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子供たちからスタートし、オリンピック競技へ!BMXの歴史をスタイル別にご紹介!

BMXは子供たちからスタートして広まったという歴史があり、今やオリンピックの正式種目になっており、BMXの競技はスリリングで迫力があり見ていて楽しいスポーツです。今回は、BMXの歴史や競技種目、ルールや採点方法、車体の特徴などについてご紹介していきます。
2021年11月26日
fumiyama
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目次

BMXの歴史や競技種目とは?

BMXはBicycle Motocross(バイシクルモトクロス)の略称でcrossをXに置き換えて呼ばれています。意外と歴史がある自転車競技の1種であり、またその競技で使われる自転車のことも総称してBMXと呼んでいます。

車体の構造は単純で頑丈に造られており、車輪カバーなど試合に使わないパーツは装着していないのが特徴です。また車輪の大きさも歴史のある国際競技などでは20インチの極めて小さな自転車の使用になっています。

BMX自転車の構造はシンプル!

またBMXは快適な乗り心地などは追及しておらず、変速機能も持たないためロードバイクやマウンテンバイクとは違い長距離走行には向かないと言われています。

今回は、BMXの歴史やBMXの競技種目、BMXの競技のルールや採点方法、BMXで使われるバイクの車体の特徴などについてご紹介していきます。

BMXの歴史

BMXの歴史を語る時のルーツは1960年代にさかのぼり、主にアメリカ西海岸の子供たちが、モーターサイクルで山野を駆け抜けるレース・モトクロスに憧れ、自分たちの自転車でこのモトクロスのマネをしたのがBMXの歴史の起源とされています。

その後70年代に入るとマウンテンバイクが造られたと同じようにBMX専用のモデルが造られるようになり、このバイクを使ったレースがアメリカ全土で行われるようになっていった歴史があります。

BMXの歴史のルーツは子供達!

1978年にはアメリカのインディアナポリスで初の世界大会が開催され、1980年代に入るとBMXの競技としてフリースタイルが誕生し、選手たちが空中に回転しながらジャンプする「トリック(技)」を披露し採点される試合が開催された歴史があります。

BMXは現在では子供達が凹凸のあるコースを走るレースの競技会などに加え大人達が空中でシビアな技を競い合うフリースタイルまで歴史はまだ浅いですが、幅広い年齢の選手が行う人気スポーツになっています。

日本でのBMXのキッカケは映画ET!

BMXが日本で広まったキッカケとなったのは、1982年公開の映画「E.T.」だといわれています。主人公の少年がETを自転車のかごに入れ、兄達とパトカーに追われながら段々の宅地造成地を駆け降りるシーンは、映画の中の印象深いシーンなのではないでしょうか。

このシーンで使われたバイクが日本のメーカー製で、当時としては斬新なデザインとなっており、その後このメーカーのバイクを使ったBMXファンが増えていき、日本でBMX人気が広まっていきました。

BMXがオリンピック種目になった歴史的一面!

やがてBMXのワールドカップクラスの競技会が開催されるようになり、2008年の北京オリンピックでは初めて正式種目に採用された歴史があり日本からも選手が出場しました。

そして2020年の東京オリンピックでは新種目としてBMXフリースタイル・パークの種目が初めて追加されたという歴史があり日本からも複数の選手がチームとして参加しました。

BMXのスタイル別競技と歴史

BMXの競技種目は、大きくレース競技とフリースタイルの二種目に分かれ、レースは速さを競い合い、フリースタイルはトリックという技を競う試合です。フリースタイルが始まった時期にはレース用の自転車を使用していたという歴史があります。

その後、次第にフリースタイル用にさまざまな技を決めやすくする目的でバイクも小型化していき、レースとフリースタイルでバイクも特化したモデルとなっていき、それぞれ異なるバイクを使うようになっていきました。

レース競技の歴史


BMXのレースは、もともとモーターバイクで行われるモトクロスが起源となったという歴史があり、競技ではいろいろなデザインのジャンプ台などが造られた400メートルほどのダートコースを最多8人のレーサーが一斉にスタートし、タイムを競い合います。

レースは他のバイク競技と比べて小さい子供でも参加できる競技のため、バイク競技のスタート地点となるケースもあり、マウンテンバイクやモトクロスの選手はBMXのレース出身者がたくさんいると言われています。

BMXレースの歴史はモトクロスが起源!

