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「千と千尋の神隠し」の舞台になった場所8選!九份はモデルの場所ではない?

不動の人気を誇る「千と千尋の神隠し」。舞台のモデル地には諸説ありますが、其々の歴史的な建築から感じられる趣や味わいに、映画の世界とは違った良さも感じる事でしょう。今回は道後温泉を始め、台湾の九份まで千と千尋の神隠しの舞台を楽しめる場所をご紹介していきます。
更新: 2021年8月3日
yurisan07
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千と千尋の神隠しの世界は実在する!?

宮崎駿監督曰く、千と千尋の神隠しを製作するにあたって「特定のモデル場所はない」との公言があります。ジブリ作品には、現実には存在しない場所が多い一方で、作品と雰囲気が似通った場所はいくつか存在しています。

千と千尋の舞台であるお風呂屋の油屋とは

「油屋」というのは日本特有のお風呂文化をテーマとした、湯屋です。千尋が出会った不思議な町とその先に現れる大きな油屋は、世界の全国各地から神様たちが癒しを求めてやってくる温泉宿。

魔女の湯婆婆が旅館経営をし、従業員は主にカエルやナメクジの化身たちです。異世界に迷い込んだ千尋は、人間界の象徴である名前を奪われながらも、ここで生きる為に働き始めました。

千と千尋の神隠しの舞台①:道後温泉

道後温泉は公式モデル地?

道後温泉は、千と千尋の神隠しの製作に携わった美術監督が参考にしたとの公言もあり、名前を耳にしたことのある人も多いのではないでしょうか。道後は城下町として栄え、現在は名産品を取り扱うお店や宿も多く存在する松山市でも随一の観光地です。

商店街を抜けた先にある道後温泉は、そこだけが異世界かのような存在感と建物が持つ歴史を感じられる場所でもあります。
 

国の重要文化財にも指定されている道後温泉は、地元住人にも愛され毎日多くの人で賑わう日本三古湯の1つです。建物は古来の日本建造物の小ぶりなサイズである一方で、映画内の油屋は大きな温泉宿ですよね。実在する建物との対比で、より幻想的な雰囲気が増しています。

出典: https://dogo.jp/wp-content/themes/dogo.jp/img/common/photo_asuka.jpg

3000年の歴史の長さから、多くの文献や書籍に登場していることでも有名です。道後温泉から生まれた文学では、夏目漱石の「坊ちゃん」、司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」などが挙げられます。 物語の主人公になった気分で、道後の街を散策してみてはいかがでしょうか。

道後の街では駅前やホテル入り口等に、無料の足湯があります。散策の後に疲れを癒すのも良いでしょう。2017年には道後温泉『椿の湯』がリニューアルオープンをしました。

道後温泉特有の湯釜が印象的で外の景色も楽しめる落ち着いた温泉です。また、同年に道後温泉駅スターバックス店がオープンし、新たな写真スポットとしても人気を博しています。

出典: https://dogo.jp/onsen/tsubaki

千と千尋の神隠しの舞台②:渋温泉

金具屋の建築美

明治初期の古き良き建物をそのまま現存している金具屋。厳かな建物から歴史の重みが感じられます。夜の立体的なライトアップをした金具屋は、温泉街の中でも一際目立つ存在です。木造4階建ての建物であり、一目置かれるその佇まいは、油屋同様の迫力があります。

平成15年には、「斉月楼」と「大広間」が国の登録有形文化財として認定されたことにより、更に足を運ぶ旅行客が増えました。

現在は、「千と千尋の神隠し」のモデル舞台としても認知度が高い為、建物の写真を撮る人も多く見受けられます。また宿泊者向けに建築やその歴史といったお話が聞ける限定ツアーもあります。

金具屋のある「湯田中渋温泉郷」は、温泉宿が多く外湯巡りを楽しめる温泉街としても有名。 おみやげ屋さんなどが連なっており、賑わいがあります。夏にはお祭りも開催され、石畳の上に響く下駄の音に、日本の風情も感じられます。

おみやげ屋さんでは野生の猿に出会う事も!?

山に囲まれた渋温泉街は、野生のリスや猿たちに出会うことがあります。特に猿は人間慣れをしているので、荷物には十分気を付けましょう。

渋温泉郷から、車で5分程行った先には、「地獄谷野猿公苑」という野生の猿が入浴している姿を唯一楽しめるスポットがあります。お風呂に入る猿を身近で見られることから、海外からの観光客も多いです。

千と千尋の神隠しの舞台③:積善館

赤い橋が印象的な四万温泉の積善館

元禄7年創業の歴史のある老舗旅館です。又、現存する日本最古の木造湯宿建築宿として四万温泉の中でも人気が高い宿でもあります。宮崎駿監督が宿泊をし、記念撮影を撮っている事もありモデルの1つとして知られています。本館へと続く赤い橋は、まるで油屋の前に掛かる橋に見え、印象的です。


