盛り上がる日本のバレーボール
オリンピック競技の中でも注目のバレーボール。一般的にバレーといっても、ビーチバレーボール・ソフトバレーボール、6人制・9人制など人数の違いもあります。
バレーボールを中学・高校の授業やスポーツ大会等で経験したことがある方も多いのではないでしょうか。
オリンピックのバレーボールは6人制。男子は「龍神NIPPON」、女子は「火の鳥NIPPON」の愛称でも知られています。
親しみのあるバレーボール
国内でも競技人口が多いイメージのバレーボール。男子・女子問わず、小学〜中学〜高校〜大学〜ママさんなど競技年代も幅広く、初心者も始めやすいイメージで一般的にも親しまれている競技ではないでしょうか。
オリンピック開催に当たって、さまざまな競技を観戦することもあるでしょう。ルールを知っていると知っていないでは競技観戦の楽しみも変わってきます。
初心者でもわかるようにバレーボールルールを詳しくまとめ、ルールや特徴を知ってバレーボールを楽しみましょう。
バレーボールのルールで男女の違いはあるの?
バレーボールのルールは男女の違いがどんなところにあるのでしょうか。分かりやすくいうと、一般的なバレーボールのルールは基本的には一緒です。
明確に違うバレーボールのルールは「ネットの高さ」。男子と女子の大きな特徴として身長や跳躍力に差が出やすく、バレーボールネットの高さは男子と女子で違っています。
高校生以上のバレーボールネットの高さは男子が2m43cm、女子が2m24cmと20cmの差があります。
男子と女子の違いは試合展開!
ルールの違いよりも明確に男子・女子の違いが現れるのが、試合展開。男子は高さと圧倒的パワーが魅力の迫力あるバレーボール、女子はラリーの連続が手に汗握る試合が多く、それぞれ試合の楽しみも異なります。
一般的に男子のコートにボールが落ちる確率が70%に対し、女子は50%とも言われています。
どちらも魅力あふれるバレーボールの試合にかわりありませんが、楽しみ方は試合展開で変わってくることも。バレーボールのルールをいくつか知って観戦をより楽しみましょう。
ボールの大きさは年代で異なる
バレーボールはボールの大きさ・重さに規定があります。一般〜大学や高校で使われるものは5号、中学生は4号、小学生は4号の軽量タイプ。ママさんバレーに使用しているのは一般的に中学生のボールです。
テレビなどで放映される国際大会等で使用するバレーボールのボールはカラフルな色をしています。
以前は白球から視聴者や観戦者に見やすくルール改定されたとされ、カラーボールになったことでボールの速度や回転などがより体感できることでしょう。
バレーボール基本のルール
まずは初心者でも分かりやすくバレーボールの基本ルールから学びましょう。バレーボールは18m×9mのコートで2チームがネット越しにボールを打ち合う競技です。
サーブから試合は始まり、一般的に言う「レシーブ・トス・アタック(スパイク)」などで「3回タッチ以内」に相手チームのコートにボールを返球していきます。
バレーボールの基本中の基本
基本は3回タッチ以内に相手のチームにボールを返球するということで3回を超えて相手チームに返球はできません。
回数内にボールを返球できなかったり、コート内にボールを落ちる、返球時に相手コートの外にボールが落ちる、その他反則などのルール違反の場合には相手チームの得点です。
特に女子のバレーボールの試合はラリーが続くことも多く、ハラハラドキドキするのもバレーボールの魅力。コート内外にボールを落としたりルールの反則がなければバレーボールはラリーが続きます。
バレーボールのセット数
国際大会などの正式な競技の場で行う場合は、25点マッチの3セット先取制で最大5セットまで行います(24-24の得点の場合はデュースで「2点差」になるまで続く)。
セットカウントが2-2で5セット目に突入した場合、5セット目は15点マッチになります(14-14の得点の場合はデュースで「2点差」になるまで続く)。
押さえておきたいバレーボールのルール
基本がわかったら更に詳しくバレーボールのルールを学んでみましょう。ポイントを抑えれば初心者でも分かりやすく楽しい競技がバレーボールです。
1.ラリーポイント制
ラリーポイント制はバレーボール以外にも採用されている競技がいくつか多いので、バレーボール初心者でも知っているルールののひとつではないでしょうか。