オリンピックでは2008年の北京大会から、BMXレースが正式種目に採用された歴史がありますが、オリンピクでは泥のダートコースではなく舗装されたコースが使われます。

レースは1秒以下のタイムを競うことになり、選手同士の接触や転倒など、さまざまなことが起きるが激しいレースが予想され見応えがあります。

フリースタイル五種目の歴史

フリースタイルはBMXバイクに乗り、種々のトリック(技)を行い、その難易度やユニーク性を競い合います。競技は制限時間内に選手が自由に技を組み合わせて披露し、審判員によるポイント制で順位を決める方式です。

またストリートカルチャーを起源として発生した歴史を持つスポーツでもあり、競技という点を抜きにして独創的なライドやジャンプを楽しむという点も特徴です。さらにフリースタイルは次の五種目があり、それぞれの歴史的な背景などを解説していきます。

1.パーク(Park)の歴史

「パーク」は、スケートパークという専用の施設で行われる競技で、もともとはパーク内に造られたローラースケートやスケートボード用の施設を、BMXのパーク競技でも使うようになったという歴史があります。

2000年代に入ると若者の間で人気が広まっていき、アメリカのスポーツチャンネルESPN主催の「X Games」の夏大会の一つとして競技が行われるようになり、またテレビで放映されることにより世界中に人気が拡散していきました。

オリンピックの正式種目に!

BMXのパーク競技は、すり鉢状のコースや大小のセクションを駆使して豪快にジャンプし、空中で美しい技を決めるのがパークの醍醐味といえるでしょう。さらに2020年のオリンピック東京大会から正式種目となりBMXの歴史の新たな1ページが開かれました。

2.フラットランド(Flat Land)の歴史

「フラットランド」は、その名の通り平らな舗装道路上で行われる種目で、かつて「X Games」の一つの競技として行われた歴史がありますが、現在は行われていないようです。

フラットなコース上で、前後の車輪の左右に取り付けられた2本のペグに乗って、ハンドルやシートをいろいろな態勢で掴んだり、タイヤを靴底で回転させたりする技を披露します。見ているとまるで自転車と踊っているかのように巧みに乗りこなすのがこの競技の醍醐味です。

3.ストリート(Street)の歴史

「ストリート」は、街にある構造物を利用して技を披露する競技で、BMXがストリートカルチャーの形で一般に広まってきた歴史を背景に生まれたライディングスタイルです。

具体的には道にある縁石や階段、手すり、壁などの構造物を利用し、段差を使ってジャンプしたり、階段の手すりにペグを引っかけて滑り下りたり、塀の上を走ったり、思いつくままに技を行う所が特徴です。2000年代に入るとX Gamesの一種目となり現在も行われていて若者を魅了しています。

4.トレイル(Trail)の歴史

「トレイル」は、元々はモーターバイクやマウンテバイクなどで走るモトクロスを起源とする歴史があり、競技は地面を掘り起こして大きな起伏を多数造った「トレイル」と呼ばれるコースで行われます。

選手はコース上のいくつもの起伏を利用し高くジャンプして空中でさまざまな技を披露します。BMXのレースも土のコースを走りますがコース上の起伏は障害物であり、トレイルの場合はジャンプ台として使う点が特徴で、かつてX Gamesの一種目でしたが現在は廃止されてしまいました。

5.ヴァート(Vert)の歴史


Vertは、Vertical(垂直)の略で、ヴァート・ランプと呼ばれるU字型に組まれた巨大なハーフパイプの中を、左右に往復してその勢いで台の端から垂直に飛び出し、空中で技を繰り出す競技です。

同様の競技がスケートボードやインラインローラースケート、冬季のスノーボードなどでも行われ、これらの競技は歴史的に見てもその起源は同じだとされています。

豪快に空中へジャンプ!

