人が暮らすカンボジアの湖トンレサップ湖
トンレサップ湖は、カンボジアの中西部にある大きな湖です。トレンサップ湖の広さは、乾季で2500平方km、雨季は16000平方kmの広さになります。日本の県の広さに置き換えると、乾季は神奈川県くらいの広さです。雨季は、神奈川県、山梨県、埼玉県、千葉県を一つにしたくらいの広さです。沢山の雨季の水位上昇に対応した高床式住居と船に、100万人以上の人が生活しています。因みに、カンボジアの国土の広さは18万平方km、全人口は1500万人です。このことから考えるとトンレサップ湖は、国土の8%の広さ、人口比で7%を占めています。トンレサップ湖は、観光でも重要な場所ですが、生活の場としても重要な場所です。
トンレサップ湖の役割
トンレサップ湖の役割:①生活の場としてのトンレサップ湖
トンレサップ湖には、500種類以上の魚が生息しており、魚、ワニ、エビなどの養殖も行われています。トンレサップ湖の水は、生活用水や農業用水としても使われており、さらに生活排水を捨てる場としても使われています。
トンレサップ湖の役割:②治水としてのトンレサップ湖
トンレサップ湖は、メコン川につながっています。乾季には、湖からメコン川へ水が流れでて、メコン川が増水する雨季には、メコン川から湖に水が流れ込みます。広大な、天然の調整池になっています。このためトンレサップ湖周辺の生活様式は、湖の広さの変化に合わせた生活様式になっています。
トンレサップ湖観光情報:①みどころ
みどころ:①湖上に沈む夕日
クルーズ船から湖に沈む夕日を鑑賞できます。天候に恵まれれば、黄色かった太陽が沈むにつれて赤くなり、それにつれて湖も黄色から徐々に赤く染まる様子を鑑賞できます。遺跡と夕日の組み合わせも綺麗ですが、遺跡とは違った綺麗さがあります。
みどころ:②高床式住居
高床式住居のみどころは、その構造です。トンレサップ湖は、乾季と雨季で水深と広さが変化します。このため、岸部の住居は、雨季でも水没しないような高さの高床式住居になっています。水位に合わせて移動させることも可能になっています。乾季は、階段を上って家にはいり、雨季は、船で出入りすることになります。カンボジアは、台風も地震もないので簡素な住宅でも十分です。住宅ローンが一般的ではなく、現金で払いです。
みどころ:③ワニ養殖
トレンサップ湖では、野生のワニもいますが養殖も行っています。養殖のワニなら簡単にみることができます。養殖は、主に革製品を作るために行っています。湖上のおみやげ物屋さんには、皮製品やはく製が売っています。
みどころ:④船
半固定された住居や公共施設になった船や大きなクルーズ船、自家用船、たらい船のような小さな船をみることができます。子供がたらい船に乗り船を漕いでいる姿は、可愛いものです。ただ、日本では危険だと禁止されてしまいそうです。
みどころ:⑤マングローブの林
小舟に乗ってマングローブの林の中を進みます。マングローブの林はうっそうとしていて、水は、濁っています。湖の上なので逃げ場がなく、ワニが出てくるのではないかと考えるとスリルがあります。
みどころ:⑥水上集落
水上集落は、ドラム缶などの浮き輪をつけた半固定の船が集まった村です。船の固定方法は、竹を湖底に突き刺しそこに錨を下ろして船を固定します。水位によって移動します。文字通りの住所不定です。ここの水上集落は、一部観光客なれした所もありますが、多くが現地の生活を送っています。
トンレサップ湖観光情報:②食べ物
食べ物:①ワニとエビ
トンレサップ湖の食べ物は、エビ料理、ワニ料理がメニューに載っています。ワニの肉は、硬いです。生け簀でワニは飼育されています。日本でいえば牧場直営といったところでしょうか。ワニを見ながらワニを食べる体験はなかなかできません。話のタネに如何でしょうか。
食べ物:②魚料理
トンレサップ湖には、500種類以上の魚がいます。魚種はわかりませんが、フライ、焼き魚、スープ、アモックになった魚料理を食べることができます。料理の仕方によるのかもしれませんが、川魚の臭みはありません。違和感なく食べられる食べ物です。
トンレサップ湖観光情報:③行き方
行き方:①個人で行く
路線バスなどの定期的な交通機関で行く行き方はありません。シュムリアップからタクシー、または、ツゥクツゥクをチャーターして行くことになります。帰りの時間の約束は必須です。移動時間は、30分くらいで港につきます。ツゥクツゥクは、ホテルの前などにいます。ただ、ツゥクツゥクは簡単な幌があるだけなので、日本の常識で考えると危険な乗り物です。
行き方:②現地ツアーに参加する
ネットで申し込める現地ツアーがあり、日本語対応のガイドさんもいます。トンレサップ湖観光は、騙されたとか、チップや寄付を要求されたとかいうことを聞きます。ツアーであればいろいろな面で安心です。ネットにツアー情報があるので、出発前にどのようなプランがいいか決めて事前に申し込むことをお勧めします。
行き方:③日本からのパッケージツアー
カンボジア旅行に組み込まれたツアーです。自分で調べなくても最初から組み込んであるので一番楽で時間を有効に使える安心な行き方です。他の観光地でもガイドしてくれたガイドさんがホテルまで迎えにきてくれて、帰りもホテルまで送り届けてくれます。
トンレサップ湖観光情報:④見学時間
