検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

東京オリンピックでも注目の競技!トランポリンの基本的なルールや見どころをご紹介!

オリンピック種目の中で近年、町のスポーツクラブに多く取り入れられている、トランポリン競技があります。最近の健康志向の高まりと共に、身近になって来ているトランポリンですが、そのルールはあまり知られていません。今回はそのトランポリン競技のルールを紹介します。
2021年11月16日
おわっシー
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

目次

トランポリンとは

トランポリンの構造

体操競技の一つで、幅4.28m 横2.14m のテープ状のナイロンなどを編んだ、弾力性の高いシートを、長さ5.05m、幅2.91m、高さ1.155mのフレームにスプリングで固定し、シートの反動を利用して空中に高く跳び上がる競技のことです。
 
男子のジャンプの高さは地上8mにも達するほどダイナミックな競技ですが、空中姿勢が崩れると、大けがをする危険があるシビアな面も持っています。このため選手には、卓越したバランス感覚と運動能力が求められる訳です。

起源は空中ブランコで使われた安全ネット

トランポリンは中世ヨーロッパの時代に、トランポリンという名のサーカス芸人が、空中ブランコの下に取り付けられた安全用ネットからヒントを得たのが始まりと言われ、彼の名から付けられてたと言われており、今や世界各地で愛されているスポーツです。

彼はこの空中ブランコの為の安全ネットをうまく使って、いろんな宙返りを行ったようです。つまり、最初はスポーツとしてではなく、サーカスの中でネットを使った遊びの一つとして始まったのが起源といえます。

トランポリンはアメリカで発達

パイロットの訓練に活用

第一次世界大戦を迎えた当時、ようやく空を飛ぶ事を経験した人類は、パイロットの養成を目的にトランポリンの活用を始めました。場所はアメリカで、飛行機の格納庫の中にトランポリンを並べ、空中浮遊の感覚を覚える目的で使われたのです。

大戦が終了した当時、この運動の面白さと素晴らしさに目を付けたのが、体操選手であったジョージ・ニッセン氏。彼はスポーツの確立を目的に考えはじめ、組み立て式へとトランポリンの改良を行ったのでした。

トランポリンの普及を図る

ジョージ・ニッセン氏は、それまでの移動できないものであったトランポリンを、組み立て式に改良。そして彼はトランポリン会社を作り世界各国に向けて、トランポリン競技のルール作りと普及並びに器具の販売を開始したのでした。

日本に持ち込まれた1号機は早稲田大学で使われ、これが日本におけるトランポリンの草分けになっていくのです。早稲田大学を中心に全国の大学や高校、中学へと普及し、ルール化したスポーツとして授業で使われ国内へと拡がりを見ました。

トランポリンはアメリカで一大ブームに

トランポリンは、アメリカの社会で大変な爆発的ともいえる社会現象ともなりました。室内で手軽に、それまでに体験した事のない空中浮遊感を味わえる事から、当時の米国の男女を瞬く間に虜にしたのです。

そのような爆発的な人気ブームも、各地で次第に重大な怪我人が出るにつけ「危険なスポーツ 」とのレッテルを貼られた所から、次第にブームが去ってしまいました。その結果、トランポリン場の倒産や閉鎖が相次ぐことになっていきます

アメリカでの衰退とオリンピックの競技種目参加へ

 

このブームの急激な下火は、純粋にトランポリンを愛好していた人々には大変なショックでした。そしてアメリカの教育社会でのトランポリンは忘れ去られることとなり、トランポリンはスポーツクラブでしか見られなくなったのです。

一方ヨーロッパに渡ったトランポリンはアメリカでの教訓を元に指導が行なわれ、ドイツ、フランス、イギリスを中心に拡大。やがて競技スポーツへと発展し、2000年のシドニー五輪から正式種目となり東京大会でも行われます。


日本への紹介と発達

我が国には1959年に初めてトランポリンがニッセン氏によって伝えられました。彼は全米チャンピオンで有るフランク・ラディ氏を連れて来日し、トランポリンの普及に務め、やがて全国各地での公演と同時に講習会も開催します。

そしてトランポリンは、大学を中心として全国に広がり始め、1964年に国内での正式競技に認められました。966年には全日本学生トランポリン競技選手権大会が開催され、日本トランポリン協会が1971年に発足されるに至ったのです。

トランポリンは健康志向の高まりと共に注目を受ける

 

トランポリンのもたらす効果として、激しい運動が不要で有酸素運動ができる事です。そのため健康志向の高まりと共に次第に注目を浴び、高齢者や女性に人気のスポーツとなりました。そして家庭で楽しめる生涯スポーツとして広がりを見せています。

