ファイブテン モカシム 2018年モデル クライミングシューズ
ファイブテン(FIVE TEN) ハイアングル 1400485 Grey クライミングシューズ (Men's)
スポーツクライミングについて
もともとは登山の技術
クライミングは、もともとヨーロッパアルプスなどで、氷河や雪のある山岳地域などで山頂を目指すための技術でした。そのようなクライミングは、現在「アルパインクライミング」と呼ばれています。
登山技術から競技へ
その後、20世紀後半になり、ボルトやあぶみ(短い縄ばしご)などの人工の手段を排除し、己の技術と体力だけで、壁を登る「フリークライミング」が発達しました。この「フリークライミング」の中から、さらに公平に、一定のルールのもと競技として行われるようになったのが「スポーツクライミング」です。
スポーツクライミングの種目
スポーツクライミングには、「リードクライミング」「ボルダリング」「スピードクライミング」の3種目があります。
リードクライミング
リードクライミングは、腰にロープ付きハーネスを着用し、数m間隔で壁にセットされているカラビナにロープを引っ掛けながら登ります。壁の高さは12m以上、指定されたルート時間内に、どの高さまで登れるかで勝敗を競います。
ボルダリング
ボルダリングは、5m程度の飛び降りれる高さ(地面にマットは敷かれている)の壁を使うのでロープは着用しません。壁に設定された4~5つの課題を4~5分の制限時間内で登り勝敗を競います。
スピードクライミング
スピードクライミングは、壁をいかに早く登るかを競う種目です。壁には同じルートが2つ用意されており、2人の選手が同時にスタートし、壁の最上部にセットされたタッチパネルを目指すので、観客にとっては勝敗がわかりやすい種目です。スピードクライミング種目は、専用の壁が必要で、国内では普及が遅れています。
日本はスポーツクライミング強豪国
クライミングが手軽になり、競技人口が増加
かつて、「フリークライミング」と言えば、重くかさばる道具を持ち、遠く山奥にある自然の岩場で行うものでした。しかし、1980年代に「クライミングジム」と呼ばれる屋内施設が登場し始めると、気軽に(そして安全に)楽しむことができる運動として徐々に認知度が増し、若者を中心に競技人口を増やし始めます。それに伴い、20年ほど前には全国に数十件しかなかったクライミングジムは、現在約500件と急増しました。
ジムで育った子供たちが活躍、そして日本はクライミング強豪国に
ジムが増えるにつれ、興味を持つ子供が増加しました。その子供が成長し、今日本のクライミング界で活躍しています。そして2017年、ボルダリングワールドカップで日本は国別4連覇するほどの強豪国に成長しました。
楢崎智亜選手について
楢崎智亜は、スポーツクライミング選手
楢崎智亜は、スポーツクライミングの選手。
プロ転向から、わずか2年間で世界のトップに立ちました。
そして、2020年東京オリンピックでメダルが期待されています。
プロフィール
世界のトップ楢崎智亜選手のプロフィールをご紹介
楢崎 智亜(ならさき ともあ)
生年月日:1996年6月22日生まれ(22歳)
身長:169cm
体重:60kg
出身:栃木県
出身高校:宇都宮北高校
所属:Team au
器械体操からクライミングに転向
楢崎智亜は栃木県出身、幼少期は地元で器械体操に取り組んでいましたが、10歳の時、兄が通っていたクライミングジムについていったことがきっかけでクライミング競技をはじめます。
高校卒業後、プロへ
10歳ではじめたクライミング競技にのめり込み、その後数々の大会で入賞。高校を卒業後、大学へは進学せず、プロフリークライマーへ転向します。
プロ転向から2年、2016年にフランスで行われた世界選手権で「日本人初のクライミング世界王者」となり、それまでクライミング競技を知らなかった人からも注目を集めました。
楢崎智亜選手の主な大会成績
2018
●IFSC クライミング・ワールドカップ 2018 ヴィラール大会(リード) 3位
●第1回コンバインドジャパンカップ 優勝
●IFSC クライミング・ワールドカップ 2018 (ボルダリング)
マイリンゲン大会2位|モスクワ大会 優勝|八王子大会 2位|ベイル大会 3位
●日本選手権リード競技大会 2018 2位
●第13回 ボルダリング・ジャパンカップ 3位
2017
●IFSC クライミング・ワールドカップ 2017(リード)
廈門大会 2位|呉江大会 2位
●IFSC クライミング・ワールドカップ 2017(ボルダリング)
ミュンヘン大会 2位|八王子大会 2位|南京大会 2位|重慶大会 2位
●日本選手権リード競技大会 2017 2位
楢崎智亜選手のクライミングスタイル
“忍者”や“フィジカルモンスター”の異名
