アクリル板とは?
アクリル板とはホームセンターに売られている透明な板(カラーもあります)で、ガラスやビニルのモノとは異なりプラスチック製の板となっています。強度が高く、尚且つガラスのように粉々に割れる恐れもないので安全に取り扱うことのできるDIYの王道的存在です!
お洒落なアクリル板
ガラスなどと異なり取り扱いが非常に容易で、曲げやカットなどの工作が簡単です。マジックやポスカで絵を描くこともできることから変幻自在に操ることのできるお洒落DIY素材となっています!
高い強度を誇り、平面的な工作から立体的な工作まで幅広く対応させることができ、初心者の方でも簡単にDIYに挑戦できるスグレモノとなっています。価格も安いのでおすすめです!
アクリル板を買ってみよう
アクリル板の売り場にはいろいろな板が置かれています。その中にはカラーのアクリル板やアルミの板が置かれており、DIY好きにとっては夢のような空間になっています。しかしあまりの多さに迷う方もいらっしゃるようなので、しっかりと商品のパッケージを確認するよう心がけましょう。
アクリル板のサイズ
アクリル板のサイズ展開は非常に広く、小さな工作から家具の作成まで幅広く対応させることができます。
以下サイズ目安 厚さ:1mm~20mm サイズ:350×300~1300×1100mm 以上が大体のホームセンターに売られているアクリル板のサイズ展開になり、さらに大きいモノが置いてある場合もありますが、大方ここで挙げたサイズが置かれているお店が多いです。
アクリル板の耐熱性
アクリル板の強度は非常に強く、少しの衝撃くらいでしたらびくともしません。耐熱性に関しても塩ビ板よりも高く、劣化もしにくくなっています。 耐熱温度:80℃ 低いように感じますが、対する塩ビ板は50℃程度になっていますので、優秀な素材だと言えます。さすがに火には耐えられませんので悪しからず…
アクリル板の値段
安価で購入できるとは言えど、大きいものはそれなりに高価ですので、家具や窓に挑戦したい人はお財布の覚悟をしましょう。簡単な工作や小物用でしたら安くで購入できます!
DIYで使うサイズ
20mmのモノは相当ぶ厚いので、特殊な用途でなければ使う事は無いと思います。窓に使うにしても5mm程度でも十分な強度があり、一般のDIYで用いるものでしたら8mm程度までになると思います。
アクリル板の加工準備
加工は意外に簡単!
強度も高く耐熱性も高いとなると気になるのは難易度です。これを聞く限り加工方法が難しそうですが、実は簡単です!カットの工程は少々神経を使いますが、単純な工作などは初心者の方でも楽々です。
道具を使って加工しよう
アクリル板の強度には普通の工具や文房具では歯が立ちません。専用のカッターやノコギリを用いて加工することになるのでホームセンターで一式買い揃えましょう!
加工に必要な道具
※の付いた道具はホームセンターで手に入らない可能性があります。
アクリル板の固定に使用 ・クランプ 曲げに必要な道具 ・ヒーターキット※ ・ホットプレート ・ヒートガン 切断に必要な道具 ・レーザーカッター(非常に高価!)※ ・超音波カッター ・アクリルカッター ・ヒートカッター ・糸のこぎり 仕上げに必要な道具 ・やすり(400番~1000番)
加工の際の注意
アクリル板の角やカッターで怪我をする恐れもありますので手袋を着用しましょう。細かい作業の際は外す必要があるので細心の注意を払いましょう。強度が高いのでついつい力みすぎないように!
アクリル板カットにおすすめの道具4選
①レーザーカッター
アクリルの切断方法と言えばレーザーカッターを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?有名であり王道な手段で、高い品質の切断ができます。しかし、非常に高価になっています。
レーザーカッターの値段
今からアクリル板を買いたい!と考えている方には残酷な価格となっており(しかしハイクオリティです)、安いモノでも60000円はします。安いモノを買ったとしても不具合などで上手く切れないこともあり、それなりのモノを買おうと思えば10万円は軽く超えてしまいます。 迷わず後述の方法を選ぶのをおすすめします。
②超音波カッター
超音波カッターは、超音波により物体をカットできる代物で、アクリルのような強度の高いプラスチックにはうってつけの道具となっています。こちらは先ほどのレーザーカッターよりは安いものの、やはりそれなりの値段がします。
超音波カッターの値段
大体40000円ほどで購入することができ、綺麗にアクリル板を削ぎ落してくれますので非常に便利です。しかし、DIYは安くでハイクオリティにしたいもの、まだまだ安い方法はあります。
③アクリルカッター
アクリル板の売り場付近に置かれているアクリルカッターは直線から曲線まで自由にカットできるスグレモノです。カットできる厚さは5mmまでになりますが、便利で使いやすいです。
アクリルカッターの値段
こちらはレーザーや超音波とは異なり安価で手に入れられます。工作でしたらこちらで十分ですので是非とも手に入れましょう。値段は大体1000円前後で購入できますので、持っておいて損はありません。
④ヒートカッター
はんだごてのような見た目をした製品ですが、熱でアクリル板を切断することができます。カッターと同じく安価で入手でき、簡単に切断ができます。 安くハイクオリティを求めるのであれば超おすすめです!
