そのまま使える花工場観葉植物用
ボロニアの特徴や品種
ボロニアは小さくてかわいいピンクの花をたくさん咲かせてくれる常緑の植物です。水やりなどの管理が難しく暑さ寒さにも弱いので、育て方にたくさんの注意点があります。開花時期なのに花が咲かない、根が腐って枯れるなどの問題がよくあるのです。
綺麗だけど気難しい、そんなボロニアの育て方をご紹介します。
ボロニアの特徴
ボロニアはオーストラリア原産の常緑低木の植物です。無数の細い枝が密集して生えて、そこにたくさんの小さいピンク色の風鈴のような花を咲かせます。柑橘系の香りがしますが、実はミカン科の植物なのです。
開花時期の2~5月は日当たりがよく風通しのよい場所を好みます。日本では夏の湿度が高すぎたり、冬の寒さに耐えられないことが多いので、鉢植えにして管理しやすい室内で栽培する場合がほとんどです。
ボロニアの種類
ボロニアは品種の数が多く140種を超えるとも言われていますが、その中でも特に人気のある原種や園芸品種をご紹介します。どれも花が美しく、香りがよいボロニアの特徴を備えていますが、それぞれ固有の特徴もあって楽しいものばかりです。
ボロニア・メガスティグマ
ボロニア・メガスティグマは、一般的にはブラウンボロニアと呼ばれる品種です。ピンクの花をたくさん付けるボロニアとは一味違ったシックな印象が素敵ですね。黄色の花を付ける品種もあります。香りも強く、花と葉から甘い香りを漂わせます。
ボロニア・フラセリ
ボロニア・フラセリはオーストラリアのシドニーが原産のボロニアです。一般的なボロニアと違い、熱帯雨林など湿った土壌を好みます。一般的なボロニアは50cm程度の低木ですが、フラセリは樹高が高く、大きなものは2メートル以上です。
ボロニア・ピンナタ
ボロニア・ピンナタは多数のピンクの花と羽状の葉が特徴のボロニアです。ピンナタはラテン語で「羽毛のある」という意味で、その見た目から名付けられました。オーストラリア東部の沿岸地域が原産です。かわいらしいボロニアですね。
ボロニア・クレヌラタ
ボロニア・クレヌラタは細い枝に所狭しと葉が出ているのが特徴のボロニアです。綺麗に開いたピンクから赤紫の花をたくさん咲かせます。オーストラリア西部の固有種ですが、湿地帯から岩場、塩湖のほとりなど多様な土壌に生育しているのが特徴です。
ボロニア・ヘテロフィラ
ボロニア・ヘテロフィアは通称レッド・ボロニアとも呼ばれ、三叉の葉とベル型で濃いピンクから赤色の花が特徴です。その花の色と形状からピグミー・ランタンの愛称で呼ばれることもあります。
ボロニア・ピローサ
ボロニア・ピローサは枝葉に毛が生えていることから一般的にヘアリー・ボロニアとして知られています。名前は見た目から付けられていて、ピローサはラテン語で毛深いという意味です。オーストラリア南東部の固有種で、白やピンクの花をたくさん咲かせます。
ボロニアの花言葉は?
ボロニアの花言葉は香りに由来する「芳香」や見た目から連想されたと思われる「心が和む」「にぎやかな人柄」「印象的」などがあります。一緒にいて心が和む友人や恋人、にぎやかな人柄の方にプレゼントするのがよさそうですね。
ボロニアの植え方、置き場所
ボロニアは鉢植え?地植え?
ボロニアはデリケートな植物で、日本の気候では多湿や霜に注意した育て方が必要です。こういった問題では場所を移動できる鉢植えでの育て方が管理しやすいので、室内で鉢植えとして栽培するのがよいでしょう。
どうしても庭木として地植えしたい方もいるかと思いますが、条件が難しいので場所を見つけるのが大変だと思います。場所があっても安定して栽培するためには管理に相当な手間を要します。
ボロニアの鉢植え、置き場所
ボロニアは酸性の土壌を好みますので、鹿沼土などで酸性の用土を作りましょう。水はけを考慮して軽石なども混ぜるとよいです。そこに遅効性の肥料を混ぜておきます。
市販の苗から大きめの鉢に植え付けますが、花が咲いている場合は根を崩さないように、咲いていない時は根鉢の外側をちょっと崩して植え付けましょう。
開花時期(2~5月)は室内で日当たりがよく風の通る場所に置きます。夏場は半日陰の涼しい室内に移しましょう。
ボロニアの植え替え
植え替えは花が咲いていない頃、なるべく9月に行います。鉢から取り出したら、根鉢のまわりを少し崩して大きめの鉢に植え替えましょう。用土は植え付けの時と同様に鹿沼土などの酸性の土に軽石などを混ぜたものに植え替えます。
どうしても2月から5月の開花時期に植え替えが必要な場合は、根鉢を崩さずストレスをかけないように丁寧に植え替えましょう。
ボロニアの地植えに挑戦
ボロニアを庭木として地植えしたい時に、適切な土壌を保てるように管理できるか確認してみましょう。
まず冬の夜間にも気温が5℃以下にならず、霜が降りない温かい地域である必要があります。開花時期の2月後半から5月中は日当たりを良くできて、夏場には涼しい半日陰になる場所がよいです。夏場だけ屋根を作るなど工夫してみてもいいですね。
このような条件を満たせる場所があるなら挑戦してみてはいかがでしょうか。
土壌の作り方を知りたい方におすすめの記事
植物に合わせた土の管理は、植物の育て方の基礎であり最重要テクニックでもあります。そんなガーデニングの基礎を学べる記事の紹介です。記事を読んで土作りの基礎を学ぶことで植物栽培の成功率はぐんと高まることでしょう。

