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ゴーヤについて
ゴーヤ(ゴーヤー)の名が定着していますが、ニガウリ(苦瓜)も有名です。これは苦みのある独特の味に由来したもの。またツルレイシという和名ももちます。つる性植物でイボイボの外観がレイシ(ライチ)に似ているからです。インド原産で、17世紀には沖縄や九州の食卓に上っています。ゴーヤにはビタミンCをはじめ、カロテン、鉄分、カリウムなど豊富な栄養素が含まれ、夏野菜の優等生です。
ゴーヤの種類
ゴーヤにはいろいろな種類があります。
以下は人気の栽培種、それぞれに個性的で迷ってしまいます。 ・あばしゴーヤは太くてずんぐりとした沖縄在来種。 ・さつま大長れいしは細長くて苦みが強い南九州の在来種。 ・白れいしは色白と丸みのあるイボ、マイルドな味が特徴。 ・島娘は長さ30cm、重さ300gの実を節ごとにつける。
ゴーヤの栽培スケジュール
ゴーヤは種まきの時期から収穫の時期までの所要期間が約2カ月です。栽培スケジュールは次のとおり、全体の流れをつかんでおくと、あわてずに対応できます。水やりや追肥は必要に応じて行いましょう。 ① 種まきの時期は4~5月、ポットにまくか地面に直まきします。 ② 苗を植え付けます。時期は5月中旬。 ③ 支柱を立てて摘心します。 ④ 収穫の時期は7月~9月。
ゴーヤの栽培・種まき
ゴーヤが発芽する適温は25度~30度、つまり、ゴーヤの種まきは4月中旬~5月頃(本州)が適当です。種まき用土を入れたポット(9~12cm大)に3粒ほどを植えて、土を厚さ1cmくらいかぶせます。地面に直接植える地植えでも、プランターや鉢にまいても構いません。最初に水をたっぷり注ぎますが、その後は土の表面が乾きかけたら水やりをしましょう。
育て方のヒント・発芽率を上げる
さて、ゴーヤの殻はとても硬いので芽がでてこないことがあります。発芽率を上げるためにひと手間かけておくとよいですね。
種の先がとがった部分を切ってすき間をあけてから、コップの水に入れて一晩おく
切るときはハサミや爪切りを使いますが、やすりでこするだけでもOKです。種を傷つけないようにしましょう。コップに種を入れたとき、水の中で沈んでいることがあるかもしれません。その種は発芽しやすいです。
トレイに湿らせたキッチンペーパーを敷いて、種を並べる
このようにさらに手をかけると3~4日でしっかり発根します。トレイは暗い所に置いたり、上に紙をかぶせたりしておき、根が出てきたら土に植えましょう。発芽までに1週間から10日くらいかかります。それまでに気温が下がりそうな場合は室内に入れると安心、なんとか25度以上の温度をキープしたいところです。
発芽までに1週間から10日くらいかかります。それまでに気温が下がりそうな場合は室内に入れると安心、なんとか25度以上の温度をキープしたいところです。
ゴーヤの栽培・苗の育て方
双葉に続いて本葉が出てくるまでは水切れしないように気をつけて水やりをしてください。本葉が1~2枚まで育ったら、ポットにまいた3本の株の内、2本をハサミで根元近く切るか根こそぎ抜くことで、1本立ちにします。少し心が痛みますがこれが間引きです。地面に直まきした場合は、株と株が20~30cmの間隔をとれるように間引きします。
本葉4~5枚になったら、いよいよ植え付けです。種から育てるのは難しそう、という人は市販の苗を活用すれば、種まきをしないでもゴーヤの育て方に挑戦できますね。
ゴーヤの栽培・苗の植え方
育て方のヒント
ゴーヤを育てるポイントは、日当たり、水、元肥(植え付け前に施す肥料)です。プランターにしろ地植えにしろ、日が当たる場所をしっかりと確保してください。
植え付け前に土作り
次に土作り。地植えする場合は、定植するまでに2段階の土づくりを行います。 1:植え付けする2週間以上前に、苦土石灰(くどせっかい)をまき、土を耕しておきます。苦土石灰を使うのは、ゴーヤがアルカリ性の土を好むからです。 2:植え付け1週間前、地面に掘った穴(深さ30cm、直径30cmほど)に堆肥(たいひ・落ち葉や家畜の牛糞などから作った肥料)を、掘り起こした土には化成肥料をそれぞれ混ぜた後、土を戻して苗を植え付けます。
プランターの場合は、大型タイプ(深さ30cm、幅30cm、長さ60~80cm、幅30cm)に鉢底用の石を敷きつめてから、野菜用の培養土を入れます。腐葉土、赤玉土、牛糞をブレンドした後、2、3週間寝かせた土を用意できれば最高です。プランターの培養土に1、2株を植え付けます。
育て方のヒント・苗の選び方
定植する苗は、できるだけ元気で健康なものを選んでください。よい苗を選ぶには、以下のポイントをチェックするとよいですよ。 ・本葉につやがあり、濃い緑色をしている。葉の数は4、5枚くらいが適当。 ・根がポットの中である程度張っていて、白い根が底穴から伸びている。 ・苗の茎や、芽、葉の表面に害虫がついている、あるいは、根や葉の色が変色している苗は、病虫害の可能性があるから避けましょう。
ゴーヤの栽培・管理
支柱立てと誘引の方法
定植後、ゴーヤがつるを伸ばすため支柱の出番です。つるの伸びが速いので、支柱は前もって用意しておきましょう。支柱がぐらつかないように固定して立ててから、つる用のネットを掛けます。伸びたつるをネットに結びつけて誘引すると、つるから巻きひげが伸びて、支柱やネットにからんでいきます。
