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パフィオペディルムの特徴とは?難しいといわれるパフィオの育て方をご紹介!

パフィオペディルム(パフィオペディラム)は、カトレア・シンピジウムなどの世界4大洋ランのひとつです。栽培方法が難しいといわれますが、管理すれば初めての方も大丈夫です!パフィオペディルム(パフィオペディラム)の特徴・種類・育て方・植え替えなどの方法を紹介します。
2020年8月27日
片山既読
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はじめに

パフィオペディルム(パフィオペディラム)は、東南アジアや中国南部、インドなどを原産地とした洋ランの一種です。カトレヤ・デンドロビウム・シンビジウム、そしてパフィオペディルムを加えた4種類のランを四大洋ランと呼び、古くから園芸家に愛されてきました。パフィオペディルム(パフィオペディラム)その種類は、原産種や交配して作られた品種など、花の色、かたちに多くのバリエーションがあり、お好みのパフィオペディルム(パフィオペディラム)を見つけることができると思います。ここでは、パフィオペディルム(パフィオペディラム)の魅力をご紹介します。

育てるのは難しい?

洋ランは育てるのが難しいと思って、なかなか手を出せない人も多いのではないでしょうか?特に初心者のかたは、なおさらそう感じるのではないでしょうか?確かに多くの洋ランの栽培は温度管理など少し難しいですが、パフィオペディルム(パフィオペディラム)は、洋ランのなかでは寒さに強く、花持ちもよく、比較的栽培方法がやさしい種類となります。パフィオペディルム(パフィオペディラム)の花は、色やその形に多くの魅力的なバリエーションがあります。まずは、栽培するときにつかんでおきたいパフィオペディルム(パフィオペディラム)の特徴を紹介します。

パフィオペディルム(パフィオペディラム)の特徴

パフィオペディルム(パフィオペディラム)のふるさとは?

パフィオペディルム(パフィオペディラム)は、ラン科・パフィオペディルム属に分類されます。パフィオペディルム(パフィオペディラム)の原産地は熱帯・亜熱帯に属する東南アジアや中國南部、インドですが、標高1000m程度の山地を原産地としています。原産地では野生種が少なくなっており、ワシントン条約で取引が規制されている種類もあります。多くの洋ランは、木に寄生して育つ種類が多いのですが、パフィオペディルム(パフィオペディラム)は地上に根をおろして成長する種類もあります。

パフィオペディルム(パフィオペディラム)は寒さに強い

パフィオペディルム(パフィオペディラム)は、東南アジアなど暑い国が原産地ですが、1,000メートルほどの山地を生息しているため、ほかの洋ランに比べると比較的低温に強いという特徴あります。ほかの洋ランが育つことが難しい低温の環境でも、パフィオペディルム(パフィオペディラム)の栽培ができます。種類によりますが、10℃くらいの温度に耐えることができると言われています。パフィオペディルム(パフィオペディラム)は、温室などの特別な設備は必要なく、リビングでも育てることができます。

パフィオペディルムという名前の意味、花言葉は?

パフィオペディルム(パフィオペディラム)という名前は、袋状の花が女性の靴に似ていることから、ギリシア語のパフィア(ヴィーナス)とペディロン(サンダル、上靴)の言葉から名づけられました。女神のスリッパという意味です。英語ではレディースリッパと呼ばれています。花言葉は、思慮深い・優雅な装い・官能的という意味があります。ヴィーナスは愛と美の女神であり、そのいでたちから連想される言葉が、パフィオペディルム(パフィオペディラム)の花言葉になりました。

パフィオペディルム(パフィオペディラム)の品種

パフィオペディルムは、パフィオペディラムとも呼ばれます。正式名称はパフィオペディルムですが、園芸種ではパフィオペディラムと呼ばれています。古くから栽培され、交配も進んだことから、多くの品種がつくられてきました。パフィオペディルムの種類は、パフィオペディルム原種、花の咲く数が多い種類を交配したパフィオペディルム多花交配種、一輪咲きの種を交配したパフィオペディルム交配種、複雑な交配を経て誕生した大きな花の咲くパフィオペディルム大輪整形交配種などがあります。ここではパフィオペディルムの代表的な品種を紹介します。

