三浦海岸の河津桜とは
一度目にしてみれば心が安らぐことも必然な、この河津桜。まずは三浦海岸のお花見のスポットにはどんな由緒があるのかなど、基本的なところからお伝えすることから始めます。(当記事は2019年7月4日時点の情報を元に掲載しています。)
関東で有数の河津桜の名所
数々のお花見の名所が出揃う神奈川にあって、三浦半島で見られるこの桜のスポットは知名度も高めです。その理由は三浦海岸の桜並木が、冬に咲く種類の河津桜を中心としているためです。季節外れの冬桜の名所は桜まつりを開催することもあり、関東全体を含めても存在感の大きさを感じられます。
河津桜並木の由緒
この三浦半島で知名度を高めた桜並木の最初は、平成11年(1999年)まで遡ります。当時地元商店街の三浦海岸まちなみ事業協議会が、地域の活性化を目的とし、現在地に河津桜を植え始めたのです。桜まつりが開かれるようになったのは2002年からで、2019年には第17回を数えました。
三浦海岸の河津桜の場所
京急の三浦海岸駅の近く
訪れてみたい河津桜の名所があるのは、相模灘に突き出た三浦半島の南部。三浦市の真夏の観光地としても知られている三浦海岸に近い、一般住宅地の中です。ちょうど京急久里浜線の三浦海岸駅と西側の三崎口駅の間に、長く河津桜の並木道が伸びています。
河津桜・菜の花通り
今では冬に人々でごった返すようになったこの道は、地元では「河津桜・菜の花通り」と呼ばれています。三浦海岸駅のそばから、西の三崎口駅方面へ、京急線に平行して通っている道路です。そして目指す河津桜の名所には、途中にある小松ヶ池公園も含まれています。
三浦海岸河津桜並木の区間
【区間】京急久里浜線・三浦海岸駅~小松ヶ池公園
【通り名】河津桜・菜の花通り
三浦海岸の河津桜の特徴と開花状況
河津桜の特徴
名が現している通り、この桜は伊豆半島の河津を発祥地としています。桜としての歴史は他の名だたる桜よりかなり新し目で、発見されたのが1955年のことでした。河津桜の色はソメイヨシノより濃い桃色の見た目で、三浦海岸を含めて全国的にも1月からの寒い時期に開花をする、早咲き桜の代表格です。
三浦海岸での開花は1月中旬~3月上旬
現地に行く前に誰もが気になってしまうのが、河津桜の開花状況です。三浦海岸では冬の12月からつぼみを膨らませ、1月中旬には既に咲き始めています。これは三浦半島が冬でも日中は15度を記録するなど、温暖な気候なためです。開花状況は2月上旬に見頃のピークを迎え、3月上旬まで見ることができます。
三浦海岸の河津桜まつり
毎年2月に開催されて17回を数える
2月の見頃に開催されている三浦海岸桜まつりは、毎年の恒例となっている街を挙げた一大イベント。すでに2019年の2月で第17回を数え、次回の2020年の冬は18回目を迎えます。河津桜の開花状況に合わせた桜まつりの来場者も年々増えて、30万人がどっと詰めかけるというから驚きです。
散策路の地図
上記の地図に表す通り、桜まつりでは散策路が設定されるため、順序通りに巡るのが一番のおすすめな過ごし方です。出発地点を三浦海岸駅として西の三崎口駅方面に歩くと、やがて河津桜の並木道が続くようになります。そのあと陸橋を渡り、小松ヶ池公園で折り返すという全長2.7kmほどのコースです。
河津桜まつりの情報
【開催場所】三浦海岸駅~小松ヶ池公園
【開催時期】2019年2月5日(火)~3月3日(日)
※2020年も同じ頃に開催
三浦海岸の河津桜桜まつりの見どころ①
河津桜の並木道
鮮やかな開花状況を一番に確認しやすいのは、メインストリートの河津桜・菜の花通りです。見頃になればおよそ1,000本もの河津桜が、1kmに渡って共演して咲いている様子を観賞できます。三浦海岸駅から高低差のある道のりを歩きながら桜を楽しむというスタイルなので、ちょっとしたお花見散歩です。
菜の花との共演
