検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

気品のある香りで庭木におすすめ!マグノリアの育て方講座!注意点はしつこい害虫!

マグノリアは豪華な姿と花の香りが楽しめる事で人気のある庭木です。用途にあわせて1メートルの低木から20メートルの高木まで豊富な種類から選べます。そんなマグノリアの育て方や増やし方、大敵のしつこい害虫からマグノリアを守る方法をご紹介!
更新: 2021年6月29日
秋山うるし
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

目次

マグノリアの特徴を紹介

マグノリアの特徴

Photo byshell_ghostcage

マグノリア(木蓮)は日本を含むアジアの一部地域や北米、中米南米などの熱帯地域までも原産とする落葉高木の植物です。季節が春になると美しい白とピンクの花を咲かせて、気品のある香りを漂わせてくれる事で庭を彩る植木として人気があります。

原産国が広く多様な事からも分かるように、耐寒性が高く北国でも冬越し可能で、夏の暑さにも耐えてくれる頑丈さがあります。原産国に日本とあるように、当然日本でも問題なく植木が可能です。

マグノリアの名前の由来

マグノリアという名前は、フランスの有名な植物学者であるピエール・マニョール(1638-1715)が由来です。カタカナで比べると無関係に見えますね。

マグノリアは英語で書くとMagnoliaです。これはフランス語ではマニョーリャと読みます。こうなるとマニョールが由来というのも納得できますね。つまり英語ではマグノールさんが由来のマグノリア、フランス語ではマニョールさんが由来のマニョーリャというわけです。

マグノリアの育て方

マグノリアの植え付け

Photo byCouleur

マグノリアは育てば5メートル以上に育ち、種類によっては20メートルまで育つ事があります。植える場所には十分に注意した方がよいでしょう。マグノリアは日当たりを好みますので、植えるのは日光が確保できる場所です。

植え付けは葉が落ちた休眠の時期に行います。根がしっかり埋まるぐらいの穴を掘り、その中に腐葉土などの栄養豊富な土か、肥料を混ぜた用土を入れましょう。休眠期の根はいじらないように植え付けます。

鉢植えにできる?

マグノリアは鉢で育て続けるのは難しい樹木です。すぐに根が成長して鉢が小さくなってしまいますし、根が荒く頻繁な植え替えをするのに向いていません。鉢に収まらなくなれば庭に植え替えたほうがよいでしょう。

ある程度のサイズまで鉢植えで楽しみたい場合は、赤玉土をメインに腐葉土を混ぜた土を作って植え付けます。鉢底には大きめの軽石を敷いておきましょう。

マグノリアの水やり

マグノリアは植え付け後しばらくは水やりをします。とはいえ、植え付けの季節は秋も深く休眠期ですから、それほど与えなくても大丈夫です。根付いてしまえば雨にまかせてしまいましょう。夏の時期に気温が高くなり、雨がない日が続いて乾燥状態になった場合のみ根本にたっぷりと水を与えます。水やりに関してマグノリアをあまり過保護にする必要はありません。

マグノリアの植え替え


マグノリアの植え替えは葉が落ちた時期に行います。季節は秋の終わり頃です。根をほぐしすぎて痛めてしまわないように気を付けてください。植え付けと同じように十分な穴を掘ったら腐葉土や肥料を混ぜた肥沃な土を底に入れておきます。

マグノリアの剪定

Photo byCapri23auto

マグノリアは樹形の乱れがでにくい樹木であるので、そこまで剪定に気を使う必要はありません。綺麗な成長や庭造りの邪魔になってしまいそうな枝があれば剪定する程度で十分美しい姿に育ちます。

剪定する時は花が落ち始めた頃、特に不要だと思う枝に限定して剪定します。マグノリアは種類によっては剪定を苦手とする物もありますので、最低限の剪定を意識するようにしましょう。

マグノリアの増やし方は挿し木

販売されているマグノリアは接ぎ木で増やされた苗が殆どですが、一般のガーデニングでは挿し木で増やすのがよいでしょう。

挿し穂は花後の枝を10cm前後で切り取り、葉を1,2枚残した状態の枝を使います。よく切れるナイフやハサミで枝の基部を切断面が大きくとれるよう斜めにカットしましょう。くるりと枝を返し、反対側も同じくカットしたら30分ほど水に浸します。その後、切り口に調整剤を塗布し鹿沼土に挿し、水をたっぷり与えます。

マグノリアの害虫、病気対策

マグノリアは冬の寒さ、夏の暑さに負けない強い樹木で、病気もあまり心配する必要がありません。しかし害虫という強力な天敵がいます。特にカイガラムシとカミキリムシには悩まされる可能性が高いので、それぞれの対策をしてマグノリアを害虫から守りましょう。

害虫は放置していると庭にある他の植物に被害が広がったり、病気を運んでしまうことがあるので早めに対策する事を推奨します。

カイガラムシ対策

Photo byCapri23auto

マグノリアにはカイガラムシが発生する事があります。カイガラムシは樹木に食いつき樹液を吸いあげ、放置すれば植物が弱って枯れてしまう事もあるのです。

カイガラムシは成虫になると硬い殻やロウ質に覆われて駆除が難しくなってしまいます。なるべく毎年5月から7月の幼虫が発生する時期にオルトラン水和剤を散布して予防と幼虫の駆除を行いましょう。成虫がびっしりついてしまった部分にはエアゾールを使います。

