江ノ島とは
江ノ島は湘南を代表する景勝地
江ノ島は神奈川県指定史跡・名勝で日本百景にも選ばれている湘南を代表する景勝地です。東京都心から1時間強で来れる好アクセスなので、年間を通して多くの観光客でにぎわっています。特に元旦は海から登る初日の出の絶景を見る人で毎年大混雑です。
江ノ島周辺の人気の初日の出の絶景ポイントや、初詣ができる神社仏閣などを合わせて紹介します。(当記事は2021年10月1日の情報をもとに制作しています)
江ノ島は鎌倉市?藤沢市?
江ノ島は鎌倉市にあると思っている方が多いのですが、住所は藤沢市です。江ノ島は鎌倉観光で有名な江ノ電が通っていたり、鎌倉観光と合わせて訪れることが多いので鎌倉市というイメージがあるのではないでしょうか。
実は江ノ島がある片瀬エリアは、かつて鎌倉郡片瀬町でしたが、1947年(昭和22年)4月1日に藤沢市に編入されました。この住所整理がなければ、江ノ島は鎌倉市になっていたかも知れないのです。
江ノ島の概要
江ノ島は周囲約4キロメートル、面積0.38平方キロメートル、標高60mほどの小さい島で、島が「江(え)」の字の形をしていることから江ノ島と呼ばれています。また江ノ島は360℃海に囲まれた島ではなく、潮の満潮・干潮により海の一部が陸とつながる「陸繋島(りくけいとう)」です。
その部分に弁天橋がかけられ、かつて船を使っていた江ノ島に車や徒歩で渡れ、一気に交通の便がよくなり現在の賑わいが実現しました。
江ノ島の初日の出は山から登る?
江ノ島は海に突き出た島なので、初日の出は海の水平線から昇るのじゃないの?と思いがちですが、太陽は東から昇ります。江ノ島の東側には鎌倉や葉山の岬、奥には三浦半島があるので、初日の出は実際には三浦半島の山の上から登るのです。と言ってもその海と山が織りなす絶景が素晴らしいので人気があります。
江ノ島へのアクセス
電車で江ノ島へアクセスする最寄り駅は、主に小田急線を利用して片瀬江ノ島駅と江ノ電の江ノ島駅、湘南モノレールの湘南江の島駅の3ヶ所です。
もちろん車を利用する方法もありますが、大晦日から元旦の初日の出の時間帯は交通規制や大渋滞が予想され、また正月2〜3日は箱根駅伝で国道134号選は通行止になるのでおすすめできません。江の島へのアクセス方法を紹介します。
小田急線を利用
小田急線の「片瀬江ノ島駅」から江ノ島までは徒歩で約10分です。新宿から片瀬江ノ島駅まで特急ロマンスカーで約69分料金は630円、藤沢駅より小田急江ノ島線で約7分(160円)となっています。
初日の出見るなら元旦早朝1時から5時まで30分間隔で特急ニューイヤーエクスプレス号が新宿から運行されているので便利です。各駅停車も大晦日より元旦にかけて終日運転されています。
江ノ電を利用
江ノ電は鎌倉〜藤沢間10kmを結び一部路面電車になる人気の電車で、江ノ島へは「江ノ島駅」で下車して徒歩約14分です。JR東海道線藤沢駅で江ノ電に乗り換え約10分(料金220円)で「江ノ島駅」に着きます。
もう一つのルートはJR横須賀線または湘南新宿ラインの鎌倉駅で江ノ電に乗り換え「江ノ島駅」へ向かう方法で乗車時間は約23分(料金260円)です。例年大晦日は終夜運転が行われています。
湘南モノレールを利用
湘南モノレールはJRの大船駅から湘南江の島駅間を結ぶ、日本で初めて公共交通機関として登場した懸架式(ぶら下がり型)のモノレールです。JRの大船駅で乗り換えて約55分で終点「湘南江の島駅」に着きます。
珍しい懸架式のモノレールは初日の出と合わせて一度は乗ってみる価値がある乗り物です。湘南江の島駅から江ノ島までは徒歩約15分の距離になります。大晦日の終夜運転状況はHPなどで確認ください。
湘南モノレールの魅力
懸架式(サフェージュ式)は、ヨーロッパでは主流なのですが日本では、千葉都市モノレールと湘南モノレールの2ヶ所しかありません。
車体がぶら下がっているので下の景色がもろに見え、カーブでは振り子のように少し傾き、空中を滑空しているようです。初めての方は多少スリルを感じますが慣れてくるとたまらない魅力になります。湘南モノレールは通勤や通学に多くの人が利用する公共交通機関です。
江ノ島・島内の初日の出スポット6選
江ノ島は元旦の初日の出を海で見れる最高のスポットです。都内からのアクセスもよく電車も終日運転しているので、混雑と寒さ覚悟で行きましょう。しかし絶景の日の出を見た瞬間には、来た甲斐があったと実感できるはずです。江ノ島島内のおすすめの初日の出スポットを6選して紹介します。
①弁天橋