見頃となった河津桜にぴたりとシンクロするように、黄色い菜の花も咲いているのがこのお花見の魅力です。菜の花の花壇が伸びているのは河津桜・菜の花通りで、鮮やかなピンクと黄色の取り合わせがとても綺麗。この菜の花の見頃となるのも、三浦海岸桜まつりの期間です。
陸橋の上の観賞ポイント
一際眺望が良い場所と言ったら、通りの中腹にある陸橋の上が一番。この陸橋は京急久里浜線をまたぐ形で架けられています。高さ15mはあろうかという陸橋は、散策路の中に含まれるので確実に通ります。上から三浦海岸の河津桜の並木を眺めれば、地上から見るのとはまた違った鮮やかさです。
電車の中からの観賞
他の数あるお花見の名所と異なるのは、この桜の名所は電車の中からでも鮮やかな桜並木を眺められることです。三浦半島に通る京急久里浜線が、車内からのお花見ができる路線です。見頃を迎えたら、三浦海岸駅と三崎口駅との間を行き来して桜を眺めるのも面白そうです。
三浦海岸の河津桜桜まつりの見どころ②
桜まつりテント村
2019年の三浦海岸桜まつりは2月5日~3月3日。早咲きの河津桜と菜の花が京急線沿いに咲き誇ります。駅前にはテント村も。三浦の特産品をお土産にどうぞ。
— ホテル マホロバ・マインズ三浦【公式】 (@maholova_minds) 2018年12月4日
写真は昨年撮影したものです。京急の電車と河津桜のコラボが撮影できるのもいいですよね:smile: pic.twitter.com/D6km0Yd9ez
何よりお祭りらしさを感じさせてくれるのは美味しい屋台ですが、この三浦海岸の桜まつりでも食いしん坊スポットが登場します。それが三浦海岸駅前に開設される、テント村。河津桜を眺められる場所に設営される紅白のテントには、港街三浦の祭りならではのあらゆるグルメが勢揃いしています。
特産品の販売
三浦海岸桜まつりでは、三浦海岸駅前のテント村で三浦産の野菜や新鮮魚介など、三浦ならではのおいしいものがた~くさん♪今日は午前中で売り切れの商品もあったようです。大人気! pic.twitter.com/0095b76BPC
— ホテル マホロバ・マインズ三浦【公式】 (@maholova_minds) 2017年2月11日
お花見に出かければ、お土産をどっさりと持ち帰れるのもこの桜まつりの良さです。2019年も盛況だった三浦海岸駅前のテント村は、地元三浦市の業者や個人が多数出店して新鮮な野菜や海産物を販売する名所でもあります。立ち寄れば河津桜のお花見どころではなくなるかもしれません。
三浦海岸桜まつりのテント村情報
【場所】京急久里浜線の三浦海岸駅前
【期間】三浦海岸桜まつりの期間中
三浦海岸の河津桜桜まつりの見どころ③
小松ヶ池公園
途中の陸橋を渡った先にあるのが、水辺の絶景に出会える小松ヶ池公園です。金運のご利益が期待できる厳島弁財天があり、野鳥のオアシスの役割もあります。むかし田植え作業を課せられたお松を飲み込んだとの、不思議で悲しい伝説も残ります。三浦海岸桜まつりでは、水辺の河津桜を眺めるポイントです。
小松ヶ池公園の散策ルート
東方の陸橋から公園までは、のどかな丘の畑の道を抜けて訪れるコース設定です。公園北側に回り込むと、河津桜の小さな並木が小松ヶ池のほとりに続いて、水辺には野鳥の姿もあって清々しい気持ちです。南西側の階段を上がると元の河津桜菜の花通りに合流し、三浦海岸駅方面に戻って歩みを進めます。
小松ヶ池公園の屋台
駅前のテント村と合わせ、桜まつりの期間中にもう一ヶ所、屋台と人が集中しているのが小松ヶ池公園。こちらは昔ながらのグルメの屋台が並ぶスタイルです。三浦海岸駅前から歩いてきた人々にとっては、池のほとりで見頃な河津桜を眺めながら、おやつやご飯タイムの場としてもちょうど良く感じられます。
小松ヶ池公園情報
【所在地】神奈川県三浦市南下浦町上宮田2518-2
【営業時間】24時間
三浦海岸の河津桜桜まつりの見どころ④
