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【種目別】ウエイトリフティングのルールを紹介!オリンピックで注目の日本人選手も!

ウエイトリフティングはバーベルを持ち上げる競技ですが、種目やバーベルを持ち上げる回数、制限時間など細かいルールがあります。ウエイトリフティングの細かいルールを理解すれば、競技の面白さや美しさに魅せられるはず。ルールを覚えて注目の日本人選手を応援しましょう。
2021年7月21日
さとう れもん
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目次

ウエイトリフティングとは?

出典:flickr.com

ウエイトリフティングとは日本語で表すと「重量挙げ」。自分の体重の倍以上に及ぶ重たいバーベルを、頭上まで持ち上げるスポーツです。バーベルを持ち上げるシンプルなスポーツながら、ウエイトリフティングの魅力は奥が深く、ルールを知れば知るほど面白さに引き込まれていきます。

また、ウエイトリフティングは2021年に開催予定の東京オリンピック大会にも正式種目として採用され、国内外の多くの人が注目をする競技です。

ウエイトリフティングのルールを知ろう!

Photo byAberroCreative

ウエイトリフティングには基本的なルールに加えて階級や種目などの細かいルールがあります。ルールを熟知することでよりウエイトリフティングの面白さを深く知ることができ、日本人選手たちへの応援にも力が入るはずです。

また、試合観戦をする際のルールもご紹介しますので、応援をするときはマナーや会場内のルールを守って楽しく観戦しましょう。

ウエイトリフティングのルール①競技

ウエイトリフティング競技のルールは主に「バーベルを持ち上げるフォーム」、「試技回数」、「制限時間」、「審判の判断基準」、「記録」の5つに分けられます。これら5つはウエイトリフティングを観戦する際の基本的なルールとなるため、細かいチェックが必要です。

フォームのルール

ウエイトリフティングには正しいフォームでバーベルを持ち上げるというルールが定められています。例えば、バーベルを床から引き上げるときは両足の足裏以外ついてはいけないルールです。簡単に説明するとお尻や膝をついてあげても成功ではありません。

他には、バーベルを持ち上げたときに肘が曲がっていて床と平行になっていない、しっかりと静止できていない、足がリングから出てしまうなどはフォームの乱れと判断されます。

試技回数のルール

試技回数の試技とは1人の選手がバーベルの持ち上げに挑戦することです。ウエイトリフティングのバーベルは何回も持ち上げて良いわけではありません。試技に回数ルールが決められているのが特徴です。

ウエイトリフティングにはスナッチとクリーン&ジャークと呼ばれる2つの種目があり、その2種目を順番にそれぞれ3回挑戦できます。それぞれの種目でバーベルを持ち上げることが勝利への最低条件です。

制限時間のルール

Photo byPIRO4D

ウエイトリフティングは、自分のタイミングでバーベルを持ち上げていいルールというわけではありません。前述した2種目には制限時間があり、選手は自分の名前が呼ばれてからリングにむかいます。そこから1分以内にバーベルを床から持ち上げるというルールです。

短い間にどれだけ集中できるか、待機場でのモチベーションの維持が必要になってきます。大会前に自分を奮い立たせるためにおこなう選手たちのルーティーンは必見です。

審判の判断基準のルール


Photo byClker-Free-Vector-Images

ウエイトリフティングのルールは、バーベルを頭上より高く持ち上げたから成功とはならず、美しさや持ち上げたあとの安定性も成功の判断基準の1つです。競技をする周囲には審判が3人、陪審が5人いて、厳しい目で試技をチェックしています。

審判の「おろせ」という合図がある前にバーベルをおろしてしまった、頭上でしっかりと静止できていない、バーベルが傾いている、持ち上げるときに膝がつくなどは失敗とされる判断基準です。

記録のルール

ウエイトリフティングの勝敗は記録によって決まるのが特徴です。スナッチとクリーン&ジャークそれぞれ3回挑戦した中で、最も重いバーベルを持ち上げた重量を足します。例えばスナッチの最高重量が90kgで、クリーン&ジャークの最高重量が110kgだった場合の記録は、2つの最高重量を足した200kgです。