ヒートカッターの値段
ヒートカッターと呼んでいますが、画像の商品名は"アクリサンデー ニューホーレル"と呼ばれるもので、アクリルや塩ビ板を簡単に切断できる製品となっています。 値段は4000円ほどで入手できますので、手軽に購入できます。
アクリル板の曲線加工に使える道具3選
①糸のこぎり
糸のこぎりは直線から曲線加工まで使えて、値段も2000円ほどで手に入れられます。サイズは小さいものの方が使いやすいので、大きいものは必要ありません。
②ヒーターキット
ヒーターキットを用いることで直線状に曲げることができます。製品中央の金属を熱して、そこにアクリル板を設置することで当てた部分を曲げることができます。
値段は6,000円前後で入手することができます。簡単に曲げることができるので便利ですが、直線曲げに限るのがデメリットかもしれません。
③ヒートガン
ヒートガンは強力なドライヤーのようなもので、高温なので間違っても肌に当てないようにしましょう。こちらで熱することで曲げることができる上に、柔らかくして切断もできるので便利です。
ヒートガンも安く手に入れられることができ、3,000円もあれば購入することができます。直線曲げだけでなく、不規則な曲げにも対応できますので使い勝手がいいです。
アクリル板の曲線加工方法
ヒーターキットで曲げる
ヒーターキットでの加工はもっとも簡単な方法です。製品の中央部分にアクリル板をセットして棒に合わせて曲げていくだけです。デメリットとしては棒に合った形にしか曲げることができませんが、いとも簡単に曲げられます。
ホットプレートで曲げる
少々強引な曲げ方ではありますが、こちらも慣れれば簡単です。ホットプレートの上にアクリル板を設置し、低温で加熱して板を曲げます。不規則な形にも対応できるので自由な形を形成できます。 直角に曲げたい場合は、木材などの角を当てて曲げれば角に合った角度に曲げることができます。
ヒートガンで曲げる
こちらはヒートガンをアクリル板の曲げたい部分に当てて曲げる方法で、熱せられる部分にムラが生じるので直線などには不向きです(サイズが小さければ可能)。 不規則な形に曲げるのには最適です。
アクリル板の直線カット加工方法
アクリルカッターでカット
アクリルカッターでのカットは紙や段ボールを切る時と同じように定規を使ってカットしましょう。アクリルカッターは通常のカッターと比べて丈夫なので、アクリルに力を加えながらカットすれば切りやすいです。 表面と裏面から切れ込みを入れ、大方切れ込みが入ったら手で折れば切断できます。
糸のこぎりでカット
糸のこぎりを使う際はクランプを二つ以上使いましょう。しっかりと留めておかないと動いて切りにくいので机などで固定してカットしましょう。
ヒートカッターでカット
ヒートカッターでのカットもアクリルカッターの時と同様の方法で構いません。しかし、温度が加わっているので一気に切ろうとせずに、少しずつ刃を当てながら切っていくのが大切です。
アクリル板の曲線カット方法
レーザーカッターや超音波カッターは非常に高価なので、自宅で挑戦できる「アクリルカッター」「糸のこぎり」「ヒートカッター」による曲線加工をご紹介します。 曲線カットの場合はアクリルカッターでは時間がかかるので、糸のこぎりやヒートカッタをおすすめします。
糸のこぎりでカット
ヒートカッターでカット
糸のこぎりと同様で、あらかじめマーキングしており、少しずつ刃を入れていきましょう。線の上をなぞるように何度も切り進めて、それを裏表繰り返せば容易に切断できます。
加工後の仕上げ方法
カット面をやすり掛け
切断後の断面は少々汚くなってしまいますので、必ずやすりで綺麗に仕上げましょう。400番のモノで粗く削り、1000番前後のモノで仕上げれば安心です。 特に接着したい人はやすり掛けをしないと上手く接着できないので入念に仕上げましょう。
アクリル板を接着しよう
必要なもの
・アクリル用接着剤 ・セロハンテープ ・不要な布
アクリル板売り場の付近にはアクリル専用の接着剤が置かれています。値段は大体500円ほどで購入できます。 アクリルの接着には必ずこの接着剤を用いましょう。プラスチックなのでその他の接着剤では期待通りの接着ができない可能性があります。
アクリル板の接着
アクリル板を接着する際は必ずテープで仮止めを行ってから接着しましょう。画像のように片面をセロテープで固定してもう片面に接着剤を塗りましょう。
接着剤が乾くと白色化しますので余計な接着剤は布で拭き取りましょう。 接着には一日かかりますので、もどかしい気持ちを抑えて完全に接着されるまで待ちましょう。
まとめ
クオリティを高くしたいのであればレーザーや超音波カッターが必要になるのですが、ホームセンターにあるものだけでもハイクオリティな工作ができます。慎重に作業を進めなければなりませんが、難易度は低く楽しくDIYできる事間違いありません!
左図のように机を用いてアクリル板を橋のように架けてクランプで留めます。これで直線カットは容易にできます。後述の曲線カットにも使えますので覚えておきましょう。