クエン酸の効果と多く含む食べ物を知りたい!
クエン酸を食べ物で摂取
体によい効果があるといわれているクエン酸。疲労回復効果が有名ですが、そのほかにもたくさんの健康に良い効果があります。クエン酸はドラッグストアなどでも白い粉末状の物が売られていますが、どうせなら食べ物から摂取した方が健康的ですね。今日はクエン酸の健康効果と、クエン酸を含む食べ物について見ていきましょう。
クエン酸とは
柑橘系の果物に多く含まれるクエン酸
クエン酸は、レモンや夏みかん、グレープフルーツといった酸っぱい柑橘系の果物の他、パイナップルや梅干しなどの食べ物にも多く含まれる栄養素です。どれも強めの酸味を感じる食品ばかりですね。クエン酸とは、このことからもわかるように「酸っぱい味がする食品」となっています。ちなみに、グレープフルーツは、品種によってもクエン酸の量が違い、ホワイト品種よりもルビーという赤みが強い品種の方がより多くのクエン酸を含んでいます。
罰ゲームの定番「健康に良いけどすっぱ~い」
クエン酸といえば、テレビのバラエティ番組などでも「罰ゲームドリンク」として使われる「酸っぱい味」の代表です。その場合、ドラッグストアなどで売られている粉末のクエン酸を水で溶かすのが一般的ですが、その粉末のクエン酸の濃さによっては、かなり酸っぱい味がします。体には悪くないけれど、酸っぱくてタレントさんが顔を歪める姿を見て楽しむという趣向ですね。
食品としてのクエン酸の役割
酸味によって頭がシャキッとして目がさめる。体の疲労回復に一役買ってくれるという効果がクエン酸にはあります。この他、食べ物と一緒にクエン酸を摂取することで、消化吸収をアップさせたり、食欲を増進させる働きもあります。
掃除にも使えるクエン酸
クエン酸の酸性は、水垢取りやトイレの尿石取りに効果があります。クエン酸というだけあって、酸性の性質をもち、これが汚れを溶かして落としてくれるのです。今回は食事や食品に関する栄養素的なクエン酸のお話なので、お掃除については詳しくは触れていきませんが、ご興味のある方はクエン酸による掃除方法も調べてみると良いでしょう。
クエン酸効果①疲労回復
知る人も多い代表的な効果
クエン酸の食べ物を摂取することによる効果の代表ともいえるのが、この「疲労回復」効果です。クエン酸は、なぜ肉体疲労を回復してくれるのでしょうか。運動すると体が疲労感に襲われます。それを「乳酸がたまった」という人もいますよね。この乳酸とは疲労物質ともいわれています。この乳酸とクエン酸の関わりを知ることで、その効果のメカニズムを知ることができます。
肉体疲労とクエン酸の効果
運動によって体が重たくなるのが、体内に乳酸がたまった状態。それならば、この乳酸を少なくできれば体に疲労感を感じることなく、快適にスポーツができるというわけです。クエン酸には、乳酸を中和してピルビン酸という物質に戻す働きがあるといわれています。このために、クエン酸を食べ物などによって口から摂取すると、肉体疲労が軽減されるといわれているんです。
クエン酸効果②筋肉
筋肉とクエン酸効果
先程お話した、スポーツによる乳酸の増加によって感じる疲労は、主に筋肉内でおこる乳酸からくるものです。一昔前のアニメやドラマで、運動部のマネージャーが部員にレモンのはちみつ漬けなどを差し入れして応援するというシーンが使われていました。運動すると酸っぱい食べ物(クエン酸)を欲しがる人が多いです。これは、筋肉に乳酸がたまり、自然と体がそれを中和する「酸っぱい食べ物(クエン酸)を取らなくては」と脳がサインを出すからなんです。
筋肉疲労の回復にクエン酸
運動による体のだるさの改善には、筋肉の乳酸を減らすことが重要で、そのためにはクエン酸を含む食品や食事が有効です。スポーツをした後の筋肉疲労には柑橘系のフルーツや、梅干しなどのクエン酸が多い食べ物を食事に組み込んだり、飲み物として摂取するとよいですね。
クエン酸効果③痛風の改善
痛風にクエン酸
