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【2022年版】富士山の山開き情報ガイド。ルートごとの開山期間や例年の混雑状況も

日本一高く美しい憧れの富士山の山開きは、登山者なら誰もが待ち焦がれているのではないでしょうか。富士山の登山ルートごとに異なる山開きと施設情報や、開山シーズン中の例年の混雑状況と混雑回避方法や、必要な装備やルール知識と注意点などを詳しく紹介します。
2022年4月15日
eiji0601
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目次

富士山の山開きとは?

一般人が入山を許可される期間

富士山は、かつて修行僧や山伏の神聖な場所で一般人が立ち入ることができない信仰の山でした。それが江戸時代の中期以降に富士山頂に祀られた神を拝むために時期を定めて一般の人に入山を許可したのが山開きの始まりです。

現在は安全の観点から富士登山の入山を許可する期間を山開きと呼んでいます。山開きの由来を知り富士山頂のご来光を拝むのも感慨深いのではないでしょうか。

山開きは登山ルートにより異なる

出典:unsplash.com

富士山の山開きの時期の予定は登山ルートにより異なっています。また開山がいつからになるかの予定は、その年の気候条件やルート状況により7月初めに公表され定まってはいません。山開きの時期は毎年確認する必要があるのです。

今回は過去のデータから富士山の山開き予定と施設情報、シーズン中の混雑状況と回避方法に合わせ登山の注意点とルール・マナーを解説します。(当記事は2022年4月10日時点の情報をもとに制作)

主要ルートの開山と施設情報

富士山の主要登山ルートは「吉田ルート」「須走ルート」「御殿場ルート」「富士宮ルート」の4つと、山頂を一周する「お鉢めぐり」があります。上りは吉田ルートで下りは須走ルートを利用するのが最も一般的です。各ルートの山開きがいつから開山しいつ閉山するかと施設の情報を2021年のデータをもとに紹介します。

各ルートごとの山開き期間

ルート名 2021年山開き(開山〜閉山)期間
吉田ルート 7月1日~9月10日
須走ルート 7月10日~9月10日
御殿場ルート 7月10日~9月10日
富士宮ルート 7月10日~9月10日
お鉢めぐり 7月10日~9月10日
上記のように開山は吉田ルートが最も早く、他のルートは10日遅れでした。2022年の山開きも同様の時期が予想されるので、富士山一番乗りを果たすには吉田ルートがおすすめです。ただしお鉢めぐりはできません。下りも難易度が高い吉田ルートを使うことになるので注意してください。

各ルートの施設情報


  吉田ルート 須走ルート 御殿場ルート 富士宮ルート
救護所 スバルライン5合目 なし なし なし
山小屋 多数あり 合目ごとにあり 全体的に少ない(5〜7合目なし) 合目ごとにあり
5合目売店数 5軒 2軒 1軒 1軒
駐車場(乗換え
富士山パーキング(シャトルバス乗換) 須走多目的広場(シャトルバス乗換) 新5合目までマイカー乗入れ可能 水ヶ塚駐車場(シャトルバス乗換)
5合目までのアクセス 富士スバルライン ふじあざみライン 一般県道 富士スカイライン
2022年の詳細は以下公式サイトで確認してください。

富士登山オフィシャルサイト
環境省・山梨県・静岡県による富士登山のための総合サイト。富士登山に必要な情報を登山者にお届けします。

例年の混雑状況と回避方法

富士山山頂からのご来光は一度は拝みたい登山者の憧れです。ご来光を求めてシーズンには多くの登山者が殺到し想像以上の混雑と渋滞が起こります。過去のデータから最も混雑する時期・時間帯と渋滞回避方法を紹介します。

①混雑するのは週末とお盆の時期

富士登山が最も混雑するのは、山開き期間中の週末とお盆の時期です。特にご来光を見るため午前3時から5時の時間帯に登山者が集中し、登山道の渋滞は想像以上になります。ご来光の時間に山頂にたどり着けず悔しい思いをするかもしれません。

それでも登山者が多いのは、富士山頂ご来光の魅力がいかに高いかの現れと言えるでしょう。しかし平日は意外に空いていて自分のペースで登頂できるので、日程の都合がつくのなら平日に登山予定を計画しましょう。

②ご来光は山頂以外でも拝める

登山道が渋滞する時間帯は決まっています。混雑を避けるには、宿泊した山小屋でご来光を迎えるのがおすすめです。ご来光はルートにより5合目〜8合目からでも非常にキレイに見えます。

山小屋でゆっくりご来光を拝み、明るくなってから山頂を目指せば暗い岩場をヘッドライト頼りに登る必要がなく、マイペースで快適に登山を楽しむことができます。渋滞のストレスや暗い斜面で滑落や怪我をしては意味がありません。危険が少ない時差登頂を試みてください。

