ケニアの治安はどう?
ケニアという国名は知っていても、どのような国で、どのような治安情勢になっているのかまで知っている方はあまり多くありません。アフリカの中ではとても豊かな国ですが、悪い治安情報も流れていて、観光旅行に行くのをためらっている方も多い様子です。今回はそんなケニアの治安情勢や観光時の注意点を解説していきます!
ケニアについて
ケニアとは?
ケニアとは、正式名称をケニア共和国と言い、東アフリカに位置するイギリス連邦加盟国です。北にはエチオピアが、西にはウガンダが、南にはタンザニアが、東にはソマリアがあります。首都はナイロビで、人口は約4500万人ほど。沢山の民族がいることで知られており、マサイ族をはじめとした40以上の民族があります。言語はスワヒリ語ですが、首都圏では英語も通じます。
ケニアの宗教は?
どのような宗教かも気になるところですが、実はキリスト教徒・カトリック・プロテスタント等が多く、ムスリムは11%で、伝統的な宗教は僅かしかありません。また、無宗教の方も僅かですが存在します。
ケニア人はどんな人達?
暖かい国の方々は陽気な方が多く、ケニアもまた陽気な国民性です。また、自由を好むのも特徴で、待ち合わせ時間に遅れるのも日常茶飯事。また、優しい人が多いので、困っている人がいたら助けてくれる方が多いです。文化的にまだまだ男尊女卑の傾向が強く、プライドの高い男性も多くいます。
ケニアの物価は?
驚かれるのが物価についてです。アフリカ等の国は物価が安そうなイメージがある方が多いのですが、実はケニアの物価は安くなく、都市部は日本と大差ありません。外食で500円以上かけることは普通で、物の値段も同じくらいなのです。ただし、地方の物価は安く、都市部と比べると3~5分の1程度まで下がります。都市部はかなり栄えてきていますので、物価にそれだけ差が出ています。また、今も経済発展途中なので、物価は上昇傾向にあります。
ケニアの全体的な治安状況は?
ケニアは栄えている途中の国であり、物価も上昇している良い面はあるのですが、同時に貧困層の方も多くいて、格差が開いている現状があります。貧困者が多くなると、どうしても治安が悪化してしまい、首都のナイロビは凶悪都市ともいわれることがあります。貧困層と富裕層との格差拡大や部族間の対立、テロなど、悩ましい問題をまだまだ沢山抱えている国です。
ケニアの治安情報①テロの危険性
ケニアでのテロの危険性は?
旅行に行く際に一番心配なのが、テロの可能性かもしれません。残念ながらケニアはテロ事件が起きる可能性が高く、2013年にはショッピングモールが、2015年には大学が、2019年にはホテルが襲撃されるテロ事件が発生し、いずれも死者が多数出ています。日本人を狙って行われたテロではありませんが、巻き込まれる可能性は十分ありますので、かなり悪い治安情勢と言えます。
外務省発表の危険レベルは?
外務省の発表では、下半分の地域ではレベル1・十分注意レベルなのですが、上半分はレベル2~3となっており、東のソマリア国境地帯はレベル4・退避勧告レベルとなっています。地域によっては観光旅行出来るのですが、一部の地域はとても治安が悪い状態で、決して近寄ってはいけません。
ケニアの治安情報②犯罪被害
ケニアの殺人発生率
かなり治安の悪いケニアですが、実は殺人発生率自体は世界で84位です。これはアメリカよりも僅かに低く、10万人に4.87人が殺人事件に巻き込まれる割合です。殺人発生率がアメリカよりも低いから治安が良いということは全くないのですが、少しは安心して旅行に行ける情報です。
ケニアでの犯罪①武装集団による強盗
ケニアで行われる危険犯罪として、武装集団による強盗があります。銃などの武器が簡単に手に入ってしまう状況にある為、銃を突き付けて金品を奪う事件が多々発生しており、金品を奪うだけじゃなく、銃殺されることもあります。とても怖い情報ですが、治安が悪いことを知った上で、気をつけて観光する必要があります。
ケニアでの犯罪②窃盗事件
銃を突きつけるまではいかないものの、窃盗事件も沢山あります。貧困層が沢山いる国ですので、どうしても金品は狙われやすい状況です。家に侵入して窃盗、目を離したすきに置き引き、バッグの中からものが盗まれる等々、様々なやり方で盗まれてしまいます。完璧に窃盗を防ぐのは難しいのですが、対策出来ることは色々ありますので、後述の注意点を参考にしてみて下さい。
ケニアでの犯罪③賄賂の要求
根本UNIC所長のケニア??訪問 - 日本の民間企業の #顔認証技術 が、年間700万人が利用するナイロビのジョモ・ケニヤッタ国際空港 #JKIA での入国管理を支え、安全に貢献しています。3月20日、ケニアでの日程を終えて同空港から出国する直前に現場を視察することができました。 pic.twitter.com/hLCTMduvTK
— 国連広報センター (@UNIC_Tokyo) March 22, 2019
賄賂の要求もよく行われています。よく耳にする内容が、空港職員や警察官からの賄賂の要求です。要求された際は毅然とした態度を取るのが大切で、警察相手であれば領収書を求めるのが一般的な対応策です。
ケニアの治安情報③乗り物の危険性は?