土壌改良ってどうするの?植物をより元気に育てる土作りの基礎をご紹介!
ガーデニングをしていると追肥だけでは花が上手に咲かないというトラブルも出てきます。そんなときは土壌改良をしてみましょう。花壇を造るとき花をき...
ボロニアの栽培、育て方
ボロニア栽培の水やりは管理が難しい
ボロニアの育て方で最難関なのが水の管理です。ボロニアは水をたくさん必要とする植物ですが、一方で根が腐りやすい弱点を持ちます。たっぷりの水を与えつつ、ぬるい水に長時間あたって根腐れさせないように管理するのはとても大変です。
日当たりが悪いと咲かないため、開花時期は日当たりのよい場所に置き、夏場は半日陰の涼しい場所に鉢を移動しておきましょう。たっぷりと水を与えても根が煮えにくく乾燥もふせぎやすくなります。
水やりの方法
ボロニアは適切な場所で用土が乾いたらたっぷり水やりするのが基本です。
夏場は室内で涼しく風通しのよい半日陰に移して、それ以外の時期は室内で日当たりの良い場所に鉢を移動しましょう。日当たりが悪いと花が咲かないので置き場所は重要です。適切な場所で乾いたらたっぷりと水やりします。
乾燥すると葉が落ちてしまいますし、その状態から回復させるのは殆ど不可能です。枯れることがないように水はきらさず与えましょう。
ボロニア栽培に適した肥料
植え付け、植え替えの時に用土に混ぜるのは遅効性の肥料を推奨します。追肥として後から与える肥料は、リン酸が少なめのいわゆる谷型の液体肥料を3~4月、9~10月の成長期に与えるのがよいでしょう。
市販の肥料にはチッ素・リン酸・カリの成分バランスがパッケージに前述の順番で記載され、これは世界共通の表記です。3つの成分をグラフにした時の見た目から、中央のリン酸が少ない肥料を谷型と呼びます。
そのまま使える花工場観葉植物用
ボロニアの剪定、切り戻し
ボロニアは花後に切り戻しをすると、蒸れや水切れが起こりにくくなり枯れるのを防ぎやすいのでおすすめです。
夏場の高温多湿が苦手な植物なので花が咲き終わった5~6月に新芽が出たら剪定します。なるべく梅雨の多湿が始まる前に丈が半分ほどになるまで切り戻しましょう。
剪定した枝に新芽があれば挿し穂として挿し木で使えます。
ボロニアの増やし方は挿し木
ボロニアは切り戻しで剪定した枝に新芽がついていると挿し穂として使うことができます。先から10cm以下のところでカットして、いつものボロニアの用土より少し軽石を増やした水はけのよい用土に挿しましょう。
出来上がったらたっぷりと水を与えて室内で管理していきます。土が乾いたら、その都度たっぷり水やりしましょう。一月程度で根が張り、育てば植え替えすることができます。
ボロニアの病気、害虫対策
ハダニやアブラムシに注意
ボロニアはアブラムシやハダニなどの害虫が発生することがあります。害虫は梅雨明けで湿度が落ち着き、気温が高くなった頃から出始めるので、その前から葉水などで予防しておきましょう。
葉水は水やりの時に、用土だけでなく枝葉にも霧吹きなどで水を与える事です。葉水をする時に日当たりがいいと蒸れの原因になりますので、鉢を半日陰になる涼しい室内に移動してください。
適切な害虫対策のすすめ
ガーデニングをしていれば必ず戦うことになるのが害虫です。適切に対処して退治できなければ他の植物にまで広がってしまうこともあります。特にアブラムシとは絶対に一度は戦うことになるでしょう。
しかし、きちんとした対策はもちろん、予防ができれば戦わずして勝つことも夢ではありません。是非リンクした記事を読んでアブラムシに備えてください。

