ヴァセリン ペトロリュームジェリー ベビー
日本薬局方 白色ワセリン (500g)
プロペト ピュアベール 100g
サンホワイトP-1 50g
ワセリンとは
鉱物からできた油
ワセリンは薬局で買えたり病院で処方される常温でもペーストや固形状の白や黄色みがかかった油です。ホホバオイルなどの植物性、馬油のような動物性でもなく鉱石からできています。
鉱石、つまりは石油から生成されたものでこの部分だけ聞くと体に悪そうなイメージがありますが、広い意味では石油なども地球に最初からある「天然」資源でもあるので、綺麗に濾過され生成されたワセリンは肌への負担は少ないと言われていますよ。
肌・頭皮(髪)・唇など使える場所が多い
ワセリンを処方されたことがある方や購入したことがある方は主に肌に使っていると思いますが、ワセリンが使える場所は頭皮(髪)や唇まで幅広い場所に使えますよ。
しかしワセリンには種類があり、皮膚科などの病院で処方されたものは問題ないのですが自分で購入した場合はどんな種類のワセリンなのか、顔や頭皮以外に唇にまで使えるのか確認したほうがいいでしょう。種類によって純度が異なり、ワセリンで油焼けするかもしれません。
ワセリンによる油焼け(日焼け)について
現在のワセリンで油焼け(日焼け)はしない
しかし一言で言うと現在のワセリンで油焼けすることはほぼありません。そもそもワセリンで油焼けしていたのは昔の話と言われていて、現在は純度が高く精製できるようになり不純物が少なくなったことで油焼けを起こしにくくなっています。
ですが油焼けの原因とされる不純物が残っている粗悪なワセリンだった場合100%油焼けしないとは言い切れません。油焼けをしない対策として後述する純度が高いワセリンを使いましょう。
油焼け(日焼け)とは
そもそも油焼けとはどんな状態なのかと言うと、顔や肌についた油が酸素や太陽光の影響で変異してそれが、シミとして現れる状態です。変異とは酸化のことで酸素がある限り防ぎようがありません。
すなわちワセリンも酸化していくということですが、純度が高いと酸化が遅くなるのでワセリンでは油焼けするようなことはないと言えます。ですが、スキンケア用の油の中には逆にシミの原因となる油焼けを起こしやすいものもあり、注意が必要な事もあります。
ワセリンの種類
黄色ワセリン
ヴァセリン ペトロリュームジェリー ベビー
淡黄色(クリーム色)のように黄色みを帯びているワセリンのことをそのまま黄色ワセリンと呼びます。
黄色ワセリンは安価ですが、最も純度が低いワセリンとされているので肌につけるには問題がないですが顔や頭皮、唇など敏感な場所に使う場合は他の種類がおすすめになります。逆に敏感肌ではない方ならコストパフォーマンスがよく扱いやすいです。純度が低くても油焼けするようなことはありません。
種類は少ない
薬局(ドラッグストア)で販売されている黄色ワセリンの種類は少なめです。処方される場合もありますが、基本的には後述するホワイトワセリンとなり効果効能に大きな違いはなく純度の差しかないと言われていますよ。
乾燥によるひび割れなど肌にダメージがある方は避けたほうがいいでしょう。単なるスキンケアとして使うなら黄色ワセリンでも問題なく使用できます。
白色ワセリン(ホワイトワセリン)
日本薬局方 白色ワセリン (500g)
黄色ワセリンから不純物をさらに取り除いたものが白色ワセリンです。色も淡黄色だったものが白くなっています。不純物が減ったことにより顔や頭皮など肌以外でも利用しやすいですが、唇には後述する他の種類がいいと言われていますよ。
前述したように保湿や乾燥予防の効果は変わりなくスキンケアに利用できます。シミの原因である油焼けをより起こしにくくなっていますが、コストが少し高くなっています。
種類が多い
白色ワセリンはドラッグストアに行くと種類が比較的多めです。肌が弱っているときでも、不純物が少ないので黄色ワセリンより使いやすく、感想によるひび割れができていても使用可能です。
処方箋がなくても黄色ワセリン同様に普通に買えますが医薬品に指定されている製品もあります。子どもに使う場合も黄色より白色のワセリンがおすすめです。
プロペト
プロペト ピュアベール 100g
白色ワセリンをさらに生成して不純物をさらに取り除いたものがプロペトという商品名のワセリンです。プロペトは他の種類と比べ高純度ということで第三類医薬品に指定されているので、皮膚科などで処方されることもあるでしょう。
