クライミングはグレードの把握が重要!
グレードとは難易度を表す表記
グレードとは、クライミングの難易度を表す表記です。ジムの課題やクライミングルートにはグレードが付けられており、クライマーは自分のレベルに見合った課題やルートを選んで練習を積み重ねるのがクライミングの基本です。
クライミングのグレードをチェックしよう
クライミングのグレードにはさまざまな表記があるため、初心者だと読み方がわからないこともあるでしょう。そこで、本記事ではクライミングのグレードについて特集します。グレードの表記や難易度の決まり方、ボルダリングとの違いなど知っておくと便利な情報を紹介しますので、ぜひ役立ててみてください。
主な3つのレベル表記
①:デジタル表記
リードクライミングのグレード表記には、主に3つの種類があります。それぞれに表記方法が異なりますので、初心者は混乱することも多いでしょう。まずクライマーが押さえておきたいのが、アメリカで誕生したデジタル表記です。
数字の5から始まって「5.2」「5.3」「5.4」と続き、最高は「5.15d」になります。日本のジムでもよく用いられているため、初心者はまずデジタル表記から覚えるとよいとされています。
②:フレンチ表記
その名前の通り、フランスで誕生した表記です。デジタル表記は「5」から始まる表記が基本ですが、フレンチ表記の場合は「1」から始まり「1-2」「2-3」「3-4」といったようにレベルが上がっていき、最高は「9c」になります。デジタル表記と同様に数字を使ってはいますが、表記方法は全く異なるため注意が必要です。
③:UIAA表記
ヨーロッパアルプスにおけるクライミングの難易度をもとに、日本の山岳会が新たにレベルを設定した表記を指します。UIAAでは、「I」「II」「III」といったようにローマ数字を使い、最高はXI+です。
ボルダリングのグレード表記との違い
リードクライミングとボルダリングとでは、表記方法が異なります。一般的な日本のジムで用いられているボルダリングの表記は、草野俊達氏が考案した段階グレードです。6級から始まり、6段が最難関とされています。
デジタル表記と比較した場合、6級が5.5、6段が5.14cです。リードクライミングを意識してボルダリングの練習を行う際は、それぞれの表記を比較して自分のレベルを把握するとよいでしょう。
難易度の決まり方
難易度はルートを定めた人が決める
クライミングの難易度は、ルートを設定した人や、初めてそのルートを登った人が決めます。難易度の決め方に確固たる規則は存在せず、ルートを登った人の感覚で決まることがほとんどです。そのため、初登者の感じ方によってグレードの幅が大きく広がります。
同グレードの課題でも難易度が異なるケースがある
グレードの決まり方には感覚的な部分が大きいため、同じグレードだとしても難易度が全く異なるケースも珍しくありません。例えば、AジムとBジムにグレード5.10aと設定されているルートがあった場合、実際に登って比較してみるとAジムのルートの方が難易度が高く、同じレベルのグレードとは思えないと感じることがあります。
そのため、いくつかのジムを巡ってグレードの決め方の違いを比較してみるのも面白いのではないでしょうか。
グレードが決まった後に異議が上がることも
岩場のリードクライミングでは、初登者がレベルを設定した後に異議が上がることもよくあります。感覚的な部分が大きいからこそ、他の人が決めたレベルに違和感を抱くのは当然のことと言えるでしょう。そのため、一度決まったレベルが異議によって覆られることも多く、クライミングのグレードは日々更新されています。
初心者が突破したいレベル
初心者は5.11aが基本
グレードは、自分のレベルと比較するための重要なポイントになります。初心者が上達を目指す際の1つの目標としたいのが、デジタル表記の5.11aです。
このルートには、それなりにクライミングの経験を積まないと突破できないムーブがたくさん設定されています。体の動きなど、さまざまな工夫をしなければ突破するのは難しいと感じるでしょう。
5.11aをクリアできれば中級者レベルに
5.11aを問題なく突破できるようになれば、初心者から中級者にレベルアップしたサインです。岩場のリードクライミングでも大きな負担を感じることなく、スムーズに登れるようになるでしょう。5.11a以上のグレードには困難なルートが設定されていることが多いですが、上達のために突破を目指してみてください。
最難関グレード5.15dを突破した人は?
現時点でリードクライミングの最難関と言われているのが5.15dです。5.15dに達するためには、高い技術と経験が必要とされ、突破には大きな努力が欠かせません。
そんな最難関グレードに成功したのが史上最高のフリークライマーとして注目されるアダム・オンドラ氏です。2017年9月にノルウェーの巨大な花崗岩に挑み、見事成功を収めました。その様子が動画にも収められていますので、ぜひ参考にしてみてください。
レベルの上げ方のポイント
事前アップとクライミング後のストレッチを入念に
クライミングを続けていると、なかなかグレードが更新できず伸び悩むことも多いでしょう。そんな時は、上げ方のポイントを把握しておくことが大切です。まずは、事前のアップとクライミング後のストレッチを徹底してみてください。
クライミングを始める前には10分程度のアップ運動を行うことで体が温まり、スムーズに動きやすくなります。また、ストレッチによって柔軟性を高め、クライミング時に体を大きく動かせるようにしておくことも重要です。
拮抗筋をトレーニングする
拮抗筋とは、運動で動く主働筋を支えるための筋肉です。クライミングでよく使う主働筋の拮抗筋を鍛えておけば、スムーズな動きににつながると考えられています。
例えば、握る動作の主働筋は前腕の手の平側にある屈筋で、拮抗筋は前腕の手の甲側にある伸筋です。指の開閉や腕の曲げ伸ばしの際に負荷をかけるようにすると、効率的に拮抗筋を鍛えられるでしょう。
環境を変えてみる
前述の通り、ジムによってグレードの設定が異なることがありますので、時々ジムを変えて異なるルートに挑戦するのもおすすめの方法です。環境が変わることで気分転換になり、グレードが更新できないことへの焦燥感も和らぐのではないでしょうか。
クライミングのグレードを更新しよう!
クライミングのグレードは、ルートの難易度を示す目安であり、決め方は初登者の感覚によるところが大きいです。人によってルートに対する感じ方は異なりますので、グレードが決まった後にたくさんの意義が出た場合は改めてグレードを設定し直すことも珍しくありません。
グレードは、クライミングでレベルアップするための重要な指標になります。なかなかグレードを更新できない時はアップやストレッチなどを入念に行い、レベルアップを目指してみてください。
クライミングのグレードが気になる方はこちらをチェック!
クライミングのグレードを上げて上達していくためには、必要なアイテムや技術を備えていくことが重要です。関連記事ではクライミングにおすすめの道具やトレーニング方法などを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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