江ノ島に渡るためにはこの弁天橋しかありません。江ノ島に続く1本橋でほかに遮るものがなく視界が開けているので初日の出を見るには最適です。しかも片瀬江ノ島駅に近く、江ノ島に渡る唯一のルートなので歩くのもままならないくらいの大混雑は避けられません。
江ノ島の初日の出は午前6時50分ごろですが、6時前には弁天橋は人の波で埋まっています。弁天橋で初日の出を迎えたいならもっと早い時間に陣取りが必要です。
②江ノ島・湘南港
弁天橋を渡り切ったところを左に折れ10分ぐらい歩いたところにあるのが湘南港です。湘南港のヨットハーバーは東京2020オリ・パラリンピックのセーリング会場になった場所で、駐車場も広く初日の出を見る絶好のスポットです。
ほとんどの人は初日の出を見るために高い場所を目指します。さすがに平場の湘南港までは多くの人が来ないので、落ち着いて初日の出を見ることができる穴場的なスポットです。
③東向きデッキ
東向きデッキとは、江ノ島の頂上に向かう辺津宮から2番目の中津宮に向かう途中にあるスポットです。ここから湘南港やヨットハーバーが見渡せ、東向きなので初日の出を見るのに最適と言えます。
ただスペースが狭いのですぐ満杯になり、早めの時間帯にいかないと絶好の場所を確保できません。冬の寒い中、初日の出を待つことになるのでしっかりと防寒対策をして出かけましょう。
④亀ヶ岡広場
亀ヶ岡広場は江ノ島の頂上にある広場で、江島神社の中津宮から徒歩約1分のところに位置しています。江ノ島神社で初詣と初日の出を兼ねる人と、高い場所から初日の出を見たいという人で大混雑するエリアです。
ただ広場の周りには樹木が茂っていて、初日の出を見るには一番奥の海が見渡せる展望台付近がベストなので、やはり陣取りが大切です。ちなみに頂上までは片瀬江ノ島駅から長い階段を20分以上かけて登る必要があります。
⑤稚児ケ淵
稚児ケ淵(ちごがふち)は、入り口の弁天橋からみて江ノ島の裏側にあたる岩場です。眼前には相模湾の大海原が広がり、初日の出を見るには最高のビュースポットです。西側をみれば朝焼けに輝く富士山が望めます。
ただし潮の満ち干によりスペースが限られ、初日の出を待っている間に潮が満ちてくると波をかぶることがあるので、事前に潮位や満潮の時間を調べてから、初日の出を迎える場所に陣取ることが大切です。
気になる2022年元旦の江ノ島の潮位
2022年元旦の江ノ島の潮位は、午前0時の25cmから徐々に上がり始め、初日の出が近づく6時には129cmに達し、以降はあまり潮位が下がらず午後3時に満潮(139cm)をむかえます。
ですから午前0時ごろに絶好の場所を取っても次第に潮位が上がってくるので要注意です。また稚児ケ淵へは、いったん江ノ島の頂上に登ってから降りるルートしかないので、歩きやすい靴と冬の海風を防ぐ防寒着に体力が必要になります。
⑥展望灯台「江ノ島シーキャンドル」
江ノ島の島内で最も高い位置にあり、最高の初日の出のビュースポットが「江ノ島シーキャンドル」です。江の島サムエル・コッキング苑にある展望灯台で、高さは59.8m(海抜119.6m)あり、灯台の海抜101.56mのところにはガラス張りの展望フロアと、その上には屋外展望台があります。
初日の出だけでなく富士山や丹沢の山々まで360度の絶景眺望で、キャンドルのような形で親しまれている江ノ島のシンボルです。
夜のイルミネーションは湘南の宝石
11月下旬から3月上旬の期間に点灯されるイルミネーションは、色鮮やかなクリスタルビーズやミラーボールがきらめき、ファンタスチックな光の大空間を演出します。関東三大イルミネーションにも認定された人気スポットです。
江の島サムエル・コッキング苑入苑料は大人200円小学生100円、シーキャンドル(展望灯台)は大人500円、小学生250円となっています。
シーキャンドルで初日の出を見るには予約抽選
シーキャンドル(展望灯台)は非常に人気が高く、しかもスペース(定員)に限りがあるので、初日の出を見るためには事前の予約で抽選になります。2022年元旦の予約については公式HPまたは電話でお問い合わせください。
江ノ島シーキャンドル
- 住所〒251-0036
藤沢市江の島2丁目3-28 - 電話番号0466-23-2444(江ノ島遊園事業所)
- 営業時間9:00~20:00(イベント開催時は延長あり)
- 定休日年中無休
- 公式サイトURLhttps://enoshima-seacandle.com
江ノ島周辺海岸の初日の出スポット4選
江ノ島で初日の出を見るには混雑覚悟、と思っている方が多いのですが、江ノ島周辺には夏の海水浴でにぎわう砂浜がたくさんあります。冬の砂浜は人影もまばらなので、初日の出をゆっくり見れる穴場的スポットです。それでは江ノ島周辺海岸の初日の出スポットを4選して紹介します。
