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卓球の歴史を簡単に解説!ルールの変化や、国ごとの競技の始まりなどもご紹介!

手軽に楽しめるスポーツとして卓球は大変人気が高い種目です。卓球の明確な歴史は120年ほどですが、今では世界各地、200以上の国や地域で楽しまれています。日本でも人気が高いスポーツです。そんな、卓球の始まりから簡単な歴史やルールなどを楽しく紹介します。
2021年7月22日
ユリノフ
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目次

卓球は日本の得意種目

以前はマイナーな競技の印象もあった卓球。今では日本選手の活躍とマスコミへの露出も増え人気スポーツになっています。実際に、日本のトップクラスの卓球選手は、世界でもトップクラスの実力があり、近年のオリンピックではメダリストも誕生しています。

一方で、競技卓球だけでなく、卓球は温泉旅館や地域の児童館などで楽しめ、場所を取らず比較的簡単にプレーできるレクレーションとしても人気が高い球技なのです。

卓球の歴史を簡単に解説

卓球は室内競技として誕生し、同時にレジャーとしての一面も備えています。比較的狭いスペースで、誰もが手軽に始めることができる卓球の誕生から現代のようにオリンピック種目になるまでの歴史を簡単に紹介いたします。

卓球の歴史①:雨天にイギリスの室内で始まる

諸説ありますが、卓球の起源は19世紀のイギリスで、雨が降ったためにテニスを楽しみにしていた貴族階級の人々が、クラブハウスのテーブルで簡単なルールを決めて楽しんでいたのが始まりという説があります。いまでも、卓球を英語では「Table Tennis」というのはこの説の名残です。

卓球の歴史②:インドが始まりの説

卓球の起源はもう一つあり、19世紀の後半にインドで楽しまれていた、ゴッシマテニスが卓球の始まりという説です。

ゴッシマテニスはテニスが起源の遊技で、雨天の時に屋外でテニスが出来ないため屋内でテーブルを利用して楽しんだミニテニスです。そのゴッシマテニスが1800年代にイギリスに伝わり、卓球へと進化したとされています。

卓球の歴史③:コルクを打った記録も

1880年代のイギリスで行われていた「ミニテニス」は、最初は平たい板でボールを打っていたのですが、やがて子牛の皮を張ったミニテニス用の革張りの「バンジョーラケット」と呼ばれるラケットが開発されました。

ボールも初期はテニスボールが使われていましたが、その後、シャンパンのコルクへと変化していきます。

ちなみに卓球が「ピンポン(ping-pong)」と呼ばれるのは、ボールがラケットに当たると音と、台をはねる音がピン、ポンと聞こえたからと言われています。

卓球の歴史④:始めはセルロイドボール

近代の卓球はイギリスのJ.ギブが1898年にセルロイドのボールを使用した時を始まりとする説が有力です。

1921年にイギリスで卓球協会が誕生し、1926年になると国際卓球連盟が設立されました。同じ年に、ロンドンで第一回の世界選手権が開催されています。2017年現在、加盟国と地域は226と、ピンポンから人気が高いスポーツに変化していきました。

卓球の歴史⑤:オリンピックの競技種目

卓球がオリンピックの歴史に最初に登場した年が1988年のソウルオリンピックで、男子、女子ともに正式競技になっています。

ソウル大会では男女ともにシングルスとダブルスの4種目でした。その後、2008年の北京オリンピックからは男女のシングルスと男女団体(1チーム3人)の4種目で実施されています。

2021年開催の東京オリンピックから、男女が協力して戦う混合ダブルスが実施される予定です。

日本の卓球の歴史

日本の卓球はその歴史の始まりと共に、早い時期から学校のクラブ活動に取り入れられ全国に広まりました。現在の日本の卓球は愛好家まで含めると約100万人と競技人口が多い競技です。

卓球はサッカーやバスケットボールと違い、日本語のまま「卓球」と呼ばれ続けているのも特徴。それだけ日本人が好む卓球の歴史の紹介をしていきます。

日本の歴史①:1902年(明治35年)に導入

日本の卓球の歴史の始まりは明治時代まで遡ります。日本へ卓球が導入されたのは、1902年(明治35年)にヨーロッパから、当時の東京高等師範学校教授・坪井玄道氏がネット、ラケット、ボールなどを持ち帰り紹介しました。その後、坪井玄道氏は卓球の全国への普及に力を入れたのです。

日本の歴史②:第19回世界大会で優勝


1938年(昭和13年)にはすでに卓球の国際大会が日本で開催された記録が残っています。さらに、戦後の1952年(昭和27年)にインドで開催された、第19回世界選手権大会で日本は7種目中4種目で優勝を飾った輝かしい記録を持っているのです。

日本の歴史③:Tリーグが誕生

卓球は中・高のクラブ活動でも盛んに行われていて、2018年には国内最高峰のセミプロリーグになる「Tリーグ(ティー・リーグ)」も発足しました。Tリーグの2年目の観客動員数は、全84試合の合計で83,385人を記録しているのです。