痛風とは、食べ物に含まれる「プリン体」の取りすぎによって、関節の激しい痛みに苦しまされる病気として有名です。特に大人の男の人に多く発症する病気でビールのCMでもこのプリン体を抑えたことを商品目玉としているものを見かけたことがあるでしょう。風が吹いただけで痛いから痛風。そんな苦しい病気の改善にクエン酸が効果があるといわれています。
尿中の尿酸濃度を下げる
痛風は、食べ物から摂取したプリン体によって、尿の中の尿酸濃度が上がりすぎることによって引き起こされます。プリン体を多く含む食べ物を摂取しすぎて、尿酸濃度が高くなると、尿の中で乳酸が結晶化してしまいます。その結晶化した尿酸が、足の付け根や関節の痛みへと繋がります。クエン酸を摂取することで、尿をアルカリ性へと中和させて尿酸濃度を下げてくれる働きがあるのです。痛風でお悩みの方は、ぜひクエン酸をしかるべきタイミングでこまめに摂取するようにしましょう。
クエン酸効果④体内バランスの調整
こわ~い熱中症
熱中症とは、毎年暑い季節になると注目される、とても怖い病気です。昔は日射病などとも呼ばれ、炎天下の屋外で注意しなければいけない病気とも言われていましたが、最近では屋内でも「熱中症」という病気になることがわかり、ひどい症状があらわれると、病院に運ばれる人もいる注意しなければいけない病気です。
熱中症予防にもクエン酸
熱中症は日射病と違い、気温の上昇により体内バランスが崩れて脱水症状、吐き気、めまいなどをおこします。熱中症で一番怖いのが、脱水症状ですがその時摂取したいのは水分だけでなく塩分などのミネラル成分だというのは、最近よく耳にする言葉ですね。このミネラル成分のスムーズな摂取に役立つのがクエン酸。汗をかいたなと思ったタイミングで、ただの水でなく、クエン酸を含むレモン水などを飲む方が熱中症予防に向いています。
クエン酸効果⑤元気の素
食べ物を美味しくしてくれるクエン酸効果
酸っぱい食べ物を口にしなくても、見ただけでも唾液が出てくるという体験をしたことがある人も多いでしょう。クエン酸などのすっぱい食べ物は唾液や胃液の分泌を促します。これにより、食べ物の消化吸収が促進され、口にした食事の消化吸収を早めて、その結果体力の回復も早まります。元気がない、食欲がわかないそんなときは、食事のタイミングでに合わせてクエン酸を摂取しましょう。すっぱい食品を口にすることで、食欲がわいてきて、食べ物が美味しくいただけるという効果があります。
体内のエネルギー工場「クエン酸回路」
人の元気の素はもちろん、食事などの食べ物を口から入れるということが大切ですが、それを利用して体内でエネルギーを生産するシステムが重要です。この体内のシステムのことを「クエン酸回路」といいます。名前からもわかるように、この体内のエネルギー工場にはクエン酸が非常に重要な役割をしています。自分で元気を作り出す工場に、働き手であるクエン酸を送り込むことで、より元気回復がスムーズにおこなわれるようになります。
クエン酸効果⑥運動能力の向上
強い体作り
運動のパフォーマンス(運動能力)をあげるために、アスリートたちは、プロテインなどのタンパク質を摂取して筋肉を作り、脂質を制限して体脂肪率を下げたりと努力されている方がほとんどでしょう。でも、そのために風邪をひきやすくなってトレーニングが思うように進まない、疲労感で体を動かすのが辛いままトレーニングをやっていても効果を感じにくい。そんな悩みがある人も少なくありません。運動パフォーマンスの向上にはタンパク質だけでなく、クエン酸も一日に数度というタイミングで、一緒に摂ることが大切なんです。
アスリートの食事にクエン酸
アスリートフード研究家であり、プロアスリートの旦那さんを持つ池田 清子さんは、半年の食事を見直しただけで、旦那さんの体質改善をおこなったという実績を持っています。この池田 清子さんが毎日の食事で気をつけたのが、糖質とタンパク質、そしてクエン酸を毎日の食事に取り入れたということ。いくらタンパク質を摂取して筋肉をつけてもパフォーマンスがアップしないという人は、池田 清子さんの食事法を参考にクエン酸を取り入れた食事を試してみてはいかがでしょうか。