シュムリアップ市内から船着き場までの時間は30分ほどです。それから船に乗りトンレサップ川を通ってトンレサップ湖へ行きます。前にも書きましたが、現地ツアーがあります。時間は、ホテル前の発着時間です。トンレサップ湖夕日鑑賞であれば、15時出発で19時着 所要時間4時間。アンコールワットの朝日鑑賞からトンレサップ夕日鑑賞のツアーなら結構ハードですが、5時出発、19時着 所要時間 14時間。お手軽なボートクルーズが午前、午後に設定されたツアーは所要時間が3時間。帰りの飛行機に間に合うようにホテル着が15時になるよう設定されたツアーは所要時間が5時間といったような内容、時間のツアーが用意されています。
トンレサップ湖観光情報:⑤カンボジアの通貨
カンボジアでは、USドルとカンボジア政府発行のリエルが使われています。ホテルではクレジットカードが使えますが、小さなお店では、USドルとリエルです。USドルを持っていれば、リエルに両替する必要はありません。カンボジアでは、一般的に報酬も、USドルで支払われています。コインはありません。クレジットカードの引き落としもUSドルです。過去の経緯で現状でも、USドルがメインの通貨でリエルが補助通貨のように使われています。銀行の口座もUSドルで開くことができます。レジもUSドル、リエルの両方に対応しています。
ただ、銀行口座は所有率が低く、銀行より「ゴールド」という方もいます。
トンレサップ湖観光情報:⑥ベストシーズン
ベストシーズンは、季節要因として、11月~3月の乾季です。雨が少なく、気温があまりあがりません。逆に4月~10月は、雨が多く、気温があがります。トンレサップ湖までの道は、未舗装路があるため雨の後は、水溜まりができ、ぬかるみのため歩きにくくなり靴が汚れます。11月~3月は、雨が少ないので夕日も見られる日が多くなります。ただ、お正月と旧正月は、帰省者する人や観光客が多くなり空港での入国に時間がかかり観光地も混雑します。但し、乾季ですのでトンレサップ湖は、面積が狭く、水深も浅い時期です。トンレサップ湖の大きさ、水位を見たいのであれば、雨季がベストシーズンになります。できたら、乾季と雨季両方に行くと違いが判ります。
トンレサップ湖観光情報:⑦服装
エスニックプリントガウチョパンツ
船で移動するとき、湖の水が服にかかる時があります。トンレサップ湖の水は、綺麗とは言い難い色をしていますので水がかかると服が汚れてしまいます。特に雨季は、スコールがあるので濡れることがあります。シェムリアップ市内のマーケットには、安い衣類も売っていますので、それを買って着るのも一つの選択です。ただし、寺院に行くときは、露出の多い服では、入ることができない所があります。また、日差しが強いので帽子、日焼け止めクリームを準備されることをおすすめします。特にトレンサップ湖上では、水面からの照り返しもあり肌の弱い方は、紫外線対策が必要です。
トンレサップ湖観光情報:⑧おみやげ
おみやげ:①衣類
安価なTシャツや多少露出の多いドレスがあります。現地の衣類なので現地の気候にあった衣類です。現地にいるときは、現地の物を着るというのも楽しい旅の過ごし方です。スカーフのような布製品もあります。ハンカチ代わりに首に巻いているガイドさんも見かけます。
おみやげ:②胡椒
カンボジアブラックペッパー
カンボジアの胡椒は世界的にも有名で輸出もされています。おみやげ用に数種類の胡椒をパッケージしたものがあるので買いやすくなっています。日用品ですのでおみやげとしてば喜ばれます。
おみやげ:③食べ物
カンボジア 缶入りローストカシューナッツ 3缶セット
カシューナッツは、大粒で、ローストした物もありナッツが好きな人には、好適品です。綺麗にパッケージされたものもありますが、パッケージにこだわらなければ安価なものがあります。ごく親しい人や自分用には最適な食べ物のお土産です。
トンレサップ湖観光情報:⑨宿泊地
トンレサップ湖観光の宿泊地は、シュムリアップ市内になります。プールを備えたリゾートホテルがあり、食事もクメール料理や、西洋料理(フランス料理)を食べることができます。旅の疲れを癒すマッサージもホテル内に完備しています。ただ、ホテルのマッサージは、綺麗でお手軽ですが高めの値段設定になっています。町中には、値段と時間を看板に書いた安価なお店もあります。言葉も英語が通じるお店もあります。英語の通じないお店でもスマホの翻訳アプリが利用されています。カンボジアの伝統的な踊りアプサラダンスショーを鑑賞できる所もあります。ここは、アンコールワット観光の宿泊地でもあります。
トンレサップ湖観光のまとめ
今回は、今のトンレサップ湖観光について紹介しました。カンボジアは、他のアセアン諸国と同様に急速に発展してきています。不動産バブルで土地が高騰している地区もあります。株式市場が開場しインフラ投資が行われています。また、個人での銀行利用も増えています。さらに中国からの援助資金が大量に流入しています。近年、トンレサップ湖でも気象の変化や、メコン川上流での電源開発、トレンサップ湖の水を利用した灌漑など水を利用した開発が進められています。これらの影響を受けてトンレサップ湖も年々変わってきています。観光面でも欧米、中国からの観光客が増えて観光地化が進んでいます。トンレサップに行くならなるべく早く行くことを強くお勧めします。
カンボジアの観光地が気になる方はこちら
カンボジアには、トレンサップ湖以外にも見るべき場所やグルメがあります。トンレサップ湖観光をお考えの方は、是非下記のカンボジアに関するリンクもチェックしてください。
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