カミキリムシ対策

Photo byCouleur

カミキリムシは樹木を食べて穴を開けてしまう危険な害虫です。幹に不自然な穴を見つけたらカミキリムシに食べられている可能性があるのでよく観察する事をおすすめします。見つけたらすぐに除去するようにしましょう。放置すると卵を産み付けられ、庭にカミキリムシが増えていく可能性があります。

カミキリムシ専用の薬剤もあるので、使用する事も視野に入れ、発見したら即駆除する事を心がけましょう。

もっと詳しい害虫対策が知りたい方におすすめの記事

害虫はガーデナーにとって永遠の敵です。植物を守るためには害虫対策の知識が必要になります。カイガラムシは実に400種類以上存在していますし、病気を広めたりする厄介な存在です。害虫対策の記事を読むことで、より的確な対処ができるようになりましょう。


マグノリアの種類

マグノリアは豊富な種類がある植物です。早春の季節に見かけた美しい花で彩られた木や、品のいい香りを漂わせる木など、あれもこれもマグノリアだったという事もあるほど種類豊富で広く見られます。そんな数多ある種類の中から代表的なマグノリアの紹介です。

モクレン(木蓮)

Photo byJillWellington

とても成長が早く頑丈なマグノリアの種類で、5メートルほどに成長します。春の時期には内側が白っぽく外側がピンクの美しい花を咲かせ、その木蓮の香りはとても気品のある香水のようです。樹高が高くなると香りが遠くなってしまいますが、それはそれでゆったりした風が運んでくれた香りをふわりと感じられた時の喜びがあります。

ほどよいサイズなので庭で植木にした時の管理が楽です。

ハクモクレン(白木蓮)

開花の季節は春の入り口、まだ寒い時期ですが白い花を咲かせてくれる種類のマグノリアです。樹高は10メートルを超えて大きく育つ高木です。暑さ、寒さにとても強く、植木として庭で存在感たっぷりに育ちます。花に木蓮の香りはありますが、樹高が高いので香りを楽しむ用途には向きません。

剪定が苦手なので、育てる時はあまり切りすぎないように注意しましょう。

サラサモクレン(更紗木蓮)

Photo bycongerdesign

モクレン(木蓮)とハクモクレン(白木蓮)の交雑種で、両方の種類の影響を受けています。開花の季節は春で、花の内側は真っ白で外側はピンクや濃い紫のような色になりコントラストが美しいです。この品種は美しいだけでなく、丈夫で育てやすく植木に向いています。そのため園芸品種として大人気です。

オオヤマレンゲ(大山蓮華)

開花の季節は初夏で、春の終わりの時期から白い花を咲かせる低木の種類です。古くから親しまれており、江戸時代の園芸書『花壇地錦抄』にも記載されています。大峰山が原産で蓮と似た花の樹木である事から、オオヤマレンゲ(大山蓮華)と名付けられました。

1メートルから3メートルの低木なので、シカによる食害などで数が減っています。植木になっているのはオオバオオヤマレンゲという近縁種が殆どです。

コブシ(辛夷)

フリー写真素材ぱくたそ

開花の季節は早春、早い時期に開花して白い花を見せてくれる高木のマグノリアです。コブシは和名ですが、学名も『Magnolia kobus』で和名が元になっています。和名の由来は定説が曖昧ですが、どの説であっても拳に似ている事から付けられたのは同じです。

マグノリアの園芸品種は接ぎ木苗で売られているのが普通ですが、殆どの場合コブシが台木になっています。


植木が気になっている方におすすめの記事

庭に植木を考えていらっしゃるガーデナーにおすすめの記事を紹介します。用途や好みに合わせてどのような樹木を植えるのがいいのか、人気のある樹木や配置のしかたなど庭造りの参考になると思いますので読んでみてください。

マグノリアの花束に花言葉を添えて

Photo bydewdrop157

マグノリアは花束にしてプレゼントにする事もある植物です。よい意味の花言葉を添えて花束をプレゼントしてみてはいかがでしょうか?

太古の地層から化石となったマグノリアが発見された事が由来の『持続性』は、地道に努力している方や、長年の付き合いがある方へ贈る花束としてよいですね。大きく育つマグノリアの立派な姿が由来の『威厳』や、仏教で重要な蓮の花に似ている事が由来の『崇高』などの花言葉もあるので、尊敬する上司や先輩への花束にもなります。

まとめ

マグノリアは種類が豊富で育てやすい樹木です。春には立派な樹木に沢山の花をつけた豪華な姿を見せてくれますし、その花の上品な香りも楽しめます。お庭に合わせて低木、高木を使い分ける事もできますから、マグノリアが植木として大人気なのも頷けますね。

しかしカミキリムシやカイガラムシなどの害虫にだけは十分に気を付けて、美しいマグノリアを守ってあげてください。

マグノリアが気になる方はこちらをチェック!

Photo byCapri23auto

当サイトでは『気品のある香りで庭木におすすめ!マグノリアの育て方講座!注意点はしつこい害虫!』の他にも、庭木についての記事をたくさん掲載しています。

庭木の種類や特徴、おしゃれな庭にするための提案とおすすめの樹木など沢山掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。くらしーのではみなさんが植物やアウトドアをより楽しめるような情報をお届けします!