また、近年は日本代表選手の国際的な活躍もあり、話題性も高く人気スポーツとして人気が定着しています。

卓球の主なルール

100年以上の歴史がある卓球は、用具の進化や卓球の世界的な広がりもあって、何度もルールが変更されています。実際には細かいルールがたくさんありますが、そんな中から現在の卓球の主なルールを簡潔に紹介します。

戦うスペースは縦14m以上×横7m以上

卓球の公式戦では、戦うスペースが縦14m以上×横7m以上が必要です。その中心に縦274cm×横152.5cm×高さ76cmの卓球台をセットし、卓球台の中央には高さが15.25cmのネットを横方向に張ります。

団体戦はシングルスとダブルス

卓球は個人で戦うシングルスと、1チーム2名で戦うダブルスの2種類の種目があります。シングルスの試合は1ゲーム11ポイントの7ゲームマッチです。

4ゲーム先取した選手が勝利し、サーブは2本ずつで、10-10のスコアの場合は「デュース」になりサーブは1本、2点差がつくとゲームセットになります。

団体戦はシングルスとダブルスを組み合わせた5試合が行われ、3試合を先取したチームが勝利します。

卓球用具のルール

現在、卓球のボールは2015年から耐久性や可燃性の低さでプラスチック製が使用されています。卓球で使用するボールの大きさは40mm、重量は2.7g、色は白かオレンジで光沢のないものです。

ラッケトの表と裏に貼るラバーは赤と黒になります。ラバーの種類はツブラバー、表ソフトラバー、裏ソフトラバーなどです。

現在の主なラケットの種類

現在、日本で主に使用されているラケットの種類は、角だけ丸く全体的に四角に近い日本式角型、楕円の中国式丸型、他の二つに比べてグリップが長いシェーク型があります。これらの中から選手のスタイルに合わせてラケットを自由に選べるのです。

服装のルール

試合の服装については、半袖シャツとボトムかスカートになります。ただし、ボールの色と明らかに違う色の服を装着しなければいけません。

また、卓球のシューズにも特別のルールはなく、卓球専用のシューズ以外の履きなれた靴で試合に出場することも可能です。

歴史に残る大きなルール変更

卓球はその歴史の中でルールがよく変更さてきました。近年最大のルール変更は、1ゲーム21点先取から11点先取となったこと。これにより試合展開がスピーディーになりました。

また、ボールの直径が38mmから40mmになったことも大きな変更です。年配の卓球経験者は、この歴史的なルール変更に驚きが隠せません。

卓球用具の進化の歴史

卓球は使用する用具の選び方で作戦が代わってきます。使用するラケットの進化が戦術の変化を起こし、卓球の競技スタイルが変わってきました。

中でもラケットに貼るラバーは種類があり、攻撃が得意な選手や守りが得意な選手でラバーの種類が異なるのです。そんな、卓球用具の進化の歴史を紹介します。

卓球ボールの歴史①:初期はセルロイド製

コルクの球を打っていたミニテニスで転機となったのが、イギリスで発明された「セルロイド」で、アメリカで普及した歴史上初のプラスチック素材です。

「セルロイド」はアメリカで大量生産されコストダウンに成功し、ビリヤードの球やフィルムなどに使用され、おもちゃにも使われていました。

そんなセルロイドおもちゃの球をイギリスのジェームス・ギブ氏が、アメリカから持ち帰り卓球のボールに使用したのです。


卓球ボールの歴史②:オレンジ色に進化

1989年になると、それまで白に限られていたボールがオレンジ色になっています。オレンジ色のボールを導入したことで、ボールがいっそう目立つようになり、卓球観戦がいっそう迫力あるものになりました。

ラバーの歴史①:スタートは釣銭皿

卓球の勝敗に大きく作用するラバー。卓球の歴史に残っている資料では、薬局の釣り銭皿が起源と言われています。1902年にイギリスのE.C.グッド氏が、無名選手ながら卓球大会でいきなりの優勝しました。その勝因がラケットに貼られた薄いゴム板です。

グッド氏は買い物をし、釣り銭を受け取るときに平皿に貼られていた粒だっているゴム板が気になり、このゴム板をラケットに貼れば、球に回転を生み出せると思いついたのでした。それ以来ラバーは卓球の重要な戦略になっています。

ラバーの歴史②:用具の改良で世界一に

1950年代から1960年代、歴史に残る日本の卓球の黄金時代。そのころは日本で優勝すれば世界で優勝できた時代です。当時日本は次々と革新的な卓球用品を開発していました。中でも卓球界の歴史を動かしたのが「裏ラバー」です。

