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木の種類と特徴の違いは?植木などに使われる代表的な種類をご紹介!

ガーデニングの植木などに使われる代表的な木の種類と特徴について、詳しく解説しています。最近では日本庭園のような本格的な庭園は少なく、住宅のシンボルツリーとしての扱いが多くなった庭木。その代表的な種類と魅力について知り、ご自宅の庭木を選ぶご参考にしてください。
2020年8月27日
森川 美月
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日本の植木について

日本の植木の歴史

日本の植木の歴史を考える時、まず頭に浮かぶのが日本庭園です。日本庭園は、まず本州で盛んになりました。庭園に用いられる花と木の種類は豊富で、特に常緑樹が特徴的です。伝統的な日本庭園には四季の美しさが備わり、観光客にも高い人気を誇ります。特に京都と東京に、歴史的な日本庭園が多いです。

常緑樹と落葉樹

常緑樹と落葉樹相対する存在です。常緑樹が一年中緑の葉を保つのに対し、落葉樹は季節ごとに葉を落とします。落葉樹が葉を落とすことには意味があり、冬の厳しい寒さと乾燥に耐え、適応するためです。ガーデニングにおいては掃除の面から常緑樹が好まれますが、モミジなど落葉を楽しむ種類の木も風情があります。

針葉樹と広葉樹

針葉樹と広葉樹の違いは明確です。針葉樹は、針に似た細く長い葉を持つことからそう呼ばれます。葉は一年中木に残り、一度に全部ではなくゆっくりと継続的に更新するのが特徴です。広葉樹は、広く平らな葉を有し、果実内部に種子を産生する被子植物に属する木のことをいいます。

日本の代表的な植木の種類①

日本を代表する、人気の高い植木(中木~高木)をご紹介してまいります。常緑樹か落葉樹かを記しておりますので、庭木選びの際のご参考にしてください。ご紹介する中で、針葉樹に該当するのは⑤のコニファーのみとなります。まずはそれぞれの特徴についてお読みください。

オリーブ(常緑樹)

オリーブは、さわやかな外観からガーデニングで人気の高い庭木です。乾燥気味を好むので管理は楽ですが、根の張り方が浅いので支柱を立てることをおすすめします。新しい葉がどんどん増えるので、定期的な剪定が必要です。強健で育てやすく、その実は塩漬けにして食べることができます。

木の特徴

オリーブはマメ科の常緑中木です。中木とは、1.5~3mぐらいの高さになります。年代ものになるとその幹は驚くほど太くねじれ、隆起や亀裂が入り独特の妖しい雰囲気を漂わせます。薄いグレーの樹皮とさわやかなミントグリーンの葉が異国情緒を感じさせ、日本で人気の高い庭木です。

日本の代表的な植木の種類②

シマトネリコ(常緑樹)

シマトネリコは驚くほど成長が早く、1m以下の木が数年で3m近くに成長します。剪定にも強く、切った先からまた新しい枝葉を伸ばし強健です。葉は濃い緑色で光沢があり、風にさらさらと揺れる様子が涼しげな印象の庭木で、ガーデニングに多用されています。

木の特徴

乾燥と剪定に強いことから、好みの背の高さで切りそろえることができ、低木としても中木としても育てられます。常緑樹ですが、一部の古くなった葉はゆっくりとしたペースで茶色に変化し落葉するのが特徴です。根の近くから数本の細い幹が伸びてくるのが、シマトネリコの独特の形といえます。

日本の代表的な植木の種類③


ジューンベリー(落葉樹)

少しの剪定できれいな樹形を保つことができるジューンベリーは、初めて庭木を植える方にも簡単に育てることができます。落葉樹なので秋には紅葉も楽しめ、一年を通してさまざまに表情が変わり、四季を感じさせてくれる木です。ナチュラルガーデニングを好む方に選ばれています。

木の特徴

ジューンベリーはバラ科の落葉低木で、北アメリカが原産地の庭木です。春には白くかれんなリンゴの花に似た白い花が咲き、6月には結実します。赤紫色で美しいジューンベリーの実は、そのままでも食べられますがジャムにするのがおすすめの食べ方です。西洋風の庭園や住宅のシンボルツリーとして選ばれています。

日本の代表的な植木の種類④

レッドロビン(常緑樹)

レッドロビンは、庭の目隠しとしてフェンス代わりに採用されることの多い、バラ科の常緑性中木です。公園や街路樹としてもよく見かけるようになりました。別名を「セイヨウベニカナメ」や「セイヨウカナメ」といいます。成長が早く、刈り込みによって好みの樹形をつくることが可能です。

木の特徴

類をみないほど赤く、つやのある美しい葉の色が何よりの特徴です。特に新芽が濃い赤色で、春に最も美しい姿を見せます。春になると繊細な白い小花を咲かせ、秋には実が紅くなり、四季を感じさせてくれる庭木です。適度な密度で葉が茂るため、生け垣としての施工が多く見られます。

日本の代表的な植木の種類⑤

コニファー(常緑樹、針葉樹)

英国庭園には必ずといっていいほどよく登場するのが、このコニファーです。日本では、群馬県太田市にある「アンディ&ウイリアムスボタニックガーデン」で「コニファーガーデン」を見ることができます。機会があれば一度は訪れたい、ガーデニングの聖地のような素晴らしいガーデンです。

ブルーアイス

今やガーデニングの定番となった庭木コニファーは、常緑性の針葉樹で高木になります。ブルーアイスはその名の通り、シルバーブルーの美しい葉が特徴です。クリスマスシーズンになると電飾やオーナメントで飾りつけをし、クリスマスガーデニングの主役として楽しめます。

