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カンデラ・ルーメン・ルクスの違いとは?明るさの定義や目安を解説!

光の明るさや光源の強さなどの目安に「カンデラ・ルーメン・ルクス」という3種類の定義があります。しかし3つの違いはわかりにくく、ヘッドライトやLEDを買う時の目安にもしにくいのが現状、カンデラ・ルーメン・ルクスは一体何が違うのか解説していきます。
2020年8月27日
咲良09
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光源を現す定義は3種類

光の明るさや強さなどを現わす目安となる定義は、大きく分けて3種類あり、それがカンデラ、ルーメン、ルクスの3種類です。3つの定義は計算や単位等が異なり、光の種類は勿論、発するケルビン等も異なり、ごっちゃになりがちですが「同じ目安で計算する」と覚えておくと、購入のさい間違ってしまう事があります。どれがどれかわからなずカンデラとは?ルーメンとは?ルクスとは?となりますが、覚え方さえ覚えれば区別は簡単です。まずは1つ1つの特徴について覚えましょう。違いを覚えておけば「○○とは?」とならずに済みます。

カンデラの特徴

光源の目安となる「カンデラ」

まずはカンデラから、カンデラは「光源自体の性能」を示す目安であり、ルーメン、ルクスとはケルビンなどの目安が異なります。ライトの買い替えなどのさい最も重要と言われるのがこのカンデラであり、カンデラ値を見る事で、ライト自体の性能を確認する事ができます。といってもカンデラ値はルーメン、ルクスと少々計算が異なるため、後の項目でカンデラ値の計算の仕方も紹介していきます。

カンデラの由来

カンデラの由来は古く、もっとも原始的な照明である「カンテラ」や「キャンドル」と同一とされます。人名ではなくラテン語で「照明」を指す言葉が由来の為、カンデラは「単位記号の1文字目を大文字にしない」という特徴があります。カンデラの歩んできた歴史は古く、はじめて使用された年は1984年まで遡り、それまで国や照明ごとに異なる光の単位が用いられていたため1937年に「共通の単位を作る」という名目のもと、カンデラが作られたと言われています。

ルーメンの特徴

光自体の強さを指す「ルーメン」

続いてルーメンは全方向に出た光を一点に集め、光の強さや明るさを測定するものです、自転車のヘッドライトやLEDライト等、光が放射状に広がるタイプの光源の明るさは、このルーメンで計算されます。ルーメンの定義に含まれる光は「光を総合で見たときの目安」のため、LEDや純正電球、LWのKWCDやヘッドライトなど、光源の種類は問わず、すべてルーメンが用いられます。もちろん「ひとつの光源を総合して見た際の強さ」を測定するため、ケルビンの測定値も自然と高くなります。

ルーメンの由来

ルーメンとは、カンデラ同様に人名由来ではなくラテン語で「昼光」を意味する単語が由来となっています。そのためルーメンもカンデラと同じく、単語の一文字目を大文字にしません。ルーメンという単位自体は1925年の時点には存在したと言われていますが、当時はキャンドルやカンテラの光に基づいていた為「光を収束し、総合で見た明るさを測定する」定義が定着せず、1946年から、カンデラ、ルクスと合わせ、ルーメンも導入されるようになりました。夜でも「昼のように明るくする」ことから、ルーメンと命名されたのでしょう。


ルクスの特徴

最も身近な単位「ルクス」

光源の目安で最もメジャーで、最も耳にしやすいのがルクスです。ルーメンが光源の光を収束し明るさを計算するものならルクスは「実際に使用した際の明るさ」を決める単位です。ルーメンではわからない「実際の明るさ」を測定。つまり光源を点灯したさい「照らされた場所がどれくらいの明るさか」の目安がルクスです。光は放射状に広がる性質があり、ルーメン値が高くてもルクス値のほうが低ければ「ルーメン値は高いが、実際に使ってみると心もとない」となり、不安要素が出てきます。また、ルクス値は同じ場所でも、アスファルトか地面か、時間帯や天候により左右されるため、正確な目安を出しにくい単位でもあります。

ルクスの由来

ルクスはラテン語で「光」を指し、3つの光源単位はすべて人名由来とせず「単語の一文字目を大文字にしない」という特徴があります。ルクスは1889年に作られた単位で、カンデラ、ルーメン同様に1948年から国際的に用いられる単位となりました。ルクスは一番最初に決められた単位ですが、そのぶん計算がしにくく「ルーメンと区別がしにくい」のもあって、ルーメンと混同されやすい単位でもあります。

各単位の計算方法を紹介!

カンデラ・ルーメン、ルクスは大きく計測の仕方や性質が異なり、計算の仕方や「何処を見て判断するか」という目安も大分異なるため、おなじLEDでもどれを測定するかによってケルビンや明るさが変化します。3つの違いを把握したら今度は、単位ごとの違いやそれぞれの測定の仕方を覚えましょう。事前に測定の仕方を覚えておけば、より3つの単位の違いがわかりやすくなり、また照明選びをする際「どこを見て選ぶべきか」という、大きな目安にもなってくれます。

カンデラの測定方法

カンデラを計算する際の計算式

カンデラを測定する際はまず「ルクス」を測定しておく必要があり、照明自体のルクス値に、距離を二乗した値を計算します。この測定値に距離は関係なく、近くから測定しても遠くから測定しても、カンデラ値は同じ値となります。そのぶんカンデラは「不安定になりがち」なルクス値を基礎とするため、時間帯や環境、角度等によりケルビンや明るさが変化します。そのため車検では「測光ポイント」が設けられています。

