日本でホエールウォッチングができる場所は?
毎年決まった時期になると、クジラ達は日本近郊の海を移動します。そんなクジラ達を間近で見ることができる「ホエールウォッチング」が毎年大人気!雄大なクジラの姿は一度見たら忘れられません。そんなホエールウォッチングができるベストシーズンを紹介します。場所によってクジラの種類ごとの遭遇率も違うのでぜひチェックを。更におすすめの場所、更に穂エールウォッチングの予約方法や必要な費用など、ホエールウォッチング初心者の方でも安心な情報をお届けします。
※当記事は2019年7月25日の情報をもとに作成されております。
日本でホエールウォッチングができる時期は?
クジラ達が日本近郊の海を通っていく時期を狙って、ホエールウォッチングを実施します。またホエールウォッチングのベストシーズンというのはクジラの通過するタイミングだけではありません。台風が通過しないか、海上の気温は大丈夫か、などといった天候や気温を考慮しつつ、ベストシーズンが決められます。ボートひとつで海の上に行くわけなので、安全第一でホエールウォッチングを実施しているのです。
ベストシーズンその1:北海道3~10月
北海道の知床・羅臼エリアは、日本で最も長くクジラの姿を見ることが出来るのです。冬は氷が浮いていることもあるので、ホエールウォッチングのベストシーズンは3月から10月。冬にはアザラシ、夏にはシャチやイルカなど、クジラ以外のあらゆる種類に会うことができるのもここの特徴です。やはり寒さが軽い春から夏にかけてが人気です。
ベストシーズンその2:小笠原諸島2~4月
小笠原諸島はザトウクジラが繁殖する海域となっています。12月~5月にかけて北から小笠原諸島にやってくるので、その間はザトウクジラとの遭遇率がグッと上がるベストシーズンになっています。また、陸上からもクジラを見ることができるのが特徴。場所と時期によっては海に乗らずにホエールウォッチングができます。
ベストシーズンその3:高知県7~9月
高知県は、日本では珍しいニタリクジラという種類を観察できる場所です。しかも、一年中土佐湾付近に住み着いているのだとか。世界的にみてもかなり遭遇率は高く、国内外から大人気のホエールウォッチングの場所として有名です。ホエールウォッチングができる時期は4月~10月で、中でも7月~9月の夏頃がベストシーズンです。
ベストシーズンその4:奄美大島2〜3月
もともとあまり遭遇率は高くなかった奄美大島ですが、2013年以降、年々クジラの遭遇率が増え、2017年時点では、なんと683頭ほどのクジラが出現するようになったのだとか。クジラ達は寒い地域から、繁殖や子育てのために南下してくるため、この場所を通過します。3月下旬までは、親子のクジラの姿が見られるホエールウォッチングのベストシーズンとなっています。
ベストシーズンその5:沖縄1~3月
沖縄の海にもザトウクジラがやってきます。冬から春にかけて、寒いところの海から沖縄へ南下してきますが、このうち1月から3月が、遭遇率が高いベストシーズンとなっています!慶良間(けらま)諸島のうち、座間味島(ざまみじま)近海がホエールウォッチングの本場。運がよければ、子どものクジラを見ることができるかもしれません。
日本でホエールウォッチングができる場所1
北海道 知床
羅臼港を出発し、行きは知床岬に向かって、帰りは北方領土の国後島に沿って、ぐるっと一周します。クジラの種類の中でも最大のマッコウクジラのほか、ツチクジラやミンククジラを見ることができます。5月頃はイルカやシャチも見ることができるベストシーズンで、予約が取りづらいのでご注意ください。また2~3月には、鳥類やアザラシを近くで見られる流氷ツアーを開催しています(この時期、クジラは見られません)。費用に関する注意として、一眼レフカメラなどの撮影機材を持ち込む場合は2,000円加算になります。
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観光クルーズはまなす
【住所】〒086-1834 北海道目梨郡羅臼町本町372-1
【電話】0153-87-3830
【料金】大人8,000円(中学生以上)、小学生4,000円
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日本でホエールウォッチングができる場所2
北海道 室蘭