トランポリンのルール・見どころ及びポイント

1.トランポリンのルール見どころは空中姿勢

 

この競技で高い得点を得るには、高く空中に浮遊した状態を、より高く、より正確に、より長い時間、繰り返し行う事が必要なのです。しかも空中での対空時間を長く保ちつつ、姿勢を崩さず同じ地点に下りることが大切といえます。

毎回のジャンプで、いかに空中での姿勢を正しく保ち、正確に同じポイントに降りるためには大変な技術が必要なのです。油断すれば空中での姿勢が崩れ、次のジャンプでトランポリンの外に飛び出さないとも限りません。

2.トランポリンの見どころ・空中姿勢及び応用技

トランポリンの要は「高く跳び、空中姿勢を保ち、元の位置へ正確に戻る」ことです。つまり採点のポイントは、「正確にマークの位置に戻れる」か、マークを外しても続くジャンプで「空中姿勢を修正しマークに戻ること」ができるかという点になります。
 

空中姿勢の代表例に「抱え型、屈伸型、伸長型」の基本形があり、この基本形にさらに回転数やひねりを加えると難度が上がり、難度点の名称で採点されます。オリンピック予選では「第1演技と第2演技の合計点が採点される」ことが、ルールで決まっているのです。

トランポリン競技のルール・採点とは

採点は基本的に、難度点は回転にひねりの数、そして技の難易度で決定し、跳躍時間点は空中にいる滞空時間を計測して点数を付けるルールです。移動点は、いかにトランポリンの中心から離れないで演技するかで評価され、この3つの合計点で順位をが決まります。

難度点は技の難易度を表し、演技点は技の華麗さを採点し、さらには中央につけられたマークの位置から離れずにに演技できたかを評価する移動点があります。さらに高い位置で演技したかを判定する、跳躍時間点の合計が順位決定のポイントになるルールです。

オリンピック予選ルール・第1と第2自由演技とは

オリンピックの予選ルールでは、決定された特別要求(特定の技または演技の構成)を加えた第1自由演技の実施は、10種の違った技で構成した演技を行ない、10種目中の4種目に対して難度点が加点される事がルールの基本なのです。

第2自由演技を演技する場合は、10種類の異なる任意の技を構成のため、第1自由演技よりもさらに難易度は高くなるのです。演技時間中の20秒間に、10個の技を演技することが求められるルールで、採点は、難度点、演技点、跳躍時間点及び移動点の4つです。

トランポリンのルール・決勝進出の条件

トランポリン競技の決勝進出は、演技の華麗(Eスコア)技の難度(Dスコア)の合計に、滞空している時間を計測した跳躍時間点(Tスコア)、水平方向のずれの評価は移動点(Hスコア)で、コレアの合計点上位者8名が決勝進出するルールです。

跳躍を連続10種目実施し、難易度の高い技が全ての跳躍に要求されます。そのため体力や集中力と、強靭な精神力が要求されるシビアな競技と言えるでしょう。目標ラインは、男子のトップクラスの17.0が、メダル争いの基本的な目安になっています。


トランポリンの決勝での採点とルール

トランポリンの決勝のルールでは、予選で獲得した点数は一切カウントされません。つまり予選で高い得点を得ていても、決勝では0点からのスタートとなります。従って決勝で獲得した得点のみで順位が決定されるのです。

予選通過の瞬間全員が横並びになり、決勝の試合は余談の許さない戦いとなります。見ている方にはスリリングな戦いとなり、全ての競技は一発勝負です。一瞬の間も目を離すことができず、メダル獲得は最終演技者が演技を終了するまで不明のままなのです。

トランポリンのルール・競技審判員

トランポリンのルール・審判員の数と役割

男子女子の演技を問わず、演技審判員は全部で5名構成です。5名の採点の最高点と最低点を除外し、3名の合計点数を採点とするルールです。難度審判員は予め申告した第1演技と第2演技の技から、難易度を点数化を行い難度点を算出し審査するのです。

難度点に加え、跳躍時間を計測して跳躍時間点とし、難度点に跳躍時間点を加えて、選手の得点とするルールです。予選上位者8名が決勝に進出、異なった10種類の連続した演技を実施し、技の完成度を競った結果順位が決定されます。

トランポリンのルール・決勝では予選の得点は不要

トランポリンのルールでは他のスポーツと違い、予選で獲得した得点は決勝に持ち越せないルールなのです。予選で高得点を挙げて1位通過しても、予選の得点は決勝には反映されません。したがって予選が8位通過の選手でも優勝する可能性があるのです。

