ゴーヤの収穫時期をご紹介
ゴーヤは家庭菜園で気軽に栽培できる人気の野菜です。育て方は簡単ですが、ゴーヤの実の収穫のタイミングをまちがえてしまうと、おいしい時期を逃してしまうこともあります。このため、大きくなったゴーヤの実を収穫するタイミングを見極めることが非常に大切です。今回は、ゴーヤの収穫適期がいつなのか、そのポイントや注意点などをご紹介します。
ゴーヤは育てやすい夏の季節の野菜
ゴーヤは、和名をツルレイシというウリ科の植物です。ゴーヤ、ゴーヤー、ニガウリなどの名で親しまれています。ほかのウリ科の植物に比べると、あまり手をかけずに育てられ、ツルを活かしてグリーンカーテンなどを作ることができるため、夏の季節に人気です。
ゴーヤは種から育てることが可能です。ベランダで管理し、プランターで育てることもできます。ネットを張ってしまえば放っておいても育ちますが、実を楽しみたい場合は摘心してツルの管理が必要です。
ゴーヤの実を収穫するタイミングはむずかしい
ゴーヤを収穫する適期は、そのときの気温で大きく変わります。一般に、花が咲いてから実を収穫するまで3週間ほどです。しかし、気温が低いときは、花が咲いてから1カ月ちかくかかることもあります。反対に、気温が高いときは、開花から2週間ほどで適期を迎えることもあるため、収穫適期を判断するのが困難なのです。
しかし、ゴーヤを収穫するタイミングを図るコツがあります。ゴーヤの実の姿、大きさや長さから判断するという方法です。
ゴーヤ収穫の3つのタイミング
ゴーヤの花は黄色い小さな花です。開花時期は7月~9月ごろで、花が咲いてから2週間から1カ月後にゴーヤの収穫となります。花が咲きはじめてから、2週間以降、ゴーヤの適期を迎えるとまず覚えておきましょう。2週間経ってからゴーヤの適期を見分けるコツは3つあります。
①収穫適期のゴーヤの姿とは?
ゴーヤの実は、緑色で熟していない状態のものを収穫します。熟していくと、実の色は黄色くなっていきますので、ゴーヤの実を収穫する際、黄色くなる前に収穫することが大切です。
未熟のゴーヤの色は、品種によって深い緑色から明るい緑色までいろいろありますが、ゴーヤの実は大きくなるとイボがゴツゴツとなってきます。イボが大きくなり、実が横に大きくなってきたら、収穫のタイミングです。
②収穫適期のゴーヤの太さとは?
ゴーヤの実は、品種によってさまざまです。ゴツゴツのイボがとげのように鋭いザウルスゴーヤ、白い色の白ゴーヤ、細長くてイボがほとんどないデリシャスゴーヤ・細長、丸い形のデリシャスゴーヤ・太丸など、大きさはいろいろあります。
まずは栽培するゴーヤの品種が何なのかを確認しましょう。それぞれの品種の平均的な大きさを参考にします。一般的にゴーヤの直径は5~7cmほどの大きさですので、栽培しているゴーヤの実の直径が5cmぐらいになったら収穫のタイミングです。
③収穫適期のゴーヤの長さとは?
ゴーヤの長さも品種によっていろいろです。大きさが小さいゴーヤでは長さ10cmほどのものもありますが、大きい品種のゴーヤは長さが30~40cmにもなるものもあります。いずれにせよ、平均的な長さを確認し、その長さになったら収穫のタイミングだと判断するようにしましょう。
なお、収穫のタイミングを逃してしまった場合、ゴーヤの実は黄色く熟し、最後には赤くなります。種を取って来年の種まき用に取っておくという方法も手です。
ゴーヤを収穫する際の注意点
収穫する時間帯は朝がいい
ゴーヤを収穫する時間帯は朝がおすすめとなります。朝採りの野菜は一般的に新鮮だからです。しかし、朝の時間帯に収穫した野菜が必ずしもおいしいかというとそうではありません。夕方に収穫した野菜は、日中に光合成を行った後に収穫することになるため、野菜のうまみを十分に吸収した状態となります。夕採り野菜は甘味があるとも言われている所以です。
ただ、ゴーヤのような夏野菜はあまり保存が効かないため、新鮮な方がよいとされています。したがって、朝に収穫する方がおすすめです。
収穫する際はハサミを使って
ゴーヤを収穫する際、ハサミを使って収穫しましょう。ゴーヤの実の上の茎を切り落とします。カッターでも代用が可能です。ゴーヤはツルが多いため、ツルを傷つけないように注意しましょう。ゴーヤを収穫する際に使うハサミは、刃先が丸い園芸用のハサミが使いやすいです。手に合った使いやすいハサミを選びましょう。
熟したゴーヤの実は種まき用に保管するのもおすすめ
ゴーヤの収穫時期を逃し、完熟して黄色くなってしまったら、種を取って種まき用に保管しましょう。熟してやわらかくなった実をはがすと、赤い果肉に包まれた種が見えます。果肉を洗い流し、種を取り出したら、しっかりと乾燥させて保存しましょう。
なお、種のまわりの果肉は、ゴーヤの苦味がほとんどない甘い味です。食することも可能で、デザートのように食べることもできます。
収穫時期を間違えると株が弱ってしまうことも
ゴーヤの実は、収穫時期に収穫せず、そのまま長く実をならせていると、株が弱ってしまうこともあります。このため、ゴーヤを栽培する前に、実が成ったらしっかりと収穫できるのかどうか、確認してからはじめるようにしましょう。