乾燥を防ぐための保湿クリームとして顔や頭皮などの肌の部分だけではなく粘膜である唇にも使えるタイプです。純度が極めて高く、シミの原因になる油焼けの心配はほぼありません。
サンホワイト
サンホワイトP-1 50g
プロペトより純度が高いと言われていますが、第三類医薬品などの「医薬品」としての指定は受けておらず化粧油となり、つまりはスキンケア用品扱いです。そのため普通に変える高純度のワセリンということになります。
顔や頭皮だけではなく唇にも使えますよ。純度が高いので価格もたかくなりコストもアップしますが、シミの原因になってしまう油焼けを起こす可能性が極めて低いタイプです。
ワセリンだけでは日焼け対策はできない
日焼け止めが必要
結論から言うとワセリンにはシミの原因となる紫外線を吸収したり、跳ね返す効果はありません。
また肌が赤くなってヒリヒリする日焼けも紫外線が原因なので防ぐことはできず、ワセリンしか使っていないのにビーチやゲレンデにいくとほとんど油焼けすることはありませんが、シミの原因となる油焼けになる可能性を高めるだけになります。
紫外線もそのまま降り注ぐので二重の日焼けに襲われて肌のトラブルに繋がるだけです。
日焼け止めについて
日焼け止めを選ぶ際の基準としてSPFとPAというものがあり、SPFが高ければ高いほどシミの原因となるUVB波が皮膚の奥に浸透する時間を遅らせてくれ、PAが高いほど老化の原因となるUVA波を防いでくれます。外に出るならできるだけこれらの高いものを選びましょう。
ワセリンは日焼け対策ではなく乾燥対策に◎
日焼け止めではなくスキンケア用品
ワセリンの効果は乾燥を防止し、保湿するスキンケア用品です。ホホバオイルなどの植物性のおオイルや動物性油脂と比べて肌に浸透することはあまりなく表面にとどまって、表皮から水分が出ていかないように覆うことで乾燥を防いでくれます。
鉱石が原料ということで馴染みにくく広げるように塗るだけなので使いやすいですよ。馴染まないということは吸収されることはないということなので副作用がすくないスキンケア用品です。
乾燥しないため保湿できる
肌の表面を覆って乾燥しないようにするため必然的に水分が残り保湿してくれます。吸収されないというのがポイントで、手や足などの皮膚より敏感な顔や頭皮、唇などにも使えるというわけです。
またなじまないということは、長く乾燥を防止し保湿してくれるということなので、乾燥が気になる時期に人気のスキンケア用品として名前が上がります。
ワセリンの基本的な使い方
日焼け止めと同じように塗るだけ
ワセリンの使い方は日焼け止めや美容オイルなどのスキンケア用品と同じように直接皮膚の上に塗り広げるだけです。それが顔でも頭皮でも唇でも同じですよ。
塗り拡げると馴染みにくい油が表皮を覆うので水分が蒸発して乾燥せず、潤ったままになるので保湿できます。油なので水に少し触れた程度では落ちないところも便利な特徴の一つです。ただし保湿ができるスキンケア用品のように保湿できる成分というものは含まれていません。
こまめに塗る
薬剤の力で保湿するというものではなく、単純な作用で保湿するので感想によるひび割れなどが急激に回復するというわけではありません。水分が蒸発できないようにするだけの保湿なのでこまめに塗ることで効果的に保湿できるようになりますよ。
厚くぬるのではなく薄く、こまめに塗りましょう。化粧水のように風呂上がりに一回だけで乾燥対策としてはあまり効果がありません。
ワセリンが硬い場合について
油なので気温が低いと硬いです。このような場合は手に取りしばらく待つと体温でやわらかくなり、扱いやすくなります。
おすすめのワセリンの使い方4選
①日焼け止めを塗る前の保湿に
日焼け対策としてワセリンを使うには、日焼け止めと併用して使わないといけません。前述したようにワセリンだけではシミや老化の原因となる紫外線を防ぐ効果がありません。
日焼け止めには紫外線を反射させるタイプと吸収して熱に変化させるタイプがありますが、どのタイプでも併用できると言われていますよ。基本的な使い方と同じように塗ります。馴染ませようと塗り込まなくても大丈夫ですよ。
保湿したあとに日焼け止めを使う
ワセリンを塗り終わったらその上から日焼け止めを塗りましょう。下から順に肌、ワセリン、日焼け止めとなることで直接日焼け止めが肌に当たらなくなり、肌が弱い方でも日焼け止めの影響を受けにくいです。またワセリンの表面に日焼け止めが来ることで、ワセリンに含まれる不純物による油焼けが発生しにくくなりますよ。