室蘭周辺の噴火湾は一年を通して穏やかな気候の為、クジラが子育てをする最適な場所です。この室蘭の岬から出発し、沖合に向けて航海。北海道の大自然の中雄大に泳ぐクジラの姿を見ることができるホエールウォッチングです。比較的小型のミンククジラのほか、イシイルカやシャチといった種類の生き物との遭遇率も高めです。6~8月のみの運航で、ベストシーズンは7月頃。参加費用も比較的安価で運行時間も150分と短めの為、北海道旅行ではぜひ入れ込みたいホエールウォッチングです。
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むろらんクルージング
【住所】〒051-0036 室蘭市祝津町1丁目127-12
【電話】0143-27-2870
【料金】おとな6,000円、こども(4歳~小学生)3,000円、幼児(3歳以下)無料
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日本でホエールウォッチングができる場所3
千葉県 銚子
東京から日帰りでホエールウォッチングができる場所は千葉県にあります。銚子沖は親潮と黒潮がぶつかりあい、春にはこの黒潮によってイルカやクジラが北上してくるのです。ベストシーズンである1月頃には、マッコウクジラの潮吹きを近くで見ることができます。予約時の注意点としては、カメラの望遠レンズの使用制限があります。天候不順等でホエールウォッチングが中止になった場合も、代替プログラムがあるので、費用の面でも安心です。沖合の素晴らしい景色とともに多くの種類のクジラの姿を堪能できます。
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銚子海洋研究所
【住所】〒288-0025 千葉県銚子市潮見町15-9
【電話】0479-24-8870
【料金】(沖合クジラウォッチングの場合) 大人8,000円(高校生以上)、小人6,500円(小・中学生)
日本でホエールウォッチングができる場所4
東京都 小笠原
小笠原諸島は捕鯨船の補給基地となった歴史があり、1989年には商業捕鯨が禁止され、日本におけるホエールウォッチング発祥の地となりました。毎年ベストシーズンには、国内外から多くの人が野生そのもののクジラを見にやってきます。小笠原父島には竹芝客船ターミナルから1週間に1回、24時間かけて船で行くことになります。費用はホエールウォッチングのほか、船代+宿代も考慮する必要があります。交通は少々不便ですが、父島ではホエールウォッチングの他にも多くのマリンスポーツで充実した日々が過ごせます。
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小笠原ホエールウォッチング協会
【住所】〒100-2101 東京都小笠原村父島字東町 商工観光会館(B-しっぷ)
【電話】 04998-2-3215
【料金】プランによって異なります。
日本でホエールウォッチングができる場所5
和歌山県 那智勝浦
和歌山県の熊野灘は、日本国内でも有名なクジラが多く訪れる場所。太平洋を周回してきたクジラ達は、この那智勝浦に立寄るため、4月から9月のベストシーズンにかけて巨大なマッコウクジラの群れや、かわいらしいイルカにめぐり合えます。クジラは相手を見つけるためにさまざまな行動をするのですが、この多くの行動パターンを見ることができるのも特徴です。つがいのクジラのペックスクラップは迫力満点です。費用は比較的抑え目ですが、天候によってはクジラに会えないこともあるのでご注意を。
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南紀太地温泉 花游
【住所】〒649-5171 和歌山県東牟婁郡太地町くじら浜公園
【電話】0735-59-3060
【料金】大人6,500円(中学生以上)、子供5,000円(小学生以下)、幼児3,000
日本でホエールウォッチングができる場所6
高知県 室戸
室戸の沖合は海底が一気に深く落ち込んだ地形のため、クジラが多く集まります。中でも1月~5月上旬にかけて、体長4mほどのハナゴンドウクジラのほか、マッコウクジラとの遭遇率がぐんと上がります。漁港が運営するホエールウォッチングでは、室戸市の港から土佐湾に向けて、漁船に乗ってホエールウォッチングに向かいます。大きな船でのホエールウォッチングとはまた違い、海風や水しぶきをダイレクトに感じられる漁船の旅は、地元の小学生にも大人気です。
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【住所】〒781-7220 高知県室戸市佐喜浜町佐喜浜漁港
