アルコールストーブの使い方を徹底解説
①燃料をタンクに入れる
アルコールストーブはアルコールを燃料として使用する小型のストーブです。着火のための準備として、まずタンクの蓋を開けて燃料をタンクに直接注ぎます。
多くのアルコールストーブでは一度に40mlほどの燃料を使用しますが、一度に使う燃料に対する燃焼時間は10分から20分とアウトドアメーカーによって差があります。あらかじめどれくらい燃料が必要か燃焼時間を目安に計画を立てておきましょう。
アルコールストーブ
②ライターやマッチで火をつける
次に、燃料を入れたタンク部分に直接火をつけて着火します。アルコールストーブには着火装置がないためマッチやライターを近づけて着火しますが、火が一気に燃え始めるため驚いてしまうかもしれません。
タンクに手を近づけるのが怖い場合は、チャッカマンのような柄の長いライターを使うのがおすすめです。タンクの真上ではなく横から近づけて着火しましょう。
料理もできるように工夫してみよう
ガスバーナーなどと違いメスティンを乗せるための五徳が付属しないため、そのままではキャンプや登山での料理には向いていません。また、強風に煽られると火力が不安定になるので、風よけがあると便利です。
ウインドスクリーンで囲み、ストーブの上に五徳をのせると他のストーブと同じように料理ができます。アルコールストーブでもお湯は沸かせるので、レトルト食品の湯煎やフリーズドライの使用など使い方を工夫してみましょう。
キャンプスタッグ ウインドスクリーン
メリットとデメリットを知っておこう
持ち運びやすく、入手も簡単
アルコールストーブは手のひら程のコンパクトなサイズが多く、重量も110gほどと軽いため持ち運びしやすいストーブです。小さいのでパッキングがしやすく、アウトドアに持っていきやすいのがメリットになります。
上記のとおり使い方も複雑な手順はなく簡単なため、初心者でも問題なく扱えます。ダイソーなどの百均で売られていることもあり入手しやすいので、最初に使ってみるストーブとしておすすめです。
火力が弱い反面寒さに強いメリットもある
他のストーブより火力が弱いものの、コントロールが付属の蓋を開け閉めするだけで済むため簡単です。主な使い方はお湯を沸かすことで焼いたり炒めたりする料理には向きませんが、日帰りのアウトドアなら問題ないでしょう。
アルコールの引火点が12℃と低いため、寒い場所でも使いやすいのもメリットです。ガスストーブは寒冷地用の装備が必要になりますが、よほど寒い地域に行かない限りはアルコールストーブはそのまま使えます。
専用の燃料しか使用できないデメリットも
燃料にアルコールを使用するといっても、アルコールであればなんでもいいという訳ではありません。専用の燃料である燃料用のエタノールを使います。燃料用アルコールに含まれるメチルアルコールは劇物指定されているので取り扱いに注意してください。
また、燃料用のアルコールを持ち歩くには専用の保管ケースが必要です。キャンプや登山の際に携帯するためには、燃料用アルコールに対応するものを購入する必要があります。
燃料用アルコール
ストーブを使う際の3つの注意点
①昼間はストーブの炎が見えにくい
薪の燃焼温度が600℃程度であることに比べ、アルコールの燃焼温度は1000℃にも達します。そのため、炎に青い部分が増えて視認しにくいのが特徴です。周りが明るい昼だとあまりよく見えないことがあります。
炎が見えにくいことで、料理するときに近づけた服に燃え移る事故が起きる可能性があります。黒いウインドスクリーンに変えるなど、他の道具の使い方も工夫して炎が見えやすいようにしてみましょう。
②倒して燃料を漏らさないように注意
ストーブ自体が軽いためにうっかり倒してしまって、タンクから燃料が漏れて周囲に燃え広がる事故が起きる可能性があります。アルコールストーブを固定する器具などを使って倒してしまわないようにしましょう。
もし着火前にストーブが倒れて燃料を零してしまった場合は、濡れたタオルでしっかりと拭き取る必要があります。アルコールが残っていると火を近づけた際に一緒に燃えてしまうことがあるため、十分注意してください。
アルコールストーブホルダー
③使用直後は触らず、冷えてから片付ける
使用直後のストーブはとても高温になっています。ガスストーブなどと違って炎に晒されている範囲が広いため、どこを触っても火傷をしてしまうので絶対に触らないようにしましょう。
また、片付ける際に本体が高温のまま蓋を閉めてしまうと部品の破損にも繋がります。密閉用のゴムが劣化したり、高温から低温になる過程で生じる圧力の差で本体にヒビが入ったりするため、必ず冷えたことを確認してから蓋を閉めてください。
アルコールストーブの使い方を正しく守ろう
アルコールストーブの使い方と3つの注意点について解説してきました。重量が抑えられてサイズも小さく使い方も容易という利点の反面、火力が低く燃焼時間も短いという欠点があります。しかし、百均でも買えるため入手のしやすさという点で初めてのストーブとしておすすめです。
使い方を守れば安全に使用できるストーブなので、ぜひキャンプや登山のお供に使用してみてください。
アルコールストーブが気になる方はこちらもチェック!
アルコールストーブの使い方が気になった方は以下の記事も参考にしてみてください。キャンプや登山で使えるアルコールストーブの他にも、薪や石油を燃料とするストーブの使い方の記事がいくつもあります。
温かいものを喫食することはアウトドアライフを豊かにしてくれます。少しお湯を沸かす、料理をする、暖を取るなどさまざまな使い方があるため、自分に合ったストーブを探してみましょう。
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