常緑樹とは
一年中緑の葉をつける樹木
常緑樹は、一年中を通して変わらず緑色の葉をつけているように見える樹木のことです。まったく生え変わらないわけではなく、1~3年ほどのサイクルでゆっくりと新しい葉に生まれ変わります。葉があるものだけでなく、実が生る果樹や、花を咲かせる樹木も含まれます。
庭木に常緑樹がおすすめな理由
理由その①生命力が強い!
常緑樹には生命力の強い種類が多く、冬場でもゆっくりと成長を続けるほどです。 乾燥に強く、寒い土地でも育つ種類が豊富で、庭づくり初心者が苗木から植えてもしっかり成長するため、DIYの一環として植えることもできるので人気です。
理由②手入れが簡単!
生き物である以上、植えたあとには定期的なお手入れが必要です。ですが常緑樹は、比較的手入れが簡単です。また病害虫に強い種類を選ぶことで、消毒をあまりしなくて済むというメリットもあります。果樹なら、無農薬栽培を目指すことも可能です。
理由③好みの木が見つかりやすい
常緑樹の中には、見た目がユニークな木や、緑一色ではなく葉に模様がある木、果樹もあります。自分の庭にあったらいいな、と思うものを選ぶことができます。 また背が高い樹木は植えるだけで目を引き、庭の空間を広く見せます。目隠し効果もばっちりです。
常緑庭木おすすめランキング第1位『シマトネリコ』
おしゃれで育てやすいおすすめ常緑樹
お庭造りのプロからもおすすめされることが多い、常緑樹の1つです。病気にも害虫にも強く、成長スピードも早いのが特徴。 また、どんなタイプの庭にもよく合うとされます。
シマトネリコの手入れ
3月から10月頃、新しい枝がだんだん増えてきたら手入れの時期です。成長スピードが速いので、放置するとどんどん生い茂ってしまいます。一方で枯れにくいので、好きな高さに切り詰めて調整できるのもシマトネリコの特徴です。
目隠し効果も高い、シマトネリコ
沖縄など暖かい地方では、大人でも幹を抱えられないほど大きくなります。どんどん成長するので、場所にあった大きさに手入れすることで、高い目隠し効果を得られます。
常緑庭木おすすめランキング第2位『ハイノキ』
成長がゆっくりだから手入れも簡単
成長がゆっくりなハイノキは、都内でも育てやすいとして、人気があります。 暖かい気候を好みますが、関東地方程度の寒さなら耐えてくれます。春になると白くて小さな花をつけるので、お庭のアクセントにもなります。
ハイノキの手入れ
常緑樹の中でもとびきりのんびり成長するハイノキは、枝を切りそろえたり落としたりする必要はほとんどありません。 ですが根の位置が浅く、乾燥に弱いので、夏場は水やりが必要になります。なので、半日陰ぐらいの場所に植えるくらいがちょうどよい木です。
常緑庭木おすすめランキング第3位『ヤマボウシ』
お庭に華やかさを演出
木の形が綺麗で人気なのですが、丈夫で育てやすいので、植えるだけでもその場を華やかにしてくれると言われています。庭に植える時は、12月から3月という寒い時期がおすすめです。
ヤマボウシの手入れ
手入れの時期は12月から1月頃がおすすめです。 ヤマボウシは花が可愛らしい木なので、花のつぼみがある枝を落とさないようにしましょう。枯れた枝や、密集している枝を枝元から切り落とします。
果樹をお探しの方にもおすすめ!
ヤマボウシは、花が咲いた後に実がつきます。 この実は食べることができます。完熟すると甘く、食感も良いと人気です。果樹を探しているけど手入れの面が心配、という人にもおすすめです。
常緑庭木おすすめランキング第4位『竹』
和風はもちろん、洋風の庭にもおしゃれにマッチ
地中に広く根を伸ばす竹は、増やし方が簡単な上に、目隠し効果もばっちりです。 洋風の庭にもおしゃれにマッチしてくれるので、モダンな雰囲気の庭づくりが楽しめます。
竹の手入れ
どんどん成長するので高くなりすぎないように手入れをする必要があります。 朱竹など、背丈があまり高くならない種類の竹を選ぶのもいいでしょう。
枝を切り落とすとそこから葉が生い茂らなくなるので、葉を残して節を切ります。勢いのある上向きの枝を残すと、サラサラとなびいて丁度良いサイズになります。
種類によってはタケノコが生えることも
成長するにつれて、タケノコが生えてくる竹もあります。 コンクリートを突き破る程に生命力が強いので、植える前にしっかり対策をしておかないと、隣家とのトラブルになりがちです。 一方で、食べられる種類の竹を選べば、採れたてタケノコが楽しめるというメリットもあります。
常緑庭木おすすめランキング第5位『ソヨゴ』
葉音と実が特徴的
カサカサという葉音と、可愛らしい赤い実が特徴的な常緑樹です。 常緑樹の中では成長スピードが緩やかなので、枝をたくさん切り落としたりしなくてもいいのが人気の理由です。葉と葉がくっつきあうように生えるので、庭を上手にカバーしてくれます。