【電話】0887-27-2572
【料金】1回20,000円(最低料金)、大人5,000円(中学生以上)、小学生2,500円、未就学児無料
日本でホエールウォッチングができる場所7
高知県 土佐湾
日本国内で唯一ニタリクジラを見ることが出来るのがこの高知県・土佐湾!ニタリクジラとの遭遇率は世界的に見ても高いとされています。シロナガスクジラと同じ種類のニタリクジラは、優雅に泳ぐ姿から「海の貴婦人」と言われているほど。そんなクジラやイルカに会える旅を、海上の経験豊富な漁師が他の船と連絡を取りながらご案内します。ホエールウォッチングを開催するのは4月~10月の期間、特に遭遇率の高い7~9月は予約が取りづらいのでご注意ください。
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高知ホエールウォッチング宇佐
【住所】〒781-1161 高知県土佐市宇佐町 橋田浜2752-7
【電話】088-856-1133
【料金】大人(中学生以上)6,000円、小学生4,000円、幼児(3歳以上)3,000
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日本でホエールウォッチングができる場所8
鹿児島県 奄美大島
毎年12月〜4月はクジラの子育てシーズン。奄美大島の海では平均体長が13メートルものザトウクジラをはじめ、多くの種類の親子クジラを見ることができます。温暖な気候で参加しやすく、また参加費用も人が多ければ多いほどリーズナブルなのが魅力です。奄美大島ではホエールウォッチングの他、クジラと一緒に泳ぐホエールスイムも実施。クジラの歌が聴けるチャンスなので、体力に自信のある方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。(海面でのシュノーケリングのみ。スキューバ潜水は不可)
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アクアダイブコホロ奄美
【住所】〒894-1746 鹿児島県大島郡瀬戸内町久根津820-3
【電話】0997-72-4969
【料金】1時間 12,000円(税別)※6名を超えた場合は1名追加ごとに+1時間2,000円(税別)
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奄美大島ダイビングショップ アクアダイブコホロ 奄美 加計呂麻の予約や口コミを確認したい方はこちらのサイトがおすすめです。
日本でホエールウォッチングができる場所9
沖縄 那覇
ホエールウォッチングは、今やすっかり沖縄の冬の風物詩になりました。那覇市発着のホエールウォッチングはいくつかありますが、「セルリアンブルー」開催のホエールウォッチングは、那覇港から同じくクジラの遭遇率が高い北谷への船旅が体験できます。ザトウクジラの潮吹きやペダングルスラップなどの行動パターンが間近で見られて、迫力満点。那覇市内からのアクセスもよく、宿泊ホテルからの無料送迎や参加特典など、費用面でのおトクなサービスも盛りだくさんです。ぜひビデオやカメラの準備をお忘れなく。
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セルリアンブルー
【住所】〒900-0002 沖縄県那覇市曙2丁目24-13 曙沖商ビル6-A
【電話】098-941-6828
【料金】(那覇発)大人4,500円(12歳以上)、子供3,500円(5~11歳)、幼児1,500円(4歳以下)
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日本でホエールウォッチングができる場所10
沖縄 北谷
沖縄県の北谷も那覇に並ぶホエールウォッチングの名所。夏にアリューシャン列島周辺で餌をおなかいっぱい食べて過ごしたザトウクジラが、冬には繁殖活動のために温暖な沖縄周辺・座間味島近海にやってきます。そのため1月~3月は沖縄におけるホエールウォッチングのベストシーズンなのです。マリンスポーツの複合施設「シーパーク北谷」内にある「うみんちゅワーフ」からボートに乗ってホエールウォッチングに出発することができます。大きなザトウクジラの様々な生体を確認する事ができます。