ケニア観光での移動手段
Uberとは何なのかという意味でとても面白い。Uberがケニアで市場拡大のため、電話とSMSを使い、現金で払うサービスを開始。アプリもアカウントも持つ必要なし。呼ぶときは代表番号に電話する。https://t.co/3Ix0zjrYGi
— ABP (@ABP_Africa) March 27, 2019
治安が悪い国での移動手段はタクシーが一般的です。近距離であったとしても、徒歩での外出は避けましょう。夜間はもちろんですが、昼間でも徒歩は危険です。もちろん、治安の良い地域であれば問題ありませんが、最初は治安状況が掴めないので、意識的にタクシーを使います。配車アプリの「Uber」が使えますので利用しましょう。
ケニア観光での移動中の被害は?
タクシードライバーからも忠告されますが、ケニアでは窓を閉めておかなければいけません。停車時に窓から物を盗まれる事件がよく起きるからです。窓を閉めるのはもちろん、ドアもロックし、停車中に被害にあわないよう気をつけましょう。ドライバーがロックし忘れることもありますので、ロックされているか見ておいて下さい。
ケニアの治安情報④健康被害は?
ケニア観光での感染症の危険性は?
貧困層が多い国で心配されるのが、感染症被害かもしれません。ケニアではマラリアが流行しており、黄熱やデング熱が感染する可能性もあります。これらは蚊に刺されて感染しますので、虫よけスプレーを使用したり、蚊が活発になる夕方からは外に出ないようにしたりして防ぎましょう。もし何かあった際は病院に行けますが、日本の水準よりは医療レベルが低いので気を付けて下さい。
ケニアの水道水は飲める?
旅行時に気をつけなければいけないのが、水をそのまま飲まないことです。生水を飲むと体調不良になる可能性が高いので、ミネラルウォーターを飲むようにしましょう。
ケニアの治安情報⑤危険な地域は?
危険な地域①ナイロビ郡のスラム街
首都であるナイロビには富裕層向けのショッピングモールなど素敵な場所も沢山ありますが、スラム街も点在します。特に治安が悪いとされているのがキベラスラムとコロゴショスラムです。一歩離れたらいきなりスラム街に入っていたというケースも珍しくありませんので、気を抜かずに行動しましょう。また、ショッピングモールなどは治安が良いのですが、そこでも気は抜かないようにして下さい。
危険な地域②モンバサ郡
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— shizu (@shizu__) September 14, 2018
ケニア モンバサ
Mombasa, Kenya. Photo by Z.M pic.twitter.com/2xbHj3s18j
モンバサ群も治安が悪い地域として知られており、2016年にはテロ組織による警察署襲撃事件もありました。また、ツアー・ガイドのふりをした強盗被害もありましたので、気が抜けない情勢となっています。
危険な地域③その他
ケニア北東部、ソマリアとの国境マンデラにて、2人のキューバ人医師が誘拐されたとのこと。ソマリアとの国境沿いでは襲撃、爆発、誘拐が後を絶ちません。
— Yosuke Nagai | 永井陽右 (@you___27) April 12, 2019
Gunmen abduct 2 Cuban doctors in Mandera https://t.co/mrNN0eOL2g
その他、ケニア北部では部族間による抗争があり、そのあたりに住む住人達は強い警戒心があります。東のソマリア国境付近はレベル4の危険度となっていますので、絶対に近寄らない方が良いでしょう。沿岸部はリゾート地となっていますが、貧困層による窃盗が発生しますので持ち物に気を付けて下さい。
ケニア観光を安全に楽しむには?