ライトアップ
周囲が暗さを増してからの見応えあるイベントは、河津桜のライトアップ。三浦海岸の桜まつりでは、かなりの長期間に渡って桜を照らし出します。ライトアップの場所は駅前エリアと河津桜・菜の花通りの2ヶ所があり、日中とはまた違って一層ファンタジックなお花見を楽しめる要素です。
三浦海岸駅前のライトアップ
いよいよ桜まつりが始まりを告げたその日の夕刻から、ライトアップが見られるのは三浦海岸駅前エリアです。駅前は河津桜の本数も少ないですが、桜色が夜空の光に照らされて、綺麗さが際立っています。祭りの最初から最後までライトアップが楽しめるという意味でも、注目度は高めです。
河津桜・菜の花通りのライトアップ
一方で暗くなる時間に、見応えあるライトアップが待ち構えているのが、河津桜・菜の花通りです。三浦海岸駅の西側で、長さおよそ1kmに渡って桜並木がライトアップされた姿は、現実感を喪失させる風景です。陸橋の名所から眺めるライトアップされた桜も、見るものに感動を与えてくれます。
三浦海岸桜まつりのライトアップ情報
【三浦海岸駅前】
ライトアップ期間:2019年2月5日(火)~3月3日(日)
ライトアップ時間:17:00~21:00
【河津桜・菜の花通り】
ライトアップ期間:2019年2月9日(土)~2月28日(木)
ライトアップ時間:17:30~20:30
※2020年も同じ頃に開催予定
三浦海岸の河津桜のアクセス
アクセスの概要
混雑を避けて河津桜を観賞しに行くなら、横須賀を経由して京急久里浜線の電車でアクセスし、徒歩で会場を巡るのが無難です。最寄り駅になるのは三浦海岸駅ですが、西側の三崎口駅からでも、目的地にアクセスするのに無理がありません。車の場合は横浜横須賀道路の幾つかのインターが最寄りです。
桜まつり期間中のアクセスの注意点
特に桜まつりの週末や休日の現地は、観光客だらけになるのがお決まりです。西側の三崎口駅からの徒歩アクセスは公式コースではなく迷いやすいので、三崎口駅から河津桜を見に行くなら地図が必須です。車の場合、週末と祝日の三浦海岸は混雑が予想され、到着に時間を掛ける可能性があります。
アクセスルート
【電車1】京急久里浜線→三浦海岸駅→会場(徒歩1分)
【電車2】京急久里浜線→三浦海岸駅→徒歩→会場(徒歩15分)
【車】横浜横須賀道路→衣笠IC・佐原IC→三浦海岸駅前
三浦海岸の河津桜の駐車場
駐車場の概要
この桜まつりでは、要所に臨時駐車場が用意されます。普段は空き地だったりマンション専用の場所などが、祭り期間中だけ開放されるのです。他にも三浦海岸駅周辺にはコインパーキングも多めで、海に面した駐車場も近くです。また河津桜を見るなら、西側の三崎口駅方面の駐車場も無理がありません。
大規模な臨時駐車場について
最大級の規模を持つ駅前の駐車場は、河津桜とまつりを楽しむ上で最もおすすめです。三浦海岸駅の北側の空き地が、祭りの期間中だけ100台規模の有料駐車場となります。小松ヶ池公園に近い陸橋の南側にも、150台規模の臨時有料駐車場がオープンしています。
駐車場情報
【三浦海岸駅北側臨時駐車場】300台、有料
【陸橋南側臨時駐車場】100台、有料
【マホロバマインズホテル南側臨時駐車場(普段マンション用】台数不明、有料
【三浦海岸駐車場(第1~3】 二輪車34台、小型車472台、大型車 25台
【ほか】コインパーキング
三浦海岸の河津桜を見に行こう
河津桜の見どころ全てを楽しもう
京急で真冬の三浦半島を訪ねてみれば、観賞してみたい要素でいっぱいに満たされているのがこの名所でした。2019年の三浦海岸駅前での桜まつりと同様に、2020年の冬の見頃にも河津桜の満開な姿が期待されます。開花状況に合わせて、一番見頃な時期の昼と夜に訪れてみたいですね。
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