パフィオペディラム・ロスチャイルディアナム


パフィオペディラム・ロスチャイルディアナムは、ボルネオ島の原産です。ボルネオ島の標高600メートルから1,500メートルほどの山地に生息しています。その名前は、ランの愛好家であるイギリスのロスチャイルド男爵からつけられています。花持ちもよく、大きく育つことが特徴の品種で、花茎は50センチほどの高さになり、優雅で大きな花をつけます。春から夏に開花します。少し栽培の難しい品種ですが、パフィオペディルム(パフィオペディラム)の王と呼ばれる代表的な品種です。

パフィオペディラム・デレナティー

パフィオペディラム・デレナティーはベトナム中部の原産です。特徴は寒さに強いパフィオペディルムのなかでも、より寒さに強い品種で、栽培がやさしい種類となります。花はさくらを思わせる薄いピンクで、女性に人気があります。その可憐な姿から、パフィオペディルム(パフィオペディラム)の女王と呼ばれています。甘い香りがあります。花は冬から春にかけて開花します。

パフィオペディラム・ベラチュラム

パフィオペディラム・ベラチュラムは、ミャンマーやタイの中高地原産です。パフィオペディルム(パフィオペディラム)の種類としては、小型で高さ20センチほどです。小さい品種なので置き場に困らず、ご家庭での栽培に適した品種といえます。春から夏に開花します。花には細かな紫色の斑点が入り、ずんぐりしている花の形がユニークです。

パフィオペディルム・インシグネ

パフィオペディラム・インシグネは、インド原産です。開花時期は冬です。この種類は昔から有名で、花は緑地に褐色の斑点を持ちます。花は小さいですが、栽培がきわめて容易なため、非常によく栽培されます。栽培が簡単なので入門種としておすすめです。黄緑花の変種があり、これも含め、多くの交配品の親となっています。花は12月に開花するので、よくクリスマスに飾られます。

パフィオペディラム・ツヤイケダ

パフィオペディラム・ツヤイケダは、約50年前に日本で生まれた交配種です。ツヤイケダという名前は、日本を感じさせてくれますね。パフィオペディルム(パフィオペディラム)の花は、細かな線や斑点がはいる種類が多いのですが、パフィオペディラム・ツヤイケダは線や斑点もなく、クリーム色の気品のある花を咲かせます。香りはありません。花は秋から冬に開花します。

パフィオペディルムの育て方①入手方法

ここからはパフィオペディルム(パフィオペディラム)の栽培方法を紹介します。洋ランは難しい、難しいと思っているみなさんも、いくつかの注意点を守っていただければ、パフィオペディルムの栽培は難しくはありません。パフィオペディルム(パフィオペディラム)は、園芸種としての歴史も古く、容易に入手することが出来ます。ただし、新しい品種や珍しい品種の場合は、洋ラン専門店やネットでの通販を利用してください。始めて栽培する場合は、ある程度大きな株の購入をおすすめします。小さな株はまだ弱く、管理がむずかしくなることがあります。

パフィオペディルムの価格

よく出まわっている園芸種は、1,000円から3,000円程度で購入できます。同じものでも大きな株になるともう少し高くなります。新しい品種やめずらしい品種だと一株20,000円以上になる場合があります。初心者の方は、お手軽な価格帯のパフィオペディルムを購入して、経験を積み、次の品種へステップアップするのがいいのかもしれません。パフィオペディルムは、洋ランのなかでは入門種として入りやすい種類ですので、ぜひともチャレンジしていただきたいと思います。

パフィオペディルムの育て方②置き場


パフィオペディルム(パフィオペディラム)は低温に強く、その原種は1,000mくらいの涼しい山地に生息しています。しかし、その耐えれる温度は5℃程度で、戸外で冬を越すことは難しいでしょう。冬は10℃以上となる室内で管理してください。夏は強い日差しを避け、涼しい場所に置いてください。春と秋は、風通しの良い日かげにおきましょう。冬は室内に置くことをお勧めします。ただし冬とはいえ、直射日光があたる窓際は避けてください。

パフィオペディルムの育て方③植え替え

花が終わったら、次の春に植え替えをします。根を折らないように古い土や傷んだ根を取り除き、新しい土で植え替えましょう。土は軽石(日向石など)とパークチップを混ぜたもの使ったり、ミズゴケを湿らせて根を包むように植え替えます。ミズゴケは水持ちもよく、パフィオペディルム(パフィオペディラム)のような根に水を貯めることが難しい種類には向いています。しかし、あまりに水持ちが良すぎるので、根を痛める可能性もあります。初めての方は、園芸店などで洋ラン用の栽培土が販売されていますので、植え替えのときに利用するのもよいでしょう。