リカバリーフード(食べ物)のメリット
クエン酸を取り入れたリカバリーのための食べ物には次の4つの効果と1つの結論があります。
1)筋肉痛になることが著しく減る
2)疲労が次の日まで残らない
3)活性酸素が体にたまらない
4)筋肉の修復がとても早い
5)1~4による筋肉量の大幅アップ
後ほど、この池田 清子さんが実践したクエン酸を取り入れたリカバリーの食べ物の食べ方もご紹介しましょう。
クエン酸効果⑦やる気アップ
精神的な元気回復にも
クエン酸の健康効果には、肉体的な疲労回復効果だけでなく精神的な元気・やる気の回復にも役立ちます。それはATMT法など単純作業による精神的な疲労を測る検査でも証明されています。
ATMT法とは
ATMT法による精神的疲労を測る検査は、画面に現れる25個の数字を、少ない方から順番に押していく簡単なもの。小さな数字(数字はすべて1から順なので、1を押した次は絶対に2を押すだけです)を探してそれをタッチするだけ。精神疲労によりだんだんと反応できる時間が長くなっていくことで精神疲労を測る検査です。
クエン酸を取ると反応速度が回復する
この、精神的疲労がおこった人でも、クエン酸を取ることで反射スピードが回復、精神的疲労が軽減されたという結果がでています。事務などデスクワークだけど、長時間やり続けることで「どうしても元気がでない」「疲れを感じる」という人に対しても、クエン酸を含む食べ物、飲み物を摂ることでやる気がでてきます。
クエン酸が吸収を助けてくれる栄養
カルシウムの吸収
クエン酸は、カルシウムとの結合がおこなわれやすい栄養素です。結合がおこなわれやすいということは、吸収が高くなるということ。カルシウムといえば、女性には深刻な骨粗鬆症を防ぐためにもしっかりと摂取したい栄養素ですね。普通と同じカルシウム量を摂っていても、クエン酸がそこに加わることにより、カルシウムの吸収がアップして、骨を丈夫にする手助けをしてくれます。これは、レモンドリンクである「キレートレモン」を製造販売しているサッポロホールディングス(株)の研究チームによって、2017年というごくごく最近発表されたばかりの最新クエン酸情報です。
ミネラルの吸収
カルシウムの吸収を助けるという最新情報の他にも、昔からクエン酸はミネラルの吸収に効果があるというのは有名な話です。ご存知の方もたくさんいらっしゃるでしょう。ミネラルといえば、先程のカルシウムも含めて、鉄や亜鉛というこちらも体には大切な栄養。どちらも不足ぎみが叫ばれており、できるだけ多く摂取・吸収したい栄養素です。クエン酸を毎日の食生活のしかるべきタイミングで取り入れることにより、より多くのミネラルを効率よく吸収することができるでしょう。
クエン酸を多く含む食品
柑橘系の食品に多く含まれる
ここまでも、すでにお伝えしているとおり、クエン酸はレモンなど酸っぱい柑橘類の果物に多く含まれます。柑橘類には量の大小はあれど、クエン酸が含まれています。クエン酸量の多さでいえば、圧倒的にレモンに軍配があがります。レモン全体の6~7%がクエン酸という、クエン酸の固まりのような食品がレモンです。
食欲がない場合はお酢でも
クエン酸はフルーツだけでなく、お酢にも含まれます。体が疲れているときは、食べ物が喉を通らないときもありますね。そんなとき、よく言われているのが「さっぱりした物なら食べられる」という体の仕組みです。これは、前述の「疲れたときはクエン酸を欲しがる」体のシステムによる物です。食事を食べる元気がでないときは、御飯に酢を混ぜて、酢飯にしてもらうと食欲が進み、お酢のクエン酸効果で元気回復しやすくなります。
梅干しは高クエン酸食品