トランポリンのルールでは競技カード提出が必須

トランポリンの競技を行う前に、必ず競技カードの提出が求められます。この競技カードには特別に要求された、または規定された種目を含んだ規定演技を記入するルールになっています。その場合、特別要求または規定種目には※をつける事が要求されます。

また自由演技を行う場合も、その都度ごとに記入し、申請しなければならないルールとなっています。また競技カードに書く種目は、JTA規定の公式種目名ならびに難度点を使う事とルール化されており、提出する場所及び時間も決められています。

トランポリンのルール・競技カードの事前提出

競技カードを受け取った記録主任は、競技開始2時間前までに、競技カードを難度審査員に渡さなければならないとルールで決められているのです。また規定演技を行う場合は、競技カードに記入した種目を実施するのが基本となっています。

実施した演技が事前に提出した演技と違った場合は、その演技は中断されることとルールで決められています。但し自由演技では、実施する種目の難易度による変更や、実施する技の順序の入れ替えはルール上認められているのです。

トランポリンの競技種目

トランポリンのルール化された競技種目

トランポリンの競技種目には、男子女子を問わず、個人・シンクロナイズド・そして団体戦があります。中でもシンクロナイズドは、2台のトランポリンを2mの間隔で並行に並べ、2名の選手がそれぞれの台で同じ演技を行って同時性を競うのです。

これらの競技以外にも、タンブリングダブルミニ競技、シャトル競技などのトランポリン競技がありますが、各々の競技は全てルール化されており、男子、女子のみでなく幼児にも愛好家が増えているのです。

シンクロナイズド競技の見どころとルール


この競技の見どころといえば、平行に置かれたトランポリンで演技を行う、2人の選手の動きが、いかに正確に連動して行われるかが勝敗の分かれ目となるのです。2人の動きがピタリと合った演技が見どころと言えるでしょう。

団体戦は1チームが4名で構成され、個人の第1演技、第2演技のそれぞれの上位3名の得点合計で予選の順位が決定します。決勝への進出は上位5チームで、各チームの3名が演技し3名の合計点で優勝チームが決定するといったルールとなのです。

タンブリングダブルミニ競技とルール

器械体操の跳馬運動によく似た競技で、長い助走路を走り跳馬の手前に置いている踏板(ロンダード板)を踏んで、跳馬に手をついて飛び越すと同じように行います。踏板と馬の代わりに、縦に置かれた大小二つのトランポリンを使って演技します。

ロンダード板の代わりの、手前にある小さなトランポリンでジャンプし、次の少し大きめの(跳馬の代わりの役目のトランポリン)に着地しさらに跳んで宙返りやひねり技を行ってマットに着地する競技です。着地で体勢を崩せば、減点なのは跳馬と同じです。

スポーツレクリエーションで人気のシャトル競技とルール

シャトル競技は、各トランポリン競技とは趣が違ったレクレーションスポーツの一種として、日本独自で開発した対人競技です。この競技は、全国で行われているスポーツ・レクリエーション祭りの採用種目として1999年から行われています。

この競技には、男子女子を問わず、個人と団体競技があって、その競技方法は対面した2台のトランポリンを使って、それぞれ1名の競技者が交互に同じ跳躍を行います。跳躍するたびに1種目ずつ増やし、3分間の時間内で優劣の判定を行うルールなのです。

シャトル競技のルールと勝敗基準


競技の勝敗の判定はルール上、警告の有無・安定度・高さを比較して主審から発表されます。跳躍の種目には「捻り跳び」や「開脚飛び」を初めとして38種目もありますが、これら以外の跳び方はシャトル競技では制限されてるのです。

また宙返りや背中からの着地もルールで禁止されており、相手と同じ跳躍を繰り返せなかったときは、その時点で負けとなるわけです。またこの競技のルール上、1回の対戦中に1度だけですが2種目連続して跳躍しても良いこととなっています。

トランポリン競技とルールのまとめ

最後までお付き合いいただきましてありがとうございます。体操競技のなかのマイナーともいえる部門の「トランポリン」とそのルールについて記事を作成しました。ルールが分かればトランポリンを見る場合の楽しさが広がります。

紹介したトランポリン競技以外に「タンブリングトランポリン」と呼ばれるものがあります。トランポリンの名がついていますが、正しくは「強く弾むマット状のもの」の上で行うもので、宙返りやひねり技の練習目的に使われ特にルールはありません。

トランポリンが気になる方はこちらもチェック!

オリンピックでの正式競技でも、わりとマイナーな競技はたくさんあります。マイナーな競技とルールを詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。団体競技より個人競技が多いといった特徴があります。