシー。料金制度について詳しい方もそうでない方も少しでも旅行の手助けになったのであれば幸いです。

タクシーといえば旅行のイメージが強いですが、雨が降っている時に訪問先の企業のビルまで、またその帰りに駅までというような使い方も可能です。

雨が降っているからといって、せっかくのスーツがしわくちゃになってしまってはカッコ悪いですからね。そんなときこそタクシーを利用しない手はありません。

トラベルからビジネスまで様々な活用方法ができるタクシー、お得な使い方を覚えてちょっと贅沢でとても快適なタクシーを楽しみましょう。

タクシー 自作

大都市圏の観光情報が気になる方はこちらをチェック

今回はタクシーのワンメーター利用について解説してきましたが、その中でタクシー利用に適した地域として三つの大都市圏を紹介しました。ここではこれらの大都市圏でオススメの観光情報について紹介したいと思います。