派手なアクセサリーは付けない
ケニアは暑い国ですので、肌の露出は仕方ありません。ただし、肌色が違いますので、どうしても目立ってしまいます。アジアからの旅行者はお金を持っていると思われていますので、なるべくなら露出は減らしましょう。また、危険なのは装飾品です。ネックレスや時計などを付けていると狙われやすくなりますので外しましょう。
人目に付かない場所に行かない
海外旅行の基本ですが、人目につかない場所に行ってはいけません。昼間でも危険と言われているような地域であれば、なおさら人通りの多い場所を歩きましょう。
夜間の一人歩きをしない
昼間でも危ない地域が多いので、夜間の外出はしてはいけません。何も被害に合っていないからと気を緩めると危険です。仮に出るとしても、必ずタクシーを使いましょう。また、セキュリティが厳重なクラブなどはある程度安心していられます。
荷物は分散して持つ
貧困層による窃盗を完全に防ぐのは難しいので、盗られても大丈夫なようにするのが良いでしょう。荷物を分散して持ち歩き、現金も全額持ち歩かないようにするのが一般的な対策です。また、強盗にあった際に、少し現金をいれておいた財布を差し出せば、本当の財布を奪われずに済む場合もあります。
荷物を肌身離さない
こちらも基本になりますが、荷物は肌身離さない方が良いでしょう。食事中や、席を一時的に立つ際など、いつでも盗まれる危険性があることを覚えておいて下さい。背中にリュックを背負っていると盗まれやすいので、前にかけるのも一般的な対策です。
セキュリティが充実しているホテルを利用
ちょっと時間がたって落ち着いてきたので、15日に発生したケニアのテロ事件で考えたことを書きました。避難した人たちからは、事件に遭遇した時にどうするか、教訓を語ってもらいました。
— 石原 孝 (@ishihara_tks) January 25, 2019
ケニア高級ホテル襲撃事件 取材の裏側と避難者の思い https://t.co/aR49QypOlK
貧困状態にある方は、かなり無理な犯罪を犯すこともあります。ホテルに入ってくることもありえますので、セキュリティがしっかりしているホテルに泊まって下さい。また、高級ホテル内でもクレジットカードのスキミング被害にあうことがありますので、カードは使用しない方が良いでしょう。
緊急時の連絡先
もしも緊急事態に巻き込まれた際は、下記の番号にすぐに電話しましょう。警察,消防,救急サービスは繋がらないことも多いので、ご注意下さい。
【緊急電話番号】999、または112
【警察】ナイロビコントロールセンター:020-2724154、モンバサ郡本部:041-2222121、キスム郡本部:057-2023777
【救急サービス】St.John's Ambulance:020-2210000・0721-225285、Amref Flying Doctor Service:020-6992000・0722-314239
【在ケニア日本国大使館】254-20-2898000
ケニアのおすすめ観光スポット
おすすめ観光スポット①アンボセリ国立公園
こちらはキリマンジャロを眺められる広大な公園で、画像のように、ゾウやキリン、ライオンなどを見られます。アフリカらしく野生動物を見て楽しみたい方は是非行ってみて下さい。
おすすめ観光スポット②マサイ族の村
ケニアと言えばマサイ族も有名です。マサイ族の村には沢山の観光客が訪れていますので、マサイ族の方も観光客の相手に慣れており、ダンスを披露してくれたり、村を案内してくれたりします。またお土産も売ってくれるので、記念に買っていくと良いでしょう。
おすすめ観光スポット③ナイロビ国立公園
こちらも沢山の動物が見られる広大な国立公園で、ナイロビの空港からも近く、日数に余裕が無い方にもおすすめのスポットです。サファリカーから野生動物を見られます。首都が近いので、ビルが見える場所で野生動物を見られるという不思議な空間でもあります。
おすすめ観光スポット④ジラフ・センター
キリンが好きな方はジラフセンターに行きましょう。こちらでは餌やり体験をしたり、触ったり出来ます。キリンと触れ合える場所は多くありませんので、とても貴重な体験になります。
おすすめ観光スポット⑤ラム島
ソマリアに近い為、危険レベルは高いのですが、ラム島はとても綺麗な島です。島には博物館もあり、海沿いはとても静かに過ごせます。ナイロビの空港から飛行機で行きましょう。陸路で行く場合は危険地帯を通ることになりますので、飛行機で行くようにして下さい。
おすすめ観光スポット⑥ワシーニ島
ワシーニ島もとても美しい海に囲まれた島です。島の周囲はサンゴ礁となっており、シュノーケリングも楽しめます。泳げない方もボートを楽しめますので、海が好きな方は行ってみましょう。
誰もが驚くインド洋の美しき島
ケニアのワシーニ島は、誰もがインド洋の海の美しさに驚きを隠せないと言われているほどのものです。この島の周囲はサンゴ礁で、キシテ海洋公園・ムプングティ海洋保護区域もあり、とびっきりの感動体験も可能な観光スポットです。
透明な海の海洋公園ではシュノーケリングで最高の体験ができます。泳げない人もボートで周辺の無人島へ行き、ビーチで日光浴する事ができるので、ぜひ訪れてみてください。
まとめ
今回の「ケニアの治安はどう?危険地域や治安情勢から観光時の注意点を解説!」はいかがでしたでしょうか?概要から現在の治安情勢、観光の際の注意点などを解説させて頂きましたが、気を付けるべきポイントが色々ありますので、気を抜かずに旅行しましょう。被害にあった日本人の方はとても多いので、自分は被害にあわないと考えず、被害にあう前提で行動するのがおすすめです。
ケニアの治安が気になる方はこちらもチェック!
今回はケニアの治安について解説させて頂きましたが、他にも海外旅行に関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。
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