ワセリンの使い方についての備考
サンホワイト公式の回答には、日焼け止めを先に付けてサンホワイトを付けても問題ないと言われているので、ワセリンの種類によっては自分の肌に馴染む方法がおすすめになります。
目立たない場所でテストしておくとわかりやすいですよ。ただし黄色ワセリンは純度の関係で、先に塗ってあとから日焼け止めを塗ったほうがいいでしょう。
日焼け止めにもなりますか? サンホワイトP-1は日焼け止めの効果はありません。日焼け止めの目的ではご使用にならないでください。 日焼け止めと併用される場合は、特にどちらを先につけたほうが良いということはありません。 ご使用中の日焼け止めのタイプにより、使用感のよい方法でご使用ください。
②日焼けした後のスキンケアに
日焼けしてしまい、肌が赤くなってヒリヒリしているという場合にもワセリンが活躍します。日焼けして時間が立っていない場合は肌から熱が放出されているので、すぐに塗らないようにしましょう。少し落ち着いたらワセリンを塗って保護します。
日焼けで失われた水分を化粧水で補い、水分を閉じ込めるためにワセリンを使うという形になります。
ポイント
ワセリンは前述したように一旦落ち着くまで塗らないようにしましょう。これを間違えると悪化する恐れがあります。これはワセリンは油なので熱を閉じ込めてしまい炎症が長引く可能性がある為。この点だけは注意してくださいね。冷やしてから症状が一旦落ち着いたらワセリンで保湿します。
③スキンケアに
化粧水をした後に塗るといい
油で皮膚を多い水分の蒸発を防ぐのでスキンケア用品を使う前にワセリンを使ってしまうとスキンケア用品の効果が発揮できません。例えば化粧水を使うときは化粧水を使った後にワセリンを使うとしっかり保温してくれるので化粧水だけよりも効果的になります。
逆に肌への刺激を減らすという意味ではメイク前にぬるということも可能です。顔に塗るときはできるだけ純度の高いものを使いましょう。とくに目の周りは気をつけてくださいね。
ポイント
ワセリンは石油からできた油でありそれ以上でもそれ以下でもないスキンケア用品です。肌表面の水分が乾かないようにしてくれるのですが、水分で潤す補水をしてくれるものは出ないことを覚えておくと使い方がおのずと見えてくるでしょう。
シミを予防するという効果も、美白するという効果もありません。
④髪・頭皮の保湿
顔と同様に髪に使うと表面を多い髪の保湿をしてくれます。髪を洗った後ドライヤーをする前に少量使いましょう。頭皮でも顔と同じように保湿できます。作用や使い方も同じで頭皮に薄く伸ばしていきましょう。補水はできないのでドライヤーを使う前がいいでしょう。
唇の保湿
唇に塗る場合は黄色ワセリンではなく純度の高いワセリンを薄く塗り拡げましょう。リップクリームの代わりにワセリンを使うイメージです。たっぷりぬってラップをはって集中的にケアしても効果的です。このときに皮が剥がれかけていても無理にとらないようにしましょう。
ワセリンの注意点
厚く塗らない
肌になじまないというのは長時間そのままということなので厚く塗ってしまうとベタつき、ホコリがくっついてしまいアレルギーの原因になります。固い場合はしばらく手の上で温めてから塗るようにしましょう。多すぎた場合拭き取れば大丈夫です。
古いワセリンは使わない
ワセリンは2年ほど保存できますが、光に長時間あたっていたり、蓋が綺麗にできていないと変質している場合があります。このような場合は使わないようにしましょう。表面だけ取り除いても使用できますが色が変色してる場合は諦めてください。
効果は乾燥防止
現在のワセリンでは油焼けすることはほとんどおきませんが、ワセリン自体は紫外線を防げないのでそのままでは日焼けします。ワセリンの効果は乾燥防止でありシミやシワの原因である日焼けは防げないので注意しましょう。
まとめ
ワセリンだけで日焼け止めをするというのは不可能です。日焼け止めと併用してうまく使うようにしましょう。ワセリンは肌の乾燥防止、保湿、保護が効果で純度の高いものほど顔や唇、頭皮など敏感な部分でも使えるようになるのでコスパだけではではなく種類にも注目してくださいね。
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