2000年代に入るとX Games夏大会の一種目として行われ若者の間で人気となっていきました。この競技はヴァート・ランプを利用し、フリップと呼ばれる縦回転のジャンプやスピンと呼ばれる横回転の技などの豪快な技が見どころなっています。

BMX競技のルールや採点方法

BMXには「速さ」を競う「レース」と「技」を競う「フリースタイル」の2種目があり、「レース」の歴史は2008年の北京オリンピックから、フリースタイルの「パーク」は2020年開催の東京オリンピック大会で初めて競技種目になった歴史がありますが、この「パーク」のルールや採点方法について説明していきます。

BMXフリースタイル「パーク」のルール

BMXパークの出場選手には60秒間の時間が2回与えられ、その時間内に一選手毎に自由にコース内を走りながら技を行います。走るルートや技の種類や回数などに特に決まりはありません。

BMXパークの競技は2日間に渡って行われ1日目は「シーディング」と呼ばれる予選ラウンドで、2回の演技による平均点を算出し順位(シード)を決定するルールです。2日目は決勝で、獲得点の一番低い選手からスタートし、最高得点選手は最終演技となります。

BMXパークの採点方法

BMXのパーク競技の採点方法としては、競技の全体の流れの中で技の難易度や完成度、ジャンプの高さ、独創性に加えコース全体を使っているかなどの観点から総合的に評価され採点されます。また転倒したり、演技中に停止してしまった場合は減点されるルールです。

点数は0から99点の範囲で採点され、80点以上が高得点の範囲となり、90点以上になると金・銀・銅のメダル候補にもなっていき、歴史的快挙の大技を決める選手も出現します。

BMXの車体の特徴

東京オリンピックでは自転車競技の種目としてBMXやマウンテンバイクなどが行われ、どちらも同じような自転車を使っているように見えますが、基本的な構造や細かい点ではマウンテンバイクとは相異があり、特にBMXの車体は下記に述べるような特徴があります。

フレーム

フレームは2つの三角を繋ぎ合わせたようなダイヤモンド形状をしているモデルで、空中に数メ―トルもジャンプする選手の体重を支えるために頑丈な構造となっており、素材は強度を重視したクロモリ鋼が主流となっています。ただレースではアルミ合金やカーボン、チタンなども採用されるのが特徴です。

ハンドル

BMXのバイクは高さがないモデルなので、ハンドルは掴みやすいように両サイドが上がっている独特の形状となっており、中ほどにクロスバーと呼ばれる支え棒が入っているのが特徴でマウンテンバイクなどとは大きく異なっています。

ハンドルに使われるパイプの素材はクロモリ鋼が一般的で、両端には保護のためにプラスチックなどのエンドキャップが装着されています。

シート


BMXではシートに長い間座り続けることはないので低い位置にセットされているモデルが多く、快適性は余り考慮されておらず硬めで丈夫な造りとなっています。また競技中に空中でシートを掴む技などもあり、つかみ易い形状が重視されているのが特徴です。

ブレーキ

BMXのブレーキは右が後ろ、左が前ブレーキとなっているのが一般的モデルで、レースではタイヤのリムを両側から挟むVブレーキが用いられ、後輪ブレーキだけになっているモデルもあります。またフリースタイルでは車体をより軽くするためにブレーキを取り外す選手も多いようです。

世界の主なBMXの大会や歴史

BMXの主な大会としては年1回開催の「世界選手権」や「ワールドカップ」があり、またBMXフリースタイルの大会で有名なのが長い歴史がある「X Games」です。

このX Gamesは1995年に第一回がスタートした歴史があり、夏と冬の年に2回開催され、BMXフリースタイルは夏の大会の競技で、パークやビッグエアなどが行われ人気となっており、各国の選手がチームを組んで参加し、華麗な技を披露するBMXカルチャーの歴史ある祭典にもなっています。

アジアのBMXカルチャー大会や歴史!

日本では、歴史のある「全日本自転車競技大会」や「JBMXFシリーズ」がBMXのカルチャーとしても有名で、アジアでは上海で開催される「X Games Asia」が歴史のある大会として日本選手も活躍し、国内でもテレビで放映され、BMXカルチャーの人気番組となっています。

BMXカルチャー競技を楽しもう!

「BMXの歴史をスタイル別にご紹介!」はいかかでしたでしょうか?かつて子供たちの遊びからスタートしたと言われる歴史があるBMXは、今やオリンピックの正式種目になり新たな歴史が始まりましたね。

BMXの競技は危険と隣り合わせのスリリングな一面もあり、見ている側からすると迫力があり独特のカルチャーや歴史が感じられる楽しいスポーツです。今後、BMXに触れる機会を作って是非BMX競技を楽しんでください。

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