実が成りはじめたら、実が小さいときに摘果して実を間引いておくと、残されたゴーヤが元気に育ち、おいしい実を収穫することができます。間引きすることで、収穫量をコントロールすることもできますのでぜひ参考に。
収穫したゴーヤの保存方法
栽培したゴーヤはなるべく新鮮な状態で保存したいものです。理想をいえば、収穫してすぐに料理するのがいちばんですが、必ずしもそうできるわけではありません。
ゴーヤを常温で保存する場合、2日程度の保存が可能ですが、収穫量が多いときは、冷蔵保存や冷凍保存などの方法を活用しましょう。こちらに収穫したゴーヤの保存方法をまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
常温保存は冷所で2日程度
新鮮な状態でいただくとおいしいゴーヤは、常温保存に向いている野菜ではありません。しかし、できるだけ日の当たらない冷所で保存したら、2日程度は保存することができます。
ただし、猛暑日は、ゴーヤに限らず野菜は傷みやすくなりますので注意が必要です。ゴーヤの実が黄色くなってきたら、傷みはじめてきた証拠ですので、変色する前に食べるように心がけるようにしましょう。
冷蔵保存で10日ほど可能に
ゴーヤは冷蔵保存すれば、5日ほど保存することができます。実の汚れを拭き取り、水気を切り、乾燥させてからラップに包んで冷蔵庫に入れるだけです。
また、下処理すれば、10日ほど冷蔵保存することが可能です。まず、ゴーヤの実を縦に切り、実の中にある種とワタを取り除きます。切り口が傷まないようにペーパーで包み、ラップで実全体をくるみ、切り口を下に置き、野菜室で保存しましょう。
冷凍保存では1カ月ほども
冷凍保存する場合、ゴーヤの実の中身を取り除き、好みのサイズにカットして水にさらし、十分に乾燥させてから、密閉袋に入れて冷凍庫で保存します。冷凍保存しておくと、1カ月ほど保存が可能です。解凍する際は自然解凍するほか、解凍せずにそのまま使うこともできます。
なお、冷凍保存する前に、塩もみしておくと苦味が抜けます。ゴーヤの苦味が苦手な方はぜひ試してみましょう。
収穫したゴーヤを上手に保存するレシピ
収穫したゴーヤの実は、下処理などをしたり、そのままの状態で保存したりするほか、保存食として調理しておくこともできます。ゴーヤが元気よく育つと、収穫量も多くなるため、保存のきく作り置きの方法も覚えておくと、いざというときに役立ちます。ぜひ活用してみてください。
①干しゴーヤ
材料
ゴーヤ(適量)
ゴーヤをたくさん収穫したら、乾燥させて保存するという方法もおすすめです。水で戻せば料理に使えるほか、油で揚げるなど、使い道もいろいろあります。作り方は簡単で、下処理したゴーヤを天日に干して、カラカラになるまで乾燥させるだけです。完全に乾燥させるために2~3日かかりますが、密閉容器で1年ほど保存が可能なので、ぜひ試してみましょう。
②ゴーヤの佃煮
こちらは、ゴーヤを佃煮にして保存するためのレシピです。ゴーヤの苦味が苦手な子どもも食べられ、ご飯にもお酒にもある一品になるなど、重宝するレシピとなっていますので、ゴーヤを大量に収穫した際に活用してみてはいかがでしょうか。
作り方は意外と簡単です。ゴーヤを食べやすいサイズにカットし、湯通しして水気を切り、調味料といっしょに火にかけて煮詰めていきます。水分がなくなったらかつお節を混ぜ、いりごまを混ぜ合わせたらできあがりです。
材料
■ 【具材】
ゴーヤ(1本)250g
ちりめん10g
かつお節5g
白いりごま1.5g
■ 【調味液】
砂糖75g
濃口醤油大さじ1
薄口醤油大さじ1
5倍酢小さじ2
③ゴーヤとミンチのカレー味保存食
材料 (4人分)
ゴーヤ1/2本
豚ミンチ150g
塩コショウ少々
コンソメ顆粒小1
カレー粉小1
オリーブオイル小1
こちらはゴーヤをカレー風味に炒めて、さまざまな料理に利用する保存方法です。とても簡単に作れ、夏の暑い時期におすすめのカレー風味なので、収穫したゴーヤをおいしくいただくレシピとしても重宝します。ぜひ作ってみてはいかがでしょうか。
作り方は非常に簡単です。食べやすいサイズにカットしたゴーヤをオリーブオイルで炒め、肉を加えていっしょに炒めます。調味料や味つけを加え、ゴーヤがしんなりするまで炒めればできあがりです。
適期に収穫してゴーヤを楽しもう!
ゴーヤは夏を代表する季節の野菜です。家庭菜園でグリーンカーテンとして活用することができるほか、ほんのりとした苦味が特徴の実の収穫を楽しむことができます。ゴーヤの実をいつ収穫するのかは、収穫時の実の姿や大きさ、長さを確認することが大切です。収穫量の多いときはしっかりと保存することで、夏の味覚を存分に味わうことができます。
ゴーヤの育て方が気になる方はこちらをチェック!
今回はゴーヤの収穫についてご紹介しました。もっとゴーヤの育て方や栽培方法について知りたい方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。ゴーヤ栽培の一助となるはずです。

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