仮に合計の重量が200kgと同じだった場合、より早くバーベルを持ち上げた選手が勝利というルールになります。

ウエイトリフティングのルール②階級

出典:flickr.com

ウエイトリフティングは、柔道やレスリングなどのスポーツと同じように階級のルールが男女それぞれあります。体重別に階級分けがされますが、体重をはかる検量のルールが他のスポーツと比較して特徴的です。

ウエイトリフティングの検量は、競技が始まる2時間より前に行うことは禁止されていて、時間は1時間30分と定められています。例えば、競技開始時間が9時だった場合、検量は7時から開始となり8時30分までです。

男子ウエイトリフティング

男子ウエイトリフティング
階級 体重範囲
61kg 61.00kgまで
67kg 61.01kg~67.00kg
73kg 67.01kg~73.00kg
81kg 73.01kg~81.00kg
96kg 81.01kg~96.00kg
109kg 96.01kg~109.00kg
109kg超 109.01kg以上

男子ウエイトリフティングのオリンピック大会で採用される階級のルールは1番軽い61kgの軽量クラスから、1番重い109kg超の重量クラスまで計7クラスあります。体重の重さがバーベルを持ち上げる重さと直結している繊細な競技のウエイトリフティングは、階級選びから勝負が始まっているといっても過言ではありません。

女子ウエイトリフティング

女子ウエイトリフティング
階級 体重範囲
49kg 49.00kgまで
55kg 49.01kg~55.00kg
59kg 55.01kg~59.00kg
64kg 59.01kg~64.00kg
76kg 64.01kg~76.00kg
87kg 76.01kg~87.00kg
87kg超 87.01kg以上

女子のオリンピック大会で採用される階級は男子と同じく7階級です。女子の場合、1番軽い軽量クラスは49kgで1番重い重量クラスは87kg超となります。階級人数の少ない場所や、ライバルの少ない場所への階級変更も作戦のうちの1つです。

しかし、階級を変更し減量や増量が検量に間に合わなければ、当然ルール通り失格となります。ウエイトリフティングは階級選びから勝負やかけ引きが始まる奥深いスポーツです。

ウエイトリフティングのルール③種目

ウエイトリフティングは、「スナッチ」と「クリーン&ジャーク」と呼ばれる2種類の種目に分かれているのが特徴です。「スナッチ」と「クリーン&ジャーク」の2種目は頭上より高くバーベルを持ち上げる点や、名前を呼ばれてから持ち上げるまでの動作を1分以内に行わなければいけない点においてのルールは同じですが、バーベルの持ち上げ方に違いがあります。

スナッチのルール

Photo by HIRAOKA,Yasunobu

ウエイトリフティングの種目の1つであるスナッチは、床に置かれているバーベルを休むことなく一気に頭上まで持ち上げる競技です。前述した、肘の曲がりや膝つきなどの行為は、ルールに基づき失格となります。

また、スナッチからクリーン&ジャークの順で試技を行うため、スナッチを3回失敗してしまった場合は失格になるというルールです。スナッチを成功させなければ次の種目クリーン&ジャークに進むことはできません。


クリーン&ジャークのルール

Photo by HIRAOKA,Yasunobu

ウエイトリフティングのもう1つの種目クリーン&ジャークは、バーベルを一度肩の上にのせてから頭上まで上げます。一気にあげるか、一呼吸置くかがスナッチとクリーン&ジャークの大きな違いです。

スナッチに比べてクリーン&ジャークの方がバーベルを持ち上げられる重量が重く30kg近く重さが異なります。日本の三宅宏実選手は、2016年のリオ大会でスナッチ81kg、ジャーク107kgの約26kg差を成功させました。

ウエイトリフティングのルール④試合観戦

ウエイトリフティングは一瞬の競技のため、鍛え抜かれた筋肉はもちろんのこと常人離れした集中力が必要不可欠です。試合観戦時にルールを守れない観客がいれば、選手たちの競技の妨げとなり十分な力を発揮できません。