①片瀬海岸東浜
片瀬海岸東浜は、東側に広がる江ノ島に渡る弁天橋の手前から東に広がる砂浜(海水浴場)です。初日の出の見物客で押し合いへし合いで大混雑するのは弁天橋の上だけで、片瀬海岸東浜の砂浜は遠浅で広いので意外にゆったりとしています。
弁天橋から離れれば離れるほど人影はまばらになり、静かに初日の出を楽しむことができます。靴に砂が入るのが嫌なら、多少混みますが橋から降りてくるコンクリートのスロープがおすすめです。
②片瀬西浜 鵠沼海岸
片瀬西浜は弁天橋を挟んで東浜の反対にあたる西側に広がる砂浜で、多くのサーファーも集まる東洋のマイアミビーチとも呼ばれる日本屈指のリゾート海岸です。
初日の出を見るには、弁天橋や江ノ島の島影が邪魔にならないよう橋から少し離れた位置がベストで、初日の出と合わせて朝焼けに染まる江ノ島や富士山もよく見えます。近くには辻堂海浜公園や新江の島水族館があるので、家族で初日の出を楽しむにはピッタリのスポットです。
③七里ガ浜
七里ガ浜は七里とまではいきませんが2.9kmも長い浜が続くエリアです。江ノ電の「鎌倉高校前駅」と「七里ガ浜駅」のどちらで降りても、国道134号線を渡ればすぐ目の前に砂浜が広がります。広大な砂浜なので、どこからでもゆったりと初日の出が鑑賞できます。
江ノ電で江ノ島や鎌倉に近いので、初日の出の後に観光めぐりができるのが魅力です。砂が靴に入るのが気になる人は、広い駐車場から初日の出を見ることもできます。
④由比ヶ浜・鎌倉海浜公園
由比ヶ浜は、鶴岡八幡宮からまっすぐ南の向かったところにある鎌倉の超有名な海岸で鶴岡八幡宮で初詣を済ませた若者がどっと押し寄せることでも有名です。ところが静かに初日の出を見ることができる穴場スポットがあります。
由比ヶ浜と国道134号線を挟んだ位置にある鎌倉海浜公園は、小高い丘になっていて由比ヶ浜なのに混雑することが少なく、高台なのでむしろ初日の出がよく見えるのです。
江ノ島周辺で初詣ができるスポット3選
①江島神社
江ノ島に初日の出を見にきて、江島神社で初詣しなければバチが当たります。江島神社は安芸の宮島や近江の竹生島と並ぶ日本三大弁財天で、三姉妹の女神を「辺津宮」「中津宮」「奥津宮」の3社の祀っていて、縁結びにご利益がある神社です。
カップルで初日の出を見にきたなら絶対外してはいけない神社と言えます。初詣と合わせて「湘南の宝石」と言われる関東三大イルミネーションがこの時期には鑑賞できるのでおすすめです。
江島神社
- 住所〒251-0036
神奈川県藤沢市江の島2丁目3−8 - 電話番号0466-22-4020
- 定休日無休
- 公式サイトURLhttp://enoshimajinja.or.jp/
②龍口寺
龍口寺は知名度はそこそこですが、五重塔まである由緒ある日蓮宗の寺院で、江ノ島エリアの重要な初詣スポットです。しかも江ノ電「江ノ島駅」と湘南モノレールの「湘南江の島駅」から徒歩3分で江ノ島よりも近い位置にあります。
日蓮聖人の直弟子が建立した寺院で、日蓮が処刑されそうになったとき、江ノ島から不思議な光が差し斬首が中止になったという「龍ノ口法難」の逸話が残る寺院です。
龍口寺
- 住所〒251-0032
神奈川県藤沢市片瀬3-13-37 - 電話番号0466-25-7357
- 定休日無休
- 公式サイトURLhttp://ryukoji.jp/
③長谷寺
長谷寺は、大晦日の23:00に山門が開き元旦の午前8:00まで無料で拝観でき、初詣と兼ねて境内から初日の出が拝め、除夜の鐘までつける超欲張りな寺院です。
江ノ電の「長谷駅」から徒歩5分のところにあり、境内の見晴台からは鎌倉の町並みや相模湾の海が一望できます。また四季を通じて花が絶えず特に6月のアジサイと、日本最大級の木彫仏「十一面観世音菩薩像」や水子地蔵などで有名なお寺です。
長谷寺
- 住所〒248-0016
神奈川県鎌倉市長谷 3-11-2 - 電話番号0467-22-6300
- 定休日無休
- 公式サイトURLhttps://www.hasedera.jp
2022年元旦は江ノ島の初日の出で絶景体験!
江ノ島は都内からのアクセスもよく湘南のシンボルとも言える景勝地で、相模湾の海原に突き出た絶景江ノ島で見る初日の出は格別です。例年大混雑が予想される江ノ島の初日の出ですが、意外に空いている穴場もあります。ここまでの記事を参考にして2022年元旦の初日の出を堪能してください。
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出典:photo-ac.com