楢崎智亜選手のスゴさは、ホールドからホールドに飛び移るダイナミックなクライミングスタイル。その様子からや“忍者”や“フィジカルモンスター”と称されています。
楢崎智亜選手は、肩甲骨回りの筋肉が特に発達しており、しかもその筋肉は柔らかくバネのようにしなやかです。盛り上がった肩甲骨回りの筋肉から「羽が生えているよう」と評されるほどです。
楢崎智亜選手の得意技「ランジ」
得意技は、そのバネのようにしなやかな肩甲骨の筋肉を使って繰り出す「ランジ」。手を伸ばしても届かない遠くのホールドに飛び移るダイナミックな技です。
海外出身選手に比べると小柄
楢崎智亜選手の身長は169センチメートルと、国際大会でライバルとなる海外のクライマーと比べるとどうしても劣ってしまいます。スポーツクライミング競技では、身長の低い人・高い人関わらず同じ課題に挑戦するので、海外出身の選手に比べ身長の低い楢崎は、腕のリーチが短い分、他の選手より不利です。
身長のハンデを「ランジ」で克服
楢崎智亜選手は、身長のハンデを大技「ランジ」で補います。幼少期に器械体操で培った空中でのバランス感覚と肩甲骨回りの柔らかい筋肉で壁を縦横無尽に飛び回る様子は、まさに“忍者“”フィジカルモンスター“と呼ぶのがふさわしいでしょう。
楢崎智亜選手のトレーニング
楢崎智亜、”忍者”の秘密
楢崎智亜は、しなやかな筋肉をどうやって手に入れ、忍者になれたのか?とあるテレビ番組の取材で楢崎智亜選手は、「アニマルフロー」をトレーニングに取り入れていると答えています。
楢崎智亜が取り入れる”アニマルフロー”トレーニングとは?
アニマルフローとは、その名のとおり動物の動きを取り入れて開発されたトレーニング方法です。
四肢を使ってジャンプしたり、身体をくねらせたり、這ったりと野生動物のように動きが特徴です。身体の大きな筋肉はもちろん、日常生活やウェイトトレーニングでは動員できない筋肉もまんべんなく使うことができ、その結果、筋力アップとしなやかな身体を同時に手に入れることが可能になります。
楢崎智亜選手の肩甲骨回りの柔らかい筋肉を作り出し、“忍者”のような動を実現した秘密は、動物の動きにヒントがあるようです。
握力は成人男子の平均より少し高いくらい
ちなみに、握力も並外れたものを持っているのではと思うのですが、楢崎智亜選手の握力は「約50kg」くらいと20歳男子の平均的な数値より少し高いくらいでした。
そもそも、クライミング競技者の握力は平均より少し高いくらいとされています。もちろん握力も大きいにこしたことはないのですが、脚や背中といったより大きな筋肉をうまく使ったほうが、大きな力を長く発揮できるとされています。奥が深いですね。
楢崎智亜選手の使用のクライミングシューズ
世界トップクライマーの楢崎智亜選手は、クライマーの憧れ。使用している物も気になります。
登りに直結、クライミングシューズ
クライミング競技は、靴底がフラットな専用の靴“クライミングシューズ”を着用します。
不安定なホールドの上で体を支えるため、スポーツクライミング競技で最も大切な道具と言っても過言ではありません。
楢崎智亜選手使用のファイブテン(FIVETEN)
楢崎智亜選手が着用するクライミングシューズは、アメリカのアウトドア用シューズ専門メーカーのファイブテン。ファイブテンは、1985年の設立以来、モカシムなどの名作を世に送り出し、そのソール(靴底)に使用されるStealthラバーという独自開発素材は、他社のソールにないフリクションの高さを発揮、世界中の多くのクライマーに支持されています。
ファイブテン モカシム 2018年モデル クライミングシューズ
楢崎智亜選手は、FIVETENのラインナップ中、高剛性のソールを備えながら履きやすく、オールラウンドに高いパフォーマンスを発揮するハイアングルというモデルを使用することが多いようです。
ファイブテン(FIVE TEN) ハイアングル 1400485 Grey クライミングシューズ (Men's)
代理店は年内で取り扱い中止を発表
ファイブテンの国内代理店である株式会社キャラバンは、2018年12月31日をもってファイブテンの取り扱い中止をアナウンスしており、来年以降、同社製品を国内で入手できるか分からない状態になっています。楢崎智亜選手の使用シューズ「ファイブテン」が気になる人は今のうちに入手しておいたほうがいいかもしれません。
まとめ
東京オリンピックメダル期待の楢崎智亜選手について紹介しました。東京オリンピックまであと2年、選手のことを知って東京オリンピックをもっと楽しみましょう。
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カラフルなホールドがセットされた人工の壁を登る競技といえば、なんとなく想像できる人も多いはず