ソヨゴの手入れ
ソヨゴは丈夫な樹木ですが、稀に病害虫がつくことがあります。消毒や殺菌をこまめにしておくと安心です。 また雄と雌の区別がある樹なので、赤い実をつけたいときには雌の木を選んだ方がいいでしょう。
常緑庭木おすすめランキング第6位『マサキ』
視線カバーにうってつけ!強い風でも大丈夫
マサキは昔から目隠しの目的で使われてきた常緑樹です。 高さがそれなりにあるにも関わらず、強い風にも動じません。育てやすいので、自分で苗を買ってきて植える人もいるほどです。種類によっては、おしゃれな白い縁取りの葉をつけます。
マサキの手入れ
植え付けの時期は年に2回あり、春先の4月前後、もしくは秋になった9月ごろが適しています。 日当たりが多少悪い場所でも元気よく成長し、低い高さの生垣から、隣家からの目隠しになるほど高い生垣まで、自分の好みに合わせて作れます。
肥料も冬場に1度与えるくらいでよいので、手入れは比較的楽な樹木です。
常緑庭木おすすめランキング第7位『オリーブ』
庭に果樹を植えたい人におすすめ
植木鉢で育てることもできるオリーブは、優しいグリーンの葉が特徴的です。 成長はやや早く、関東より南であれば問題なく成長します。果樹として実も食べられる一方で、木の葉を乾燥させると美容効果のあるお茶や入浴剤になるとされます。
オリーブの手入れ
もとが暖かな地域の果樹なので、寒さには弱めですが、夏の暑さには強く乾燥も平気です。そのため水やりは根元の土が乾いたら水をあたえる程度で大丈夫です。
ほっそりとした見た目はおしゃれですが、風で倒れやすいのでしっかり根付くまでは支柱を立てると良いでしょう。気温が低い地域なら夏は植木鉢で育て、寒くなったら家の中に入れるという方法もあります。
常緑庭木おすすめランキング第8位『月桂樹』
別名ローリエ、お料理にも最適
月桂樹は、ローリエとも呼ばれる常緑樹です。 見た目よりも丈夫な木で、日陰に植えても成長し、背を低くするように刈り込んでも大丈夫。料理以外に、リースの素材としてインテリアにも使えます。
月桂樹の手入れ
水やりも殆ど必要なく、肥料も2月頃に1度あげる程度で大丈夫です。しかしカイガラムシという病害虫がつきやすいので、夏を目前とした6月あたりに薬剤散布をしておくと良いでしょう。
また葉を料理に使いたいときには、乾燥させたほうがベターです。生のままでも大丈夫ですが、葉の青臭さが出やすくなります。
常緑庭木おすすめランキング第9位『ナンテン』
縁起の良さならNo.1
「難を転じる」という縁起の良さから人気なのが、ナンテンです。 夏は白い花、冬は赤い木の実と、四季を通じて見た目にも綺麗なのがポイントです。ナンテンの種類には、真っ白な実をつけるシロナンテンもあります。
小鳥たちもやってくるナンテン
小鳥たちが実を食べにやって来るナンテンは、バードウオッチングを目的に庭に植える人も多くいます。 ですが実の落ちる場所が地面ではなくコンクリートの上だと、掃除が必要になることもあります。植える場所を選ぶことがポイントです。
常緑庭木おすすめランキング第10位『シラカシ』
日本の家を守ってきた常緑樹
シラカシは、長寿、勇気、力といった花言葉を持つ常緑樹です。昔から海岸沿いで風を防ぎ、住宅地で火事から家を守るために育てられてきました。 どんぐりが生る木なので、季節になると可愛らしい木の実を目にすることができます。
成長が早いので手入れは必須!
丈夫で、どんな場所でも元気よく育つシラカシは、生垣にするならこまめな手入れが欠かせません。放置するとどんどん成長し、思わぬトラブルの原因になることも。 必要な高さになってきたら、それより上の部分をどんどん刈り取って大丈夫です。
番外:はじめての果樹ならレモンがおすすめ!
収穫の喜びが味わえる!
レモンは、かんきつ類としては育てやすく、初心者向けです。 見た目もおしゃれで、レモンはお菓子や料理にお掃除など、幅広く活用できます。種類も豊富で、自分の暮す場所の気候に合うものを選ぶとより育てやすくなります。
自分の庭に合うレモンを探そう
レモンには木が大きく成長するものや、実るまで数年かかるものなど、種類によって特徴があります。 自分の庭や気候に合わせて育ちやすい品種を探すと、より育てやすくなります。
庭木は庭の印象作りに大切
庭に1本でも木があると、その庭の印象が一気に変わります。狭い庭でも木で高低差を出すことで、庭を広々と見せることもできます。家のシンボルとして、家族にとって大切な木を選んで見るのもおすすめです。 手入れの楽しみも味わえるので、1本植えてみてはいかがでしょうか。