【無農薬で安全】手軽にできるアブラムシ対策!予防から駆除方法まで徹底紹介!
気づいたら大量発生しているアブラムシ対策。優れた殺虫剤はあるけれど、野菜や小さな子どものいるご家庭だったら気になって使えませんよね。 今...
まとめ
ボロニアは鉢植えにして室内で楽しむのがおすすめ
いかがでしたか?ボロニアはデリケートな植物ですが、殆どの問題は置き場所に気をつければ対処することができます。花が咲かないのは日当たりが足りない場合が多いですし、枯れる原因は夏場も暑く日当たりのよい場所に置いたままであることが多いです。
適切な場所に置いて、水を切らさないことがボロニア栽培では重要になります。ボロニアは管理が大変な植物ですが、ピンクの花をたくさん咲かせてくれた時の感動は格別です。
ボロニアが気になる方はこちらをチェック!
当サイトでは『【鉢植え栽培向き】ボロニアの育て方!水やりの頻度や日当たり条件を徹底ガイド!』の他にも、植物についての記事をたくさん掲載しています。
綺麗な花を咲かせるいろんな種類の植物の紹介や、育てるのが難しい植物の栽培方法など沢山掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。くらしーのではみなさんが植物やアウトドアをより楽しめるような情報をお届けします!

【初心者向け】ミニバラの育て方ガイド!失敗しない栽培のコツを基礎からご紹介!
鉢植えで室内を飾るのも、地植えにするにもいい、小さくて可愛いミニバラ。種類も豊富で年中出回っていますね。ここでは思わず購入したものの、育て方...

パフィオペディルムの特徴とは?難しいといわれるパフィオの育て方をご紹介!
パフィオペディルム(パフィオペディラム)は、カトレア・シンピジウムなどの世界4大洋ランのひとつです。栽培方法が難しいといわれますが、管理すれ...

【ネジバナの育て方】雑草なのに人気!意外と難しいネジバナの簡単な育て方とは?
ネジバナという植物をご存知でしょうか。最近は園芸店でも見かけることが多くなったとても慎ましやかな花です。芝生の間などで自生しているのを見かけ...