パフィオペディルムの育て方④水やり

水やりのタイミングは、表面の土が乾き始めたら、たっぷりと水やりをしてください。夏は乾きやすいので朝と夕方に水やりをしましょう。パフィオペディルム(パフィオペディラム)は水はけのよい土地を好むので、受け皿に水が溜まってしまうと根が傷んでしまいます。また、葉の付け根に水がたまると、花芽が生長する前に腐る場合があるので注意してください。パフィオペディルムの葉ではなく、根に水をかけるように水やりするといいでしょう。

パフィオペディルムの育て方⑤肥料

4月から10月の暖かい時期に、市販の固形肥料を月に1回、もしくは液体肥料を2週間に1回与えます。洋ラン用の肥料が売っているので、利用するのもよいでしょう。開花しているときは、肥料は必要ありません。花が終わったら、肥料を与えてください。肥料を多く与えると、根が傷むことがあります。規定の量より少なく与えることがポイントになります。

パフィオペディルムの育て方⑥増やし方

種でも増えますが、一般的ではありません。花が終わったら新しい株が出てきますので、株分けをおこなってください。春の暖かい時期に株分けをおこない、その際は小さな株に分けないようにしましょう。土は植え替えときと同じように軽石とパークチップを混ぜたものやミズゴケを使ってください。株分けした苗の根は弱くなっていることが多く、水持ちをよくするため通常より多く水やりをしてください。しばらくの間、直射日光が当たらない場所に置いてください。

パフィオペディルムの育て方⑦花芽の管理

パフィオペディルム(パフィオペディラム)の花は、新しい株から花茎が伸びてきます。種類によっては、花茎の長さが40センチくらいになるので支えをしてください。支えがないと、ふとした拍子に折れてしまうことがあるので注意が必要です。開花すると一か月ほど咲き続けます。花持ちがよいので、ご家庭で長く楽しむことができます。ここがパフィオペディルムの人気のひとつです。花が終わったら、新しい株に栄養をまわすために、花茎を根本からカットしてください。
 

パフィオペディルムの育て方⑧花が終わったら

花が終わったら、花茎の付け根からカットします。花茎をカットすることで、栄養を種子に行かないようにして、新しい株が大きく育つようにします。新しい株からは翌年の花が出てくるので、花茎のカットは翌年の花に影響します。パフィオペディルム(パフィオペディラム)は一度花が終わったらその株からは、二度と花は咲きません。花が終わったら、肥料をやるのを忘れないようにしてください。


パフィオペディルムの育て方⑨病気や害虫

軟腐病

土のなかの細菌が原因の病気、湿度が高いと感染しやすくなります。感染すると根元が茶色になり、そこから腐りはじめ、次第に枯れてしまいます。軟腐病に感染したなと思ったら、その腐った部分を切り取ってください。軟腐病は一度感染するとなかなか治らない病気です。そのため予防が大切になります。風通しのよい場所に置き、植え替えのときは株の間隔をあけるようにしてください。そして軟腐病を予防するための薬を散布してください。

カイガラムシ

葉や茎に寄生して養分を吸い取る害虫です。カイガラムシは白くて丸いので、見つけやすいでしょう。見つけたら、ピンセットを使って取り除いて下さい。薬剤を散布しても駆除できますが、成虫になっていたら薬は効きにくくなります。カイガラムシの駆除に、天敵であるテントウムシに手伝ってもらう方法があります。テントウムシを見つけてきて、カイガラムシがついている株に、そっと載せてあげるだけです。天敵を使って駆除するエコな方法ですね。パフィオペディルム以外の植物にも応用できる方法です。

まとめ

今回はパフィオペディルム(パフィオペディラム)を紹介させていただきました。洋ランの入門種としてはお勧めできる品種です。手塩をかけて育てて、きれいな花が咲いたときの感動はひとしおです。花持ちもよく、花の色や形も多くのバリエーションがあります。色とりどりの品種を育てて、ご家庭を彩るのもいいかもしれませんね!

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パフィオペディルムの紹介はいかがだったでしょうか?洋ランに興味がある方は下のリンクをのぞいて見てはいかがですか?パフィオペディルムとは、ひと味違った洋ランの魅力を発見できるかもしれませんよ!