茂りすぎて葉が重なってきた場合にも誘引が効果的です。支柱は、市販のものを購入するのでも、塀や手すりなどを支柱代わりに活用するのでもよいでしょう。ゴーヤが気に入ってくれるといいですね。
水やりのタイミング
水やりは涼しい午前中に行いますが、葉が茂ってくると水分が足りなくなります。土の乾きに合わせた水やりが必要で、夕方にも水を与えましょう。真夏であれば朝夕の水やりは欠かせません。プランターは乾きやすいため、特に水やりを心がけてください。
育て方のヒント・摘心の方法
本葉が伸びてきたら、新芽を摘み取るか先端を切り取ります。摘心(てきしん)をすることでわき芽が伸び、枝の数も増えてくるのです。1回目の摘心で親づるを摘み、2回目の摘心で下方にある子づるを摘むと、孫づるの実がつきやすくなってたくさんの実を期待できます。
収穫することよりもゴーヤカーテンを立派にすることを重視するなら、摘心せずに、ゴーヤの伸びるに任せるとよいですよ。植え付けの時期が遅れた場合も、摘心を行わない方が収穫を早められます。
ゴーヤの栽培・収穫
育て方のヒント・受粉のコツ
黄色い花がついたら雄花と雌花が自然に受粉します。雌花の開花は雄花より少し遅く、8月がピーク。雌花のつきが悪いときは、親づるを摘心することで、子づるにつく雌花を増やせます。
実のなり方があまりよくないときは、雌花に雄花の花粉をつけて受粉させます。1つの雄花で3つの雌花に使えますが、雄花も雌花も咲いたばかりの朝の内に受粉するのが望ましいです。
実がならないのはなぜでしょう。葉が茂りすぎて花が埋もれているために昆虫が見つけてくれない、肥料が多すぎてツルボケになっている可能性などが挙げられます。ツルボケとは、つるや葉ばかり伸びて花や実のつき方が悪くなること。原因がわかれば、茂った葉は摘心すればよいし、肥料過多なら減らせば改善するはずです。
収穫時期は大事
開花したら、だいたい15~20日(気温が高いと12日、気温が低いと30日)でゴーヤの実がつややかになり、イボイボの盛り上がりが目立ってきます。ついに収穫時期に突入です。黄色く着色したり、実が裂けたりするのは熟しすぎ、ゴーヤの場合は若採りするくらいがちょうどよいです。
へたの部分をハサミで切っていきます。収穫するのは午前中がおすすめ。この時間帯だと甘みのある新鮮な実が採れるし、ハサミの切り口が日光で消毒されるのです。
追肥・収穫量を左右する追肥
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苗を植え付けて20日間くらいで追肥(生育に合わせて追加して与える肥料)を開始します。追肥は2週間に1回のペースで、野菜用の液体肥料を水やりのときに与えるとやりやすいです。葉が黄色くなった、花つきがよくない、枯れてきた、こんな状態のときは肥料の不足が考えられるので、特に追肥が必要になります。収穫時期が迫ってきたら、2週間に1回のペースで追肥を始めましょう。収穫量を保つには、追肥に心を配ることです。
育て方のヒント・種とりの仕方
9月に実からとりだしたゴーヤの種は、翌年の種まきに利用することができます。なった実を収穫しないでおくと、黄色く完熟してぱっくりと割れます。この中に種が入っているのです。
種を包んでいるのは赤いゼリー状の果肉。甘くておいしいので食べてもよいですが、ここは種とりを優先し、洗い流して陰干しします。種が乾燥したら袋にいれ、種まきの時期まで保存します。
ゴーヤ栽培のトラブル
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ゴーヤを栽培する上で気をつけたいのは、害虫のアブラムシやハダニ、ガの幼虫など。葉や茎の汁を吸われ、葉の食害にあっています。病気では「うどんこ病」や「つる割れ病」などがあります。
育て方のヒント・病虫害には早めに対応
何より重要なのは早期発見すること。被害を受けた葉を取り除き、薬剤の散布や防虫ネットで防除します。うどんこ病は葉や茎に白斑ができるカビ。病変した葉をすぐ取り除いて、株全体に広がるのを防ぎます。風通しをよくしたり、窒素肥料を控えたりして防ぎます。つる割れ病はつるが割れ、葉がしおれて灰褐色になる病気です。原因は古い土の中にいた細菌、殺菌剤をまいて対処しましょう。
連作障害への対応
同じ土地で連続して同じ科の野菜を作っていると、病気や害虫の被害を受ける連作障害が起きます。ウリ科のゴーヤは、つる割れ病などの連作障害を発生しやすい野菜なのです。やはり土の病原菌が原因、対策はいろいろあります。 ・カボチャの台木に接ぎ木する ・土を太陽熱で消毒する ・土壌改良剤(アクアリフトSなど)を使用する ・コンパニオンプランツのニラ、ネギと共に植え付ける ・天地返しを行う
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3年、4年と同じ土を使って連作することを避けて上記の対策をとれば、そんなに気にせずにゴーヤ栽培を楽しめるでしょう。
ゴーヤの栽培・シンプルな育て方
初めて栽培するときは、育て方の勝手がわからずとまどうこともあるでしょう。でも大丈夫です、ポイントさえおさえれば、ゴーヤの育て方はそう難しくありません。なにより旺盛に育つゴーヤをながめていると、こちらまでエネルギーをもらえる気がしてきます。夏バテの効果も期待できるゴーヤ、定番のゴーヤーチャンプルーはもちろん、つくだに風にしてもおいしいですね。自家製をもりもり食べましょう。
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