③ご来光は御殿場ルートがおすすめ

御殿場ルートは週末やお盆のハイシーズンでも混雑することがほとんどなく、さらにルートのどこからでもご来光を拝むことができるので、ゆっくり登山を楽しみたい方におすすめします。

御殿場ルートは登山口までのアクセス道路が一般県道で多少不便なのが登山客が少なくなる理由で、決してルートに魅力がないわけではありません。渋滞を避けマイペースでご来光や登頂を目指す方にはぴったりの登山ルートです。

富士登山の装備と注意点


富士山は登山者の人気が高い美しい山なので、5合目までのアクセス道路や駐車場が整備されています。それだけに気軽に登山ができると思いがちですが、富士山は日本一標高が高く山頂付近の環境は過酷なので難易度が高い山です。事前に準備しなければならない必要な装備や注意点を解説します。

①防寒着とレインウェアは必携

出典:pixabay.com

富士山頂の気温は、夏でも真冬並みになるので防寒着は必ず持参しましょう。2020年7月18日、日の出前の山頂ではマイナス2.7℃の気温を記録しています。この気温は極寒地の真冬の寒さなので、防寒着を着用していなければ耐えられません。

また山頂付近は突然の強風と雨に見舞われることがあるので、暴風防水性のあるレインウェアが必携の装備になります。できれば上下セパレートタイプがおすすめです。

②靴底が厚くハイカットの登山靴を準備

富士山の斜面は粗い火山砂利なので、底が薄いスニーカーではすぐ穴があいてしまいます。また砂利が靴の中に入りやすいので、ハイカットで底が丈夫な登山靴やトレッキングシューズが最適です。古いトレッキングシューズは、富士山の粗い砂利や岩場に耐えきれず底がはがれる可能性があるので、登山前に靴の状態を必ず点検しましょう。

③高山病に注意

高山病とは、酸素濃度が薄い環境つまり高山に体が適応できない病気という意味を持っています。富士山頂は標高3776mあり日本で最も酸素濃度が低い場所なので高山病のリスクがあります。めまいや頭痛・吐き気などの症状が出たら、登頂はあきらめ一刻も早く下山しましょう。重症になると死に至ることもある怖い病気です。

高山病を予防するには、酸素の薄い環境に次第に体をなじませるために休憩をとりながら高度を一気に上げずに登り、水分補給をこまめに取るようにしましょう。

登山のルールとマナー

富士山は富士箱根国立公園内にあり、特に5合目より上は国立公園特別保護地区に指定されていて、自然保護のため法律で厳しい規制が定められています。富士登山者が守らなければならない禁止行為やルールやマナーを紹介します。

①法律で禁止されている行為

意外に思われる方が多いのですが、草花や実・昆虫など動植物の採取は禁止されています。また石や溶岩の持ち出しや移動、建造物はもちろん岩や石への落書きも厳禁です。どれもうっかりやってしまいそうな行為ですが、美しい貴重な文化遺産である富士山を後世に残すために必ず守りましょう。

またテント設営や焚き火も法律で禁止されています。そのため富士山にはテントサイトがなく、宿泊は山小屋を利用してください。


②登山のマナー

富士山の登山口までのアクセス道路や駐車場が整備されていますが、美しい富士山の自然環境を守るため車道以外への車の乗り入れや、駐車場でのアイドリングは控えてください。

また登山の途中で、珍しい高山植物の花や野鳥の巣を見つけても、登山道を外れて歩くのは生態系に影響を及ぼすので絶対にやめましょう。ゴミの持ち帰りは最も基本的なルールなので厳守してください。

③登山道の通行ルール

登山ルートによっては登りと下山が同一になっている箇所があり、そこは登りが優先なので下山者は道を譲りましょう。すれ違う際は「こんにちは」「ありがとう」と互いに声を掛け合います。それは体調確認の意味も兼ねているのです。

また混雑して渋滞しても追い越しは禁止です。無理な追い越しは登山道をはずれ転倒や落石の原因にもなり大変危険なので絶対にしないようにしましょう。

富士山の山開きで憧れのご来光を満喫しよう

富士山は多くの登山者が山開きを待ち焦がれている魅力的な山です。日本一の標高からご来光を拝みたいと憧れる人で毎年登山ルートは大混雑します。しかし富士山の山頂付近は、酸素濃度が薄く砂利道の傾斜もきついので細心の注意が必要です。ここまでの記事を参考にして、安全で快適な登山と憧れのご来光を満喫してください。

富士山の登山ルートが気になる方はこちらをチェック!

出典:pixabay.com

当サイトでは富士山に関する記事をたくさん掲載しています。ルート情報や服装・装備や持ち物の情報が知りたい方はぜひ参考にしてください。