四万温泉と湯治文化

日本では古来より温泉に浸かることで傷や臓器の疾患などに効能があることが知られています。旅館が出来た当時は、観光ではなく治療として訪れる場所でした。日本では宿で長期滞在をし、病気の療養をする’湯治の文化’が根付いていますよね。

こちらの四万温泉が題材となっている古文書には’蒸し湯’といわれるお風呂や「湯宿」などの記載も残っています。
 

不思議な町へと続くトンネル

建物同士を繋ぐために造られたという「浪漫のトンネル」千尋の一家が引き寄せられた、不思議な町へと続くトンネルに似ていませんか。地下水が滴るこのトンネルは、積善館の中でも人気が高い写真スポットです。

有形文化財のお風呂と歴史を知る

国の有形文化財として認定されている「元禄の湯」は大正の雰囲気が漂うアーチ型の窓が特徴的なお風呂です。お風呂が5つ並んでいることも珍しいですね。外からの木漏れ日に癒されること間違いありません。
 

人気の館内ツアー

旅館では、宿泊せずとも見学料300円を支払えば館内を見て回ることが可能です。また亭主による館内案内ツアーでは、宿の伝統的な建築を知ることはもちろん、温泉に浸かることの目的を学ぶことが出来ます。

山奥にある旅館を目指して、先人たちが切実な思いを抱えて訪れていたことでしょう。昔のことに思いを馳せながら、知識を深めてみては如何でしょうか。

明治から現在に続く人気観光地

明治に入ってから県道が整備されたことにより、入浴客が増加しました。旅館だけでなく、自然に囲まれた大地を感じられる場所は、現在も、人気の観光地となっています。

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千と千尋の神隠しの舞台④:元湯陣屋

広大な庭園を誇る鶴巻温泉

出典: https://wedding.jinya-inn.com/databox/data.php/braidal_photo_ja/code

大正7年に創業。1万坪を誇る庭園は四季折々の情緒が楽しめます。食事のみの利用や、和式ウェディング会場としても人気の高い和風旅館です。まるで森の中のような雰囲気で客室の露店風呂に浸かるとジブリの世界に迷い込んだ異空間が味わえます。

出典: https://wedding.jinya-inn.com/databox/data.php/braidal_photo_ja/code

千尋が桶を持って水を庭に流すシーンの庭園を連想させるようなお庭が特徴的です。同じジブリ作品の「となりのトトロ」のモチーフとなった旅館としても有名。宮崎駿監督の親族が女将をやっており、幼少期はここで過ごすこともあったようです。
 

客室への拘り

18の趣がある客室には、源氏物語の登場人物の名が付けられています。各部屋から見える景色や造りが異なる為、同じ旅館でも違った滞在の楽しみ方があります。

栄養満点の朝ごはん

地元で採れた食材を生かした料理で朝から元気をチャージ。朝食会場から見える景色で、より一層お食事が楽しめます。

千と千尋の神隠しの舞台⑤:江戸東京たてもの園

作品のシーン別に参考にしたとされる舞台がこの「江戸東京たてもの園」。昭和のいろんな建物を移築し、1つの街のように作り上げた野外博物館です。この場所は、'千と千尋の神隠し'以外のジブリ作品でも参考になった所が多く存在します。

出典: https://www.tatemonoen.jp

宮崎駿監督も、人が閑散とする夕暮れ時などに何度も訪れたのだとか。園内に入るとまるで不思議の街に迷い込んだかのような雰囲気を味わえます。ジブリの世界観が目の前に広がる聖地の1つなので、ジブリファンは必見の場所です。

ボイラー室そのもの 武居三省堂

モチーフになったと言われる建物が多いのは、東ゾーンになります。この武居三省堂も東ゾーンの中央にあります。明治の初期に創業した文具屋で後に小売店となりました。

外観こそ、何のシーンのモデルになったのか分かりにくいですが、中に一歩踏み入れると誰もが気付く事でしょう。釜爺の仕事場、壁一面の引き出しはまさに映画そのものですね。また実際に、お店を営んでいた頃は筆を入れていた引き出しでした。

油屋を連想出来る!? 子宝湯

子宝湯は、昭和4年建築の銭湯。銭湯といえば、自宅のお風呂には無いような富士の絵を始めとするペンキ絵が特徴的です。子供の頃に行って見たお風呂屋さんというのは、謎に満ちた不思議な空間に感じた人も多いのではないでしょうか。

日本人にとってのお風呂は、単に身体を清潔に保つということだけでなく、癒しを求めたり、魂を洗うという意味合いもあります。江戸時代に銭湯文化は発展し人々に親しまれてきました。

鍵屋

1856年に建てられ、元々は台東区にあった昭和のレトロな雰囲気が漂う居酒屋。子宝湯の隣に位置します。こちらは、千尋の両親が食事をし、豚になったシーンのカウンターのモデルと言われています。通常は、展示のみですが年に2回ほど、居酒屋として営業しています。