カンデラの測光の仕方

環境に左右されやすいカンデラ値、ルクス値からより正確な目安を割り出す為、車検では「測光ポイント」というカットラインが用いられます。車検では照明部中心から左に23センチ、下から11センチくらいの場所を測光ポイントとし、このカットラインが出ていなかったり、カットラインの光が弱い場合は「照明がそんなに明るくない」と見なされ、夜道での走行が厳しいと判断されます。この測光ポイントはあくまで「一般車両での目安」であり、車高に合わせ変化します。

カンデラの測定例


カンデラ値を割り出すさいの測定例として、25ワットの電球を部屋全体に照射した場合は135カンデラ、光を一点に絞り込んだ場合は3500カンデラとなります、とうぜんカンデラ値が高いと光が強くなり、また光自体が持っている性質から、光源を絞り込んでいくほど、カンデラ値は強くなっていきます。

ルーメンの測定方法

ルーメンは光源選びにおいて最初に決められる単位、その為まず電球選びでは、大きさや価格と同時に「ルーメン値」を見る事が重要です。カンデラ値やルクス値を割り出すさいもルーメンを基礎とするため、まずはルーメンからと覚えましょう。ルーメン値が高ければ、それだけ明るくなります。

ルーメンとワットの違い

電球を購入すると、ルーメンではなくワット値も表記されている場合があります。ルーメンとワット、どっちを見たらいいかわからないことも増えてきます。ワットは「この光源を使うと、これくらい電力を消費します」という目安を意味するため、ワット値で選ぶとルーメン値がイマイチという事も少なくありません、逆にワット値を見ないと電気代がかかる場合があるため、ワットもルーメンも同じくらい重要です。

ルーメンとカンデラの違い

ルーメンとカンデラはどちらも光を指す定義ですが、ルーメン値が大きければカンデラ値が大きいとは限りません。ルーメンが高いというのはあくまで「点灯した際、それだけ明るくなる」という事を指す単位で、光自体のケルビン値などの「光そのもののエネルギーや熱量」はわかりません。ですので、必ず明るくなってくれるとは限らず、角度により光の強さやケルビンが変化する場合があります。どれくらいの強さになるのか、総合的に測定しましょう。

ルーメンからカンデラへの変換

ルーメンはそのままカンデラ値の測定に変換できます。目安として、400ルーメンの照明を斜め45度から測定すると850カンデラ、30度から測ると1900カンデラ、もちろん正面から測定すると、この目安はさらに明るくなります。ルーメン値を見る際は「どの角度から見るか」も重要なのです。

ルクスの測定方法

ルクスをルーメンに換算

ルクス値はそのままルーメン値に換算できます。たとえば400ルクス必要とする場合、畳六畳の部屋の場合は約27000ルーメン必要と言われ、部屋が広くなるほどルクスに対し要求されるルーメン値も大きくなります。同じ部屋でも、広さによって照明の数が変わり、大部屋ならそれだけ照明の数も増えていきます。

法律とルクス

ルクスは3つの単位で最もわかりやすく「どれくらい部屋が明るくなるのか」判断できることから、オフィスや作業場など、多くの人が出入りする場所では法律で「ルクス値」を適正に保つよう決められています。会社のオフィスや作業場に「ルクス値」が決められているのもそのため、暗い部屋で危険な作業を行うとそれだけ事故の可能性も高くなり、また同じ場所でも昼か夜かで明るさは変化するため、常に一定値のルクスを保つ必要があるからです。


カンデラ・ルーメン・ルクスはどれを見るべき

同じ光を指す単位でも、定義や単位ごとの違いなどが大きく違う3つですが、気になってしまうのは実際どの単位を目安に光源を購入すればいいのか?という事ですね。まずLED等の光源を購入する際は、まずルーメン値を見る事が重要です。ルーメン値を基準にルクス値を割り出す為、まずはルクス値が把握でき、さらにルクス値から距離を二乗し、カンデラ値を割り出せます。まず見るべき単位はルーメンと言えるでしょう。

カンデラ・ルーメン・ルクス以外の単位も

3つの単位を覚えたら、ケルビンやワット値も把握しておきましょう。あくまでカンデラ・ルーメン・ルクスは「光自体の目安」のため、実際に使用する際はさらに別の単位があり、また、同じLEDでも光の色によりケルビンが変化し「ケルビン」で引っ掛かるとあんまり道が照らせないこともあります。光の強さのみでなく光の色にも目を向けましょう。

カンデラ・ルーメン・ルクスの違いを把握!

カンデラ・ルーメン・ルクスは「どれがどれかわからない」ことが多く「ルーメンで判断したため、ルクスがいまいち」だったり「カンデラを意識しすぎてルクスやルーメンがおざなりになる」等の失敗談もよく耳にする単位です。光源選びのまえに3つの単位の違いを覚えましょう。単位を覚えることで物知りになるのみでなく、確実な照明選びが行えます。

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暮らし~のでは他にも、カンデラ、ルーメン、ルクスの違いを解説している記事や、光源選びのさいよく耳にするけど、実際の違いが分かりにくい「昼白色」と「昼光色」の違いとは?について解説した記事、さらにお手軽かつ強力な「おすすめLEDライト」を紹介した記事も取り扱っています。この記事のみでなく、もっとカンデラ、ルーメン、ルクスなど光について知っていきましょう!