バレーボール以外にラリーポイント制を採用している競技にはテニス・卓球・バトミントンなどがあります。
バレーボールでのラリーポイント制採用は比較的最近
以前はサーブ権がないと自分のチームに得点が入らず、バレーボール競技においては大幅な時間がかかることが多くありました。
1999年に「サイドアウト(サービスポイント)制」から現在のラリーポイント制を導入し、バレーボールでも国際ルールとして採用されています。
ラリーポイント制はサーブ権に関係なく得点が入るルール。これにより試合展開が早くなり、選手の負担軽減や試合時間の短縮が実現しました。サーブ権は得点を取ったチームに与えられます。
2.ポジションのローテーション
初心者の方にはわかりづらいかもしれないルールですが、サーブ権を持たないチームが得点取った場合に時計周りにポジションがひとつローションが行われています。サーブ権を持って得点した場合にはローテーションは行いません。
このローテーションがわかると試合観戦の面白さも倍増。ローテーションに寄ってチームの攻撃などにも変化が加わり、試合に勝つひとつの作戦にもなるからです。
ローテーションを理解して楽しむ
男子・女子問わず、全日本の試合などを観戦しながらローテーションを理解し楽しめるようになると、「今このタイミングで得点を取れそう!」「この人が前衛に来たからきっとたくさんアタックが決まるはず!」などが理解できるようになり、楽しみが倍増するかもしれません。
サッカーや野球などもポジションがありますよね。ポジションを考えるのはチームや監督の作戦なので、それをまとめて理解することが観戦を楽しむポイントにつながるということです。
サーブは試合の重要な"かなめ"
分かりやすく説明すると、サーブ権を持った時にサーブをきちんと決めることができるかどうかが重要です。
サーブミスはミス1回で1失点。劣勢の試合展開の場合、サーブミスはチームの士気を下げ、逆にサーブの良い選手がいることでチームの士気があがるのもまた事実です。
サーブで1点取れることで、攻撃までラリーをすることなく得点できる分、選手の負担も軽減。そのためサーブは試合の重要な要となってくるので、初心者のバレーボールでもサーブはとても重要です。
バレーボール「リベロ」のルール
このリベロ制度は1998年に正式に国際ルールとして採用されました。一般的に言うと「リベロ」は、レシーブ専門ポジション。このリベロは試合にとても重要な役割を果たしています。
リベロが試合中、回数の制限や選手交代をせずとも自然とコートに入ったり出たりしているのを知っていますか。なんとなく交代しているのではなく、きちんと決まった交代をしています。
初心者にもわかりやすいようリベロの特徴について詳しく説明してきましょう。
リベロのルール
レシーブ専門といっても、リベロが相手チームに返球できないわけではなく、ネットより高さのあるボールをアタックで返す(要は攻撃する形で返球する)ことがリベロにはできません。
アタックラインより内側でリベロがオーバーハンドパスで上げたトスをネットより高い位置(要はアタックのように攻撃)で他の選手が返すのも反則です。
だたし、アタックラインより外からリベロがオーバーハンドパスをしたものは他の選手がネットの高さに関係なく返球しても大丈夫です。
リベロだけのルールは他にも
リベロの交代に制限はありません。またリベロはコート内に1人のみ配置ができユニフォームは他の選手と違う色を着用することとなっており、このことはバレーボールにおいてのリベロ制度だけのルールです。
リベロにサーブを打つ権利はなく、相手の攻撃の際にブロックに参加したり、ブロックのような動きをすることもできません。チームキャプテン・ゲームキャプテンにもなること反則ルールです。
リベロの特徴
リベロ選手の特徴は、身長にあるのではないでしょうか。アタッカーに比べて身長が低めの方が多く、レシーブはとても低い姿勢で求められ俊敏な動きが必要なため比較的身長が低い選手が多いのも事実です。
女子の試合は男子の試合に比べてラリーが続くことも多く、レシーブ力の差が試合の勝敗を左右するといっても過言ではありません。
日本代表を例えとすると、欧米諸国の選手に比べると体格や身長に差もあり、海外選手と互角に戦えるのもリベロ選手の活躍が一役かっています。
攻撃には参加できないが重要ポジション