高橋是清邸

政治家である高橋是清の赤坂にあった自宅。ハクが油屋に逃げ込むシーンを思い出す廊下です。

千と千尋の神隠しの舞台⑥:鬼怒川温泉 あさや旅館

鬼怒川温泉のリゾートホテル

元禄時代に、発見された鬼怒川温泉は、かつて日光を訪れていた大名や僧侶のみだけが利用を許されたという由緒ある場所です。

また鬼怒川温泉周辺は、旅館だけでなく、レストランやお土産屋さんなど多くのお店が軒を連ねていて温泉街の風情があります。あさやホテルは、鬼怒川温泉でトップクラスの人気を誇っています。

子供からお年寄りまで、3世代で心地良く過ごせるのがあさやホテル最大の魅力。家族で楽しめるような施設が充実しています。

絢爛豪華な吹き抜け空間は油屋そのもの

鬼怒川温泉の中でも斜面に沿って建てられている当館は、外観こそ小さく感じられるものの、内部に入ると眼下に広がる大きな吹き抜けの空間に圧倒されます。絢爛豪華な内装とスケール感に「油屋」を感じられます。

鬼怒川温泉の自然美

鬼怒川温泉特有の滑らかな泉質は、火傷に功能があると言われています。又、人気の空中庭園露天風呂は、高台にあり、温泉街の景色が一望出来ます。お部屋からは、鬼怒川の渓谷とモウキ山を楽しめます。川の横には電車が走り部屋のベランダから望むその景観は、千尋が饅頭を食べて外を眺めるシーンを彷彿とさせます。

千と千尋の神隠しの舞台⑦:目黒雅叙園

目黒雅叙園は、ホテルやレストラン、結婚式場のある複合施設です。玄関を意味する「招きの大門」を潜り、日本文化を詰め込んだ華やかな世界へと足を踏み入れてみましょう。

カオナシが大暴れ!

カオナシが暴走したシーンは油屋の宴会場でした。当シーンでは鮮やかな襖が特徴的で、こちらの目黒雅叙園にも似ているような場所があります。宴会場「鬼の間」の背景は美術監督オリジナルの構想で、洋画の中に日本風が感じられるといった大胆で個性的な作画となっています。

千尋が駆け抜ける情景が思い浮かぶ「百段階段」


油屋の裏口からボイラー室へと続く外階段を思い出すかのような「百段階段」普段は一般公開をしておらず、展示会の際のみ見ることが出来ます。ケヤキ板で出来た99段の階段は、2009年に有形文化財として認められました。

千と千尋の神隠しの舞台⑧:台湾の九份

台湾 九份とは

台湾の首都である台北市から2時間ほどの山間にある街が九份です。傾斜が激しく、山間にあることから天気が変わりやすい土地でもあります。九份は、日本の統治時代に作られどこか懐かしさを感じるような石畳の道が特徴的な街です。

日本の和と中国の文化が混ざり合ったその町並みは、日本の温泉宿以上に映画の和洋折衷な雰囲気に近いことから、モデル地として噂される場所になりました。

台湾 九份はモデル地ではない:interrobang:︎

実は「九份」はモデル地として公言をされている場所ではありません。九份は、かつて金鉱都市として栄え、閉山した後は一時衰退していました。1989年製作、台湾の大ヒット映画「悲情城市」のロケ地として再注目を浴びてからは再び街に活気が戻りました。

のちに九份を訪れた観光客より、千と千尋の神隠しの世界観に似ていると噂されたことから日本からの観光客も訪れる台湾の定番人気スポットとなりました。

台湾の歴史深い街並み

夕暮れから日没にかけて、徐々に街に灯る赤い提灯は、あの不思議な街の雰囲気と同じく幻想的で美しいです。一度景色を見て楽しんでから映画を見てみると何処か近しいものを探す発見があるでしょう。また、この地が台湾人にとって歴史深く、様々な想いがある所と知れば更に趣が深い場所に見えます。

小さい街ながらも、雑貨屋やお土産屋さん、屋台が多く立ち並んでいます。屋台では、台湾の料理を始めB級グルメが数多くあります。

急斜面が多い石畳を登った先には、有名カフェの阿妹茶楼があり、向かいにある海悦樓茶坊というお店のテラスからは幻想的な街並みがよく見渡せ、フォトジェニックな場所として、多くのジブリファンが撮影をする人気スポットとなっています。

作品を通して知る’身近にある魅力’

油屋の参考になったといわれる宿や温泉は、唯一無二の魅力を感じられる建物が多いです。個性の強い味わいのあるもの要素を上手く取り入れて、独創的な「千と千尋の神隠し」の世界は作られています。

現実にはない世界と情景が見えてくる音楽の融合

ジブリ作品に共通する日本特有のノスタルジーを感じられるところも魅力的です。実在する風景をそのまま忠実に再現していないからこそ、聖地巡礼をした際に答えが明確になるわけではないという面白さがあります。

道後温泉の宿泊施設はこちら

モデル地の詳細が気になる方はこちらをチェック!

公認モデル地の「道後温泉」や映画の世界観に近い台湾「九份」に関する詳細ページをご紹介!実際に足を運ぶ際、参考にされてみてはいかがでしょうか。