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北谷町漁業協同組合 総合案内所
【住所】〒904-0155 沖縄県中頭郡北谷町美浜54番
【電話】098-923-5771
【料金】大人(12歳以上)4,500円子供、(5歳~11歳)3,500円、幼児(5歳未満)1,500円
(別途施設利用料150円)
ホエールウォッチングで遭遇できるクジラの種類
日本各地のホエールウォッチングができる場所を紹介してきましたが、日本に訪れるクジラの中でも、特に遭遇率の高いものは主に2種類とされています。体の大きさや行動パターンまで、クジラの特徴を知っておくと、ホエールウォッチングをより楽しむことができます。
ザトウクジラ
日本近郊の海で最も多く見ることができるクジラです。体長は13メートルから15メートル、頭部にはこぶしほどのコブがあります。上あごに生えているヒゲ板を使い、毎回約1トンから1.5トンもの餌を食べます。大型クジラの中でも非常に好奇心が強く、長い胸ビレや尾ビレを使って海面を叩き、異性にアピールしています。
マッコウクジラ
メスは11メートル、オスは最大18メートルにもおよび、歯のある動物の中では最大級の種類がマッコウクジラです。顎に小さな歯が18~25対あり、1日1トンもの餌を食べます。頭部は体の3分の1を占めています。歯を使って音を出し、脳油を使って音を広範囲に広げる「エコロケーション」を使うのは、マッコウクジラをはじめとするハクジラの特徴です。
ホエールウォッチングに参加するときの注意点
では、ホエールウォッチングに参加する際、予約時などにおいてどういったことに気をつければいいのでしょうか。海の上である事と、野生の生き物を相手にするので、なるべく準備を万端にして望みたいもの。注意事項を守って、楽しく安全にクジラに会いに行きましょう。
格好は防寒第一、動きやすいものを
いずれのツアーも、舟に乗るにあたってライフジャケットの着用が必須になります。船の上は海風が強く、体感温度がどんどん下がっていくので、とにかく暖かさ重視で。重ね着をして靴下をしっかり履いて、不安な場合はホッカイロを持参しましょう。
また女性の場合は舟に乗り降りするので、スカートよりもパンツスタイル、ヒールよりもスニーカーといった、動きやすいものがおすすめです。また船の上では水しぶきを浴びることもあるので、タオルなどを用意しておくといいでしょう。
雨天時は基本的に決行
ほとんどのツアーが雨天決行です。雨でも基本的には開催されますし、雨の場合の参加費用の返金はないので了承のうえ参加しましょう。豪雨、雷、台風などの警報が出ている時期は中止になることがあります。中止の際、参加費用の返金方法などは予約時に確認ください。
また、海の上は天気が変わりやすく、波が荒いときは水しぶきで濡れる事もあるので、心配な方はレインコートを着ておくと安心です。傘は基本的にさせません。
船は揺れやすい。酔い止めが必要な人や妊娠中の方は注意。
船は安全運航を心がけていますが、天候によっては揺れやすいこともあります。船酔いが心配な人は事前に必ず酔い止めを準備しておきましょう。また途中で体調が悪くなった場合も参加費用の返金はないのでご注意ください。
また、上記の理由から飲酒をされた方は基本的に乗船できません。ホエールウォッチング前は飲酒を控え、十分な睡眠を取りましょう。
また、妊娠中の方も乗船できない場合がほとんどです。安全第一、体調第一で運航しているのでご了承ください。
迫力満点のクジラに会える場所に行ってみよう
意外と日本各地でさまざまな種類のクジラの観察が楽しめる、ホエールウォッチング。クジラに会える時期が場所によって違うのは、クジラたちが春には北の海に、冬には南の海にと大移動をするからです。そしてそれぞれの場所で相手を見つけたり、子育てをしたりと、行動の特徴も場所によって違うことも分かりました。これは南北に長く、それぞれの場所によって気候が全く異なる日本ならでは。ぜひ日本各地のホエールウォッチングに参加して、その場所や時期ごとの違いを楽しんでみてください。
ホエールウォッチングに関するおすすめリンク
この記事ではホエールウォッチングが楽しめるツアーを紹介しましたが、まだまだほんの一部です。ホエールウォッチングのツアーは多くの会社が実施しており、予約方法や費用、オプションツアーなど時期によってもさまざまな特典があります。ぜひ比較して検討してみてください。

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