アタックや攻撃に参加できないリベロですが、リベロを分かりやすく言えば攻撃はできないが守備に特化した選手であることです。
リベロの交代は後衛に他選手がローテーションしてきた時。ローテーションが回り、前衛のポジションにきた時には交代選手と速やかに代わります。
一見地味なポジションに感じる方も多いかもしれません。リベロに注目してみると、守備に徹することで信頼されているポジションでもあり、次の攻撃をしやすいよう正確なレシーブをすることも重要な役割でかかせない存在です。
バレーボールルールの反則行為
ここまで、ポジションなどについて詳しく説明してきました。初心者でもバレーボールの観戦する上で知っておきたい最低限のルールについてまとめて説明していきます。
ルール1.ホールディング
ホールディングとは、トスの際にカウントされることが多く、手でボールの勢いを止めてしまう・ボールを持ち上げてしまうような行為のことです。
故意的でなくても反射的にボールを返球する際に持ち上げてしまうような形になると、審判によっては反則扱いになってしまうこともあるルールです。
また「ダブルコンタクト」といって、2回連続して同じ人がボールにタッチしてしまう行為も反則ルール。トスを上げる時など初心者がよくやってしまう反則ルールです。
ルール2.オーバーネット
相手側にあるボールにネットを超えて触れてしまうことをオーバーネットといいます。ブロックの時にボールに触れる前に大きく相手コートに手を出してしまったりすることが多く、これも反則としてカウントされやすいルールと言えるでしょう。
また相手のセッターが上げたトスがネットギリギリの場合に相手と競ってを手がネットを超えてしまうなんてことも。初心者などでもボールに夢中になっていると意外と反則しやすいルールです。
ルール3.タッチネット
言葉の通り、ネットに手が触れてしまう反則ルールがタッチネット。セッターやアタッカーの前衛選手が気をつけなければならないルールで、ユニフォームがネットに触れても反則です。
ネット近くにボールが上がってきたりすればするほどタッチネットになりやすく、選手たちはとても気をつけて計算されたボールワークをしています。
ルール4.パッシングザセンターライン
ネットの下にあるセンターラインを超えてしまう行為のことで、アタッカーなどがジャンプした際にセンターラインを超えて着地した場合などに反則とされるルールです。センターラインを超えず、踏んでいるだけでは反則にはなりません。
センターラインは超えてはいけないのですが、アンテナの外側から相手チームの方にボールが超えてしまった場合、アンテナの外側から自分のチームにボールを戻す行為はok。ラリーは3回タッチ以内であれば、継続します。
その他の知っておきたいルールまとめ
ローテーションを間違えてしまったり、サーブ時にエンドラインを超えたり踏んでしまう、ネットの左右についているアンテナにボールが触れたり3回以上のタッチで返球する、返球の際にアンテナの外からボールがを相手コート返球するのは反則行為となります。
また、リベロはリベロの反則行為・セッター(トスを上げる人)の反則行為など細いルールはいくつかありますが、このくらいの基本的なルールを押さえておくだけで十分でしょう。
バレーボールのルールを知って観戦を楽しもう!
以上、バレーボールのルールをまとめてみました。東京オリンピック2020・正式種目のバレーボール。少しでもルールを理解しておくことで、よりいっそう観戦の楽しみが増えることでしょう。
バレーボールは初心者でも理解できないような複雑なルールも少なく、一般的にも親しみを持って観戦できる競技ではないでしょうか。観戦前に、バレーボールのルールの理解や復習にぜひ参考にしてみてください。
他スポーツのルールを知りたい方はこちらもチェック!
その他オリンピック種目になっているスポーツのルールを知りたい方はこちらもチェックしてみてください。
オリンピック競技のスポーツクライミングとは?ルールと日本の注目選手まとめ
オリンピック新競技に追加されたスポーツクライミングのこと、あなたはどれくらい知っていますか?種目別の特徴やルールを理解すると、とても面白いス...
古代オリンピックから続くスポーツ!レスリングの歴史を紹介!ルールや禁止事項も!
オリンピック種目で高い確率で日本がメダルを期待できるのがレスリングです。男女ともにメダルを獲得した歴史があり、日本にはオリンピックで4連覇を...