初期の裏ラバーはそれまでの表面に粒があったラバーを、裏返して貼っただけなのですが、ボールとラバーの接着面が大きくなり、強い回転を生み出すことができました。

ラバーの歴史③:中国が「粒高ラバー」を開発

その頃、中国は「粒高ラバー」を開発し、カットで驚異的なバックスピンがかかり大きく球筋が変化しました。そのころから中国が強豪国になったのです。

ヨーロッパでは、裏ソフトラバーに回転がかかるように接着剤を塗り、スピードを上げ、回転も高めて日本を圧倒しています。

海外の国々は用具の進歩を図りましたが、当時の日本は従来の裏ラバーのまま戦っていたのです。現在、日本卓球協会の公認メーカーは36あり、世界トップレベルの卓球用具を開発しています。

卓球ラバーの解説

卓球はボールに回転を与えることで球筋が変化し、返球することが困難になります。また、ラバーによってボールのスピードが上がり、攻撃力がアップすることもあるのです。まさにラケットに貼るラバーは大きな戦力といえます。現在メインで使われているラバー、4種類を詳しく紹介します。

裏ソフトラバー

裏ソフトラバーはラケットにスポンジを貼り、その上に粒面を下にしてラバーを貼ります。シートの表面は凹凸がなく平坦なラバーです。ボールに強力な回転をかけることができますが、相手が打つ回転がかかったボールの威力も強く受けます。

表ソフトラバー

表ソフトラバーは速度が速い、スマッシュのようなボールを打つのに適しています。ラバーのシートの表面に小さな粒が施されていて、この粒が打ったボールの速度を速くするのです。ただし、回転をボールにかけることは難しくなります。

粒高ラバー

粒高ラバーはラバー表面の粒が高くなっています。粒高ラバーは相手が放った回転のかかったボールの影響を受けにくいラバーです。粒高ラバーは相手が打ったボールにかかっている回転に対して、逆の回転で打ち返すことができます。

アンチスピンラバー

アンチスピンラバーはボールに回転をかけることができないラバーです。シートの表面はツルツルで滑るようにできています。

ボールを打つときにラケットとボールに摩擦が生じにくくなっていることで、ボールに回転をかけることができず、相手の回転ボールの影響も受けないラバーです。


卓球の強豪国の歴史と現状

卓球はヨーロッパや東アジアで盛んに行われるスポーツで、現在は中国が圧倒的に強豪国になっています。その中国に真っ向勝負しているのが日本です。そのような世界の卓球強豪国の簡単な卓球の歴史と現状について紹介します。

中国卓球の歴史と現状

現在の中国は世界一の卓球大国です。中国は1949年に建国されたときから卓球を国技と定めて、国を上げて選手を育成しました。成績がよければ国から多くの支援や報酬が受け取れるのです。

近年の国際大会では常に上位を占めています。オリンピックでも1988年ソウル大会から2016年のリオオリンピックまで、延べ総数32個の金メダルのうち28個の金メダルを獲得している卓球大国です。

ドイツ卓球の歴史と現状

ヨーロッパではドイツが「欧州の帝王」とも呼ばれ、ヨーロッパで最強の卓球王国です。オリンピックでは2008年の北京五輪から3大会連続でメダルを獲得しています。

ドイツの卓球の強さを支えているのがブンデスリーガです。1960年から続く歴史ある卓球リーグで、金銭面の条件がよいことで、各国から優秀な選手が集まりハイレベルの卓球リーグとなり、ドイツ卓球の強さを支えています。

韓国卓球の歴史と現状

世界レベルで見ても、韓国は卓球の強豪国です。1988年のソウルオリンピック対策があって、卓球に力を入れ強化を図りました。その甲斐があって2008年ソウルオリンピック以来、3個の金メダルを獲得しています。

中でも男子個人戦では韓国卓球の歴史に残る、劉南奎(ユナムキュ)と柳承敏(ユスンミン)の2人の金メダリストを輩出したのです。

アメリカなど他の国の卓球の歴史と現状

その他の国ではスポーツ大国・アメリカは、卓球はスポーツとしての歴史がなく、レジャーとして捉えているようです。アメリカはオリンピックでも卓球は良い成績が残っていません。

近年のオリンピックでは、多くの国に中国から帰化した選手がいて、帰化選手同士で戦うこともあります。逆にそれだけ中国が卓球大国といえるのです。

卓球の歴史やルールを理解して楽しもう!

本記事で卓球の歴史やルールや用具まで紹介しました。卓球は性別も年齢も関係なく楽しめるレジャーにもなり、卓球を楽しんでいる方は多数です。日本は卓球強豪国で過去には歴史に残る世界王者の時代もありました。

卓球は複雑なルールもなく、ポイントの入り方も見ていてすぐに理解できます。男女問わず日本人選手が活躍している卓球。そんな卓球について歴史やルールを知って、卓球競技をもっと楽しみましょう!

卓球の歴史が気になる方はこちらをチェック!

卓球誕生の歴史から、ラケットのラバーの発生の歴史や種類やまで採り上げました。今では卓球はスポーツとしてオリンピックの競技になっています。一方で、手軽に楽しめるレジャーなのです。

そんな卓球や他のオリンピックの競技が気になる方は以下3種類の記事をおすすめします。競技の歴史やルールなど役に立つ情報満載です。