レモンはクエン酸を含む食べ物の王様的な食品ですが、それに次いで他の柑橘類を超えるクエン酸量を持つのが「梅」です。梅の熟し具合にもよりますが、多ければ梅全体の4%ほどのクエン酸を含むタイミングもあります。梅を漬けた保存食、梅干しにもクエン酸が多く含まれます。クエン酸を食べ物から摂取するには、梅干しもおすすめですよ。
クエン酸の効果的な取り方・タイミング①
肉体疲労を感じた時
クエン酸は元気がないときに摂るのがおすすめ。でも、1回にたくさんクエン酸を含む食べ物を摂っても、使われなかった分は外に排出されてしまいます。スポーツの後の体が疲れたなというときに、必要な分だけ食べた方がよい栄養素です。体の疲れが抜けないとき、健康のためにも時間をあけて、こまめに何度かクエン酸を含む食べ物を食べるようにしましょう。
クエン酸の効果的な取り方・タイミング②
夏場など熱中症予防に
疲れだけでなく、水分補給にも役立つクエン酸を含む食品。夏場などの汗をたくさんかく時期、また仕事の合間の休憩時間にレモン水などクエン酸の栄養素を含むドリンクを摂取することも、熱中症予防につながります。ただの水よりも、栄養の吸収を促進して、夏バテにも効果がありますよ。
クエン酸の効果的な取り方・タイミング③
薄めたり砂糖やハチミツで飲みやすく
クエン酸の栄養が体に必要だとはわかっていても、酸っぱいのが苦手という人もいますね。そんなときは、水で薄めて氷を入れたり、ハチミツや砂糖で甘みを加えてみると、美味しいジュースとして気軽にクエン酸の栄養が摂取できます。こちらも、一度にたくさん飲むのではなく、疲れたなと思うタイミングでこまめに少しずつ飲みましょう。
疲れて料理を作れないときの食べ方
元気が出ないとき、食欲がなくなる人も少なくありませんね。クエン酸の食べ物が良いとわかっていても、作るのが面倒で…という人は、クエン酸を含む酢を使った酢飯どんぶりがおすすめ。電子レンジでチンするだけで食べられる野菜や、納豆、豆腐などのタンパク質もお忘れなく。調理の手間がかからない食材を酢飯の上に乗せて食べてみて。簡単に作れるおすすめの元気がでる健康どんぶりです。
クエン酸摂取におすすめレシピ
手巻き寿司
スーパーなどで手巻き寿司セットとして、刺身をカットしたものが売られていますね。それらを利用したら、あとは酢飯を作るだけ。酢飯も「すしのこ」という粉末の調味料なら、分量どおりに混ぜるだけで簡単に酢飯ができちゃいます。酢飯を冷まして、海苔をカットしたらもう食事の準備は完了です。酢飯のクエン酸効果と、一緒に食べたい魚介のタンパク質、お米の糖質と立派な健康飯のできあがりです。
生野菜にぬた
ぬたとは、酢味噌和えの料理のこと。酢味噌はクエン酸を含むお酢と大豆で作る味噌を合わせた健康的で栄養もある調味料です。表面の皮を剥いて食べやすい短冊切りにしたウドや、サッと茹でた長ネギなどに、このぬたの酢味噌をつけていただくだけでも、クエン酸の摂取が簡単にできますよ。
お弁当にも梅干しおにぎりを
1日に何度もこまめに摂取したいクエン酸。お昼にお弁当を持っていく人は、ご飯が痛むのも防ぐ役割がある、梅干しおにぎりにして持っていきましょう。もちろん、白飯に梅干しを乗せて、他のおかずを用意してもOKです。梅は非常にクエン酸が多い食品。これで、昼のクエン酸摂取はバッチリですね。
自分のタイミングでいつでもクエン酸の栄養を
栄養の吸収を高め食欲増進するクエン酸で元気回復
いかがでしたでしょうか。クエン酸には肉体の疲労回復の他にもいろいろな健康に良い効果がありました。一日に何度か、自分好きなタイミングで摂取することで、唾液や胃液の分泌を促すから、栄養の吸収も良くなり、クエン酸回路も活発に活動して、体内でのエネルギー変換もスムーズにおこなわれるありがたい栄養素。できれば、朝・昼・晩の献立や、休憩時のドリンクなどにクエン酸を取り入れていきたいですね。
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