ウエイトリフティングの応援をするときは、大会や試合会場のルール、観戦時のマナーをしっかりと守りましょう。

大会や試合会場のルール

ウエイトリフティングの会場内では、審判員より前方に座ることが禁止されています。基本的に会場内に設置されている観客席は審判員より後方にあるため、着席する場所に心配する必要はありませんが応援に力が入り前方へ行かないように注意しましょう。

また、試合中の飲食についてのルールですが会場ごとに異なります。飲み物は良くて食べ物が禁止されている場合もありますので、会場ごとの飲食ルールを事前に確認しておきましょう。

観戦時のルールやマナー

Photo byWallusy

ウエイトリフティングを観戦する際のルールは2つです。1つは、選手が名前を呼ばれてバーベルを掴んだときは声出しの応援は控えてください。選手が1番集中できる環境を作りましょう。

2つ目は野次を飛ばさないことです。ウエイトリフティングに限らず、他のスポーツでも野次を飛ばすことは選手のパフォーマンス発揮に影響します。選手と観客のお互いが気持ちよく試合するために、選手を尊重する応援をするように心がけましょう。

ウエイトリフティング注目の日本人選手

ウエイトリフティングのルールを理解したところで、ウエイトリフティング界注目の日本人選手たちが気になるところです。

ここからは東京オリンピック大会に出場するウエイトリフティング界注目の日本人選手たちを男女それぞれご紹介します。過去に出場したウエイトリフティング大会の成績や注目ポイントをご紹介しますので、ウエイトリフティングを観戦する際の参考にしてください。

①三宅宏実選手

名前(ふりがな) 三宅宏実(みやけひろみ)
生年月日 1985年11月18日
出身地 埼玉県
階級 49kg級
過去の成績 2012年ロンドンオリンピック48kg級2位
2016年リオデジャネイロオリンピック48kg級3位

日本ウエイトリフティング界の注目選手といえば、2大会連続、オリンピックでメダルを獲得している三宅宏実選手。2012年のロンドンでは銀メダル、2016年のリオでは銅メダルに輝き、東京オリンピックでもメダルをとることを掲げています。

身長147cmと小柄ながら体重の倍以上に及ぶバーベルを力いっぱい持ち上げる姿が印象的です。父親もオリンピック大会でメダルを獲得した有名人で、親子二人三脚で表彰台を狙います。


②八木かなえ選手

名前(ふりがな) 八木かなえ(やぎかなえ)
生年月日 1992年7月16日
出身地 兵庫県
階級 55kg級
過去の成績 2016年全日本選手権53kg級1位
2016年リオデジャネイロオリンピック53kg級6位

八木かなえ選手は日本のウエイトリフティング界1位といっても過言でないほど、顔が整った美しい選手です。可愛らしい顔からは想像できない力強いパワーを使ってバーベルを持ち上げ、幾度となく大会で1位を獲得してきました。

しかし、オリンピック大会では思うように記録を残せておらず、ロンドンとリオの過去2大会に出場するも、12位と6位という結果に終わっています。東京大会では雪辱を晴らすことが出来るのか注目です。

③宮本昌典選手

名前(ふりがな) 宮本昌典(みやもとまさのり)
生年月日 1997年2月3日
出身地 沖縄県
階級 73kg級
過去の成績 2017年世界ジュニア選手権2位
2019年全日本選手権1位

宮本昌典選手はがっちりとした筋肉を持ちながら、柔軟性やしなやかさが持ち味の日本が期待する若手の選手です。大学時代は三宅宏実選手の父である三宅義行監督の指導のもと、メキメキと才能を開花させました。

2017年には世界ジュニア選手権2位、2019年には全日本選手権1位の成績を残しています。オリンピックへの出場は東京大会が初めてですが、生まれながらにして持つ才能を発揮出来るか期待せずにはいられません。

ウエイトリフティングのルールを覚えよう

出典:flickr.com

ウエイトリフティングは「どれだけ重いバーベルを持上げることができるか」と一見、単純なスポーツにみえますが、細かいルールが定められています。バーベルを持上げるフォームや回数、制限時間、記録のつけ方などルールはさまざまです。

ウエイトリフティングのルールを知れば知るほど奥が深い競技だということが分かります。ルールを覚えたあとは、メダルが期待される日本人選手に注目をして力いっぱい応援しましょう。

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