剪定 ハサミ
マルチ大麦
かぼちゃのベストな収穫時期を解説!
家庭菜園をされている方なら一度は栽培を検討する方も多い野菜が「かぼちゃ」です。甘くてボリュームがあり、子供も大人も大好きな野菜ですが、実は収穫のタイミングと、その後の保存方法を知っておかないと美味しく食べられない場合があります。
今回はそんなかぼちゃの収穫時期の見極め方と、収穫後の保存方法を詳しくご紹介しましたので、参考にして収穫してみてください。また、美味しいかぼちゃを作る上でのポイントもご紹介しています。
収穫の前に!かぼちゃの基礎知識
かぼちゃとは?
かぼちゃとは、南北アメリカが原産地のウリ科カボチャ属の野菜です。日本にやってきたのは16~17世紀頃とされていますので、日本でも昔から親しまれていました。人気のポイントはやはり甘みであり、さまざまな料理に使えるのもいいところです。
そんなかぼちゃは栄養面でも優れており、ビタミンAやβカロテンなどが豊富とされています。風邪予防や冷え性対策にもよいとされる野菜ですので、寒くなってきた時期にはより食べたい食べ物です。
かぼちゃはプランターでも栽培可能
家庭菜園でかぼちゃを収穫してみたいけど、大きな畑がないとお考えの方も多いかもしれません。しかし、実はプランターでも栽培可能なのです。まずプランターは大きめのものを選ぶのガポイントで、直径40㎝以上ある深いタイプを選んでください。
そして、品種は小さめの「ミニかぼちゃ」を選ぶと安心です。大きめのプランターと小さい品種の組み合わせで、日当たりのよい場所で育てれば問題ありません。下記でも紹介していますので参考にして下さい。

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収穫時期と人気の時期が違うかぼちゃ
しばらく保存が効くことで、冬時期の食料として重宝されてきたかぼちゃではありますが、実は冬の野菜ではなく、夏の野菜です。夏時期に収穫時期を迎えますが、やはり人気が出てくるのは秋冬ですので、なんとなく冬野菜のイメージが付いています。
夏野菜ではありますが、品種や栽培方法によっても収穫時期を遅くできるほか、適切に保存をすれば長持ちしてくれますので秋でも食べることができるのです。沢山作って保存しておいてください。
かぼちゃの収穫方法
剪定 ハサミ
かぼちゃの収穫時期とサインの解説の前に、基本の収穫方法を知っておいてください。かぼちゃを収穫するハサミは「剪定用ハサミ」がおすすめです。ヘタがとても硬い野菜ですので、剪定専用のハサミがベストとなります。
ヘタを切って収穫をしますが、この時、カットしたヘタの切り口部分が濡れると保存に影響が出てしまいます。収穫する際は濡れたハサミを使わず、また晴れた日に行うことをおすすめします。
かぼちゃの収穫タイミング目安
かぼちゃの収穫は暖かい時期
かぼちゃの収穫タイミングですが、早ければ梅雨時期である6月頃から始まり、9月頃までが収穫期間となります。3ヵ月ほど目安期間がありますが、これは作り方や品種によっても変わってきますので、タイミングは場合に合わせて下さい。
また、タイミングや適期はあくまで見極めの目安でしかありません。目安となる時期になってもまだ熟していないかもしれませんので、後述して解説している方法で見極めてから収穫してください。
かぼちゃのヘタを見て収穫時期を見極める方法
かぼちゃの収穫サインで最も有名なのが、ヘタの状態での見極めです。ヘタの色が元々は緑色ですが、次第に乾燥し、褐色や白色に変わってきたら収穫は間近となります。ヘタの色が変わりるとコルクのような質感になってくるのもポイント。
コルク状に乾燥してきて、さらに亀裂・ヒビが入ってきたら収穫適期と見なしてよいでしょう。コルク状になる前はまだヘタに瑞々しさがあり、この状態ですとまだ早いです。
かぼちゃの皮で収穫時期を見極める方法
ヘタの状態でも判断しながら、皮の収穫サインにも注目です。栽培中のかぼちゃはツヤツヤ・すべすべとした手触りをしています。これが収穫時期になってくるとツヤが消えて、感触もザラザラになってくるはずです。
この二つが収穫サインとなりますので、ヘタの方も確認してから収穫してください。また、収穫適期となったかぼちゃの皮は硬くなり、爪でひっかいても傷つかなくなりますので、硬さも確認するとベストです。
かぼちゃの収穫後の保存方法
しばらく保存することでより美味しくなる
収穫が終わったらすぐ食べたくなりますが、すぐに食べてもあまり美味しくないのがかぼちゃの面白いところです。適期で収穫したとはいえ、まだまだ中は水分が多くて糖分が少ない状態になっていますので、日数をかけてでんぷんが糖に変わるのを待つ必要があります。
この時の日数の目安ですが、常温で3~4週間ほどです。キュアリングと呼ばれる作業になりますが、ただ風通しがよく直射日光のあたらない場所で常温保管するだけになります。
気温の高い時期は野菜室で追熟させる