ゴールドクレスト

ゴールドクレストは北アメリカ原産のヒノキ科の針葉樹で、洋風建築にふさわしい樹形で人気の高い、日本の代表的な庭木です。植えてから5年間は特に剪定の必要はありません。放置しておいても美しい樹形が保てます。希望の背の高さになったら、頂点を摘みとることで成長を止めましょう。

木の特徴

さまざまな形に剪定を楽しむことが可能なコニファーは、常緑性の針葉樹です。その成長速度は緩やかで、庭木として植えた時点で背の高さが40cmぐらいだったとすると、5年でようやくその4倍、160cmほどに成長します。好みの高さに剪定で調節できるので、中木としても低木としても育てることが可能です。

日本の代表的な植木の種類⑥


ハナミズキ(落葉樹)

ハナミズキは、春に咲く明るい色の花には白花と淡紅色の種類があり、どちらも魅力的です。秋にはモミジと同じぐらい美しい紅葉が見られ、かわいい実が赤く色づきます。実はあまりおいしくはありませんが鳥たちの大好物なので、庭木として植えておくとバードウォッチングが楽しめるでしょう。

木の特徴

観賞期の長いハナミズキの花の秘密は、実は「花ではない」ということです。花のように見える部分は「総苞」と呼ばれる花のつけ根の葉で、これが四枚の花弁のように見えています。中心部の薄緑の粒が、花なのです。ハナミズキは落葉中木で、庭木として植える場合は3mぐらいに剪定して育てます。

日本の代表的な植木の種類⑦

モミジ(落葉樹)

モミジには葉の形や紅葉の仕方でさまざまな種類がありますが、日本で庭木として代表的なのは「イロハモミジ」と「ヤマモミジ」です。日本庭園を彩る植木としても有名で、秋の紅葉シーズンにはたくさんの観光客が訪れます。また、自宅に和風の坪庭を設ける方に人気の庭木です。

イロハモミジ

イロハモミジは落葉高木で、特別手をかけなくても自然な美しい樹形に育ちますので、庭木としておすすめです。低木として育てたい場合は、剪定によって樹高を調節することもできます。秋の紅葉が美しく、落葉はかさかさに乾燥し軽くなった葉が落ちますので、始末も簡単です。

ヤマモミジ

盆栽として育てることもできるヤマモミジは、日本の代表的な植木です。あまりイメージはないかもしれませんが、4月中旬頃かれんな花が咲きます。5月になるとうさぎのような耳がついた赤い種がつき、くるくると風に乗って散る様子もかわいいです。ヤマモミジは、種から育てることもできます。

木の特徴

イロハモミジは日当たりの良い場所で育てると、秋の紅葉は美しい赤色になります。一方ヤマモミジは、黄色、赤、緑の葉の共演が眺められるのが特徴です。モミジは自然の伸びやかな造形が魅力ですので、あまり剪定を加えずその優雅な広がりを生かすように育てましょう。

日本の代表的な植木の種類⑧

ヤマボウシ(常緑樹)

ヤマボウシは、樹高が10~15mにもなる落葉高木で、一見するとハナミズキとよく似ています。ハナミズキとの違いは開花時期が遅いことです。春の花が終わり、花の少ない梅雨時期に花咲かせてくれます。常緑性のヤマボウシ「ガビサンヤマボウシ」「ヒマラヤヤマボウシ」「サマーグラッシー」なども人気です。

木の特徴

花の色は白やピンク、クリーム色で、6月から10月頃にかけてゆっくりと咲きます。ヤマボウシは花が終わった9月頃実をつけ、その実は生食も可能です。甘くて果実酒やジャムに利用されますが、実の見た目がとげとげしいため、食べられるイメージを持たない方も多いようですね。

日本の代表的な植木の種類⑨


ここまで、シンボルツリーにもなり得る中木以上の木をご紹介してまいりました。では、植木に使われる代表的な低木(人間の身長より低いもの)には、どのようなものがあるでしょうか。こちらでまとめて紹介いたします。

ムラサキシキブ

ムラサキシキブは、初夏に開いた花が秋に結実し、つややかな紫の実を鈴なりにつける美しい低木です。和風庭園にも洋風庭園にもマッチし、剪定にも強く年々大きくなります。最初は30cmほどの草のような苗が、数年後には1~2mの低木に育つのが特徴です。挿し木などで簡単に増やせます。

キンシバイ

初夏にまぶしい黄色の花を咲かせるキンシバイは、日本を代表する低木のひとつです。生育スピードが速いので鉢植えより庭植えに向いています。耐暑性・耐寒性ともに強く、半常緑性で、青みがかった濃い緑色の葉も花に劣らず美しい庭木です。病害虫の心配もほとんどありません。

ローズマリー

ハーブとして知られるローズマリーは、花期が長く、淡いブルーの小花を穂先に咲かせる低木です。ハーブ苗として購入した時は20cmほどのものが、数年で木質化し立派な低木に成長します。枝垂れるように伸びるので、高い位置から垂れるように植えると、より美しい花姿を演出できますよ。

コニファーグランドカバー

お庭のシンボルツリーとしても人気の高いコニファーの、グランドカバータイプです。ウィルトニー、ブルーカーペットなどさまざまな品種があり、中にはコニファー独特のとげとげ感がなく柔らかい葉のタイプもあります。ボリュームがありますので、大きな庭木の足元を覆うのに最適です。

日本の代表的な植木の種類:まとめ

常緑樹は葉を落とす量が少なく、庭の掃除が楽なので好まれます。花や緑の少ない冬場に、貴重なグリーンとして庭を彩る木です。一方落葉樹は冬は枝のみになりますが、春には花、秋には実と美しい紅葉を見せるタイプが多く、四季を通じて楽しめます。どちらもそれぞれに魅力的なので、混在させるのも素敵ですね。

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