ロープワーク基本の自在結びについて
アウトドアで基本の自在結びとは
キャンプをする場合に使えるロープワークには自在結び、もやい結びなど種類があります。中でも自在結びはキャンプでのロープワークの中でも基本的な方法の一つ。主にテントやタープを固定するときに役立つでしょう。この方法は結び目をスライドさせることにより、張り具合を自由に変えることができるので、知っていることでキャンプ以外でもいろいろなシーンで役立てることもできます。
自在金具がなくても調節できる
もともと、テントやタープには、テンションをかけるための自在金具がついているものも多いです。ですが、何度も使っていれば、金具が壊れてしまったり、自在金具が足りないこともあるでしょう。しかし、この結び方を知っていればそんなことが起きても問題ありません。いざというときに役立つ結び方でもありますので、やり方を覚えていきましょう。
簡易版自在結びのやり方と調節方法
アウトドアで活躍する自在結びの方法を覚えておけば、いざというときにすぐに対応できます。ここでは工程ごとに写真でお伝えしていきますので、同じように結んでみてください。今回は簡易版の方法と、通常版の二種類の結び方をお伝えしていきます。シーンに合わせて、結び方を変えて使っていきましょう。
簡易版自在結び
手順①
まずはひっかけるところにロープを通し、片側をロープの下に通します。この時、片側ロープは必ず下から通すようにしましょう。下からロープを通したら、今度は上から輪っかの中を通して下に出します。なお、この通常の一つ結びのことをハーフヒッチといいます。この名前はよく使いますので、覚えておくといいでしょう。
手順②
一つ結びしたところに、もう一つ結び目を作っていきます。この時、結び目は一つ目の結び目の上にくるようにしましょう。二つ結びしたさらに下の位置に、一つ結びを作っていきます。この時も同じように、下からロープを通し、上から輪っかに通していきましょう。その二つの結び目を一か所に集めたら、簡易結びの完成です。
簡易版自在結びの調節の仕方
簡易版自在結びの長さ調節の仕方はとても簡単です。画像の結び目のところを片手で持ち、ロープを引っ張ることで自由に紐の長さを調節することができます。簡易版の方法は、簡単に長さを調節したいときに便利な方法ですので、通常版と共に覚えておくといいでしょう。
通常版自在結びのやり方と調節方法
自在結びの通常版の結び方をお伝えしていきます。簡易版よりも一つ結び目が多いだけなので、通常版もとても簡単です。こちらもテントやタープの設営時だけでなく、他にも様々なシーンで活躍してくれる結び方ですので、この機会にマスターしていきましょう。
通常版自在結びの結び方
手順①
まずは簡易版と同じように対象物にロープをかけ、下から紐を通してハーフヒッチを作ります。この時も、簡易版と同じように下から紐を通し、上から縛っていくようにしましょう。
手順②
あとは簡易版と同じように結んでいくだけです。先ほど作ったハーフヒッチの下に、今度は二重に結び目を作り、さらにその下にハーフヒッチを作れば完成となります。二か所に結び目があることで、ロープを長くしたり短くしたりできます。結び目が多い分、ほどきにくいため、安心してテントやタープが設営できるでしょう。
通常版自在結びの調節の仕方
通常版の自在結びは、結び目が二か所に分かれているため、長くする方法と短くする方法が異なっています。それぞれ、短くする方法と長くする方法を写真でお伝えしていきますので、練習時には結び方だけでなく、ロープの調節の仕方も試しておくようにしましょう。
ロープを長くする方法
自在結びのロープを長くする場合は、二つ目の結び目のところを持ち、長い方のロープを引っ張ることで長くすることができます。するすると引っ張っていくだけなので、簡単に調節可能です。なお、ロープの素材によって調節のしやすさが変わるので注意してください。
ロープを短くする方法
ロープ全体を短くしたい場合は、一つ目の結び目の手前にあるロープを引っ張っていきましょう。その場合、二つ目の結び目のところに手をおき、片方の手で引っ張ることで簡単に短くできます。長くする方法、短くする方法どちらも利用することで、自由にロープの長さが調節可能です。
自在結びの用途とは
アウトドアシーンでの用途
アウトドアのシーンでは、テントやタープに利用する以外に、例えば収納やランタンをひっかけるロープを渡したいときなどに利用できます。木と木の間にロープを渡せば収納が簡単にできるため、自在結びを利用することで、その長さも調節できます。
もし調節が必要なく、結ぶだけの方法がいいというのであれば、もやい結びを覚えておくといいでしょう。なお、もやい結びについては下記リンクで特集しています。

もやい結びの結び方講座!簡単早い結び方から覚え方まで動画付きで解説!
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日常シーンでの用途
日常シーンでも、自在結びは活躍してくれます。例えば、旅行先などで洗濯物を干さなければならなかった場合、ロープ一本あれば自在結びで簡易的な物干しロープを設置することが可能です。もちろん、お家の中で収納スペースが足りない場合に、ロープを渡してフックなどでものを収納することもできるでしょう。
自在結びを緩まないようにする締め方ポイント
自在結びが緩む場合は締め方に注意
せっかく結ぶことができたのに、どうしても結び目が緩んでしまうというときがあります。その場合に注意したいポイントというのが、締め方が甘くなってないかということです。
一つ一つの締め方をしっかりと行うことにより、結び目が緩みにくくなりますので、縛るたびに力を入れて結ぶようにしましょう。また、ロープの種類によっても緩みやすさが変わるので、ロープを変えるというのも一つの手です。
自在結びが滑ることもある
結び目が緩む以外にも、滑りやすくなってしまうこともあります。これも、ロープの素材によって変わることがあるため、ロープの素材や種類を変えてみるのが有効です。また、それ以外に初めの一つ結び(ハーフヒッチ)をさらに一つ追加することで滑りにくくすることもできます。
また、初めのうちはうまくできないかもしれませんが、慣れていくことで上手に結べるようにもなりますので、事前に何度か練習しておくと安心です。
まとめ
キャンプなどのアウトドアシーンでは、ロープワークを覚えていることで断然、便利に過ごすことができるようになります。特に自在結びは張り具合が自由に変えられますし、自在金具がない場合でも使えるので覚えておくと便利です。覚えてしまえば誰にでもできる方法ですので、キャンプに行く前に何度か練習しておくといいでしょう。
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出典:ライター撮影