常温でしばらくの日数を置いておくキュアリングですが、夏時期ですと暑くて状態が悪くなる場合があります。もし10~20度ほどの場所で保管ができそうにない場合は、冷蔵庫を活用してください。
冷蔵室を使うと冷たすぎていけませんが、野菜室であれば大丈夫です。野菜室にいれて、いつまで保管しておくかをどこかにメモして待ってください。いつまでかを忘れると困ってしまいますので注意しましょう。
キュアリング後は冷蔵庫に保存する
決めた日数が経ったら、今度は冷蔵庫で保管できるように処理をします。そのままだと大きいので、ある程度の大きさにカットして下さい。種とワタを取ったら、キッチンペーパーで水分を拭き、乾燥状態にします。あとはラップで包めば、1週間程度は使用可能です。
カットすると1週間程度の日持ちとなってしまいますが、もし丸ごと保存を続けるのであれば1~2ヵ月は持ちます。家庭菜園で沢山収穫できた場合は、丸ごと保管の割合を高くするとよいでしょう。
収穫後に日持ちしやすいかぼちゃ品種
これから家庭菜園で栽培する予定であれば、日持ちしやすい品種を検討するのも手です。食べられる日数が長いことで知られているのが、白いタイプのかぼちゃ。白かぼちゃは4~5ヵ月程度は保存できますので、夏に収穫しても冬に楽しめます。
一般的な緑や赤のかぼちゃは長く手2ヵ月程度ですので、どちらの種類も育てて、時期によって食べ分けるのもおすすめです。
美味しいかぼちゃを収穫するポイント
かぼちゃは摘果で甘みアップ
適期に収穫してキュアリングをすることは重要ですが、そもそもよいかぼちゃを作ることが大事です。美味しくするには栄養が実にたっぷり詰まらせる必要があり、そのための作業が「摘果」となります。
放っておくとどんどん雌花が付くのですが、全ての花が実を付けようとしてしまうと栄養が分散するため、1つのツルに3個くらいの実が付くよう調整して下さい。実を減らすことで甘いかぼちゃを作れます。
収穫の前に玉直しをして品質アップ!
家庭菜園で育てる場合、玉直しという作業も覚えておきましょう。収穫タイミングが近づいてくると、かぼちゃが徐々に変色してきます。この変色は塾している証拠でもありますが、その部分から腐ってしまう可能性もあるのです。
そこで玉直しをして下さい。傾いてしまった実を上向きに置き直し、実の下にワラやトレイ、クッションなどを置いてあげます。日の当たる部分が変わるので、色も均等になりやすいです。
表面が腐らないように対策する
マルチ大麦
実が地面に接する部分から悪くなっていくことが、家庭菜園ではよくあります。そこで玉直しをする際にワラなどを敷いてあげるのですが、栽培初期から対策ができれば更に安心です。
おすすめなのは、農業用大麦であるマルチ大麦を活用する方法。マルチ大麦を畝間にまいて、ツルが伸びてきたころに刈り、それを敷き藁にするとよいでしょう。自然なやり方ですので、人工物を使いたくない方にもおすすめです。
立体栽培という方法もある
家庭菜園でプランターで作る際に検討したい方法に「立体栽培」という方法があります。アーチ状に支柱を立ててツルを上に誘引し、ぶらさげるように実を付けさせるのが特徴。スペースが少なくてもかぼちゃが作れますのでおすすめです。
実が大きくなってきたら重みで落ちやすくなりますので、果物ネットなどを活用して実を支えてあげて下さい。収穫期間、適期などは変わりません。
かぼちゃ栽培で気を付けたい病害虫
ウリハムシに注意!
ウリ科の野菜によく付くのが、ハムシの仲間であるウリハムシです。こちらは7~8㎜くらいの小さな甲虫で、葉を穴だらけにしてしまう害虫になります。食害されると大きな影響が出てしまいますので、早めに対処しましょう。
成虫は見つけしだい捕まえて捕殺します。数が多い場合はマラソン乳剤などの薬剤を検討して下さい。シルバーマルチを敷くことで予防にもなります。
粉っぽくなっていたらうどんこ病
うどんこ病はカビによる病気です。白く粉っぽいカビが発生し、葉がどんどん白くなっていきます。見つけ次第、該当箇所を取り除いてください。乾燥時期によく発生しますので、水やりを適切に行い、風通しをよくすることが予防となります。
まとめ:かぼちゃの収穫期を見極めよう!
適期にかぼちゃを収穫!
今回はかぼちゃの収穫適期、目安をご紹介させて頂きましたが、いかがでしたか?家庭菜園でも育てられ、収穫の見極めも簡単ですので、ぜひ育ててみて下さい。
収穫期間やいつまで保存できるかは品種や状況によります。育てている品種の特性もチェックして、暑すぎず寒すぎない環境で保管し、悪くならないうちに早めに食べるのがおすすめです。
かぼちゃの収穫が気になる方はこちらもチェック!
今回はかぼちゃの収穫についての解説をお届けしましたが、暮らしーのではこの他にも野菜の収穫に関する記事を多数ご紹介しています。もっと野菜の収穫のことが知りたい方はぜひチェックしてみて下さい。
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出典:https://www.photo-ac.com/